もんむす・くえすと!ぱらどっくす×ゼノバース   作:ジョーカー:ゼノ

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潜入、魔導学園!

 グランドノア女王に頼まれ、メフィストを素性を探るべくルカ達は歩いていた。

 

 グランドノア城を出て北上し、すぐの所に大きく構えた学舎……そこに、辿り着いたのだった。

 

 学び舎を見上げ、ヴィクトリーは「おおー」なんて言っている。

 

「ここが魔導学園っちゅう所か……」

「こういう所はワクワクしますね……!」

 

 プロメスティンが、珍しくワクワクしている模様。

 

「ここにメフィストが居るんだな……よし、行こう!」

 

 ルカは『魔導学園の鍵』で入口を解錠し、中に入る。

 

「おお、中は綺麗だ」

「魔力の気配が濃いな……ここの生徒はメフィストの生徒だったか。どの生徒も魔物……油断するなよ」

 

 アリスに言われ、ルカとヴィクトリーが頷いて先頭を歩く。

 

「あれぇ? なんで人間の男がここにいるのぉ?」

 

 すると、生徒の一人が声をかけてきた。一見すると、人間と変わりない姿だが……感じられる気は、魔物の気だ。

 

「ここだと、人間の男は搾精の授業でしか来ないのに……」

「なら、お兄ちゃん達で遊んでいいんだよねぇ?」

「あはは、退屈だったから丁度いいいや!」

 

 わらわらと集まってきた少女達は、ルカとヴィクトリーの前で変異する。蝶、トンボ、テントウ虫の特徴を有した魔物娘となって、襲いかかってきた。

 

「こいよ」

 

 ヴィクトリーは首をクンッと傾けながら、彼女らを見る。

 

「【通電鱗粉】!」

 

 蝶の魔物娘──マジカルアゲハが、羽根を羽ばたかせて鱗粉を飛ばしてくる。それはバチバチと電光しながらヴィクトリーに迫った。

 

 それに対しヴィクトリーは手を向け、気合いを込める。すると、その鱗粉は吹っ飛んで散っていった。

 

「なら、これはどう!? 【メガファイア】!」

 

 次に、マジカルアゲハは怯まず、黒魔法で炎を放ってくる。

 

 だが、ヴィクトリーはそれを素手で弾き返した。

 

「ひゃっ!?」

 

 返された炎に直撃し、体が炎上するマジカルアゲハ。

 

「たぁっ!」

「おっとっ!」

 

 トンボの魔物娘──マジカルフライが急襲してくるも、ルカが割って入って阻止する。

 

「くっ! メガブリザ──」

「ていっ!!」

 

 手を向け呪文を唱えようとするマジカルフライ。だがルカはその腕を切り上げてかち上げながら踏み込み、低く切り込む。そのまま喉元を突き上げ、ぶっ飛ばしたのだった。

 

「きゃあんっ!」

「えっ……!?」

 

 一瞬で二人も始末され、後ずさるテントウ虫の魔物娘──マジカルテントウ。だが、彼女の後ろから新手が来る。

 

「あれあれぇ? いつもみたいに玩具にしないのぉ?」

「もう、廊下では静かにしなさい!」

「もぉ、エルフは固いんだから……」

 

 妖精のピクシー、エルフ、サキュバス……何れも魔術を修めており、その頭にはマジカルの称号が着くモンスター達だ。

 

「余に任せろ!」

 

 アリスが飛び出し、レイピアを構える。

 

「【アンスタン】!!」

 

 そのまま重い踏み込みから、超パワーの連続突きを払うように放った。

 

「きゃ……!!?」

「くっ!」

 

 マジカルエルフとマジカルサキュバスには当たったものの、マジカルピクシーとマジカルテントウはそれを避ける。

 

「あはっ、見えなくなっちゃえ!」

 

 マジカルピクシーがそう言いながら何か唱えてから手を向けると、黒い霧がアリス達の視界を覆った。

 

「その視界じゃ何も見えないね!」

 

 マジカルテントウが両手を掲げ、魔力をバチバチと電光させる。

 

「【メガサンダー】!!」

 

 そうして、その手から雷を迸らせた。だが、その雷を阻むように【電磁アーマー】のバリアを展開したヒルデが立ちはだかり、雷をバリア受けした。

 

「えっ!?」

「一斉射撃だよ……【ショックウェイブ】!!」

 

 ヒルデは構えてる銃を体に接続し、電撃を連続発射した。それで掃射し、マジカルテントウもマジカルピクシーも撃ち抜いた。

 

「そ、そんなっ……!」

「こんなの、イジメだよぉ……!」

 

 その二体はそう言いながら落ちて、逃げていった。

 

「イジメはよくないわ! 私が成敗する!」

「きゅ」

 

 啖呵を切るマジカルエルフだったが、既に背後にヌルコがついている。そのまま触手で四肢を拘束されてしまった。

 

「きゃっ!? な、なんなのこの触手っ……!?」

「きゅーっ!」

 

 そのまま触手を乱舞させ、マジカルエルフの全身をもみくちゃにした。

 

「あっあぁあああっ! だめぇえええ──っ!」

 

 なんと、それだけでマジカルエルフを屈服させてしまうのだった。

 

「お、おおっ! ヌルコの触手が……!」

「ヴィクトリー、前っ!!」

 

 首を曲げてヌルコの活躍を見るヴィクトリーに、サラが声をかける。だが、余所見をしている彼の体にマジカルサキュバスが両手をつけた。

 

「うふっ……こうなったらもう詰みよねぇ? 【エナジードレイン】!!」

 

 マジカルサキュバスは、ヴィクトリーの気を吸い上げ始める。

 

「おっひょ〜〜っ! 吸われる〜〜っ!」

 

 だが、彼は呑気にそう言いながらその場で踏ん張っていた。

 

「ああもうあのバカ! さっさと殴るなりして……」

「待ってソニア、違うわ」

 

 助けに入ろうとするソニアを、止めるサラ。

 

 気を解放しながら吸われ続けるヴィクトリーだが、マジカルサキュバスはエナジードレインをやめない。すると、次第に彼女の方が満腹に近づいてきた。

 

「くっ、うぅっ……! ちょ、ちょっと……!!?」

 

 マジカルサキュバスは手を離そうとするも、ヴィクトリーはその手を掴む。

 

「はぁあぁあっ!!!」

 

 そして、(スーパー)サイヤ人になってみせた。

 

「!!!?」

 

 マジカルサキュバスは満腹寸前に一気にエナジーが送られた事により、キャパオーバーを起こして白眼を剥く。

 

「お、おなか……いっ、ぱい……」

 

 そのまま倒れ、気絶してしまった……

 

「ふぅっ!」

「終わったな」

 

 ルカもヴィクトリーも、戦闘態勢を解く。

 

「エナジードレインの技特性を逆手に取ったか……大した奴だ」

「エヴァとの戦いでもやっていましたが、あそこまででは無かった……成長していますね」

 

 アリスとプロメスティンはそう話し合い、先の道を見る。すると、彼女らの視線の先にとんでもないものが居た。

 

「……なにっ……!!?」

「アレって……!!」

「ん、どうした二人とも?」

 

 ルカがその様子に気付き、二人と同じ方を見る。すると、彼女らと同じ表情をするのだった。

 

「え……!!?」

「どうしたんだよ、ルカ……ええぇええっ!!?」

 

 ルカにつられ、ヴィクトリーも同じ方を見て同じリアクションを取る。

 

 派手に驚いた彼に気付いた()()が顔を向け、こっちにやってきた。

 

「……あら、ルカちゃん達じゃない!」

 

 飄々とした、艶のある声……コロシアムで戦い、圧倒的な実力を見せつけてきた、アルマエルマだった。

 

 だが、驚愕すべきは……肉付きの良いグラマラスな身体を覆っていたのが、セーラー服だということ。

 

「お、おめぇっ……アルマエルマか!? 何だその格好!?」

「うっふん♪ どーお、似合ってる?」

「…………」

 

 呆気に取られるルカとヴィクトリーの前で、セクシーポーズを取るアルマエルマ。

 

 ルカは鼻血を垂らしながらグーサインをして、ソニアの棍棒にしばかれるのだった。

 

「どうしてこんな所に……?」

 

 ソニアが聞くと、アルマエルマは調子を崩さないで応える。

 

「そうね、学園への潜入捜査よ。私をまんまと利用したメフィストの素性を調べに来たの。この格好も、学園に馴染むためよ」

「な、なるほど……学生に扮してるっちゅうわけか」

「むむむ……それは、そうだな……自由にするがいい」

 

 困惑したままの、ヴィクトリーとアリス。

 

 ここで、アルマエルマは少し真剣な目になった。

 

「ところで……ちょうど今、二階の学長室でメフィストは誰かと密談してるみたいよ。すぐに学園長の部屋に踏み込めば……裏に何があるのか、分かるかもね♪」

「何者かと密談……その現場を押さえれば、この上ない証拠になるわね!」

「きゅきゅー!」

 

 ソニアが言い、ヌルコも便乗するように鳴く。

 

「なるほど……そうと決まれば、行くしかないな! ありがとう!」

「ああ、何やってんのか見ねぇとな……! サンキューな、アルマエルマ!」

 

 ルカとヴィクトリーはアルマエルマに礼を言い、彼女も笑顔で手を振る。

 

「……そう言えばヴィクトリーさん、大層驚いてましたけど……気の察知でアルマエルマの存在に気付けたのでは?」

「あいつ、普段ほとんど気を発してねぇから分からねぇんだ……戦ってる時も攻撃の瞬間に一気に気を上げて、それ以外はリラックスしてるからな」

 

 そういう事で、ヴィクトリーの気の察知にも引っかからなかったほどアルマエルマの気の扱いは上手い。

 

「……そういう所、見習わないとね」

「そうだな」

 

 ルカとヴィクトリーはそう言い合い、二階への階段を上がるのだった。

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