もんむす・くえすと!ぱらどっくす×ゼノバース   作:ジョーカー:ゼノ

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ピラミッドの攻防

 サバサ王国より西……そこに、四角錐状の山のような建物がある。そこが、例のピラミッドという場所だった。

 

「……でけぇな」

「うん……」

 

 聳えるピラミッドを見上げながら、ルカとヴィクトリーは話す。

 

 サバサで聞いた情報によれば、昔は竜印の試練というものの舞台であり……そのために、ダンジョンのようになっているとか。

 

 探索するのも一苦労だし、魔物の気も多い。

 

「行くしかないわね……」

「きゅー……」

「ああ、スフィンクスと会って話を聞かない限りはどうしようもあるまい……」

「ピラミッド探検……」

「どのようにして建てられたのかが気になりますね……砂漠しかないような所で、これほどの墳墓……」

 

 このピラミッドの最奥に居るであろうスフィンクス……なんとか彼女に会って、サラ女王をどうにかする方法を聞き出してみよう。

 

 ルカは深呼吸してから、ゆっくり息を吐いた。

 

「よし、いくぞ皆!」

「応っ!!」

 

 こうしてルカ達は、ピラミッドへ乗り込んだ……

 

 

「中は広いな……」

「外装相応だな」

 

 広いピラミッドを、道なりに進んでいく。行き止まりに突き当たることがあるものの、この手のダンジョンは右側の壁に沿っていけば何とかなるものだ。

 

「魔物が沢山いる上に、奥には馬鹿みてぇにでけぇ気がある……」

「その気が、スフィンクスの気かな……僕も、風を通して感じてるよ」

「風?」

「うん、シルフの力を得たおかげかな。風で何となくそういうのを感じることが出来るんだ。まだお前やアリスほどの精度は無いけど……」

 

 そんな会話をしながら、探索ついでに進んでいくが……やはり、魔物の強襲に遭った。

 

「ふふ、また獲物が来たみたいね……!」

「スフィンクス様の元には……弱い者は通せん……」

 

 コブラ娘やミイラ娘といった、いかにもピラミッドの試練という感じの敵の群れだった。

 

「やっぱりただじゃ通らせてくんねぇか」

「やるぞ、ヴィクトリー!」

 

 ルカ達は武器を抜いて、気を解放する。ここまでの旅路で、皆も相当にレベルアップしており……更なる力を解放し、敵の群れと激突したのだった。

 

「きゅっきゅっーっ!!」

「牽制するよ……!!」

 

 ヌルコとヒルデが揃って、『マシンバルカン』を起動する。横殴りの雨のような弾丸の連射により、群れのモンスターのいくつかが脱落した。

 

「熱力学第二法則……エントロピー増大、『超熱幅射』!」

 

 プロメスティンが前に出て、魔導科学の技を放つ。すると、敵の群れに凄まじい熱が放射され、それがミイラ娘を焼き払ったのだった。

 

「はぁあっ!」

 

 自身が燃えているのも厭わず、突撃してくるミイラ娘。

 

「させるかっ!!」

 

 そんなミイラ娘にアリスが飛んできて、尻尾で一撃する。そうして怯んだその隙に尖剣に炎を纏わせた。

 

「踊れ灼熱……『フォティトゥリア』!!」

 

 炎を纏った尖剣の、踊るような乱撃。それでミイラ娘を倒してしまった。

 

 しかし、アリスの首筋に誰かが噛み付く。

 

「っ!?」

「蛇同士、仲良くしましょう……!」

 

 コブラ娘だ。

 

 すぐさまアリスはレイピアを振って振り払うも、体ががくんっと脱力する。

 

「くそっ……毒か……!!」

「いと高き安らぎの風、乱れし身に安寧をもたらせ! でやぁ! 『キュア』!」

 

 アリスの毒が、白魔法によって除かれる。飛び出したのは、ソニアだった。

 

「助かった!」

「蛇系の魔物には、こうっ!!」

 

 ソニアの棍が、冷気を纏う。そのまま、凍結の力を宿した棍でコブラ娘を殴り飛ばした。

 

「きゃああっ!?」

「止まらないわよぉ!」

「ああ!」

 

 乱戦する彼女達を横目に、背中を合わせて無双する男が二人。

 

「だだだだぁあぁあっ!!」

「こんなものじゃ、僕達は止められない!!」

 

 ヴィクトリーが気弾を連射し、ルカが剣技を連発する。二人の力は、敵を寄せつけずに居た。

 

「……手練がいるようね」

「ええ、お姉様……」

「前のアサシンとは違うようね」

「へぇ、とっても楽しめそう……」

 

 攻防する二人の前に、四体の褐色ラミアが現れた。いずれも只者では無いと分かる気を放っており、強敵だというのが分かる。

 

「おいルカ……なんだあいつら?」

「図鑑で見た事がある……『ネフェルラミアス』。ピラミッドに生息する、ラミアだよ」

「その通り……」

 

 一番戦闘力の大きい、巨乳ストレートのラミアが言った。おそらく、こいつが長女だろう。

 

「ここから先へ、弱き者を通すわけにはいかない……」

「通りたくば、我らを倒すがいいっ!」

 

 ネフェルラミアスは構え、ルカとヴィクトリーも応じるように構え直す。

 

「これも竜印の試練ってやつの一環かもな……」

「僕達は別件で来たんだけど……しょうがないな……!!」

「行くわよ!」

 

 長女と四女がルカへ、二女と三女がヴィクトリーに襲いかかる。

 

「はぁあああっ!! シルフ!!」

 

 ルカはその背に光の翼を顕しながらシルフの力を解放し、後退しながらも剣技で対抗する。

 

「界王拳5倍!!」

 

 ヴィクトリーは紅蓮の気を滾らせながら、真正面から迎え撃つ。

 

 凄まじい攻防が繰り広げられ、戦いは白熱した。

 

「ほら、舐めてあげる……」

 

 戦いの中で、四女がルカの耳の裏を舌で舐め上げる。

 

「ひあっ!?」

「隙あり!」

 

 それによって怯んだルカは、長女に巻き上げられてしまった。すかさず四女も巻きついてきて、身体がギチギチと締め上げられた。

 

「しまったっ……!!」

「ふふ、締め上げてあげる……!!」

 

 ピンチになってしまったルカ。思わず、ヴィクトリーはそっちへ向いてしまう。

 

「ルカぁっ!!」

「何をよそ見してる!?」

 

 次女がヴィクトリーの背後に来て、その蛇体を打ち付けてくる。

 

「ぐぁあっ!」

「はいやっ!!」

 

 揺らいだヴィクトリーを、更に蛇体で打ち上げる。蹴り上げの要領でぶっ飛ばされた彼は勢いよく壁に叩きつけられ、その壁も崩落してしまう。

 

「降参なさい……その程度では、竜印の試練を突破する事なんて無理なのよ……」

「そうじゃなくても、弱い人はスフィンクス様には会えないの……ここで、私達の慰みものになるのよ……」

 

 グルグル巻きにされて締め上げられながら、囁かれるルカだったが……その歯を食いしばり、キッと目を鋭くする。

 

「悪いけどっ……そう簡単に降参する訳にはいかないんだぁあぁあああ!!!」

 

 ルカは吼え、シルフの力と気を更に高めて解放する。それで、巻き付いてきた長女と四女をぶっ飛ばしたのだった。

 

「きゃあっ!?」

「わぁっ……!?」

「お姉様!」

「四女もっ!」

 

 吹っ飛ばされる、姉妹達に注目する次女と三女。しかし、これだけでは無い。

 

「そうだ……俺達は、負ける訳にはいかねぇえええ!!!」

 

 ヴィクトリーが応じるように起き上がり、界王拳の倍率を更に高めて気を解放する。すると、彼を囲っていた瓦礫が吹っ飛んだのだった。

 

「なっ……なんて、エネルギー……!!」

「こんな実力者が来るなんて……!!」

「けど、負けられないのは私達も……!!」

「最後まで相手いたしましょう!!」

 

 ネフェルラミアスは更に気を解放し、それぞれの相手に向かう。

 

「吹きすさべ、紅蓮の刃!!」

「か、め、は、め……!!」

 

 ルカの剣が炎上し、フロアの天井にまで届くほどの炎の刃と化す。

 

 ヴィクトリーの手の内に凄まじい気が凝縮され、界王拳の影響を受けて更に輝く。

 

「紅蓮廻天斬ッッッ!!!!」

「波────ッッッ!!!!」

 

 ルカは勇者技の『紅蓮廻天斬』で迫り来る姉妹を切り払い、ヴィクトリーは『かめはめ波』によって襲い来る姉妹を吹っ飛ばした。

 

「そ、そんなっ……!!」

「これ程の力……!!」

「有資格者だったのね……!!」

「認めてあげるわっ……!!」

 

 二人の大技を食らった姉妹達は倒れ伏し、四人揃って「むきゅう」なんて言いながら戦闘不能になったのだった。

 

「倒したか……」

「何だか知らねぇけど、認められたっぽいな」

「こっちも終わったわよ〜!」

「きゅーっきゅー!」

 

 ソニア達も戦闘を終わらせ、ルカ達の所に来る。これで、魔物の群れを押し返せたようだ。

 

「さぁて、スフィンクスっちゅうのはどれ程の相手なんだろうな……!」

「戦いに行くわけじゃないよ……」

 

 戦いを終えたルカ達は、先へと進んだのだった……

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