もんむす・くえすと!ぱらどっくす×ゼノバース   作:ジョーカー:ゼノ

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サラ女王、変貌

 サバサに瞬間移動してきて、街道から城に入って王宮を走るルカ達。向かう先は、当然サラ女王の所。物々しい雰囲気を漂わせながら走る一行に対しても、衛兵は「なんだなんだ」と言うだけで見て見ぬフリ。

 

 そんなこんなで、あっという間に女王の間の前まで来たのだった。

 

「この先は女王の間だぜ。ぞろぞろ仲間を連れていくなよな……」

 

 衛兵もそこまでされたら、黙ってはいない様子。気だるげだが、一応ルカ達を呼び止めた。

 

「わりぃけど、そういう訳にもいかねぇんだ」

「押し通らせてもらう!」

「女王様を正気に戻すためなんだから! ここは少々、無茶するわよ!」

 

 ルカ達は武器を抜き、構える。衛兵はそれを見て、怠そうにため息をついた。

 

「……おいおい、マジかよ。なんで俺の勤務時間に、こんな厄介事が……」

「余計な怪我なんかしたくねぇよ。分かった、とっとと通っちまえ……」

 

 ヴィクトリーとアリスは、衛兵の態度に唖然とした。

 

「ちょ、こいつらマジでやる気ねぇな……!」

「なんという規律の緩み具合……いや、こいつらは元々チンピラ同然の連中だったな」

「よし、行こう!」

 

 ここは、通らせてくれるなら通るだけだ。

 

 そのまま女王の間への階段を上がり、その扉を開け放つ。そして、サラ女王の前に出た。

 

「あら……ずいぶん物々しい雰囲気よね。私を、乱暴に犯したいの……?」

「最初の一言から淫語なんて! これ、本当に理性を失ってるみたいね……」

 

 ソニアがそう言い、絶句する。

 

「ルカ、例の奴を」

「ああ……」

 

 ルカは道具袋から『スフィンクスの血』を出して、サラに差し出す。

 

「この血を飲んでくれないかな……そうすれば、君は正気に戻れるんだ」

 

 ルカの頼みを前に、サラは冷徹な眼光を向ける。

 

「私が飲みたいのは、男のザーメンだけなの……変な血なんて、口にしたくもないわ……」

「徹底した淫乱ぶりだな……こうなりゃ、無理矢理押さえつけて飲ましてやる!」

 

 ヴィクトリーがそう言って、指をボキボキと鳴らす。

 

「あははっ……私を乱暴にやろうって言うの……? ならぁ……」

 

 サラは立ち上がり、気を解放した。その肉体が、みるみると変貌を始める……

 

「はぁあっ!!」

 

 ドレスが弾け飛び、髪の色が変色し、翼と角と尻尾が生える。体には刺青が刻まれて、そこから魔力が迸る。

 

「な……!!?」

「う……!?」

「こっちも、無理矢理でもいいわよねぇ……みんな、たっぷり天国を見せてあげるわ……」

 

 完全に変貌したサラは、舌なめずりをしながらルカとヴィクトリーを見詰める。二人を見つめるその目はニヤリと厭らしく歪んでおり、とてつもない淫気を放っていた。

 

「ちょっと、魔物の姿になっちゃった! どうするのよ、ルカ!」

「こうなれば、仕方ない! 倒してから、スフィンクスの血を飲ませよう!」

「結局ぶん殴るんじゃねぇか……!」

 

 ルカとヴィクトリーは、構える。

 

「うふふ……」

 

 サラは高速移動でそんな二人の背後について、両手でそれぞれの股間を擦り揉んだ。

 

「そんなに私に飲ませたいの……? 私、あなた達の精液がゴクゴク飲みたいわぁ……」

「なっ!?」

「は、はえぇ……!?」

「うふふ、今夜はあなた達に決定……」

 

 どうやら、指名はヴィクトリーとルカのようだ。ヴィクトリーはアリス達に目を向け、彼女らも頷く。

 

「頼むわよ、こんな淫乱王女になんか負けないで!」

「きゅきゅ!」

「負けたら余が怒るぞ!」

 

 ソニアとヌルコとアリスが、ルカにそう言って下がる。

 

「ヒルデ、ピンチになったら参戦する……」

「死なないでくださいね……死んだらもう研究も出来ませんので」

 

 ヒルデもプロメスティンにヴィクトリーにそう言い、下がった。

 

「最後の会話は済ん──」

「だぁあっ!!」

 

 言いかけたサラに、ヴィクトリーが裏拳する。顔面狙いのそれは、ほぼ不意打ちのような速度で放ったが……

 

「あらぁ、怖いわぁ……」

「なにっ!?」

 

 拳が掴み止められており、ミシミシと力が込められる。そのまま、乱暴にヴィクトリーの腹を蹴り据えた。

 

「ぐぁあっ!!」

「くっ!」

 

 ルカは、サラに切りかかる。しかし、彼女の腕に魔力が纏われ、それで受け止められてしまった。

 

「あはぁっ!」

 

 すかさず放たれた、蹴りの一撃。ルカはそれをシルフの力である疾風の動きで(かわ)し、切り返した。

 

 サラはそれを見切って背筋を反らし、剣先は彼女の胸を空ぶる。そして、風の魔力を手に溜め、ルカに向けた。

 

「ていっ!!」

 

 ルカは、直ぐにその手を蹴る。すると、サラの手から風魔法の『エアロ』が見当違いの方に放たれ、壁を抉った。

 

「!?」

「雷鳴突き……!!」

 

 動揺するサラに、ルカは踏み込んでから『血裂雷鳴突き』を放つ。見事に直撃し、彼女は足を床に擦らせながら大きくのけ反る。

 

「っぐあ……!!」

「ふんっ!!」

 

 その先に待ち構えていたのはヴィクトリーで、サラの背中に抱きつく。

 

「えっ!?」

「おらぁあっ!!」

 

 そのまま界王拳を使いながらバックドロップして、サラを床に叩きつけた。界王拳を使った事によるとんでもない怪力のそれは、床を破砕してクレーターを作っていた。

 

「っぐ……!!」

「お前、マジかっ……!!」

 

 サラは脳天より先に腕を床についており、事なきを得ていた。そのまま羽ばたいて、ヴィクトリーの腕からスルンッと抜けてしまう。

 

「ホントに乱暴……そのぐらいの意気で犯してくれれば良かったのに……」

「やるじゃねぇかおめぇ……!!」

 

 サラは羽ばたきながら、ヴィクトリーに飛び蹴りを繰り出す。それを腕を交差して受けながら後ろへ跳び、距離をとる。そして、両手を向けた。

 

「あだだだだだだだ──っ!!」

 

 その両手から、気弾を連射する。サラはそれらを避けたり腕で弾きながら走り、接近してきた。

 

 だが、これがヴィクトリーの狙いだった。

 

「ごめん、ヴィクトリー!!」

 

 ルカは走り跳んでヴィクトリーを踏み台に、大きく跳び上がる。そして、剣を振りかぶって上空からの兜割り──『天魔頭蓋斬』を放った。

 

「っ、とぉ!?」

 

 しかし、サラは間一髪でバックステップしてそれを避けた。標的を外したルカの剣は、ただ床を叩き切るだけだった。

 

「だりゃあああ!!」

 

 だが、ヴィクトリーが飛び出して拳を振りかぶる。バックステップ終わりを狙って踏み込み、パンチを放った。

 

「あはっ、いいパンチ!」

 

 だが、背を反らしてそれを避けるサラ。そのまま淫魔の羽をはばたかせながら逆立ちして、伸び切った腕に足を絡ませる。

 

「うっ!?」

 

 そのままグンッと力を込められ、ヴィクトリーを投げ飛ばした。

 

 そして、逆立ちしたまま肘を曲げ伸ばして跳び、一回転してヴィクトリーの股間部に尻を叩きつけ、そのまま床に倒した。相当の力でヒップドロップしたらしく、女王の間が大きく揺れる。

 

「ヴィクトリーっ!!」

 

 ルカが、声を上げる。

 

 あの体勢は、まずい。あれは、淫魔が人間を貪る時には定番の体位……騎乗位だ。

 

「っぐはぁあっ……!!!」

「うふふふ……意外に()()()のね……そそっちゃうわぁ……!」

 

 妖艶に腰をグラインドさせながら、ヴィクトリーの股間を濡らすサラ。布二枚隔てているのにも関わらず、半端では無い淫気に晒されるもうひとりのヴィクトリー。

 

「このまま犯し尽くして、お腹いっぱいになるまで……おまんこでも口でもお尻でも、ザーメ」

「だぁあっ!!」

 

 ヴィクトリーはサラの頭を掴み、頭突きする。

 

「がっ……!?」

「離れろ!!」

 

 怯んだサラの腹に両足蹴りを叩き込み、蹴っ飛ばす。そうしてから後転して、どうにか立ち上がった。それを確認したルカが、駆け寄ってくる。

 

「ヴィクトリー、平気か!?」

「ああ……ちょっとやばかったかもなぁ……」

 

 股間部を手で揉んで、どうにか落ち着かせるヴィクトリー。そんな彼の耳元に、ルカは少し気恥ずかしそうに近づき……

 

「…………後で、感想聞かせてくれない?」

 

 そう、囁いた。

 

「どりゃあぁああ────っ!!!」

「ふえ────っ!!?」

 

 ヴィクトリーは、ルカをサラにぶん投げた。

 

「えーっ!!?」

「……エロめ」

 

 ソニアとアリスが、一連の流れを見て思わずコメントした。

 

「あはっ、仲間割れ? 遠慮なく、その子から……」

 

 投げられてる最中のルカが、目を鋭くして光の翼を広げ、シルフの力も解放する。そして、疾風を伴って一瞬でサラの背後に回り込んだ。

 

「!?」

「勇者の刃で、邪悪を討つ……だぁっ!!」

 

 そして、勇者としての気を剣に纏わせ、その刃で一閃──『妖魔斬』を叩き込んだ。

 

「きゃあんっ!?」

 

 対妖魔用の勇者技が、淫魔サラに傷を負わす。そこに、ヴィクトリーが切り込んできた。

 

「『シャイニングソードスラッシュ』!!」

 

 ヴィクトリーも気を込めた剣で、サラの胸に一撃する。『妖魔斬』で叩き込んだ斬撃と交差する形になり、彼女の胸にX(クロス)が刻まれた。

 

「っぐぅうぅっ……!! な、なんてコンビネーション……!!」

 

 サラの目の色が、戻りつつある。強烈な二撃が、彼女の理性を覚まそうとしていたが……

 

「いいわ、いいわ、いいわ、いいわぁっ! 二人ともベッドに連れ込んで、お尻とおまんこで同時に吸ってあげる!!」

 

 淫気が理性を塗り潰し、迫ってきた。淫魔族特有の風の力をふんだんに解放し、突撃してくる。

 

「『界王拳』!!」

「おおおぉぉっ……!!!」

 

 ヴィクトリーは『界王拳』をかなりの高倍率で、ルカは『気合い溜め』をして、気を高める。

 

「ほぉら、これで終わりよ!!!」

 

 サラは、両手に途方もない風の魔力を込め、それをエネルギーボールにして二人に放つ。二人の間に着弾したそれは、大爆発のような突風を巻き起こし、衝撃波によって床がめくれ上がって砂埃を巻き上げた。

 

 舞ってきた砂埃や小石を腕で防ぎながらも、凝視するアリス達。

 

「っ、く……!! この魔力、クィーン級だな……!!」

「そんなっ……ルカ、ヴィクトリー!!」

「案ずるな、ソニア……あやつらは、それよりも上だ!!」

 

 絶句するソニアに、確信をもってそう言うアリス。

 

「……!!?」

 

 サラの両隣に、剣を構えた男二人が現れる。

 

「紅蓮と化して、舞い踊れ……!!」

 

 光の翼を展開して疾風の動きで避けたルカは、剣に炎を纏わせている。

 

「迸り、乱れ舞う流星……!!」

 

 ヴィクトリーは瞬間移動で避けながら、気を込めた剣を逆手持ちにしている。

 

「『紅蓮炎舞』ッッ!!!」

「『死剣・乱れ星』ッッ!!!」

 

 そのまま二人はサラに突撃し、一閃する。すると、遅れて無数の斬撃がサラに叩き込まれたのだった。

 

「きゃあぁああああ!!!」

 

 体に叩き込まれた斬撃から、紅蓮の炎と光が迸る。それが炸裂して、サラは膝から崩れたのだった。

 

「あう……ぅ……もう、力が出ないわ……」

 

 そう言いながら戦闘不能に陥り、淫気もだんだん萎んでいく。声にも艶が消え、人間の声が戻り始めていた。それを見逃さなかった二人は、剣をしまって駆け寄る。

 

「よし、今だ!」

 

 ヴィクトリーはサラの鼻をつまみ、口を開けさせる。ルカはその口に、スフィンクスの血を流し込んだ。

 

「んぐ……!?」

「オラッ! のみ込めっ!」

 

 ヴィクトリーは無理矢理サラの口を抑え、スフィンクスの血を飲み込ませた。

 

「なに、これ……力が、だんだん……あ、あぁぁぁ……!」

 

 サラの気が収まり、変身が解けた。魔物の特徴が消え失せ、髪も元の色に戻ったのだ。

 

「や、やった……」

「ふぅ……サバサもこれで何とかなるだろ……」

 

 ひと仕事終えた二人はその場で座り込み、一息ついたのだった……

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