NieR:Hero's   作:たかすぎ

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人生初めての投稿なのでお手柔らかに。




 

全ての存在は滅びるように設計(デザイン)されている

 

生と死を繰り返す螺旋に、私たちは囚われ続けている

 

これは呪いか、それでも罰か

 

 

、、、いや、きっとこれは罰なのだろう

 

少なくともあの時から

 

神に弓を引いたあの時から

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【報告:新鮮】

「、、、、、」

 

 

 

 日本のどこかにある森林の川辺で、1人の少女が黙々と釣りをしていた。

 空が晴々しく、少女は気持ちのいい風を一身に浴びながら寛いでいる様子だ。

 

 

【報告:新鮮】

「、、、、、、、」

 

 

 

 釣りをしていると言っても、その方法は通常のそれと違った。

随行支援ユニットという、白い箱のような機械を竿代わりに使っていた。

 

 個体名はポッド042。件の少女をサポートをするのが任務であり、射撃にハッキングに探索に通話と、とても便利なロボットだ。

 目下の彼の悩みは、主人である少女が自分のことをスマホ扱いすることだろうか。

 

 

 

【報告:ヒット】

「、、、、、、、、、」

 

 

 

 釣りはポッドの数ある便利な機能の一つであり、少女は腕を組みながらタイミングを見計らって魚を釣っていた。先程釣った魚でちょうど150匹目を更新していたが、彼女が止める気配はない。

 

 もちろん150匹も魚を食べる必要も食べるつもりも彼女にはない。自分の食料分を確保したあとは、釣った魚をひたすら川に返していた。

 彼女は自分では説明がつかないほど、釣りという行為を気に入っていた。

 

 

 

【報告:新鮮】

「、、、、、、、、、、、、」

 

 

 

 少女の名は2号機B型、通称2B(トゥービー)。体の殆どが機械で出来ているアンドロイドだ。

 その頭髪は雪のように白く、それと対象的に黒い布のような戦闘用ゴーグルを着けていた。その服装もまた黒く、ゴシック風のワンピースに手袋、タイツ、そしてヒール靴を身につけていた。  

 その姿はまるで深窓の令嬢のような神秘さと美しさを感じさせる。

 とてもじゃないが、自然が溢れる場所を歩くには向いていない。

 

 

 

【報告:ヒット】

「、、、、、、、、、、、、、、、」

 

 

 

 2Bは主に戦闘を目的に作られた存在だ。

 だがこの10年、この名も知らない森で毎日を平穏に過ごしていた。

 その10年より前、彼女が何をしていたかは後々に語られるであろう。

 

 

 

【、、、報告:新鮮】

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、」

 

 

 

 流石に153匹目を釣ったところで、ポッド042が2Bに制止の声を掛けた。

 

 

 

【ポッド042から2Bへ質問:いつ釣りを止めるのか】

「、、、もうちょっと」

【報告:その返答は今ので38回目だ。早急に釣りを止め、栄養を補給することを推奨】

「、、、もう正午か。確かにもうそろそろ止めた方がいいか」

 

 

 

 フゥ、と息をつき、ポッドが生成したイスから立ち上がる。ポッドは便利なのである。

食用に取った魚を持ちながら、自分が長年の拠点としている廃墟に向かった。

 

 その建物がどういった経緯で人々に忘れ去られたか不明だが、捨てられていた割には構造がまだしっかりしており、気温差や気候の差が激しい日本では快適な屋敷だった。

 

 今日は何の料理を作ろうか。

焼き魚は飽きたし、燻製にしようかな。

ポッドでいい感じに炙れば出来そうだし。

 

 ポッドは便利なのである。

 

 匂いが屋敷につくかな。

いや、ポッドに消臭機能あったし別に大丈夫か。

 

 ポッドは便利なのである。

 

 多少汚れてもポッドで綺麗にできるし、この際色々挑戦してみるか。

 

 ポッドは便利n、、、

 

 

 

「ん?」

 

 

 

 そうして魚をどう調理するか考えながら屋敷に向かう途中、まるで山のように大きい男にいた。

 首にラジオをぶら下げていて、そこから流れる音声を聴きながら歩いているようだ。

 

 2Bは咄嗟に木の裏に隠れた。一目でわかる。

やつと関わってはいけない、、!

 

 だが、それ(・・)は既に2Bに気付いていた

そして2Bがそのことに気付いた瞬間、それ(・・)は攻撃態勢に入っていた。

 

 

 

「ヴォォォォォォォォォ!!!!」

「っ!!」

 

 

 

 鼓膜が破れそうなほどの叫び声が響き、山のような男は2Bがいる方向に地面を殴った。

 ゴシャッ!という音と共に地面は抉れ、石や砂利が勢いよく2Bに襲いかかる。

 2Bは砂の激流を咄嗟に横に避けた。しかし1歩遅く、素早く接近してきた大男の巨大な手に胴体が捕まった。

 このままじゃ握り潰される 。

 

 

 

「ポッド!!」

 

 

 

 ポッド042は箱のような胴体を開き、レーザーを発射した。極光が大男の腕に当たり、その掌が開かれ、そこから脱出する。

 

 

「、、、何故私を攻撃する?」

 

 

 

 距離を取りながら、2Bは岩山のような男に聞いた。大男はこちらを見ずにブツブツと不気味に呟いていた

 

 

 

「姿を確認された、、すぐに始末せねば。

主に怒られてしまう、、すぐに殺さなければ」

 

 

 

 どうやらこちらを見逃す気はないらしい。

それならそれで、こちらにもやりようがある!

 

 

 

「私は2B。あなたの名前は?」

 

 

 

 久しぶりに人?にあったせいか、場違いな事を聞いてしまった。馬鹿か私は。

 

 

 

「、、、ギガントマキア」

 

 

 

 驚いた。まさか答えが帰ってくるとは。

 もう一度質問してみよう。

 

 

 

「なぜ私を襲う?私は別にあなたに危害を加えるつもりはない」

 

 

 

 ギガントマキアはこちらの目を見ながら答えた。

 

 

 

「、、、姿を見られた。潜伏せよと主から命令されている。、、目撃者は消す」

「、、そう」

 

 

 

フゥと息を吐き、ギガントマキアを見つめる。

 

 

 

「残念だけど、そんなことで私は死ぬ訳にはいかない」

 

 

 

 少女の背中に光が集まり、2本の剣が現れた。

まるで少女の髪を連想させるように白く、美しい

 打刀『白の契約』。太刀『白の約定』。それがその2本の刀たちの名であり、2Bの愛用の武器だった。

 2Bの右後ろで浮遊しながら待機していたポッド042も銃口を開き、目標の山男に狙いを定めた。

 

 

 一瞬間が空き、2人は飛び出した。

 

 

 

「ヴォォォァァァァ!!!!」

 

 

 

 ギガントマキアが叫びながら腕を振り下ろす。

地面を滑るように移動し、それを回避。すれちがいざまに、白の契約で胴体に切りつける。

 傷を負わせたが、浅い。身体増強の〃個性〃か。

 

 〃個性〃、それは人が火を吹き、空を舞い、車を片手で持ち上げることのできる超常能力だ。人によって備わる力は違い、世界総人口の8割が〃個性〃を発現させている。

 

 もちろん、そんな〃個性〃を悪用して犯罪を犯す者、(ヴィラン)も当然現れる。

 それを取り締まるために、コミックのような職種、ヒーローが誕生したのだ

 世は絶好のヒーロームーブ。数いるヒーローたちによって、(ヴィラン)たちは厳しく取り締まわれている。

 

 ブォン!

と風を切り裂く巨大な足が通り過ぎる。2Bは膝を曲げ、体を回転させながら避け、その勢いのまま白の約定を投げる。

 白の約定は、2Bが持つ装備の中でも重い部類の刀だ。そんな重量物が迫るが、ギガントマキアはデコピンのように指を弾き、その衝撃波で弾かれた。なんて出鱈目な力だ。

 

 真上に飛んで衝撃波を避け、白の契約で切りかかるが、巨大な左腕が勢いよく迫る。

 その質量から繰り出される威力は、まるでダンプカーの突撃だ。当たったらひとたまりもないだろう。

 

 

 

「ポッド!!目線目標でボムを発射!!」

 

 

 

 2Bは白の契約で攻撃を受け流しながら叫ぶ。ボムとはポッドに搭載されているプログラムの一つだ。20個の爆発玉を広範囲に発射し、周囲のモノを破壊する。

 ボムはギガントマキアの顔に着弾した。その威力に思わず仰け反る。

 

 2Bはその隙を逃さない。光と共に新たに呼び戻した白の約定を振り下ろす。ギガントマキアはその特異な身体能力で感じとったのか、後ろに逃げようとする、が体勢がよろけた状態では意味がなかった。

 

 一切り目はギリギリ避ける。太刀はその勢いを殺さずに地面に叩きつけられ、石や砂利と共に火花が散る。

 2Bはその勢いのまま体を前身させ、刀が接触している地面を起点に一回転しながら、また白の約定を振り下ろす。

 今度は避けきれず、赤い鮮血が舞うように宙を飛ぶ。だが、まだ浅い。二撃目がまた地面に叩きつけられた瞬間、ギガントマキアは右腕で殴り掛かる。

 

 殺った!と、ギガントマキアは本能で感じとった。太刀である白の約定は重い。少なくとも目の前の少女は、簡単に投擲したり地面に叩きつけたりと、その重さを扱いきれてない。

 少女の〃個性〃は不明だが、武器を何もない空間から取り出していたところを見るに物質転移と推測される。

 戦闘技術と後ろの箱のような機械は厄介だったが、どれも自分の命には届かない。

 

 

 

「終わりだ!!!」

 

 

 

 無慈悲な一撃が少女に迫った。敗因は明らかだ。それは相手が思わぬ強敵で、決着を急いだこと。そして、2Bのような未知の戦闘用アンドロイドと今まで戦ったことがなかったからだ。

 

 2Bは白の約定を振り下ろした勢いのまま武器を手放し、ギガントマキアの懐へ前身する。そのまま体を倒し、地面に手を着いた。そこからまるでバネのように肘を使い、そのまま流星のようなダイビングキックをギガントマキアの鳩尾に炸裂させた。

 

 2Bは体の殆どが機械のため、その重さは成人男性の平均体勢の2倍だ。そして何より、2Bはヒールを履いていた。

 

 2Bの両足はギガントマキアの体に深く突き刺さり、そして蹴られた空き缶のように吹き飛んだ。ギガントマキアは何回か地面にバウンドしたあと、白目を向きながら気絶していた。

 

 

 

「ハァ、ハァ」

 

 

 

 2Bは膝に手を着いて息を切らした。それは疲れか、久しぶりの戦いによる緊張したからか。

 今まで戦ってきた中で1番の強敵だった。上手く不意をつけたが、次は勝てるかわからない。トドメを刺さなければ。

 

 2Bは白の契約を呼び出し、ギガントマキアに歩いて近づく。

 刀を逆に持ち、確実に仕留められるように頭に狙いを定め、そこで躊躇した。

 襲いかかってきたとはいえ、これは人間だ。私は私が生きるため、人間を殺してもいいのだろうか。

 

 

 

「っ!!」

 

 

 

 2Bたちアンドロイドは人間のために作られ、そして2Bはそのことに誇りを持っていた。この10年、俗世と関わりを絶っていたとはいえ、それは変わらない。

 しかしここで仕留めなければ、また奴は自分の命を狙うだろう。次はきっと勝てない。確実に殺される。

 

 迷いで刃が揺れる。これ程の身体能力だ、目覚めるのにそう時間はいらないだろう。

 殺すか、殺されるか。少し葛藤し、2Bは友人の言葉を思い出した。

 

 

 

 

 

 

『2Bは、、2Bの選んだ人生を生きてね、、、!』

 

9S(ナインズ)、、」

 

 

 

 

 

 そして、、

 

 

 

 2Bは刀を納めた。どうせ終わりのみえない人生だ。それなら言葉通り、自分の選ぶ人生を生きよう。

 

 

 涼しい風が通り抜ける。穏やかで心地のいい午後の話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




小説って、書くの難しい(*_*)
とりあえず、自分が思い描いた結末まで書いてみる
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