応援してくれたら、もっと筆が止まらないかも
【報告:スキャンしたところ、対象は21分16秒後に目覚める模様。不殺を選択するならば、早急な移動を推奨する】
「、、私はまだ何も言ってないけど?」
【当機が2Bのサポートを開始してから15年と7ヶ月、28日と1時間38秒が経過した。ここぞという時の2Bの選択は弁えている。】
「うるさい」
2Bは不貞腐れたように、少し気恥しそうに言った。初めて2Bの元に配属された時は作業的且つ機械的だったのに、随分と気遣いを覚えるようになった。ムカつく。
ハァっと息を着いたあと、これからのことを考えを巡らせる。ギガントマキアは恐らく次も追って来るだろう。今度はこちらが殺されるかもしれない。だが不思議と気分は明るかった。精一杯、自分の選んだ人生を生きるんだ。悔いはない。
白く綺麗な髪が午後の風でなびいた。とりあえず風の向くまま、自由に走るか。
【ポッド042から2Bへ提案】
出鼻をくじかれた。ムカつく。
「、、なに?」
【当機は何らかの対策を練るために対象:ギガントマキアの言動を分析した。その結果、対象もあまり人目につきたくないという結論に至った。】
「確かに。ヒーローをやれそうな凄い個性を持っているのにこんな山奥にいるし、何より目撃者は消すと言っていた。明らかに隠れている」
【同意。そしてその結論から、1つの打開策を導いた】
「と言うと?」
【人目のつく場所に2Bが行けば、追跡を免れる】
「なるほど、木を隠すなら森の中か。
ポッド、ここから私が出せる最高速度でたどり着ける人里はある?」
【周囲の地形を検索、、、検索完了。3件の街がヒット】
「その街で最もヒーローが多いのは?」
【ここから北西78kmにある○○市がそれにあたる模様。2Bの速度なら、おおよそ10分でたどり着ける】
「了解。さぁ、久しぶりに走るか」
屈伸しながら走る準備をする。最近ポッドが生意気だから、8分以内に着いてやる。
【ポッド042から2Bに質問】
「なに?」
【大丈夫か?】
驚愕で目を丸くした。質問の内容より、ポッド042がこういう質問をしたことに驚いた。この箱最近、自我が芽生えすぎじゃないか?
でも、、、その心遣いは、なんだかとても嬉しかった。思わず笑みを浮かべる。
「大丈夫。今まで人目を避けるために森で暮らしてたけど、いつまでもそんな生活を続けるわけにもいかないし、いい機会だ。」
【それなら、いい】
「それにいい加減、釣りの竿代わりをするのも飽きたでしょ?」
【それにはとても同意する】
「こいつ」
笑いながらポッドを撫でる。ポッド042は撫でられると機嫌が良くなる。触覚でも搭載しているのだろうか?不思議だ。
「ポッド042」
【どうした?】
「ありがとうね」
独りぼっちで生きると思っていたけど、私は1人じゃなかった。
「おもしろい」
明かりの着いていない暗い部屋で、1人の男がモニターの中の映像を観ていた。
沢山の管に繋がれ、口から上の顔がのっぺらぼうのように潰れていた。他者から見れば、何故生きているのかわからないほどの重傷だ。
「実におもしろいよ、ドクター」
「何が面白いんじゃ、先生?」
「何って、この映像だよ。観てくれよ。ギガントマキアが倒された」
「なんと?!あのギガントマキアがか?!!」
「ああ」
「信じられん。奴は改造無しで複数の¨個性¨の所持に耐えられた、うちの最高戦力の一つじゃぞ」
「大丈夫だ。
その言葉に、ドクターと呼ばれた男は更に驚く。
「
「ただの少女じゃない。ニーア・フローレス博士の最高傑作の一つだ」
「なに?!あの10年前に死んだ裏切り者のか?!!」
「ああ。あの時、博士の成果の全てが燃え尽きたと思ったが、まだ日本にその幾つかが残ってそうだな」
口元しかないその顔で邪悪に笑いながら、モニターの中の白と黒に包まれた少女を見る。
「ヨルハ計画の産物がこれからどうなっていくか、とても楽しみだよ、、!」
「ポッド!タイムは?!」
【10分3秒。以前より速度が落ちた。】
8分どころか10分も切れなかった。悔しい。
【原因は日常生活用にプログラムを組んでいた事と推測。推奨:緊急時に備えて戦闘用、逃走用のプログラムの構築】
「、、うるさい」
街に着いた2Bとポッド042。2人はそこでまず、服とバックを買おうとしていた。
理由は単純で、今の格好だと目立つからだ。2Bは10人中10人が美少女と答えるほど顔が整っているが、戦闘用ゴーグルとゴシック風ワンピース、そしてポッド042が何よりも目立つからだ。
「服はポッドが綺麗にしてくれていたからいいけど、流石に目立つしね」
ポッドは便利なのである
【同意。その上、当機のような随行支援ユニットは日常生活の中では見かけない。早急な対応を推奨】
「、、、スマホってことで通らないかな?」
【その言い訳は拒否する】
ポッド042は即答した。目に準ずる機構は無いはずなのだが、じっとした視線を感じる。余程嫌なのだろうか。
【ポッド042から2Bに質問】
「なに?」
【現在の目標は目立たない服と、当機が入れるサイズのバックの購入。購入のための手段について、何か考えはあるのか?】
「考えって、普通にそこらの店で購入を、、、、あ」
2Bは気付いた。自分が1文無しなことに。そして呆れたような目線をポッドから感じることに。
どうしよう。盗むか?いや、ヒーローに見つかってしまったら本末転倒だ。
街から外れたら狙われる可能性があるので、なるべくこの街からバスか電車で、より遠い場所に移動したい。うーむ。
【ポッド042から2Bに提案】
「なに?」
【廃ビルなどの使用されていない建物に身を隠し、夜になってから行動してはどうか?】
「、、お前は本当に頭がいいな」
【報告:10年間の森林生活によって、思考力や戦闘力が落ちている模様。早急な力の取り戻しを推奨】
「壊すよ」
生意気な箱の言う通りに、使われていないビルで夜まで過ごすことにするか。
時は過ぎ去り、住民が寝静まった夜、2Bは行動を開始した。
人工物のない森林と違い、夜の街は明るい。星が少ししか見えないのが残念だが、未知の世界を歩くことは、まるで冒険のようにワクワクする。
まるで悪いことをしてるみたいだ。
人気のない道を歩く。ポッドにマップをディスプレイで表示させ、これからのことを考えながら。
やはりお金を稼ぐ手段が必要だ。移動は徒歩でもいいが、少なくとも3日に1回は栄養補給の必要がある。それにどうせなら見たことがないものを見に行ったり、美味しい物を食べることを目的に行動したい。
2Bはこの10年間を森で過ごしたが、ポッドによって外からの情報は得ていた。主にテレビジョン機能で。
ポッドは便利なのd、、。
自分には縁がないものと考えていたが、こうして人里に降りる機会ができたのだ。いろいろ試したい。
自分の人生を、生きたい。
綺麗な川に架かる大きな橋を歩き、ポッド042に金を稼ぐ手段を聞こうとしたところで、橋の向こうにいる男が、こちらを驚いた様子で見ていることに気付いた。
まるで骸骨のようにガリガリだが、目の奥の輝きが只者ではないと感じさせる
今日はよく変な男に見られるなと、2Bは呑気に考えていた。
夜風で川辺に生えている桜の木が揺れる。もうすぐ開花し、見事な花て人々を魅せるだろう。
「お前は、、ヨルハ計画によって生み出されたアンドロイドか?」
その瞬間、警戒レベルを最大まであげる。ヨルハ計画を知っているということだけで、この男の素性は推測できた。
「何故
即ち、FBIか、ヒーロー。
「もし貴様たちがまた人々を害するというのなら!」
突然、男の体が盛り上がり、筋骨隆々の大男になった。金髪の髪に力が入り、前髪が触覚のように2本反り立ち、特徴的な髪型に変わる。
「私はそれを全力で止める!!!」
そのヒーローの名はオールマイト。
日本でNo.1の実力を持つ、平和の象徴だ。
筆は乗ったけど、前回より文字数が少なかった、、!
申し訳ないです