NieR:Hero's   作:たかすぎ

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オールマイトではなく、私の趣味である


0.3

 

 

 

 

 突然だが、質問させてほしい。10年間、飲み食いできる物が水や魚や果物だけだとして、その後久しぶりにコーラとハンバーガーを食べたらどういう反応をするか。

 2Bの場合はこうなった。

 

 

 

 

 

 

「オールマイト、私絶対ヒーローになる」

 

「ハンバーガーを食べただけでそんな決意抱かれても困るぜ?!」

 

 

 

 

 

 

 あれから場所は変わり、2Bとオールマイトはあの有名なハンバーガーチェーン店に来ていた。美しい朝日は顔を出し、徹夜の目に染みる。

 美味い。10年前も美味しいということは理解していたが、毎日魚や山菜ばかりを食べていると最早三ツ星ミシュランの料理のように感じる。もうお魚は飽きた。

 

 

 

 

 

 

「バーガーうま。コーラうま。」

 

「HAHA、それでそんなに喜んでも困るぜ?世界にはもっといろんな料理があるんだから!!」

 

 

 

 

 

 

 珈琲を飲みながら、オールマイトは話しかける。

 今は初めて会った時と同じガリガリの姿だ。本人曰くこの姿がトゥルーフォームで、オールマイト自身の個性の影響でそうなっているのだとか。

 ギャップがありすぎて同一人物だと思えない。

 

 

 

 

 

 

「そういえばヒーローになるって言ったけど、具体的に私は何をすればいい?」

 

「そうだな、まずは学校だな!」

 

「学校?」

 

「実は私、今年の4月からトップヒーローを数多く排出している学校、雄英高校で教師をすることになってね。ここの土地にいるのも、しばらく事務所を閉めるからその手続きをしに来たんだ!」

 

「じゃあ今年は勉強に専念して、来年から入学って感じかな」

 

「いや、校長に事情を話して今年から特別入学にしてもらおうと思ってる。アメリカじゃあヨルハ部隊の一員は保護対象だけど、日本は君のことはあまり詳しく知られてないからね。もしものことをかんがえてさ!」

 

「、、裏口入学?」

 

「ん゙ー!?聞こえが悪いな?!」

 

【ポッド042から2Bに報告:2Bは戸籍を所持していない】

 

「あ、それもなんとかしなくちゃな!」

 

 

 

 

 

 

 実はオールマイトには2Bの入学を急ぐ理由がもう一つあったが、それを知るのはかなりの先のことであった。

 改めて、これからの事を考えれば問題はまだまだあるが、2Bは少しワクワクしていた。森林での生活も穏やかで良かったが、自分の知らない世界に行くのも冒険心が湧く。

 今度はどんなモノに会えるのだろうか。

 

 

 

 

 

 

「ああ、そうそう。2B少女」

 

「何?オールマイト」

 

「こちらから誘って言うのもなんだが、ヒーローってのは危険な職業だ。命懸けで綺麗事を実践するお仕事だからね。常に予測不能な事態に遭遇する。命を落とすかもしれない。それでもやるかい?」

 

「やる。もう決めた。私はヒーローになることを選ぶ」

 

「、、フフ、即答か!よーし、それじゃあ最後に一つだけ!!」

 

 

 

 

 

 

 オールマイトは2Bに向き合い、黒い目隠しに隠された目を見ながら言った。

 

 

 

 

「君がこれからどんな困難に会っても、この言葉を思い出して頑張って欲しい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Plus ultra(プルスウルトラ)!!『更に向こうへ』ってね!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ポッド、写真を撮って」

【了解】

 

 

 

 

 

 

 新たな出会いが溢れる4月、2Bは桜道を歩いていた。その花弁を散らせるのは一瞬だが、その短い一時が桜をより美しいと感じさせる。日本に来て良かったことの1つだ。

 

 あの後、2Bは無事入学することができた。その服装は黒で統一されたものではなく、雄英高校の制服を身につけている。あの布のようなゴーグルも着けていない。

 戸籍は無事入手することができた。これについてはオールマイトに多大な苦労を掛け、感謝してもしきれない。

 

 

 

 

 

 

【心拍数が上昇気味:なにか気にかかることがあるのか?】

 

「ちょっと緊張してるかも。9Sとかヨルハ部隊の皆とは話してたけど、それ以外の人と関わるのってオールマイトが初めてだったし」

 

 

 

 

 

 

 見事な桜の写真を撮りつつ、2Bは答えた。

 ちなみにギガントマキアは別だ。ああいう殺し合いを関わりと呼びたくない。

 

 

 

 

 

「それに学校っていうものに自分が通うなんて思ってなかったから」

 

【同意:当機も同行することを想定していなかった。よって学校生活における2Bのサポートは保証できない】

 

「いいよ。そのために勉強したし」

 

 

 

 

 

 この日を迎えるまでの2週間、彼女は学校について学習した。ネットを検索したり、実物の建物をいくつか見回ったり。

 

 時にはオールマイトに訪ねたりもした。彼曰く学校は青春を謳歌するものだという。

 青春についてもっと質問したら、オールマイトは『となりの○物くん』という、大昔に連載された少女漫画を読めと言われた。そこに青春が何たるかが詰まっていると。

 その内容は大変興味深いものだった。

 

 

 

 

 

 

「ハルと雫はともかく、まさかササヤンと夏目がくっつくとは思わなかった。青春というのは奥が深い」

 

【同意:青春というものの更なる理解を得るため、新しい書籍を探すことを推奨】

 

 

 

 

 

 

 意外とこういう娯楽に弱い2Bは、少女漫画にどハマりしていた。彼ら彼女らが精一杯学校を楽しむ姿に胸を高鳴らせ、ページをめくる手が止まらない

 もっと別の話を読みたい。またオールマイトに似たような漫画がないか聞こう。

 

 しかしなぜ彼はこういう物を知っていたのだろうか。意外とそういうのが趣味なのだろうか。

 まぁいいか。

 

 

 

 

 

 

【報告:そろそろ目的地に到着】

 

「了解。あ、ポッド」

 

【どうした】

 

「あなたを連れてる言い訳として、今から会う人たちにはポッドのことをスマホとして紹介するから」

 

【、、、、】

 

 

 

 

 

 

 今まで体験したことのない新しい生活が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 場所は移り、ここは雄英ヒーロー科の1-Aの教室。同じ中学出身の芦戸三奈と切島鋭児郎は、これから1年間を共に過ごすクラスメイトについて話していた。

 

 

 

 

 

 

「ねーねー!切島ー!」

 

「んぁ?どうした芦戸?」

 

「知ってるー?毎年ヒーロー科ってA組とB組で20人ずつらしいんだけど、今年のA組は21人いるらしいよ?!」

 

「え?!マジで?!」

 

「ほら!その証拠に席が21個もあるよ!」

 

「あ、ホントだ。なんでだろ?」

 

「去年の1年生の先輩が留年したとか?」

 

「私もその話、聞いたわ」

 

 

 

 

 

 

 そこで切島の隣の生徒が会話に入り込む。彼女の名前は蛙吹梅雨。個性は異形型の¨(カエル)¨で、蛙っぽいことはなんでもできる。

 

 異形型とは個性が目に見てる形となって発現するタイプの個性である。つまり耳や足などの体の一部が動物の形だったり、顔や体格が全て違う動物の姿だったりする。

 蛙吹は人間よりの姿をしており、蛙の部分が上手く組み合わさって非常に可愛らしい。

 ちなみに芦戸の個性は¨酸¨。酸性の液体を生成できるが、その影響なのか肌は紫色、白目は黒色で頭に2本の角が生えており、半分異形型と言える。

 

 

 

 

 

「私、蛙吹梅雨っていうの。梅雨ちゃんと呼んで」

 

「あたしはねー、芦戸三奈!三奈でいいよ!よろしく、梅雨ちゃん!」

 

「俺は切島鋭児郎!芦戸と同中だ!よろしくな、梅雨ちゃん!」

 

「よろしく、切島ちゃん、三奈ちゃん」

 

 

 

 

 軽く自己紹介をした後、先程の話題をまた話し始める。

 

 

 

 

「私、上級生に同じ中学の先輩がいるのだけど、去年は誰も留年してないらしいわよ」

 

「え、本当?」

 

「じゃあ今年が特別なのか」

 

「どうやらそうらしいわ。雄英って自由な校風の通り、なんでも規格外だって先輩に聞いたわ」

 

 

 

 

 そう、雄英高校は¨自由¨な校風が売り文句。それは生徒だけでなく、先生側にもいえる。噂によると、ある教師がヒーローの素質がないと判断し、一クラス全員退学にしたことがあるとか。

 そんな自由な学校なら、枠が1つ増えたとしても不思議じゃないかも。

 今クラスには19人の生徒が登校しているため、あと2人来るということだろう

 

 

 

 

「あ、1人来た。あの緑髪の男子!」

 

「おお、それじゃあと一人か!どんな奴か楽しみだな!」

 

「そうね。実際、今教室にいる人たちもなかなか濃いわ」

 

 

 

 

 

 雄英高校ヒーロー科はとてつもない人気を誇り、毎年倍率は300を超える。

 つまりその厳しい試験を乗り越えてここにいる者は、全員が雄英に相応しい実力を持つのだ。今ここにいない21人目もなかなかの曲者に違いない。

 

 

 

 

 

「あら?先生が来ちゃったわね?」

 

「あー、ホントだ」

 

「あれ?21人目は来ねぇのかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【報告:授業開始時刻が5分過ぎている。早急に撮影を止め、目的地に移動することを推奨】

 

「、、、あれ?」

 

 

 

 件の21人目は桜の撮影に夢中で、学校のことをど忘れしていた。

 

 

 




次こそ2Bの実力を遺憾無く発揮させたい

だがその文章力が私にあるのか?

いやない(断言
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