また文字数多いよ!
戦闘訓練、その内容は屋内での対人戦闘だ。
麻薬・銃火器・裏商売、真の賢しい
今回の訓練は実際にそれらを想定し、
状況設定は
ヒーロー側は制限時間内に
ポッドと観た映画に似たような設定があったような、、、。
「コンビニ及び対戦相手はくじだ!」
「適当なのですか!?それに1人余ります!」
「プロは他事務所のヒーローと急にチームアップする事が多いし、何より君たちが複数の
「そうか、、、!先を見据えた計らい、、失礼致しました!」
「いいよ!!早くやろ!!」
オールマイトに積極的に質問していたのは
彼の個性は¨エンジン¨で、走るスピードは2Bよりも速い。スピードを代名詞にしてるわけではないが、2Bはちょっぴり悔しい気持ちを味わった。
2Bが引いたくじはI、
「よろしくねー。尾白くん、2Bちゃん!」
「よ、よろしく」
「よろしく。尾白、透」
尾白は葉隠の格好に少し照れ臭そうにしていた。なぜなら透は手袋とブーツしか身に付けてないから。むっつりめ。
1戦目はAチーム対Dチームだ。ヒーロー側のAチームメンバーは緑谷出久と
麗日の個性は
その容姿は丸い頬っぺをした可愛い顔をしているが、ヒーロー志望らしくその体格は引き締まっている。現在緑谷と話しているがその表情は優しく、見ていて癒される印象だ
逆に
そんな彼の個性も荒々しい¨爆破¨。掌からニトログリセリンのような汗を分泌し、爆発させることができる。
その使用法は単純な爆破による攻撃に爆破を利用した加速など、便利でシンプル故に強い。
爆豪は緑谷を憎悪に満ちた顔で睨みつけている。仲が悪いのかもしれない。
「
「「「はい!!」」」
屋内対人戦闘訓練が開始した。
オールマイトとA組の生徒は同ビルの地下のモニタールームに移動していた。オールマイトはペンと教簿を手に持ち、戦闘が始まろうとしている4人を観察している。
「緑谷たちは窓から侵入するみたいだな」
「ねーねー!皆だったらどう攻める?」
「俺だったらまず電気系統を破壊するかなー。俺の個性電気系統だし」
「あほ!この後ウチらも戦うんだから話しちゃダメでしょ!」
「あ、やばっ!」
「もう遅いですわ」
クラスメイトたちが話し合ってる中、試合は動き始めた。
侵入した緑谷と麗日がひっそりと移動中に、通路から爆豪が飛び出した。右手を爆破させて緑谷に奇襲を仕掛けるが、覆面を半分焼いただけで避けられる。
「いきなり奇襲!!!」
「爆豪ズッケぇ!!奇襲なんて男らしくねえ!!」
「緑くん、よく避けたな!」
「奇襲も戦略!彼らは今実戦の最中なんだぜ!」
爆豪と緑谷の最初の接戦に
爆豪は攻撃の手を緩めずに右手を緑谷にふるが、緑谷はそれを読んで右腕をつかみ、そのまま地面に叩きつけた!
緑谷は改めて構え直し、そして爆豪になにか語りかけた。その言葉に爆豪は激昂している。
爆豪の表情は怒りで満ちており、空に向かって喋っている様子だ。
その様子に疑問を覚えた切島が口に出す。
「アイツ何話してんだ?定点カメラで音声ないとわかんねぇな」
「小型無線でコンビと話してるのさ!持ち物は
「制限時間は15分間で、核の場所は《ヒーロー》には知らされないんですよね?」
「YES!」
「ヒーロー側が圧倒的不利ですねコレ」
「相澤くんにも言われたろ?アレだよ。せーの!」
「「「
「あ、ムッシュ爆豪が!」
爆豪は爆破で加速して緑谷に蹴りを繰り出すが、それと同時に麗日が走りだす。おそらく爆豪の相手は緑谷に任して核を探すのだろう。
緑谷は蹴りを防御し、脚に確保用テープを巻こうとした。だが爆豪はテープから逃れようとせず、完全にテープを巻かれる前に右腕の大振りで緑谷に攻撃を仕掛けた。
緑谷はまたしても爆豪の行動を予測し、前方に転がって攻撃を回避してその場から逃げ出す。
逃げられた爆豪は両手を爆破させ、イラついた顔で何か叫んでいた。
「緑谷ちゃん、凄いわね」
「うん。身体能力はそこまでなのに、爆豪と張り合ってる。多分緑谷は反応してるんじゃなくて予測してるんだと思う」
「予測?」
「そう。あの二人は知り合いみたいだから癖や行動を知っているのもあるけど、緑谷はそれを分析して戦闘に生かしてるんだ。」
「なるほど、、。それで爆豪ちゃんと対等に戦えてるのね」
「いや、表情からみて爆豪は感情に振り回されている。もっと冷静だったら、たぶん緑谷は負けてる」
2人の戦闘を蛙吹と2Bは分析する。この戦闘の行方は解らないが、
戦闘中の兵士は感情に振り回されてはいけない。冷静に状況を把握し、判断しなければ殺されるのは自分だ。
「あ、麗日が核見つけた」
緑谷と別行動をしていた麗日が核兵器のレプリカを見つけ出した。柱の陰に隠れ、核の前にいる飯田の様子を伺っている。
飯田は何か考え込んでいる様子だが、、あ、飯田を見ていた麗日が、何故か笑って吹き出した。
当然飯田は麗日の存在に気づく。
可愛いけど、戦闘中にそれはダメだ。飯田が本当の
ん?爆豪が腕につけている手榴弾のような篭手でなにかしようと、、、
「爆豪少年、ストップだ!殺す気か?!」
大きな爆発波が発射された。ビルに大穴が空き、私たちのいる地下まで振動が伝わってくる。
なんて破壊力だ。死人が出てもおかしくない。緑谷は無事だろうか。
いた。大穴のすぐ横で地面に尻をついて、爆発の威力に恐怖で顔を歪めている。
あれは当てようと思えば当たっていたな。威嚇目的で撃ったのか解らないが、やってる事は滅茶苦茶だ。
「爆豪少年。次それ撃ったら、、、強制終了で君らの負けとする。屋内戦において大規模な攻撃は守るべき牙城の損壊を招く!ヒーローとしてはもちろん、
緑谷は怯えた表情を浮かべていたが、すぐに切り替えて無線で麗日に連絡をとる。だが爆豪はオールマイトの指示を聴くと、すぐさま接近戦を仕掛けた。
正面から加速する爆豪。緑谷はまた爆豪を予測して反撃をしようとするが、爆豪は緑谷の前で爆破して軌道を変え、緑谷の背中を爆破した。
怯んだ緑谷を右腕の重い篭手で殴り、そのまま右腕を掴んで爆破の勢いのまま地面に叩きつけた。
強い。爆破威力を微調整して相手を撹乱し、確実に攻撃を与えた。戦闘センスが高く、伸び代もある。実力は一年生の中ではトップクラスに近いだろう。
緑谷は咳き込みながらも窓際に追い込まれる。緑谷の状態的に、次が最後になるかもしれない。
緑谷の勝機はあの超パワーの個性だ。しかし緑谷自身がパワーを使いこなせていないので、下手をすれば爆豪の命を奪ってしまうだろう。
圧倒的不利な状況。だが緑谷のその表情は果敢に満ちていて、逆に爆豪は何処か余裕のない表情をしていた。
緑谷が叫び、2人が同時に動き出す。
緑谷と爆豪はそれぞれ右腕を振るった。爆豪は緑谷の顔に、緑谷は
凄まじい衝撃波が放たれ、飯田と麗日のいる部屋まで貫く。
麗日は壊れた柱を無重力でバット代わりにし、緑谷の衝撃で壊れたビルの破片群を飯田に打つ!
その数多の礫に飯田は防御の姿勢を取るが、その隙に麗日が自身を無重力にして核兵器に近づいた。
今ここにAチームの勝利が決まった。
緑谷は爆豪の攻撃を予測して防御していたが、数多の負傷と個性による反動で倒れる。
麗日も自身を無重力にした反動で吐いていた。
「すごい試合だったな」
「負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら、、、」
「勝負に負けて試合に勝ったというところか」
「訓練だけどね」
A組の生徒たちが感想を言い合う中、2Bは喋らずにじっとモニターを見ていた。目元が見えないので無表情にみえるが、どこか怒っているようで少し怖い。
「2Bどうしたの?」
「、、、いや」
その様子に芦戸が思わず聞くが、お茶を濁される。
次の対戦はヒーローのBチーム対
2Bたちの番だ。
2B・葉隠・尾白はビル内で待機しながら作戦を練っていた。
対戦相手は
「さて、どうしようか」
「やっぱりこういう時って、相手の個性で対策立てたいよねぇ」
「轟は
「障子は喋るときに腕が口に変形していた。異形型だけど、感覚が鋭いタイプかもしれない」
「あ、それじゃあ私たちの位置が知られちゃうかもってこと?」
「それだけじゃない。訓練が開始した瞬間、轟がビルを丸ごと凍らしてこちらを行動不能にさせると思う」
「?なんでわかるんだ?」
「轟は強い。顔を見てわかったけど戦いに緊張していないし、常に冷静な表情だった。冷静な兵士は判断が速い。私が轟だったら、出し惜しみせずにすぐビルを凍らせる」
「そんな憶測だけで、、」
「憶測だけど、これは実戦だ。実戦にはアクシデントが付きまとう。もしもに備えた方がいい」
「なるほど、、それじゃあどうする?あとさっきから気になってたけど、後ろで浮いてるの何、、?」
「尾白くん。この子はねぇ、ポッド042っていう2Bちゃんのスマホだよー」
「スマホ?!これが?!!、」
「昨日自己紹介したもんねー」
【当機はポッド042。2Bをサポートするために作られた随行支援ユニットだ。決してスマートフォンではない】
「私の個性の関係でサポートしてくれる便利なスマホだ」
「そういえば2Bの個性って?」
「サイコキネシスのようなもの。エネルギーを貯めて使うんだけど、普段はエネルギーが強すぎるからポッドに供給することでバランスを保っているの」
「なるほど、強個性だな」
「尾白の個性は、その大きい尻尾?」
「ああ。動かすことしか出来ないけど、その分近接戦闘を鍛えた」
「なるほど。尾白くん、努力家なんだね」
「いやそんな、、」
「むっつりか」
「いやなんで?!」
互いに個性の情報を伝えながら作戦を考える。この会話で尾白のことがよくわかった。絶対むっつりだ。
「作戦を思いついた」
「なに?2Bちゃん」
「あの二人に接触次第、ポッドで焼き払う」
「物騒なのやめよ??!」
《伝え忘れたけど、エヴァンス少女はポッド使うの禁止な!危なすぎる》
「そんな?!」
「いや、よかったよ、、、」
訓練を開始する前から尾白は疲れていた。彼は苦労人体質のようだ。
「わかった。次は真面目な作戦」
「なになに〜?」
「本当に頼むぞ、、」
「あ、その前に、、。ポッド、非殺傷モードに設定」
【了解:設定完了】
5分後、訓練が開始した。即座に障子は腕を耳に変化させ、3人の居場所を探る。
「、、歩く音を感じない。多分歩かずに立ち止まってるな。」
「感知されることを向こうは予測してたってことか?」
「そうだな。だけど微かな息の音や服が擦れる音を感知できた。敵は四階北側の広間に一人、一階のどこかに二人だな。全員服を着てるが、透明の奴は多分一階にいるどっちかだな」
「外出てろ。危ねぇから」
轟はビルの壁に手を当て、ビルを凍らせる。
「向こうは防衛戦のつもりだろうが、俺には関係ない」
2Bの予想通り、轟はビル全体を凍らせた。その繊細な技は対象の核兵器も
悠々と歩いていた轟の背後から2Bが恐ろしく速さで接近し、後頭部に蹴りを放った。轟は咄嗟にしゃがみ、彼女の蹴りを避ける。
「、、驚いた。完全に不意を付いたと思ったのに」
「こっちのセリフだ、、!無力化したと思ったのに、お前なんで動ける」
「ビルが凍る瞬間にジャンプして足の凍結を防いだだけ。氷系統の個性だと服を見てわかったし、予想はつく」
「だからって回避できるか、、よ!」
轟は全力の凍結を放つ。その氷の量は、ビルの狭い通路など簡単に埋まった。
2Bは打刀¨白の契約¨を生成し、氷をバラバラに切る。
こいつ、強い!!個性把握テストの成績も凄かったが、普通刀で全部切れるか?!
氷を切りながら接近する2Bに距離を取ろうとするが、四○式戦術槍を取り出し、そのまま轟に投げた!
氷の壁を作り、飛んでくる槍を防御。氷に突き刺さった槍を手に取った2Bは、そのまま力任せに振り下ろして氷を砕きながら轟に更に近づいた。
ここで轟は、逆に2Bの懐に接近する。槍のような長物が真価を発揮するのは、相手と間合いを保っている時だ。しかしその間合いに侵入されたら、弱い。
直接触れて凍らせる、、!
だが2Bは槍を背中で回し、接近した轟にその回転の勢いをぶつける。左腕で防御し、刃でなく槍の柄の腹が当たったので軽症で済んだが2Bの猛攻は止まらない。
槍を地面に突き刺し、それを起点に回転して轟の顔に蹴りを入れる。轟は怯みながら凍結を放つが、2Bは槍を蹴りあげながら端を持ち、その刃を右斜め上から轟の肩に振り下ろした。
その刃は潰れているらしく、肩にのめり込みながら轟を地面に叩きつけ、その意識を数秒奪う。
轟が目を覚ますと、その体はテープで巻かれていた。完全な敗北だった。
「こちら2B。対象を確保」
「こちら葉隠!こっちも無事障子くんを確保しました!」
「おっけい。2人ともおつかれ!」
「お疲れ様ー!」
「おつかれ」
どうやら障子も捕まったらしい。2Bと一緒の階にいたから、避けれても不思議じゃない。
Bチーム対Iチーム、勝利したのはIチーム。
その戦闘は5分にも満たない、迅速なものだった。
「クソっ、、!強すぎるだろ、、、!」
「いや、あなたの服装や言動で個性や強さを予測出来たからこそ勝てた。私の能力も極力見せなかったし、今回のあなたの敗因は情報と経験の不足だ」
「いや、接近戦に持ち込まれる時点で勝つのは無理だ、、。お前、何やったらそんなに強くなるんだ?」
「、、、戦争かな」
気づいたら2Bの戦闘より、緑谷たちの戦闘の描写が長くなっていた、、、
やはり小説とはむずかしきものなり、、、