れんげ「ひか姉の様子がおかしいのん....」ガヴリール「『最近の同級生の様子が少しおかしいんだが』ってスレ立てとこ」   作:開屋

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 ※私自身を含め、多くの方が忘れてそうなので改めて※

 今作ではのんのん時空にいるヴィーネを『ヴィーネ』、ガヴドロ時空にいるひか姉を『ひかげ』と呼称させていただきます。


何かがへんだった

「人って......ヴィネット何言ってんのよ」

 

 サターニャに思わぬところで言葉尻を捕らえられたひかげは困惑する。確かに横文字とか入ってるし、ちょっと普通とは違う名前だとは思ったけどまさか入れ替わった相手が人じゃないとかそんなメチャクチャなことがあるというのか。

 

「あっ、いや、ごめんごめん。今のはジョークジョーク、はっはっは......」

 

 何かもう色々苦しすぎる言い訳である。いまだにサターニャは懐疑の目をこちらに向けて来る。

 

「それになんかヴィーネさん縮みました?」

 

「はぇっ!?」

 

 思わぬところを突かれた、確かにひかげの身長は150㎝もないし、一般的に見れば背は低い方ではあるが......

 

「き、気のせいだってば......あはは」

 

「そうですか~?」

 

 ラフィも疑い、というよりかは好奇心を多分に含んだ懐疑的な目をしている。何?人じゃないの?こいつらも人じゃないというのか?じゃあもう人ってなんだよ、ホモサピエンスって概念は一体何なんだ?

 

 そんなことを考えていて心ここに在らずであったが、ふいにサターニャが口を開く。

 

「それに今日みたいな小テストがある日に限ってヴィーネ一人で来るなんてね、でもその辺りは悪魔っぽくってグッジョブって感じね」

 

「はぇ?あ、悪魔?」

 

 いやいや流石に今の発言は聞き逃せない。え?今なんつった?悪魔っぽい? ......ああ、あれだ。きっと小悪魔的みたいな人間性を示す表現だろう。あのヴィ何とかってヒト(?)もきっとそういう意地悪な一面があるのだろう。

 

 とりあえず今ひかげはこの人物を演じる上で『意地悪な性格』というのが大切なようだと悟った。ひかげはまるで新幹線に乗ったことのない者を嘲笑うかの如く貼り付けたような笑みを浮かべた。

 

「(やっぱり今日のヴィーネさんどこかおかしいです......)」

 

 

 

 

 

「(きっとひか姉ってのは私の名前だから....そうね、たぶん『光』とかが私、というかひか姉さんとやらの名前なのね......きっとそうだわ)」

 

 一方れんげからのおはようダイブで色々ペースを崩しまくっているヴィーネは、未だに状況の整理が追い付かない。ただでさえ困っている状況だというのに弱り目に祟り目、地獄にラフィ(?)といったところか来客があった。

 

「おっじゃまっしまーす!ひか姉はもう帰ってきてる?」

 

「来たよーれんげー!」

 

「お邪魔します。もうひかげさんも帰ってきてるかな」

 

 思わぬジェットストリームアタックにヴィーネは冷や汗を流す。

 

「(また誰か来た!何人かいる!?)」

 

 ここから隠れようにもさすがにそれは挙動不審過ぎる。それに万一見つかってしまえば取り繕いようもない。とりあえずここは『ひか姉』として3人を迎えることにした。

 

「えっと......あら、いらっしゃい」

 

 ヴィーネがそう言った瞬間、三人は何か未知との遭遇を果たしたかのように顔を強張らせる。そしてすぐに夏海、小鞠、蛍の三人での秘密会議が白昼の下行われた。

 

「おいおい、ひか姉ってあんなんだっけ?」

 

「いや、こんな物腰の柔らかい感じじゃなかったはず......でもあれってひかげ、だよね?」

 

「私は皆さんほど多く会ってるわけではないですが......今までとは様子が違うように思えます......」

 

「でもなんだろう、こっちのひか姉の方が『お姉ちゃんっぽい』感じはあるよな」

 

「うん、同じ姉として今までに感じたことのない『お姉ちゃんのオーラ』を感じる気がする」

 

「小鞠先輩が言うなら多分何か違うのかもしれませんね。何がどう違うかはイマイチ分かりませんが......」

 

 

 

「お、おーっすひか姉!向こうではどんなだった?」

 

 夏海がとりあえず探りを入れる。露骨に何か怪しんでいるようではある。

 

「(向こうって何!? ......あ、もしかして魔界のことを言ってるのかしら。それなら特に何もないけど......でもそう尋ねて来るってことはこの方たちも私と同族という事になるのよね? 見た目だけじゃわからないし、だけど文脈からしたら私は帰省という事になりそうだし、とりあえずそういう感じで返せばいいのかしら......でももしそれで違ったら——)」

 

 考えがまとまらずヴィーネは逡巡する。考えがごちゃごちゃしてきた。とは言ってもここで何も返さないのは何か後ろめたいことの裏付けになるような気がする。

 

「む、向こう?ああ、そうね。特に大したことは無かったとは思うけど......」

 

 とりあえずヴィーネは一番波風の立たなさそうな月並みな返事を返したつもりだった。そしてどういう訳か再び三人の秘密会議が始まった。

 

「おいおいこれやっぱおかしいって!ひか姉が向こう帰りに『大したことは無かった』なんて言うはずないもん!」

 

「ここまではまだ何とも言えない感じだったけどおそらくひかげは何かあったか、もしくは隠さないといけないことがあったんだよ」

 

「心なしか佇まいも違う気がしますし何かあったのでしょうか......」

 

 

 

「(あれ....普通の返事をしたつもりだったのに、ああもうどうしたらいいの!)」

 

 まったく隠れていない会議を見たヴィーネは人知れず頭を抱えた。

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