東方短篇置き場   作: 白黒魂粉

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紅魔館に殺し屋が正面衝突するお話その1です。


同世界線
運命の弾丸 その1


「よし、今回の目標は…」

 

戦争が今も世界各地で起こる最中、日本の国には武器が存在しなかった。

そのせいで話し合いや政治的面でしか他国に対して言い合う素材がなかった。

 

手短に説明すると僕は世界各国で活動するフリーランスの殺し屋だ。

そして今もまさに仕事の最中だったりする。

 

標的の距離……よし

遮蔽物…なし

 

これから今日は直ぐに終わりそうだ。

 

そして設置したスナイパーライフルの引き金をひき、その標的に着弾。

僕の仕事はここで完了だ。

 

 

「さて……今回もすごい反響だな?」

まあ無理もない…か……

 

僕は先日仕留めた標的のことが報道されている中、既にその包囲網から

は外れた場所で休息をとっていた。

 

……僕が殺したやつは所謂富裕層…戦争で武器を売ったりして金を稼ぐ…日本で言う所の財閥の企業に所属する人間だった。

それを妬んだ裏の世界の連中から依頼をされた。

 

勿論僕だって無理な仕事は引き受けない。

社会的地位の高い人間が標的の依頼はそれなりの金額は用意しないと

引き受けないし、そもそもガードが硬すぎて殺せない人物に関しては

依頼は断っている。

 

そして今日faxを通して送られてきた依頼の内容というのが、いつもの依頼の内容とは一風変わったものだった。

「吸血鬼の……暗殺……?」

 

今の時代に悪戯か……?なんてことも考えたが、悪戯……にしては

情報がやけに詳しい……日時などが指定されていたので、その時に

わかる話か……ということで納得して、僕はそのことを一旦忘れることにした。

 

 

後日、指定されたビルへと足を運ぶと、そこには黒ずくめの衣装で身を隠した人が待っていた。

フードの中から煌めくような銀色の髪が印象だった。

 

「貴方が一住様でお間違い無いでしょうか?」

 

その人の声で女ということが分かった。

 

「……あぁ、そちらがあの吸血鬼の依頼を送ってきた……」

「はい。十六夜と言います。」

 

 

そうして僕らはそのビルへと入り、自己紹介も手短に今回のターゲットのことについての話にかわる。

 

「……それで、そちらからの要求はこの紙に書いてある吸血鬼の討伐と

その根城の破壊…ってことで間違いないのか?」

「……はい、それで間違いありません。」

「分かった……、それで?僕はこんな危険なことはしない主義でね。

この依頼を受けるのにはそれなりの報酬金と前金が必要だ。」

「分かりました……それでは場所の詳しい話などのことですが……」

 

 

そして僕はその依頼と報酬の話を聞き、返答は後日再び会った時に

言うことを約束し、その場を後にした。

 

(さて……吸血鬼の暗殺…か。こういう依頼は初めてだ……となると…武装は入念に、用意しておくべきだな。)

 

そして僕は武装の補充を済まし、約束の日を待つこととなる……

 

 

 

約束の日となった。

僕と彼女は指定していた場所にて再び顔を合わせる。

 

「こんな場所なら警察なんかの干渉もないのですね。」

「そうだね。彼らは基本的に物事が発生しないと動いてはくれないから」

「へぇ…私はあまり表側にたとうとしないので……外にでるのも久しぶりで……」

「…まぁ、そんな人だから僕に依頼を寄越してくるんだ。

さて……君からの依頼だが…それは受けさせてもらう。」

 

だから……と付け足してから

「その吸血鬼の居場所を知っている限りで教えてくれ。」

「ありがとうございます。はい、それでは…………」

 

そしてその吸血鬼に関する情報をまとめる。

 

・吸血鬼は基本的に夜に活動する

・吸血鬼の根城は洋風の館で、場所は辺境の土地。

・その土地は深い森で包まれており、通信機等の使用不可能。

・吸血鬼の根城には門番、そして吸血鬼の友の魔法使い…そして

依頼にある吸血鬼だ。

・他にもメイドが何人もいるらしいが、それらは全て吸血鬼によって

化け物に変えられた吸血鬼の眷属らしい。

・本等に書いてある弱点が通用するかは不明。

「……以上が私の知りうる限りの情報です。」

「あぁ……分かった。それじゃあ作戦の詳しい決行日等の連絡はこの

携帯端末にて行うから、今日はここで解散しよう。」

「そうですね、分かりました。……それと、前金は近いうちに指定された口座に。」

「……分かった。」

 

 

そう言って俺は彼女に携帯を差し出す。

彼女は差し出された携帯端末を受け取ってその場を後にした。

 

それを見届けて僕はポケットに用意していた携帯を取り出して、ある人物に電話をかける。

 

「…2時間後にあそこで集合だ。」

 

それだけ伝えて、僕は通話を切った。

 

 

 

いつもの場所と指定させたバーに到着する。

 

ここに呼び出した人の名前はジン=ジェース。

フリーの殺し屋…つまりは同職の男だ。

能力は他の殺し屋に引けを取らない男で、俺も何度もその腕の良さを

間近で体験してきた。

この道で生きる上では必ず関わりを持つ人物だ。

 

そんな男なのだが、基本的に時間にルーズな性格をしている為、ジンが集合場所にやってくる時間というのはだいたい1時間をオーバーする。

 

「わるい!遅れた……!」

「……今日はどこで呑んでた」

「今日はまぁ、行き付けの店でちょいとな。」

 

……まぁこんな男だ。

 

いつもこんな調子なのだからもう慣れたものだ。

 

「さて……それじゃあ本題に入らせて貰うがいいか?」

マスターに酒を注文し終え、それが席に用意された後に、今回の依頼の話に移る。

 

「あぁ、構わないよ。今回はどんな話なんだ?」

「今度の依頼が少し特殊なパターンの依頼なんでな。……これを」

 

俺は持ってきた紙を手渡して見せる。

するとジンは少し珍妙な物を見るようにしてから

「…おいおい、これは何の冗談だ?」

と疑問をこぼした。

 

「……そこにある通りだ。ターゲットは人間じゃない、だから今回は

ここでの歴の長いあんたに協力してもらうとおもった訳だ。」

 

「そうか……なら俺が言えることはひとつだ、吸血鬼はやめとけ。それに俺も直接な協力はしない。」

 

「……?お前がそんなことをいうなんて珍しいな……何故だ?」

 

「そりゃあお前……過去に何人か吸血鬼の依頼を受けた殺し屋達が

消息をたったからからさ。……多分この依頼もその一種だろ。」

 

「な……そんな事が…?」

 

「あぁ、悪いことは言わない。今からでも辞めとけ。」

 

「……分かった、考えておく。」

 

「お前も長いことやってるんだ。無理な依頼なんて受けるもんじゃねえぞ。……自分の能力以上のことはしない方が身のためだからな。」

 

「わかった……肝に銘じておく。」

 

「それじゃあな。また呑みに行こうぜ。」

 

「そうだな、それじゃあ…今回はわざわざすまなかった。」

 

そうして俺たちは解散した。

 

そして彼が居なくなった場所にて1人考え事をする。

 

(なんであの吸血鬼の館に行った殺し屋達は消息をたった……?

吸血鬼の館ごと爆破でもしてやればなんとでもなる筈なのに……

……今回のこの依頼…報酬がデカすぎるという点もある。

これは断っておいた方がいいのかもしれないな……)

 

そこまで考えて、俺はこれからのことを考えつつその場を後にするのだった

 

 




次回に続く!(更新日未定!!)
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