東方短篇置き場   作: 白黒魂粉

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久しぶりぶりぶり!!


月の玉兎○○ その5

部隊の朝礼にて、俺は玉兎の前に立ち、戻ってきたことを告げた。

 

「みんな、長いこと空けてしまってすまなかった。今日からまたよろしく頼む」

 

部隊の殆どの顔ぶれは以前とは変わっていて、新人らしきものもチラホラいた。

それと、俺と交代で入ったあの玉兎の姿がいないようだ……。

俺は近くにいた玉兎にその人物のことを尋ねる。

 

「俺の前任だったここの部隊長はどうした?」

 

「あの人なら、先日の襲撃で殉職されました。……他にも多くの同胞達も。」

 

「…そうか。お前たちはアイツらが怖いか?」

 

「はい………それでも…それ以上にアイツらを……地獄の奴らを許せません。俺たちの仲間を…故郷を襲う奴らにいつか報復をしてやりたいです。」

 

「そうか…なら、その時のためにも訓練をこなすんだ。行動のパターンを身体に叩き込むんだ。」

 

「はい!」

 

朝礼が終わり、午前の訓練を開始する。

 

メニューを見れば、その訓練の内容は過酷なものとなっていたが、それでも部下たちは懸命に取り組んでくれていた。

武器の扱いなども、俺の部隊の頃よりも良くなっているし…何よりも

武器の性能自体があの頃よりも向上していた。

 

「よし、それでは午後からは洗浄作業を行う!各自防護服を用意するように!」

 

午前が終われば、そのまま清掃作業だ。

穢れの残った場所をいち早く洗浄する。そうしなければ穢れの場所から妖精たちが湧いてくるからだ。

なので、戦いが終わった数日以内には清掃をしなければならない。

 

「各自穢れの対策は万全にしておくように!それでは清掃開始!」

 

清掃は数日にも及んだ。

何回にもおよぶ交代を繰り返して、ようやく穢れのほとんどを除去することが出来た。

 

「……よし、穢れの密度が一定数を下回ったので、今回の清掃はこれにて終了する。皆、ご苦労だった。」

 

そこで、ようやく肩の荷が降りた。

月の民が地獄の奴らと戦いたくない理由の一つが、この清掃作業だと言われれば間違いなくそれを肯定するだろう。

 

「はぁ……さてと…」

 

一度、本部に戻ろう。

戻った後は一度都に終わった報告をしなければ……と作戦本部の方へと移動を始める。

清掃場所から半日も移動すれば都に着くことができる。

 

俺は報告内容と、都に帰った後のことを考えながら、本部に帰還するのだった。

 

 

報告もすませた俺は、そのまま都をぶらついていた。

ここまでで約3ヶ月程の月日が経過していると思うと、時間の経つ速さというのはあっという間だな、と呑気なことを考えてしまう。

都の中でも盛んな場所を歩いていると、綿月姉妹とばったり遭遇した。

 

「あ、久しぶりだな二人とも。元気か?」

 

「○○……えぇ、私達は元気ですよ。」

依姫と豊姫は笑ってそういった。

 

「そういえば今日はどうしたのですか?」

 

「あぁ、たまたま報告と重なってな。せっかくだから寄ってみたんだ。」

 

「あらあら……ならよっちゃんと二人きりの方がいいかもしれないわね」

 

「姉さん!!」

 

「それじゃあ二人ともまたね〜」

 

などと言って豊姫はそそくさとその場を後にして言った。

残された俺と依姫は顔を見合わせて

 

 

 

「とりあえず、なんか食べようか」

 

「そ…それもそうですね!そうしましょう!」

 

と、近くの店に移動するのだった。

 

「にしても…まさか報告がこんなに長引くとは思わなかった。」

 

「何か変わったことでも?」

 

「それがな、穢れを検査するとかで小一時間くらい身体調査をされたんだよ。月人もいよいよ神経質になってきてやがる」

 

「仕方ないでしょう。それに穢れも特になかったのでしょう?」

 

「当たり前だ。戦闘をした訳じゃあるまいし……そこまでここの技術は劣っていない。」

 

「それもそうですね…あ、こんな話そっちに来てますか?」

 

「どんな話だ?」

 

「なんでも玉兎が月人に昇華する実験だとか」

 

なんだそれ…………初耳もいいところだ。

そもそも種族すら違うのにどうやってそんなことをするのかは気になった。

なので俺は

 

「しらないな。どんな実験なんだ?」

 

「詳しくは私も……でもかなり上層部の方では水面下で行われているそうです。ただ前例がまだ確認されてないので何とも……」

 

「まぁ、上の連中の遊びなんだろ。こっちに飛び火することはまずないさ。」

 

少なくとも俺には関係の無い話だろうし…そう自分の中で完結した俺は

ちょうど出された料理も食べ終えた為

 

「よし、それじゃあそろそろ軍に戻るかね。依姫も元気でな」

 

と一言言って勘定を払った。

 

「あっ……」

 

「どうかしたか?」

 

「いえ…また一緒に行きましょう。」

 

「そうだな。楽しみにしてるよ」

 

何か言いたげだったが、まぁ気に留める必要もないか。

そうして今度こそ歩き出すのだった。

 

 




中盤の山場くらい!

つづく!
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