東方短篇置き場   作: 白黒魂粉

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やあ

感想も書いてくれよ。


運命の弾丸 その3

「い、一体なんなんだこの映像は…」

 

帰ってきたドローン達の映像を確認した俺は思わずそんな言葉を漏らした。

現代科学では不明な点が多すぎる。

何が原因であの男はやられたのか、何故あそこまでの男を一撃で仕留める程の力を女が持っているのか、そして…なぜこのドローンにだけ館の姿が映し出されているのか。

 

それだけの謎が俺の頭の中で湧き上がるようにでてきた。

 

「……これは…一筋縄ではいかないな…全く、ジンの言った通りになったぞ。」

 

少し、この依頼を受けたことを後悔する。

 

こんな映像を見せられて、自信を無くさない奴なんていないだろう。

多分、この殺しをすることは不可能だ。

まず第一にあの館の中に入り込むことすら俺には出来ないだろう…。

 

「どうすればいいんだ……」

 

頭を抱えて項垂れていると、突然携帯に着信音がなった。

 

「……?この番号は…」

すぐに相手を確認して、その電話にでる。

 

「もしもし?」

「……十六夜さんか。何の用だい?」

「いえ、吸血鬼に関して新しい情報が入りましたので」

「提供してくれる訳か……ちなみに今どこに?」

「今はマランの街にいますわ」

(何……?ここから近いな…)

「わかった、こちらから向かうから少し待っててくれ。かけ直す。」

「分かりましたわ。それでは後ほど…」

 

電話を切って、俺は出かける準備をする。

 

何故彼女が隣町にいるのかは知らんが……とりあえずは合流しよう。

少なくとも罠……という訳ではないだろう。

 

 

 

それから1時間が過ぎ、俺は彼女と合流していた。

 

「それで…情報と言うのは?」

「開口一番にそれですか?……まぁいいですけど、吸血鬼の根城についてです。」

「……!それは是非聞かせて欲しいな。」

 

先程のこともある。なるべく有力な情報を掴めればいいのだが…

 

「はい。まず初めに城に入り込むためには正面の門を通らなければ

入ることは出来ません。」

「冗談だろ……?」

 

まさか、あんな化け物みたいな女と真っ向でやり合わなければならないのか……?

 

「事実です。それ以外の方法で侵入を試みると全てパチ……館の魔女の魔法によって、全て妨害されます。」

「そうか……分かった。他には?」

「吸血鬼の最も力が弱くなる瞬間がございます。」

「……?そうなのか?」

 

初耳な情報だな…すると十六夜は続けて

 

「はい。その日というのは新月の夜を指していまして…その時が最も吸血鬼が妖怪としての力を引き出せない日です。」

「なら……叩くならその時という訳だ。」

 

はい。と十六夜は頷いた。

 

そうと決まったら作戦はきまった。

 

「分かった。ならその日の深夜に作戦を実行する。」

「わかりました。私はその日どうすれば……?」

「……、死体を…その吸血鬼の首を君に見せよう。だからその日は

この街から離れていてくれ。」

「かしこまりましたわ。それでは…」

「あぁ、情報提供感謝する。夜道に気をつけて」

 

そう言って彼女は去っていった。

俺は俺でホテルに戻ったらやることは残っているな…と考えてながら

ホテルへと歩き出すのだった。

 

 

それにしても……なんで彼女は吸血鬼の情報をあれだけ持っていたんだ?

それも俺があの映像を見た直後の話だった…少し、話が出来すぎているような……

 

そんなことを考えて歩いていたら、ドン、と見知らぬ男と肩がぶつかった。

上を見上げると、俺の目の前にはやけに酒臭い大柄な男がひとりこちらを睨んでいた。

 

「……っつ、痛てーな。」

おもむろにこちらにガンを飛ばす男を無視して、俺は再び歩きだそうとすると、その男はこちらの肩をガシッと掴んで

「……おい、謝罪も出来ないのか?」

と文句をつけてきた。

 

「あぁ、済まないな。少し考え事をしていた。……何の用だ?」

「…お前日本人か?こっちの言葉も上手なヤローだな。まぁいい、

お前はこの俺にぶつかってあろう事か謝罪もしないと来た。」

「だから?」

「謝罪しろ。ここで、日本人なんだろ?それなら土下座しろよ。」

 

なんてことを言い出す男に俺は呆れながら

 

「はぁ……。分かった、俺が悪かった。だからこれ以上はほっといてくれ」

 

と、適当な謝罪をし、そのまま立ち去ろうとする。

 

しかし、当然男はその事を許すはずもなく

「お前、俺の事舐めてるのか?おい。」

更に突っかかってくる。

 

「もう辞めろよ。」

 

ギャラリーも増えてきた。

これ以上目立つのは避けたい。

 

「簡単な話だ。ここで俺に謝罪して、金を払えば許す。出来ないなら俺に一撃殴らせろ。」

 

「お前、酔ってるだろ。いい加減にしろ。」

 

「うるせえ!!ここで病院送りにしてやるよ!!」

 

何が彼をキレさせたのか、男は突然俺目掛けて全力で殴りかかろうと

拳を振り上げた。

 

殴られてやるのもいいと思ったが、パンチの軌道が見え見えなのと

そもそもとしてなんでこんなやつに関わらないといけないんだという

苛立ちから、俺はその男のパンチを受け流してそのまま足を狩った。

 

体制を崩したその男の身体を押さえつけ…そのままポケットから小型のナイフを首元に押し付けた。

 

「……少しは酔いも覚めただろ。こいつは治療費だ。くれてやる」

 

すぐにナイフをしまい、こちらを見上げる男のすぐ側に札束を投げておく。

後ろから警官の声がしたのですぐにその場を後にする。

そのため、すぐに人混みに紛れて、俺はホテルの自室に戻るのだった。

 

 




ありがとう。次回あたりで紅魔館に突撃だ。
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