東方短篇置き場   作: 白黒魂粉

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永遠の血肉 4

○○は妹紅に殺されてから数ヶ月後に身体の傷が全て癒え、その後に復活を遂げた。

 

「ここは…妹紅さんの家……?」

 

目を覚ました○○は自分に何があったのかを思い出そうと記憶を探る…が、過去最近の記憶のことを思い出すことが出来ない。

それに何故自分がここにいるのかすら分からないので、とりあえず一度自分の家に帰ろう…と、家の引き戸を開けて外に出ようと足を一歩踏み出す…………と、何故か○○の身体は壁にぶつかったように進むことが出来なかった。

 

「あれ……?おかしいな…」

 

なんで出られないんだろう…?などと○○は不思議に思いながら、その見えない壁を押してみていると、家に見知った顔の人物が帰ってきた。

 

「妹紅さんだ、妹紅さーん!」

 

その呼び掛けを聞き取った妹紅は心底驚いた表情で、○○の方を凝視して、彼の方へと駆け寄った。そして○○を抱きとめる。○○はなぜそんなことをするのか分からなかった。

 

「ちょ、妹紅さん!どうしたんですか?」

 

「良かった…!良かった…!戻らないかと思ったよ…!」

 

「なんの話ですか?」

 

「とにかく良かった…!○○、身体はなんともない?」

 

「え?はい。今は全然…」

 

「そう…安心した〜…一応この薬を飲んで?永遠亭で貰ってきたから。」

 

「?永遠亭…ってどこかの…病院ですか?」

 

「……!そうだよ!そこで貰ってきたんだ!だから、ほら!この薬を飲んで!!」

 

○○の返答に、妹紅は○○の記憶がまだ曖昧であることを確信し、不敵な笑みを浮かべて○○に彼女の用意した薬を飲ませようとする。

○○はその薬を受け取り、それを口に含んだ。

 

「…これでいいんですかね?」

 

「そうだよ……おめでとう…○○。」

 

「何がですか?」

 

「これでもう○○は健康のままだから…」

 

「あ、健康なんですね〜」

 

妹紅が○○に飲ませた薬は、永琳が作り上げた《蓬莱の薬》だった。

これを知らずに飲んでしまった○○は、何も知らないままに蓬莱人となってしまったのだ。

 

だが、その事を知るのはまだ先の話…。

 

なぜなら彼は……

 

「そうだ、暫くの間は危険だから○○は私の家から出られないからね。」

 

と、妹紅が○○を自身の家に軟禁する選択を取ったからだ。

 

「そうなんですね。分かりました」

 

○○も特に気にとめないでそう答えてしまったため、その日から合意を得た軟禁生活が始まってしまった。それから半年後……ようやく○○の存在が妹紅以外の人に確認されることになる。

 

「妹紅…珍しくこんなに酔っているなんて……それに最近は以前と比べて生き生きとしているし…何かあったのか…?」

 

「あれ、慧音さんじゃないてすか。どうしてここに?」

 

「………?!○○なのか?!」

 

「はい、そうですけど…?」

 

「なんで……?○○は確か……永遠亭で死んでいる筈なのに…!!」

 

「へっ」

 

その時、たしかに止まっていたはずの時間が、再び動き始める音がした。




次回、最終回です
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