今回は短め
ダン戦小説いっぱい増えてウレシイ…ウレシイ……
「ぐ、うっ!」
「リュウセイ君っ!」
デクーの放った銃弾は僕の脇腹を捉え、ステージの床に鮮血を散らした。銃は通常のエネルギー弾ではなく実弾であり、貫通しなかったそれは身体の中に残る。
続けざまに二発三発とデクーから銃弾が飛び、僕のCCMを握っていた手と右足に命中。痛みによって僕はCCMを手から落とし、床に倒れた。
止めを刺そうとその銃口を僕の頭へと向けるデクー。と、そこに満身創痍のセイリュウが颯爽と現れてデクーを破壊する。
「予想はしてたけど………狙いは、僕もか」
撃たれた痛みを根性で抑え込み、再びCCMを握り締めて立ち上がる。狙われているとわかった以上、これ以上この場には居られなかった。
「りゅ、リュウセイくん……」
「すみませんユジンさん………あとは、お願いします」
この場のイノベーターのLBXは一通り破壊し終わった。フィールド内に再び突入したセイリュウから、プラチナカプセルへとマスクドJから受け取った情報を送信。フィールドから脱出すると同時に、すれ違いざまにバンのズボンのポケットにプラチナカプセルを滑り込ませた。
トロイとセイリュウに指示を出して、二機を自身の防御にあたらせて、足を引きずりながらステージを降りていく。
会場のエントランスまで出てやっと安心かと思った所で、デクーとエジプトの群れが僕を狙って一斉に現れた。
セイリュウとトロイの二機ならば、この程度のLBXの群れを蹴散らす事など赤子の手を捻るよりも簡単な事。マスターコマンド達も駆け付ければ、更に速く終わるだろう。
しかし、僕と言うお荷物に一切の傷を付けずに戦う事は、不可能にも等しかった。
「万事休す、か……」
セイリュウとトロイへの自身を守る命令を解き、捨て身の突撃を敢行しようとした、その瞬間だった。
どこからともなくオレンジと白のLBXが颯爽と現れ、敵のLBXの群れを片っ端から切り刻んで破壊した。
予想だにしていなかった助け船に呆然と立ち尽くしていた僕の前に、黒いマントとマスクの男が現れる。
「正義の為に戦う少年よ、肩を貸そう」
「………マスクドJ」
「ここから逃げるのだろう? 急ぎたまえ」
「感謝します、マスクドJ」
彼が僕の身体を支えてくれたおかげで、少し歩きやすくなった。
此方へと向かっていたマスターコマンドの部隊も合流し、襲い掛かってくるLBXを蹴散らしながら二人は会場の入り口へと向かう。
しかし、あと少しで外へと出られるという所で
外へと続くドアと二人の間に飛来する火炎弾。
その高熱は金属の床を難なく溶かし、穴を開けた。
「っ、何だこれは!?」
「そんな、馬鹿な………まだ、あれは」
存在する筈が無い。
そんな言葉が口から飛び出しそうになり、思わず飲み込んだ。
「何と言う、LBXだ……」
空中に浮かぶその異様な姿に、マスクドJもとい山野博士さえも驚きを隠せない。
凄まじい熱とプレッシャーをその身から放ち、四つの紫色の目に静かに光らせるオレンジ色のLBX。
「すまない……『デクー改』『インビット』『デクーカスタムR』!」
「少年、このまま逃げるぞ!」
マスターコマンドの部隊から殿をつとめるLBXを三機選び、そのLBXの前へと出す。
操縦しているだろう彼は何処だろうとその場から周囲を見渡すが、彼の姿はどこにも見当たらなかった。
床に空いた穴を避けて扉を抜ける。
もう二度と会うことは無いだろう、火炎弾が降り注ぐ中、三機のLBX達は果敢にそのLBXへと立ち向かった。
おそらくマスターコマンドの部隊を壊滅させた原因であるLBX。
その名は【イフリート】。
「どういうつもりだ……レックス!」
ダンボール戦機のラスボスであり、事件の黒幕『レックス』の憎しみそのものであった。
「呼吸、脈拍、共に安定しました。これで大丈夫ですよ」
「いつもすまねぇ、先生。ったく、ヒヤヒヤしたぜ……」
ガトーはゆっくりとしゃがみ、ベッドの上で呼吸器を付けて静かに眠る石森ルナの頭を優しく撫でた。
アルテミス決勝戦を見ていた途中で、今日も発作を起こした彼女にガトーは慌てて主治医を呼び、医者の手によって何とか彼女の容態は再び落ち着いた。
「あと少しの辛抱ですよ。異常のある臓器を人工臓器と取り換えれば、もうこのような発作を起こすことは無くなるはずです」
「そうか………それで、ルナちゃんはそれからも健康に成長できるんだな?」
「ええ、まあ。術後しばらくの間は定期的な検診が必要になりますが、オプティマであれば拒否反応を起こすこともなく人体によく馴染み、成長と共にいずれは完全に身体の一部となるでしょう」
「ハァ………なら良かったぜ。身体の成長と一緒にまた何回も手術してかなきゃならないなんて言われたらどうしようかと」
「ご安心ください。アンドロイドのものを元に作られたオプティマは、移植した人間の身体の成長と共に成長します。経過観察はある程度必要になりますが、日常生活に支障が出るほどでは無いかと」
そうして医者は「また様子を見に来る」といって部屋を出ていき、部屋にはガトーと眠るルナだけが残された。
ガトーは静かに立ち上がり、部屋のテレビをつける。
テレビに映ったニュースでは、世界大会アルテミスで起きた事件の様子がライブ中継されていた。
「まぁ、見なくて良かったと思えば、な」
ニュースでは『謎のLBX軍団がアルテミスを襲撃! 狙いは優勝賞品のメタナスGXと青柳選手か!?』といった内容の説明が何度も繰り返され、決勝戦の舞台に残された青柳リュウセイのものと思われる血痕の映像と、会場中央で飛翔する謎の赤いLBXの映像が流されていた。
「リュウセイのヤツ、大丈夫だとは思うが………」
もしこの映像をルナが見ていたら、過度のストレスによって容態は今以上に悪くなっていたかもしれない。
やっとオプティマを用いた手術が出来るという時になって、彼女の身体が弱ってしまっていては手術を始めることは出来なくなってしまっていた。
この部屋には沢山の人が訪れる。自分もその中の一人であり、この子と共に過ごした時間は特に長い方だろう。
しかし、この子にとっての今の一番の心の支えになっているのがあの少年である事は、そうした事に鈍感なガトーでさえもすぐにわかった。
初めて会った時の事も何度もこの子から聞かされた。最初は多少強引な所もあったろうが、必死になって自分を助けようとしてくれている姿を見ていれば、そんな相手の事を嫌いになるはずがない。しかも彼はLBXのプロプレイヤーとして、テレビを通して活躍する姿を見せてくれ、勇気を与えてくれた。
「リュウセイ。早く戻ってこい」
いつもセイリュウが静かに佇んでいた窓辺に、今はガトーのブルド改が居る。
プロのLBXプレイヤーとして華々しいデビューを飾ったあの少年は、しかし初めて会った時からその強さに奢るような事は一度も無かった。
彼のバトルを見て、その完璧なプレイングを褒めるたびに『自身は平凡な人間であると』口癖のように彼は言う。『自分より強いLBXプレイヤーは山のように居るし、きっと自分の強さは既に頭打ち』なのだと、年端もいかない少年だった彼は何処か遠くを見つめていた。
年相応に軽口を叩けるようになったのはつい最近からだ。何か答えを見付けたように、吹っ切れた様子のあの少年が協力を求めてきたのに一人の大人として嬉しく思った。
だが、まさかここまで大きなことをしでかすテロリスト達と戦う事になろうとは、思ってもいなかった。そしてあの少年が命の危機に晒されようとは。
「戻ってこい。戻ってこい」
自分はこの少女を守るために、ここを離れることは出来ない。だからあの少年を捜しに行くことは出来ない。
祈るように両手を組み、がっしりと握り締める。
あの少年の強さは、デビュー当時から少しも変わっていない。他を寄せ付けぬ圧倒的な強さだったが、確かに彼の言った通りにその強さは頭打ちなのかもしれない。
だが、それでもしも彼が世間一般での『平凡な人間』だったとしても、全ての人間にとっての平凡ではありはしない。
ガトーにとってあの少年は『特別』であるように、石森ルナにとっての今の彼はおそらく、
「リュウセイ………!」
『ヒーロー』であるに違いない。
※アミの最終機体についてのアンケートを実施します!皆さん推しのLBXに是非とも投票していって下さい!もしも選択肢の中にアミに使って欲しい機体が無い場合は活動報告で教えて頂けると嬉しいです。(出来るだけ時代背景に沿ってくれるとウレシイ)
アミの最終機体、どれがいい?
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シャルナック
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ダークパンドラ
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ホーネット
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パンドラのままが良い!
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正直どれでも良い……