どうも、俺は死んだらしい。
「ようこそ死後の世界へ。私は、あなたに新たな道を案内する女神。亜神大成さん、あなたは本日午後11時48分に亡くなりました。辛いでしょうが、あなたの人生は終わったのです」
目が覚めると、そこは事務室みたいな部屋の中だった。そこに、唐突に俺は突っ立っている。
そして、目の前には事務椅子に座った一人の女神。
なぜ女神だと、相手の言う事をすんなり信じたのかと言えば、無駄にキラキラと後光の様なものが射していたのと、現実にはありえない位の美女だったからだ。
ああ、本物の女神様なんだなと思ってしまった。その女神の言葉を聞き、改めて自分が死んだ事を自覚した。
死んだと言われて落ち着いているのは、死ぬ直前の記憶があるからだ。
「死んだ、ね?」
「あら?信じてないの?」
「いんや?信じてないって訳じゃない。まあ人間なんていつか死ぬもんだ。だからこそ、死んだって言われてもそこまで驚かねぇ…………だが、俺の死因が認められねえだけだ」
俺の死因…………それは…………。
「あなたの死因…………確か、過労死だったかしら?」
「おう」
「と言うかよく覚えているわね」
当然だろ。自身の身体が今どうなってるかぐらい、自分で分かるわ。
まあ女神様が言うように俺の死因は【過労死】なんで過労死するまで動いていたかと言いますとな?俺が働いていた会社がどうもブラックだったらしくてな、休む暇なく働かせられていたんだよ。更には俺の後輩がどうもやらかしたらしく、その代わりを務めるように頑張ってたら…………こうなった。
「まあ、そこはどうでもいい。一応聞きたいことがあるんだが…………あんた誰?このすばみたいなこと言ってたが、俺が生きてた世界ってこのすばの世界なの?」
「いや、別に?あ、私の名前はゼド。一応女神を務めてるよ」
いや一応なんだ…………。
「そうか」
「うん。それでね?亜神大成君」
「君付けやめて?こちとらもうアラサーだから、さすがに君付けは嫌なんだが」
今年でもう32…………時が経つのって早いと思わないか?
「はいはい。それで亜神大成君」
いや治ってないがな。
「君を転生させようと思ってね?」
「転生?」
「ちなみに君を転生させるのはラノベの世界【この素晴らしい世界に祝福を!】だよ」
あ、この世界の世界観ってハーメルンだったのか。
「それで早速君を【この素晴らしい世界に祝福を!】の窓口に送る前に…………はい、これ」
…………なにこれ?なんか一枚の紙を手渡されたんだが。何々…………転生特典の欄が三つあるんだが。
「それ、君を【この素晴らしい世界に祝福を!】の世界に送る際に与える転生特典。早く書いて」
「あ?あの世界の転生特典って1つだろ?」
「それは、この世界からきみを送るの転生特典。向こうの世界…………簡単に言っちまえば【この素晴らしい世界に祝福を!】の異世界に直接ねじ込む形で送っちゃうから、転生特典は貰えないよ?てか転生者として送る時点であなたあっちの世界からしたらイレギュラーだし」
「え、まじ?エリス様や駄女神には会えないの?」
「会いたいんだったら異世界で会いな」
えー…………駄女神ならともかくエリス様には会いたかったな〜。だってあの世界で会えるのはウィズとゆんゆんとクリスぐらいじゃん。あ、後めぐみん。
「ほら、後40秒書き終えな」
「ありがとうおばさん!」
「あ?」
「あ、すみません」
いやだって…………ネタじゃなかったの?今の。
ドーラのモノマネしたのそっちじゃん。
「はよ書け社畜」
「え、酷い」
えーと、真面目に書くとして…………どうしようか?あ、お酒は大事だろ?それに煙草も…………でも異世界だと絶対売ってないしな…………異世界にもコンビニ擬きみたいなのがあればいいのにな。
…………あ、なら自分でやってみようかな?となるとどう書けばいいんだ?うーん…………あ、でもコンビニの商品でも欲しいものがなくて困ったからな。ここはデパートか?いや、会社から出れなかった時はほとんどがAmazonだったし…………なら、ここはこうするか。
んじゃ一つ目は、
『①10万円以下のAmazonで売っている道具、または食べ物などを無価値で召喚する魔法』
で決定。これありゃ酒と煙草は勿論、食べ物も無料で手に入るしよ、結構いいと思うぜ?それに10万円以下って制限付けてるが、ほんと高いやつ以外は大抵買えるしな。
「一つ目決まったぜ」
「じゃあ残り二つや。はよ考えろ」
「おけおけ」
さてさてさ〜て?どうしようかな…………異世界行くんだったら大抵は最強魔法とか最強の武器とか考えるが、それは異世界転生物の小説の中だけであって何故わざわざ異世界という土俵で選ばなければいけないのだ?となるとミリタリー関係になるのだが…………それも安直過ぎるし面白くない。
んじゃ、別の作品のヒーロー物のキャラに変身する能力ってのもいいな。
でも俺がヒーローとか似合わないし…………それじゃあ特撮物のラスボスかな。それだったら結構面白そうだし、悪役の方が好きだしね。
一番好きな悪役は…………やっぱあいつかな。
仮面ライダービルドに登場した、ブラッド族と言う種族の一人であり、全ての元凶とも言える地球外生命体【エボルト】。
それじゃあ決まりだな。二つ目は…………。
『②地球外生命体【エボルト(怪人態)】に変身する能力』
で決定。とりあえずこれで突然襲われたとしても対処出来るだろう。逆に聞くがただの惑星ごときがその惑星そのものを消滅させる地球外生命体に勝てるとでも?まあやる気ないけど。手が出されない限り。
「二つ目決まったぞ?」
「三つ目は?」
「まだ」
「はよ決めろカス」
辛辣ゥ!!なんか口悪くない?お兄さんそんな子に育てた覚えないですよ?
…………三つ目どうするか。
とりあえずアイテム系かな?食料とか酒・煙草とこも召喚出来るし。武器とかも必要かな?
それにエボルト関係で【トランスチームガン】とか【スチームブレード】とかも欲しいしさ。となると妥当なのが『仮面ライダービルドに関係する物の創造魔法』かな?
あ、【仮面ライダー555】に出てきた【オートバジン】も欲しいな。それと【仮面ライダーキバ】に出てきたキバット一族みたいな話し相手欲しいし…………それじゃあ『仮面ライダービルドに関係する物全て』を少し訂正して…………
『③平成ライダーシリーズに関係する物全て』
に決定。とりあえず書き書き…………
「ほい、出来たよ」
「ん、了解した…………ふむふむ。チートだね」
「と言っても積極的に動く訳でも無いし」
「あ、君を転生させることに二点ぐらい修正点があるよ」
「修正点?」
なんだよ、修正点って。
「君と同じように他にも何人かの転生者を送ってるから始末しといて」
「始末?え?マジで?」
「うん。まあ、それ織って説明するよ。はいこれ」
「あ、うん…………なにこれ?」
スマホみたいな端末手渡されたんだが。
「それで、情報送るね」
「わ、分かった」
「それじゃあ、とりあえず…………」
俺の体が光り始める。
お、そろそろ転生するようだな。
「それでは亜神大成さん。あなたの旅立ちに祝福があることを。そして願わくば魔王討伐の、勇者となることを祈っていま〜す」
すっげー適当だなこのアマ。
まあ、いいや。一々指摘するのも面倒だし。
とりあえず一言だけ…………
「Ciao♪」
その言葉を最後に、俺は光に包まれた。
これから始まる異世界か…………いや、本音言うとめちゃくちゃ面倒臭いが、一応頑張ってやるか。
「あ、十八歳ぐらい若返ること伝えるの忘れてた。それと原作に関する情報を言わないようにしなきゃいけなかったことも…………メールで送っとこ」
さーて、次回の【この面倒くさがり屋の星狩に、祝福を!】は?
『亜神です。いやー、前世で社畜として働いていた俺も、ついに過労死。そんなこんなで【この素晴らしい世界に祝福を!】の世界に転生しちゃいました』
『まあ俺の学生時代のモットーである、【だらける時はだらけ、やる時もだらけながらやる】を中心に動こうと思います』
『さて、次回の【この面倒くさがり屋の星狩に、祝福を!】は…………』
『【亜神、初の異世界人と出会う】』
『【亜神、初のオーバー・フロー】』
『【亜神、めちゃ面倒臭い】』
『の三本です』
次回も見てくれよな?せーの、ジャンケンポン♪
フハハハハハハッ!!!フハハハハハハッ!!!