とある佐天の魔法棍棒(マジカルバット) 作:gear×gear
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第七話 暗部
佐天さん⑧
「このハンバーガー!ピクルスがキイいてて美味しいんだよ!」
「そうだね、うん」
机に座っているのは涙子ちゃんと銀髪のシスターさん。向かい合って座っている2人の間には最も安価でワンコインなハンバーガーが山の様に積まれています。
それを食べているのは専ら銀髪のシスターさんです。シスターが暴食するのは珍しいですね。
それもみるみる減っていきます。これには涙子ちゃんも苦笑いしています。
ひと段落ついたところで涙子ちゃんが話しかけました。
「学校はどうしたの?」
「行ってないんだよ…
**********
涙子ちゃんは20日に退院しました。元から軽傷なのと涙子ちゃんの意向により早めの退院となったのです。
(よっしゃー、退院だー!)
(ご機嫌ですね。思ったより早めに退院できたからですか?)
(うん、でも昨日のサングラスさんなんだったのかな?聖母だのどうのこうの。乙女の病室に忍び込むなんて、病院の面会時間とか考えないあたりが手の込んだ悪戯だよねー)
(きっと暗い中サングラスなんて掛けていたから現実がよく見えなかったんでしょう)
なんて涙子ちゃんと話しながら歩いているとマクロナルドハンバーガーの目の前で銀髪のシスターさんがよだれを垂らして立ち止まっています。当然の如く、周りに人はいません。何故なら今は終業式の真っ最中だからです。
なんとなく、可哀想なので涙子ちゃんは彼女に声をかけてみます。
「そこの銀髪のシスターさん?どうしたの?第十二学区から来たのかな?」
声をかけられてこっちをみた女の子は銀髪で緑の目をしたとても愛らしい少女でした。しかし少しチグハグなことに下に修道服を着ているのにも関わらず上には何も被っていません。少女は少しピクっとした後、お腹をぐーっとならせて言いました。
「お腹が空いたんだよ」
「目の前にマクロナルドがあるよ?」
涙子ちゃんはマクロナルドを指差して言います。しかし銀髪シスターさんは不思議な顔をして小首を傾げます。
「お金が無いんだよ?」
よく堂々と言えたなー。と銀髪シスターさんの言葉に私こと天ちゃんは感心してしまいました。
「貴方のお名前は?私はインデックスって言うんんだよ」
そうしてなんだかんだあって冒頭に戻ります。
**********
「行ってないんだよ…私、ここの学生じゃ無いからね。るいここそどうなの?学校があると分かってて言っているってことは、るいここそサボりなんじゃ無いかな?」
「違うってー!インデックスさん!?私はついさっきまで入院していたの!に、ゅ、う、い、ん!と言うか、え、そうなの?学生じゃ無いってことは観光に来たのかな?」
「うん、そんな所かな。それじゃ私はここまでかも。ありがとう、るいこ。ハンバーガー美味しかったんだよ」
「もう行っちゃうの?全然話してないよ?もうちょっと」
「ごめんね。実は急いでいるんだよ。だからかここまで」
涙子ちゃんの言葉遮る様にして、インデックスと名乗るシスターさんは俯いて否定の言葉をかえします。そして、顔を上げてわずかに微笑みました。それに涙子ちゃんもちょっと困った様な顔で返します。
「そっか。まだ涙子ちゃん得意技兼超能力『バットとお喋り』も見せてないのになー!アハハ」
「るいこ。そのバットからテレズマを感じるんだよ。不思議なんだよ。だから最初は魔術師なんかじゃないかって思っちゃった。」
「テレズマ?魔術師?」
「ううん。なんでもないんだよ。その反応で大体分かったんだよ。じゃあね。るいこ!ハンバーガー美味しかったんだよ!」
そう言ってフードをかぶってない銀髪のシスターさんはバタバタと走っていきます。その後ろ姿を見て苦笑してしまう涙子ちゃん、
「可愛い子だったねー。その、守ってあげたくなる的な?」
(そうですね、涙子ちゃんの方が可愛いですけど)
「ありがとね」
その時、涙子ちゃん携帯が鳴ります。相手は初春ちゃんからです。何気なく取って通話ボタンを押します。
「佐天さん!」
あまりの大声に涙子ちゃんは耳を押さえて悶絶します。しかし初春ちゃんはお構いなしに電話口で捲し立てます。
「心配したんですよ!病院を訪ねてみたら退院したって言いますし、それはそれで風紀医院に行く前に一度佐天さんのお家を訪ねてみれば誰もいないし!そして携帯のGPSを調べてみればマクロナルドにいるじゃないてますか!良かったです何もなくて!」
「ごめんごめんって初春!」
**********
「……うんわかったって、じゃあね」
ピッと通話終了ボタンを押す涙子ちゃん。少し疲れたのかはーっとため息をついてテーブルに突っ伏します。
(どうしよう天ちゃん)
(どうしましたか?涙子ちゃん?)
(お財布がピンチ!)
(節約しましょうか、そして開いた時間で私を素振りして下さい)
(さらっと地味に要求されてる!?)
(節約以外に何か案かありますか?もしや涙子ちゃん、さっきのシスターさんからたかろうなんて)
(思ってないよ!?私には良心てものがあるんだよ!)
(あれ、その言い方ですと私にはないみたいですね)
(もうっ!天ちゃん!揚げ足取らないで!)
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御坂美琴
木山春生と遭遇
そしてファミレスへ
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「アリャリャ、ナニコレ、コマ送りしないと見えないネ」
黒髪に真っ赤な瞳をし、シニヨンを髪の毛の両サイドにつけた少女は画面を食い入る様に見つめる。
「すごいアルナ。直接話をしてみたいネ」
少女、紅 鈴音は微笑んだ。
**********
「護送依頼だ」
とあるホテルの様な一室で集まった4人の男女が話し合っていた。
「行くぞ」
内容を確認した4人はホストの様な茶髪の少年を先頭に部屋を出る。
彼らの名前は『スクール』
数ある暗部組織のうちの一つである。
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「ありがとうございましたー!」
机の上を片付けてお店から出てきた涙子ちゃん。
「さて、帰って宿題しますかね!」
(そうですね)
との時です、
「あれ、急に眠く」
そう言ったまま倒れる涙子ちゃん。
「対象は眠らせた、運べ」
そう言って黒服達は集まり、涙子ちゃんを抱え込んで車に入れて走り出します。私は通路に放ったらかし。
(涙子ちゃん!?)
涙子ちゃんが意識を失ったため何もできなかった私は通路に置き去りにされてしまいました。