とある佐天の魔法棍棒(マジカルバット) 作:gear×gear
オリジナルの話し作るのって難しいですね。
不安になって何度も書き直す羽目になりました。
評価、感想、誤字報告いつもありがとうございます。
この間章は佐天さんを取り巻く(ライトな)裏の話です。
暗い上にとくに本編にあまり関係ないという完全に筆者得でしかないお話ですがもう少しお付き合いください。
7/20 14:10
第七学区 高速道路
佐天が捕まって10分ほど経った頃、
「こちらc班、対象sを保護、オーバー」
『B班 了解ネ、オーバー』
『こちらa班、承知、そのまま南下し第十学区にて移し替え、第十一学区に入れ、オーバー』
「こちらc班、承知した。オーバー」
そう言った男は無線機のマイクをオフにして肩の力を抜く。そこへ運転をしている男が話しかける。
「今回の依頼、簡単すぎねーか?」
声をかけられた男は疲れ切った顔を見せて返す。
「何言ってんだよ、こっちは応対が手間だったんだぞ?この睡眠薬で眠らせるといえば、やれ『聖母様になんて畏れ多い事を』だの『そんな罰当たりな〜』云々言ってきやがる。今回の車の配置だってそうだ、『聖母様を後ろにするとは何事か?!』だとよハハハ。ハハッ、はぁ。この後も俺が対応なのかと考えるとめんど過ぎる」
疲れた様子の男に運転席の男は申し訳なさげに返す。
「おう、すまん」
「なに、いいさ。こんな案件ももう直ぐおさらばさ。終わったらビールのみてえな」
肩の力を抜いた助手席の男が愚痴を零す。
「先輩、奢ってくださいよ」
「シャーねーなハハハ」
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同時刻 とあるビルの屋上
ビルの屋上より、茶髪で長身の着ている服からホストの様な印象を受ける男、
「あの車か、対象が乗っているのは」
「そうね、先頭の車で間違いなさそうよ」
屋上に止まっているヘリの中から質問に答えたのは金髪で少し派手なドレスを着た少女『
「けど、上はまだ手は出して欲しくないみたいね」
「全く、悠長だな。さっさとしまいにしてぇよ。なんだ?他にも狙う奴等でもいるのか?」
「鋭いわね、どうも上は学園都市外組織の食い合いを見たいそうよ」
「それはご苦労なこって、じゃあ、俺は昼寝してるわ」
そう言い残してヘリに乗り、隣で寝始める垣根。
『
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14:15
第七学区 マクロナルドハンバーガー前
どうも、皆さん、こんにちは、こんばんは。
動けない鉄の棒切れこと天ちゃんです。
涙子ちゃんが攫われてしまいました。どうしましょう。まあ、涙子ちゃんは可愛いですししたかないですねってそうではありません。
したかないってなんですか仕方ないです。いえ仕方ないわけがありません。なんとしてでも救出したい所存です。
しかし、私単体では何もできません。
私の力の説明をすると涙子ちゃんが私の安全装置であり8dだからですね。
私の力は変質しません。
しかし、私の力の方向性は涙子ちゃんの意思により決定されます。
結果を涙子ちゃんが決めます。
例えるなら私は、何重にも安全装置のついた高級車です。つまり、所有者であり、運転手ともいうべき、涙子ちゃんが何もできない今。私は道路に不法投棄された高級バットも同然です。(5000円のセール品)
今、
「あれ、これはあいつのバットじゃん」
あ、いつも涙子ちゃんがお世話になっている
「おい、見たって言ってたじゃん!連れ去られた娘の特徴を教えるじゃん!!」
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15:00
第十学区 高速道路
第四車輌 B班
待機していた4人の少女達は任務が始まって以来ずっと姦しかった。暇をもてあましてか、いまは中華料理で何が一番おいしいかについて揉めている。
「だーかーらー。炒飯が最強なんだって、カンカンに熱したフライパンで踊るパラパラのご飯これに何が勝てるって言うのよ!」
炒飯を主張するのは
「いや、中華は回鍋肉だね、絶対。あの癖になる絶妙な味付け、これにはまらないわけがないよ、絶対。」
それに反論するのは宮蝶熱女の妹の
「ハア、わかった、わかったアル。梨沙はどう思うネ」
つややかな黒髪を両サイドでシニヨンにしている小柄な女の子、紅鈴音が二人を仲裁する。そしてボーと天井を見ている女の子、井上梨沙に話題をまわす。
「フカヒレ、じゅるり」
『セレブか!』
この少女達はB班battleの頭文字をとってB班である。この安直なネーミングに触るものはいない、何故なら雇われたこの任務が終わる時にはB班という呼ばれ方もなくなり、そこら辺にある一暗部組織『カルーア』に戻るからだ。
「やっぱ、暇すぎないかこの任務」
そういって雀は車両に乗って実に36度目のあくびをした。
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同時刻
先頭車両C班
「だから、ビールに限るんだわこれが」
「いえ、ハイボールですって」
先頭車両では間抜けな会話が繰り広げられていた。
第七学区を抜けたためか転席の男と助手席の男は完全に気が抜けているようである。いまは『唐揚げに合う酒は何か?』と言った議論で盛り上がっている。
「あ、すんません。ここで一回高速降りて、A班と合流するんでしたっけ?」
「そうだな、そこを降りて右の方へ行け、そして赤い看板を左に行ったところの近くにある屋外駐車場だ」
「ああ」
そう答えた運転席の男は言われるがままに進み停車する。
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15:10
第十学区 駐車場
全ての車両より人が出てくる。
涙子ちゃんは後ろ手に縛られ、助手席の男に担がれている。
「そういや先輩、いいんすか?縛ったりして、A班の狂信者どもがうるさくないっすか?あいつら今回の依頼者ですよね?」
助手席の男はため息をつきながら答える。
「知るか、んなもん。」
「そうっすか。あはは」
雑談をしているうちに待機していた車からA班が出てくる。そこに助手席の男は佐天をお姫様抱っこに抱えなおし、話しかける。
B班の四人は後ろのほうに待機し、見守る。
「対象はこちらだ」
「ああ、確認した」
突然、銃声、
受け取った男の頭が
全員が車の陰に隠れ、戦闘体制を取る。
助手席の男は佐天をかかえ、後ろの4人と運転席の男ともに載ってきた車に隠れる。
「くそっ、どうなってやがる。こんなただの女子中学生にどんだけのやつがっ出張ってんだよ!!」
「A班のやつら、聖マリア教団のやつらは『聖母様』と呼んでいたあたり、聖母さまなんじゃないですか?」
「おいおい、どこぞの統○協会だのの様に『再臨した聖母マリア様』だとかのたまってんじゃないだろうな」
「先輩にはこんな少女にできるように見えるんですか!?」
「見えねえから混乱してんだろ!畜生!小娘攫って渡すだけの簡単な仕事だと思ったのによお!!」
愚痴を漏らす二人のいる駐車場に声が響く
「やあやあ、打ちもらしちゃったよ。さて殺し損ねたこ堕落したエバの生き写しはどこかな?」
その言葉に反応したA班ー聖母マリア教団の男が護身用の銃を片手に立ち上がり叫ぶ
「貴様マリア様を侮辱したなあ!」
そう言って男は銃を片手に侮辱した男。金髪に白い神父服の男に向けて飛び出し引き金を引く。
しかし、敵は男一人だけであるわけがなく、男は蜂の巣にされ、撃った弾は男の防弾チョッキに阻まれる。
「くっ」
その光景を見ていた助手席の男はうめく。そこへ同じ車に隠れていた井上梨沙が話しかける。
「・・・ここは私たちB班が受け持つ。あなたたちは逃げて」
「だが」
そういって言いよどむ助手席の男。
「もともと私たちが護衛するのは学園都市内のみ。それに
「・・承知した」
そういったのを合図に井上梨沙と宮蝶雀が隠れていた車より飛び出し、能力を使う。
その間に男たちは車に乗り込む
『
しかし実際はその派生したものであり『
弱点は大きさが固定であり変更できないこと、それゆえの取り回しの難しさ。
しかし今回のような場合は距離も離れているゆえに十分に銃弾からの防壁として機能する。
「梨沙!さんきゅ!」
そういって雀は手を地面に手をつける。すると雀より目の地面が凍りだす。
宮蝶雀の能力は『
本人いわく最近凍らせられる範囲が増えたとのこと。
雀の能力が発動し、襲撃者の足元が氷で縫いとめられる。
「逃げるぞ」助手席の男が大声を張り上げる。
前に出ていた井上梨沙と宮二人は車へと振り返り後ろから車に乗り込む。
そして車は急発進する。
「飛ばしますよ!しっかりつかまっててください!」
駐車場にはマシンガンの音と金髪の男の叫び声が木霊するだけだった。