・・・カルナだ。先に冨岡と会おうと思っていたが、鱗滝さんの手製の薬が切れてしまい、その代わりとなる薬を買うこととなった。さすがの鱗滝さんも三人を同時に育てるのは初めてらしく、薬の供給が足りなかったそうだ。というわけで、行き先を中野から滝野川へ変更した。確か胡蝶姉妹の出身地が滝野川で、二人の実家が薬屋を営んでいたはず。そう思い、錆兎と二人、二日ほどかけて滝野川へ向かう。
「・・・大丈夫か、錆兎。気分が悪いなら言え、男なら恥を忍んでもことをなすべき時がある。背負うくらいはやってやる」
「む・・・済まない。少し人混みに酔ってしまったようだ、頼めるか」
「ああ、構わない。」
「そうか、助かる」
慣れない人通りに酔ってしまった錆兎を背負って薬屋を探していると、『胡蝶製薬』と書かれた看板が目に入った。これはドンピシャだと思い、その店に入る。
「いらっしゃいませ~」
「すみません、擦り傷、切傷用の軟膏と、虫下し。あと解熱剤をそれぞれこれだけください」
「これくらいだと25円(当時のお金で2万5千円円ほど)になるけど、君たちはお金は持ってるの?」
「はい。あまり大きな声では言えませんが、
「そうねえ・・・大体27円50銭(当時で27500円)くらいかしら。ちっちゃいのに偉いわね~。うちの娘と大差ないんじゃないかしら」
「今年で五歳になります」
「あら、そうなの。うちのカナエの一個下なのね~。えらいわね~。でも、どうしてあなたたちみたいな小さい子がお使いに来たのかしら?」
「実家が剣術道場をやっていて、普段だったらしふの軟膏があれば事足りるんですけど、今回は切らしてしまったので、買いに行くついでに都会を観光して来いって小遣いをもらってきたんです」
「カルナ、そろそろ降ろせ」
「ああ、すまない、錆兎。すぐに降ろす」
そういって錆兎を降ろす。胡蝶母はずいぶんとおっとりした人らしい。ニコニコ笑いながらこちらに薬をくれる。お金を払い、帰ろうとすると呼び止められた。
「今日はもう遅いし、泊まっていったらどうかしら~。最近は物騒なうわさも聞くし、カナエとしのぶに新しい友達ができるのはいいことだわ~」
「カルナ、どうする?確かに夜遅い。厚意に甘えさせてもらうか?」
「ああ、確かに2円と50銭じゃあ二人だ宿をとるには不安になる額だ。仮に遅くなるようだったら鱗滝さんの鎹鴉に頼んで伝えてもらおう。胡蝶さん。お言葉に甘えさせていただきたいと思います」
「いいのよ~。それじゃ、うちの娘たちに紹介しないとね~。カナエ~」
「はーい、どうしたの?かあさん?」
「今日1日だけうちに泊まることになったカルナ君と錆兎君よ~、仲良くしてあげてね~。後、家のほうを案内してあげてほしいの~。頼めるかしら~」
「わかったわ。カルナ君、錆兎君、こっちよ」
「ありがとう。よろしく頼む」
その後、客間、台所、しのぶのいる子供部屋、風呂、中庭を案内してもらった。普通の家にしては広く、二人の日課になっている剣舞も舞えるだろう。許可がもらえれば、舞うとしよう。もちろん、一晩止めてもらう身としてしっかりと手伝いはさせてもらった。胡蝶父も色恋沙汰にはならないだろう。むしろ、同世代の友達ができると喜んでいた。
先ほど少し出ていたように、この世界では、錆兎は冨岡義勇と同い年。胡蝶カナエは、冨岡義勇や錆兎よりも1歳年上で、真菰は二人より2歳年下。そしてしのぶが3歳年下で、竈門炭治郎が柱合裁判にかけられる時には、胡蝶カナエ22歳、冨岡義勇、錆兎、
俺は前世では3兄妹の長男。狭霧山では錆兎や真菰の兄役のように接してきたこともあり、子供の世話は得意である。まだ物心はついていないだろうが、しのぶにもなつかれた。
カナエとは話題が見つからなかったので、前世のお話を聞かせてみた。といっても、基本はFateシリーズからの話なんだが。例えば、アイアイエーのキルケーとオデュッセウス。衛宮士郎とアルトリア。或いはジークとジャンヌといった恋愛に興味を持っていた。自分の名前の由来もこうした英雄から来ているというと、名前の由来を聞かれたので、カルナとアルジュナの話、北米神話決戦と創生滅亡輪廻の話もした。1日だからあまり話せなかったが、錆兎も詳しく聞きたそうにしていたので、今度話すことにしよう。月一で来ることができるよう、鱗滝さんに許可をもらうとしよう。
本来の目的である冨岡家には接触できなかったが、原作キャラに会えたので良かったとしよう。
・・・余談だが、鱗滝さんは胡蝶製薬の薬を大絶賛し、行きつけの薬屋になることとなり、真菰も行ってみたいと駄々をこねるようになった。
カルナが命を救えるのは?
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胡蝶夫妻
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冨岡蔦子
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不死川ファミリー
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全員間に合う
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間に合わない