《アラバスタ》編 第十~十二話 短編集
■ 第十話 食われる男
ルフィ達麦わら海賊団は
クジラの胃の中に到着した一味はそこで双子岬の灯台守、クロッカスと出会う。その後、様々なイベントが進み無事クジラの体内から脱出することに成功した麦わら達。
外に出るとクロッカスからラブーンがなぜこの場所で待ち続けるのか、その理由を聞くルフィ達……曰く、50年も前にとある海賊と一緒にやってきたラブーンは必ず帰ってくると約束した仲間を信じ、以来この岬で待ち続けているらしい。
日々、仲間達が戻ってくることを信じて待つラブーン……しかし
「彼らは逃げ出したのだ……この"偉大なる航路"からな。確かな筋の情報で確認済みだ」
―――事実は想像よりも残酷であった。彼らはラブーンを置いて約束を破ったのだった。
もちろん、クロッカスはそのことをラブーンに伝えた………だが、ラブーンはその話を拒むように聞こうとしなかったらしい。そしてそれ以来、"
「なんてクジラだよ……裏切られてなお待つのか」
「
「そうだ……意味をなくすから私の言葉を拒む……待つ意味を失うことが何より怖いのだ。こいつの故郷は"西の海"、すでに帰り道はない―――だからここに一緒にやってきた彼らだけが仲間であり希望であったのだ」
そんなクロッカスに対し、もう放ってもよいのでは?と促す一味…しかし、長いこと一緒にいたためか情が移ってしまったらしい。
「妙な付き合いだが50年近くもこいつと一緒にいるんだ。今更見殺しにできるか………」
「―――もう、いっそのこと殺してやったらどう?このクジラ」
突然、岬にスターマンの声が響き渡る…最初から話を聞いていたのか、クロッカスにしゃべりかける。
「いま何と言った小僧ッ」
「うん?だから、殺してあげたらって言ったんだけど……話聞いてるとその海賊達、生きてようが死んでようがもうこの場所にはやってこないでしょ。だったら、下手な希望持たせて最後に絶望させちゃうより―――夢半ばで終わらせたほうが幸せじゃない?」
「おいスターマン!!いきなり何言ってんだよ!!!」
「なんでそんなこと言うのよ!?ほんっとひどいこと言うわね、あんた!!」
「――ひどい?言っとくけど、今回は本当に優しさで言ってあげたんだよ。ボクは」
周りが避難の目でスターマンを見たが、当の本人は気にした様子もなく話を続ける。
「絶対に来ないってわかってるのに自分を騙して希望を持つって言うのはさぁ―――もう苦痛とかの域を越えて
何時ものどこか軽い感じではない真剣な雰囲気に、押し黙る一同……本気で言っているスターマンに、クロッカスが答える。
「確かに、小僧の言い分もわかる……しかし、やはり私はこいつ……ラブーンと最後まで付き合ってあげたいのだ」
「あっそ、じゃあそれでいいんじゃない……でも、これ以上苦し思いをせないために引導を与えるのも、優しさだってボクは思うねっ……」
―――その後、事態を把握したルフィは新しい目的をラブーンに与えるため、敢えて戦いを挑み、もう一度会いに来ると約束する。新たにこの場所で待つ理由が出来て嬉しいのか………ラブーンは涙を流しながら鳴き声をあげたのだった。
「さっきの話……」
「はい?」
「ラブーンのときの会話の内容………やけに実感がこもってたように聞こえたんだが……もしかして、おまえの―――」
「気のせいでしょ……ゾロ、あんまり変な勘繰りすると後で自分が恥かいちゃう事になるぜッ!」
「そうか、じゃあもう言わねェよ……悪かった、妙なこと聞いて」
「助かるよ」
先程の会話に対し質問するゾロにおざなりに返すスターマン……何か察したのか、それ以上の何も気かないゾロはそのまま船の上で寝始める。
船から降りたスターマンは岩場で食事をしているルフィ達のもとに行く………どうやら、今はクロッカスからこの"偉大なる航路"の常識を説明されているらしい。
その後に起こったことは概ねスターマンが覚えている原作通りであり、クロッカスから『
"
「少しいいか、小僧………儂の気のせいかもしれないが、
「……いや、ないねェ。もし、仮にあってたら―――
短い会話はすぐに終わり、海賊船は次の島に向けて進んでいく。船の背後からはラブーンの見送る声が響いていた。
「―――良かったなクロッカスよ……もし、仮に
■ 第十一話 軽蔑される男
「ねェあなた、初めて会った時から思っていたのだけれど……何処かで私たちと会ったことある?」
「おお!キミもそう思うかミス・ウェンズデー……実はおれもこの男の顔を見て、親近感(?)のようなものを感じていたんだ」
双子岬から出発して早一日が過ぎた……先程まで一味は"偉大なる航路"のでたらめな天候に翻弄されており―――現在やっと気候が落ち着き、殆ど全員が甲板でグッタリしていた。そんな時、スターマンの顔を見た男女の二人組………"Mr.9"と"ミス・ウェンズデー"と名乗る二人から疑問の声が上がる。どうやらスターマンの顔に見覚えがあるらしい。それに対してスターマンは気のせいだと雑に対応するが、どうも二人は心に引っ掛かりを覚えているようだ。
「島だァ!!!でっけーサボテンがあるぞ!!!」
そうこうしているうちに一つ目の島『ウイスキーピーク』に到着したルフィ達。上陸する前に二人は船から降り海に飛び込んでいった……その後、泳いで島に向かっていく姿は何とも言えない気持ちとなったスターマンであった。
「……あれ、なんで顔隠してんだスターマン?」
「ちょっと事情があってね………あぁ、あと島に入ったら無暗にボクの名前を出さないでね」
突然、サングラスやマスクで顔を隠し始めたスターマンに疑問を持つウソップ。見るからに不審者の様な姿になったスターマンだが、ツッコミを入れる間もなく島の川から内陸に進んでいくゴーイングメリー号。霧深い中を注意深く進んでいくと……大勢の人の声が聞こえてきた。
「ようこそ!!! 歓迎の町ウイスキーピークへ!!!」
霧が晴れていき、声のする方に視線を向ける―――そこには麦わら一味を歓迎する島の住民達の姿があった。
予想外の歓迎ぶりに唖然となる一味たち……対岸に船をつけ、上陸するとこの町の町長と言うイガラッポイというサックスを片手に持った男が説明してくれる……どうやらこの町は旅人に対して無条件に歓迎をしており宴を開いて「もてなし」するのが風習であるらしく、この後町全体でルフィ達のために宴を開いてくれるという。
これに対して大喜びのルフィ達……だが、やはりどうも怪しいのかゾロとナミは町の住民に疑いの目を持っていた。当然、スターマンもこの町の
そして迎えた夜……歓迎の宴を受ける麦わら一味は進められるがままに出された料理やお酒を楽しんでいた。
「なァ兄ちゃん!そんなに顔隠して苦しくないのか?今日暑いだろう……」
「ボク冷え性なんだよ……そんなんことより、サラダおかわりお願いね!!!」
「うげーあんたも船長さんに劣らずによく食うなァ……サラダばっかだけど、もう十人前だぞ!!?」
「まだまだ食えますよぉ、ボクは!」
「もうコック倒れたから作れねーよ!!」
スターマンも顔を隠しながらも出された料理を楽しんでいた……どうせこのあと身体を動かす予定なので食べれるだけ食べておくつもりのようだ。
夜も深まるにつれ、意識を失い眠りだす麦わら一味……スターマンも頃合いを見て眠るフリをすると、先程の騒ぎがウソのように静かになり、酒場から人がいなくなる。取り残された麦わら達……しばらくして、誰かが動く気配がしたためフリを止め、顔を上げるスターマン。そこには
「やっぱり、ナミたちは騙されないか……この町の罠に」
「当然!海賊を歓迎する町なんて怪しすぎるにも程があるわよ……それにあんた、その口ぶりからこの町のこと知ってたでしょ」
「ヒハハ……でも、そんな怪しい町でも結構成功率高いんだよねェ。ボクには理解できないけど、命がけでこの町までやってくると安心するのか心許しちゃうみたいでさぁ………そうやって安心させたところを町民全員で捕獲して生計してるのさ、この町はね」
「やっぱり!ここは町ぐるみで賞金首をカモにしている『賞金稼ぎの町』なのね……っていうか、あんた!!!知ってるならもっと早く言いなさいよ!!」
「いや~~!ボク自身確証なんてなかったし……もしかしたら勘違いで、ただ本当に海賊を歓迎する町だったかも知れないじゃん?」
「白々しいのよ‼あんた、この島に上陸する前から顔隠してたじゃない!」
暫しナミから小言を受けた後、目的のために外に出るスターマン……すると、酒場の屋上にゾロが立っている。
「ん?なんだよ、お前も起きてきたのか」
「いや最近、身体動かしてないからさぁ……運動不足も兼ねて僕も参加していい?」
「好きにしろ……だが、半分はおれのだからな」
「OKッ!」
「!もう一人起きていたのか………ッ!」
眼下にいたのは百を超える賞金稼ぎの集団……見ると、その中に船で別れた二人組も混じっており、どうやら彼らも仲間だったらしい。しばらく会話をしていると、ゾロが相手が犯罪組織―――名を『
「へーなんだ!ゾロ
「あ?『も』ッてことはお前のところにも来たのか?」
「うん!だいぶ前かなァ………ボクの『輸送能力』に目を付けたらしくて、それなりに上の地位をやるから来ないかって言われたんだよ。あ!ちなみに、今は『保留中』だよ」
「なっ!!?貴様もわが社のことを知っているのか………いや、そもそも顔を隠して何者なんだっお前は!!!」
「あっそういや、まだサングラス着けてたんだった」
イガラッポイもとい"Mr.8"と名乗る男はスターマンに向けてそう叫ぶと、取り忘れていたのかサングラスやマスクを外し始めるスターマン……そしてスターマンの顔が露になったとき―――広場の賞金稼ぎたちが騒然となった。
「―――はァ!?てめェは………!!?」
「アイディール・スターマンんんんッッ!!?」
「!?そうだッ!どこかであったと思っていたが……貴様があの"アイディール・スターマン"だったのか………!!?」
「何でこの海賊どもと一緒にいやがるクソ野郎……!!」
「ハイエナが……死にやがれ!!」
「苦労して捕まえた賞金首を横から奪いやがって………賞金稼ぎの面汚しがァ!」
「オレの金を返しやがれクソガキ!!!」
「屑星野郎!!!」
「私の夫を返してッ!!」
「このイかれ野郎がァ!!!」
「殺してやるッ……てめェだけは絶対に殺してやるぞスターマンンンンンッッ!!!」
「……ほんと今まで何やってきたんだよ。お前は」
「まったく身に覚えがないですね」
スターマンと分かった瞬間、集団から発せられる罵詈雑言の嵐………非難轟々である。さすがの憎まれっぷりにドン引きするゾロ、だが本人は挑発なのか……それとも本当に身に覚えがないのか不思議そうに賞金稼ぎ達に視線を這わすスターマン……その態度に更に血が上ったのか、先程よりも憎悪と殺意が膨れ上がる。もう、いつ飛び掛かってきてもおかしくない状況だ。
「……!!やれやれ、困ったものだ……我々の秘密を知っている以上、貴様ら二人を生かしておく訳にはいかない……!ここで消えてもらう!!殺せ!!!!」
Mr.8の叫びを切っ掛けに始まる賞金稼ぎ達との戦闘……スターマンたちはお互い分かれて戦うことにした。
ゾロと別れた後、建物を利用し隠れながら進むスターマン……しかし、スターマンに恨みを持っている人間が多いのか、大勢の賞金稼ぎたちが明確な敵意と殺意を持って攻撃を仕掛けてきた……しかし、スターマンはこの"偉大なる航路"において相当実力のある海賊団相手にも引けを取らないレベルの実力者。当然、こんな島で燻っている賞金稼ぎたちでは相手にもならない。
銃を使って仕留めようとする………スターマンはとんできた弾丸を掴むと、指で弾いて打ち返す。
刃物や鈍器を振り回す………事もなげに片手を使い止める。その後、一発殴られ意識を失う。
待ち構えて大砲で狙い打つ………当たる瞬間、向かってくる砲弾を蹴り返し賞金稼ぎ側に大きな被害が出る。
破れかぶれの自爆特攻を行う………鼻で笑われ、能力を使い相手の武器をすべて回収―――その後、集めた武器を投げ飛ばし……残っていた賞金稼ぎ達は全滅した。
約一時間程で終わると、いい運動になったのか満足げな顔でゾロのもとに向かうスターマン。誰も動く人間がいなくなった町中を進むと……突然、爆発音が断続的に聞こえてきた。音のした方角に進むと……何やらシリアスな雰囲気の場所に到着する。そこにはMr.8が血塗れで倒れており、先程いなかった異様な男女が佇んでいる……そして、なぜかルフィも地面に寝ていた。
「ねぇこれ、どうゆう状況?」
「なんだ、やっとお前のほうも終わったのか……なんか身内同士の揉め事らしいぞ」
「ふ~ん、こんな状況なのに内輪揉めなんて醜い真似してんじゃん……ところで、何でルフィがあそこで寝てるの?」
「おれが知るかッ」
建物の上からゾロと見学するスターマン……話を聞いているとどうやらあの"ミス・ウェンズデー"と"Mr.8"は『アラバスタ王国』の王女と護衛隊長であり、秘密組織に潜り込むとこの会社の社長……『Mr.0』と名乗る男の素性を調べていたらしい。そして、それがバレた為組織から刺客である"Mr.5"ペアが抹殺のため派遣され、絶体絶命の危機という状況であった。
刺客に対し応戦しようとする"ミス・ウェンズデー"改め"ネフェルタリ・ビビ"……しかし、コンビであるMr.9が逃げる時間を稼ぐため、ビビの代わりにMr.5に立ち向かう。止めようとするビビの言葉を無視して突撃するMr.9……しかし、それに対してMr.5は下らなそうに吐き捨てると鼻をほじり始める。指についた鼻くそを弄り……それを向かってくるMr.9に向けて飛ばした。
飛ばした鼻くそがMr.9に接触した瞬間――――
「……!!!」
「おいおいなんて危ねェ鼻くそだ……!!」
「悪魔の実の『能力者』だね……しかも、かなり殺傷能力の高い」
今起こった出来事に息をのむビビとゾロ……スターマンは冷静に相手の能力を分析していたが、予想以上の威力だったのか冷や汗を掻いていた。と、爆発に気を取られていたためか……地面を這っていたMr.8に気付かず、二人は足を掴まれてしまう。驚く二人に対しMr.8……もといイガラムは血を流しながら必死に懇願してきた。
「‼……剣士殿‼それに賞金稼ぎ殿‼貴殿たちの力を見込んで理不尽な願い申し奉る!!!」
「まつるな!知るか手を放せ!!!」
「鬱陶しいなぁ蹴り飛ばすよ?」
「……あの2人組、
巨大なカルガモ……カルーに乗ってその場から離れるビビ……それを追っていくMr.5のペアに対し、イガラムはさらに焦りながら懇願する。
「遙か東の大国"アラバスタ王国"まで王女を無事に送り届けて下されば……‼ゴホッ……ガなラ゛ズや莫大な恩賞をあなだがだに゛……お願い申し上げる……‼どうか王女を助け……ガ……‼」
「……どうする?ボクあんまり興味がないんだけど」
「もっぺん斬るぞ」
「―――
「エ?」
突然響き渡る第三者の声に反応するイガラム……声の方に顔を向けると――――そこにはいい顔をしたナミがそこにいた。
「その話のった♡
物語の歯車が少しづつ動き出す。しかし、それがどのように動くのかは誰にもわからない。
■第十二話 離れる男
一切を"謎"とする秘密犯罪組織『B・W』……その社長の素性を調べていたアラバスタ王国の王女・ビビと護衛隊長・イガラムに組織からの刺客……『Mr.5』ペアが送りこまれた。
追い詰められ逃走するビビ……彼女を助けるためイガラムは海賊であるゾロとスターマンに対し、王女を守るよう依頼する。イガラムの突然の頼みに難色を見せる二人……その時、横からナミが話に加わりイガラムと密約(脅迫?)を交わしたのだった。
その後、ゾロに命令し助けに向かわせるナミ……護衛対象であるビビ王女を守るため急いで向かわせる。ちなみに、スターマンは向かってはいない……単純にいま向かった場合、勘違いして怒っているルフィと戦わなければならないし、スターマン自身は別にナミに借りがあるわけでもないので命令を聞く必要がないためである……あと、純粋にめんどくさがったのだった。
「なによ、スターマンも一緒に行けばよかったじゃない。あんたが行けば確実にあの二人に勝てるでしょうにっ!」
「
「……そう云えばルフィはどこへ行ったわけ?さっきまでその辺に寝転んでいたはずなのに……」
「さっき寝ぼけながら便所に行ったよ」
ゾロがビビを守りに行っている間、ナミとスターマンは倒れているイガラムからB・Wについて詳しく話を聞くことにする。話を聞くと"B・W"とは『秘密犯罪会社』であり、社員は誰も
そして、B・Wの最終目的と目指すもの―――それは『理想国家』の建国。この会社で手柄を立てた者には後に造り上げる『理想国家』の要人の地位が約束されるため、社員は皆必死で社長の命令に従うらしい。
「
「なるほどね……あら?そう言えばスターマン、あんたさっきその会社にスカウトされたことがあるって話してたわよね?」
「うん、確か入ったらオフィサーエージェント?の地位に就けてやるとか何とか……?」
「なっ……!?"オフィサーエージェント"とは組織の重要な任務のときにしか動かない実力者揃いの精鋭ッ!!!その殆どが『能力者』であり、一人一人が桁違いの強さを持っている……言わば組織の主力部隊ですぞ!!」
「つまり、少なくともスターマンはその精鋭メンバー位の実力があるってことよね―――しっかし、遅いわねゾロのやつ!何やってるのかしら!?」
いつまで経っても帰ってこないゾロに焦れたのか、探しに行くためこの場から離れていくナミ、スターマンはイガラムを手当てするためにその場に残ると進言した……明らかに違和感のあるスターマンの行動に顔を顰めるナミ。しかし、聞いても答えを逸らすため、諦めて一人でゾロを探しに行くナミであった。
(悪いねナミ……
ある程度治療した後、イガラムの提案によりビビ王女に
「しかし……近くで見ると結構キッツいなァ……その格好」
「これもビビ様が無事にアラバスタ王国に辿り着くため……!そのためならばこのイガラム、いくらでも恥を被る覚悟はできているのだ!!!」
「でもそう言いつつ結構気に入ってるよね……その格好?」
「…………あ、スターマン殿!あそこにビビ様たちがいましたぞ!!さぁ早く、急ぎましょう!」
「ねェちょっと」
ルフィ達四人と合流を果たしたスターマンたちはお互いの情報を交換する。どうやら別れた後、ルフィ達はビビからボスの秘密を聞いてしまい、原作通り抹殺リストに加えられてしまったようだ。
話し合いの結果、ルフィ達はイガラムがビビの囮になっている間に
「あー……ちょっといいかい、ルフィ」
「ん?どうしたんだスターマン」
「うん、実はこんな事態のときに話す内容じゃないんだけど……実は――――」
申し訳なくルフィに
■
場面は変わり、ウイスキーピークから麦わらの一味はビビを故郷に送り届けるため、次の
船に侵入してきたミス・オールサンデーに警戒する一味。しかし、彼女も何らかの『能力者』なのかルフィ達を一蹴すると、何を考えてか
彼女の言葉に揺れ動くビビ……そのとき、横からルフィが
「そんなの、どっちだっていい……‼」
『!!?』
「…………」
そう言うと手に力を籠め……そのまま
「せっかく楽に行ける航路教えてくれたんじゃないっ!!!あの女がいい奴だったらどうすんのよーっ!!!」
床に倒れたルフィに怒鳴るナミ……しかし、ルフィは悪いとは思っておらず、寧ろ怒った様子でオールサンデーに怒鳴り付けた。
「この船の進路を、お前が決めるなよ!!!!」
「…………そう、残念ね」
互いに暫し視線が交差すると、特に残念がることなく呟くオールサンデー……視線が外れると、彼女はそのまま立ち上がり移動し始める。
「もうっ!!」
「あいつは、ちくわのおっさんを爆破したからおれは嫌いだ!!」
「…私は威勢のいい奴は嫌いじゃないわ……生きてたら、また逢いましょう」
「いや!」
「……フフッ」
その言葉を最後にオールサンデーは船から海に飛び降りる………よく見ると船の横には巨大な亀が停めてあり、その甲羅の上に飛び乗ったのだ。
「いくわよ、バンチ」
「ウィ」
巨大な亀に命令し船から離れるオールサンデー………ふと海賊船に視線を合わせ、先程の海賊たちのことを思い出しながら呟いた。
「まずは"リトルガーデン"……見物ね」
何処か『期待』の感情を含ませて呟く彼女……これで用事はすべて終わったため、
「すいまっせ~~ん、ちょっとよろしいでしょうか~~?」
「ッ!?」
突然、気の抜けた言葉が響き渡り驚くオールサンデー……即座に臨戦態勢になると、慌てて声のした方に振り向く――前に、
それと同時にオールサンデーの右肩が熱を持ち、激痛が走る……見ると肩には小さな穴が開いており、そこから一筋の血が止まることなく流れ出ていた。
「……あなたはッ!!?」
「ゴメンねェ~~痛い思いさせちゃって……普通に話しかけちゃったらさぁ問答無用で戦闘になりそうだったし、だから話し合う前にコッチから
傷口を抑えながら目の前の人物を睨むオールサンデー……そこには手に持った銃をこちらに向けている青年―――スターマンが銃を向けながら立っていた。持っている銃口からは硝煙が立ち上っており、今自分を撃ったのがその青年であることを示していた。
明らかに普通の輩ではない青年に危険を感じたのか、オールサンデーは能力を発動させる……が、何故か発動する様子がない。それどころか身体に全く力が入らず、明らかに銃で撃たれた影響以外のことが起こっている。
「(ッこの状態……まさかッ)」
「スゲーよなぁ今時の加工技術ってのはさぁ!ホント進歩してるよねー…昔は考えられなかったんだよ?『
「!やっぱり…海楼石の力なのね…」
「お姉さんは『能力者』でしょう……話す時にいきなり能力使われちゃあ、おちおち会話も出来やしない、悪いけど『保険』ってことで勘弁してね?」
いきなり不意打ちで発砲しておいて、いけしゃあしゃあとふざけたことを抜かすスターマン。しかし今のオールサンデーは能力を封じられているため、下手なことは言えない……注意深くスターマンを観察しながら言葉を選び話しだす。
「あなた、随分とヒドイ人ね……女性に対していきなり発砲するなんてッ」
「そう?この¨偉大なる航路¨の海にたった一人で航海できるほどの実力者……そんな得体のしれない相手に普通の女の子のような対応をしてあげるほど―――ボクは寛大じゃあないんだよ」
笑顔を向けるスターマン……しかしその眼は笑ってはおらず、何もできない状態のオールサンデーに対して全く警戒を解いていない……その異常なまでの警戒心に戦慄しながら話を続ける。
「噂どおりの非情っぷりね、あなた……もう少し女性の扱いを学ぶことをお勧めするわ」
「おや、その口ぶりからしてボクのことを知っているのかい?」
「裏の世界であなたを知らない人の方が珍しいわ……世界最悪の賞金稼ぎ――『隣人殺し』アイディール・スターマン……でしょ?」
「……世界最悪っていくら何でも言い過ぎじゃない?」
少し落ち込んだ雰囲気を見せるスターマン……オールサンデーは早く腕の傷を治療したいため、サッサと本題に映るよう話をふる事にする。
「それで……ここまでしてまでわたしと話したいことっていうのは何かしら?」
「ああ本題ね……と言っても、内容は以前ボクに話した誘いの返答をしに来ただけだよ」
「―――なんですって?」
「以前、御社がボクへの勧誘の話ですが…………
スターマン、B・Wに入社します。