後に細々直していく予定です。
右掌からユックリと出てきた
その光景は滲み出るような――――例えるなら――この世界に存在する
…実際は"ヤルキマンマングローブ”と呼ばれる巨大な樹木の集合体であり、そこから特殊な
出てきた黒い球体……大きさは大体、直径十センチほど 。球体は出てくると、掌から離れ…五センチほど浮き上がり静止した。
出てきた球体に顔を少し近づけて、観察してみる。
球体は黒一色であり、光を一切反射しない。遠くから見たら空間に穴が空いたように錯覚するだろう。
耳を澄ましてみると『プワン…プワン…』という音が微かに聞こえた…なぜか、球体が浮いている音だと少年は感じた。
「…少し恐いけど、触ってみるか」
おそるおそるといった様子で、黒い球体に手を近づけて見る。すると、
「――うおっ、くっついた…」
手にを近づけた瞬間、黒い球体全体に掌がくっつく―――いや、
良くわからなかったが、暫くそのままにしても手が吸い付き離れない以上のことは起こらず、球体もそのまま宙を浮いたままだ。
今度は手を離そうと腕を引くが…離れない。少し焦ったが、次は少し力を入れて腕を引くと、簡単にはずすことが出来た―――球体は剥がした後も、もとの場所で体勢を維持し続けていた。
「まるで磁石みたいだな」
そう言いながら少年は、周囲に転がっていた木片を拾い上げる―――大きさは球体よりも少し大きく片手で持ち上げられるほどの重さだ―――と、球体に向けて投げる。
投げた木片は球体に向かって吸い寄せられるように進み……当たるとそのまま吸い付いてしまった。先程の手のときと一緒である。
木片は強く引っ張ると外れ、特に変わったところわ見当たらない……どうやら、この黒い球体はなんでも引き寄せ、なんでも吸着する特性があるようだった。
「………なんだこれ、全くわからん」
"
取り合えず、思い付く限り簡単な検証を行い進めていたが……進めば進むほどに良くわからなくなっていた。
最初に、この黒い球体を出現させて見たとき、この球体で戦うものだと思っていたが…どうやら、それは
能力の検証をしたさい、周りの廃船目掛けて投げてみた実験をしたが……このとき面白い事がわかった。
宙に浮いている球体を掴んで動かそうとしたとき、なんと手を触れず
思わぬ発見に嬉しくなり、そのまま遠隔操作で廃船に向けて投げてみたが……結果は球体自体に破壊力がない事がわかった。
コレは手にしたときに予想できたが、この球体自体はそこまで耐久力があるわけではない。堅すぎず、柔らかすぎず、例えるとゴムボールより少し堅い程度。当てた廃船は傷一つついていなかったのだ。
ならば次は特性について調べてみて、これも面白い事がわかった。
どうやらこれ、少年の意思で吸い込みの強弱、引き寄せの指定ができる事がわかったのだ。
簡単に説明すると、まず吸い込みの強弱だが―――最初球体に手を近づけてくっつけたとき、大体十センチほど近づけてこうかを発動したが……その後、頭で強さを変えられるか試してみたところ―――なんと十mも離れた距離から引かれる力を感じた……それも、身体全体が引っ張られるほどに。
これは不味いっっ!!!と相当焦った少年。すぐに解除しようとしたとき……ふと、気づいた。
黒い球体からは相当強い力が働いている。なのに、周りの廃船の木片や鉄屑などは何の影響も受けていないように見えたのだ。『…これは、もしや……?』そう思った少年は次に頭でこう念じた……『鉄屑だけを引き寄せろ』と。
結果は予想通り―――少年の身体から引っ張られる力が消え……球体の方から凄まじい金属音が鳴り響いた。
音源の方を見ると、そこには大体五メートルほどの金属の塊が宙を浮いていた。どうやら、力が及ぶ範囲の金属のみが引き寄せられたようだ。ほかにも『木片』だったり『塵』だけだったりと試したが……結果は成功。どうやら球体は能力者の意思で引き寄せる対象を選べるようだ。
もかにも、球体の大きさの変化や、球体自体の移動スピード、球体の最大操作の個数など、ほかにも細々も調べてみた―――が、調べれば調べるほど、少年は最初の疑問に行き詰まってしまう。
そう、つまり『この能力は何なのか?』
そして、『この能力は現状の危機を打開できるものなのか?』この二点である。
まず前者について―――ハッキリいって、少年はこの能力について良くわからなくなっていた。
最初、少年は球体を出すことから『球体を大量に出し攻撃する能力……大体"タマタマの実”とか何かそんなだろ』と安着に考察していたが、それだと引き寄せる能力に説明がつかないと感じ、これは違うと考えた。
次に、球体自身の『何でも引き寄せる能力……まるで掃除機みたいだし"スウスウ(吸う吸う)の実”とか?』とも思ったが、さすがにないな…と感じボツ。
ほかにも『浮かんでいる音が特徴的……"プワプワの実”!』とか、『なんか闇っぽくね?……ということで実は"ヤミヤミの実”だった』とか、『……何か、ワポルの大臣でキモい
能力を知れば知るほど分からなくなる悪魔の実………こんな判りにくい能力ってある?
「正直、もっと判りやすい能力が良かったなあ………まあ、そこは後でもいいわ……
そう……問題は後者―――この最悪の状況を打破することが出来るかどうかが問題である。
これに対しての少年の答えは………微妙である
「いや、この球体は引き寄せるものを指定できるから『魚』だけを指定して水面上で能力を使えば食料の問題は(おそらく)大丈夫だろう、飲料水は心配あるが雨水などを期待して……最悪、火はおこせるから海水からの蒸気を溜めて確保(やったことないが)すればいい―――ただ、それだけしか出来ない……。この世界の海って文字通り『怪物』が跋扈してるから下手に海に出たら一発でアウトッ! そんな海での救援なんて期待も出来ない―――能力を伸ばせば、あるいは………現状じゃあ取り敢えず少し寿命が延びただけか…………はぁ」
ため息を付きながらその場に寝転がる少年。目を瞑りながら、結局は寿命だけ延びただけで最悪の状況からは抜け出せていないことにまた少しネガティブになるが、最初の頃よりはだいぶマシになっていた。
最初に比べて食料には対策ができ、一応自身の能力を伸ばすという目標も出来たことにより、生きる気力が湧いたのだった。
「なぁんで、こんなことになっちゃんだろうなぁ 意味判んないよ……ホント」
現状に対しての素朴な疑問―――なぜ自分がこんな目になったのか……こうなったのは誰かのせいか、それとも事故なのか
―――疑問に答えるものは出てこず、ただ悶々とイヤなことばかりが頭を過る。
「あーダメだダメだ、イヤなことばかり考えちゃうよ」
頭を左右に振り、イヤな考えを振り払う……そんなことより、もっと楽しいことを考えよう。
せっかく漫画の中の能力を手に入れたんだ、ヘンテコだがこの能力を鍛えてみるのも面白い。よーーし、なんだか楽しくなってきましたよ~~(自己催眠)。
瞑っていた目を開ける。空もう暗くなっており、夕日はもうすぐ水平線に隠れるところだった。
……もうすぐ夜がやってくる。正直こんなところに一人ぼっちとか本気でギャン泣きしてしまいそうだが、明日から本番だ。
明日ために、体力は消耗しないようにしなくては―――それにほら、ボクは独りでも大丈夫なやつだから。むしろ独りの方が気が楽だから。
「……なんか、変なテンションになっちゃったなぁ 誰に言い訳してんだボク…… 末期症状かな?ボッチの」
ブルーな気持ちになってきた…いかんいかん、アタマ空っぽにしないと、イヤなことしか思い浮かばない。
そういえば、日が落ちたのに存外にまだ明るいなぁ……昨日は気づかなかったけど、この世界の夜ってこんなものなのかしら――――――
「 あれ?」
唐突……と、言うしかなかった。
空を見上げた少年は、
だが、鳴ったのは心臓の音ではない、脈打ったのはもっと別の―――
突然のことに困惑する少年。だが、まだ終わっていない。
今だに少年はソレを見ながら、本日あった出来事が頭の中で再生される。
黒い球体
なんでも引き寄せ、なんでも吸着する
吸い付きの強弱、引き寄せの指定
―――ソレ
「えっ あれ? …そういう、こと? いや、でも」
少年は頭のなかで閃いたことに困惑する。
いきなりフラッシュバックしたことにではない……本当にこれが
「いいの? これで、合ってんの?―――本当に、これがボクの手に入れた
腕から黒い球体を出し、本日何度目の観察を始める少年。
しかし、今度は試行錯誤の行動ではなく、なにか確信めいた淀みのない作業を始める。
……そして、数度の確認作業を終えた後―――
「―――ぁぁ、本当にこんな能力なんだ……」
―――理解した。自分の頭の中の空想、それが
……確認したいことを終え、少年は役目を終えた球体を消滅させる。ちなみに球体は任意で消滅させることが可能。球体は内側から破裂したように壊れ、残骸は空気中に溶けるように消滅するのだ―――ちなみに、消滅
「…………ッ」
少年は目蓋を堅く閉じ、両腕を組ながら沈黙する。何を考えているのか身体はピクリとも動かない。
そんな状態がしばらく経過―――……
「………………フフッ……」
突然、少年から聞こえる
「フフ…フフフッ! フッ! フヒッ!…フヒヒヒッッ!!」
顔をあげた少年の顔……目と口はまるで三日月のごとく弧を描き、笑い声は夜の廃船山に響き渡る。
「ヒハハハハハハハハハッッッ!!!」
狂喜の笑みを浮かべた少年は、日は沈み……完全に暗くなった夜空に向かって喜びを叫ぶ―――――そりゃあそうだ、
「ヒハハハハッッッハァ…――――
空から降り注ぐ、優しくも冷たい光は、まるで少年を祝福しているようであった―――。
少年■
ええ…何だこのキャラクター…(引 深夜テンションって恐い。
…次は結構、時系列が跳びます。オリ主の能力が明らかになります。