仮面に縁を、歌に血を   作:星鱈

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テレワークで腰を痛めたので初投稿です。

あまり描写がないので分からないかもしれませんが、かなりのハイペースで時間が進んでたりします。
次々回辺りは2年くらいスキップするかも。

早く無印本編行きたいけど、ここら辺疎かにすると結くん肝心なとこで行き詰まっちゃうんよ〜



ルブランの日常③

結は特機部二本部から現在の自宅であるルブランに帰宅する。

 

>……惣治郎は怒っているだろうか。

 

どう弁解しようか考えても答えは見いだせないことを結は悟り、覚悟を決めてドアを開けた。

 

「おう、帰ったか」

「やあ、お久しぶりですね」

 

いつも通りの惣治郎の声、そして知らないような知ってるような誰かの声。

結には一、二度ほど彼にルブランでチキンカレーを頼まれた記憶があるような気がした。

 

「こうしてしっかり挨拶するのは初めてだと思います。特異災害機動部二課のエージェント、緒川慎次です」

 

 

『こちらこそよろしく』

『ということは……』

 

 

「もうお察しだと思いますが、完全聖遺物である【グリモワール】……いえ、ペルソナ全書が覚醒し、結くんがそれを使いノイズを撃退したこと。そして彼が特機部二への加入を了承した旨を惣治郎さんに伝えに来ました。もちろん隠し通す選択肢もありましたが……惣治郎さんは物知りですので」

 

「物知りたぁ濁した言い方をするな。要は結が極秘で活動しようにも俺が色々知りすぎてるから、勝手に気づかれちまうよりは……ってことだろ」

 

おたくらが使いそうな手だよ、と吐き捨てるように告げる惣治郎。慎次は特に何も言わず席を立った。

 

「コーヒーご馳走さまです。結くん、これからは客としてじゃなく共に戦う仲間としてよろしくね」

 

 

 

 

 

【慎次の信頼を感じる……】

 

 

 

 

 

…………

たなる(よすが)ばれたり

 

(よすが)ち、

困難打倒する一条なり

 

、『戦車』のペルソナの祝福たり

みへとける、なるとならん……

 

 

 

COOPERATION【緒川慎次】

 

『戦車』

【■□□□□□□□□□】 RANK1

 

 

 

 

【ペルソナの力を育てる人間関係

『戦車』のコープが解禁した!】

 

 

 

 

>慎次は帰って行った……。

 

「アイツの口からも聞いたが、お前からも話せ」

 

>特にはばかられる理由もない。話しておこう。

 

 

 

 

 

 

これまで体験した出来事を話すと惣治郎はより一層眉間に皺を寄せた。

 

「概ね同じか。……託した俺も俺だけどよ、まさかノイズなんて化け物と戦えるようになっちまうとはな」

 

惣治郎が例の女──一色若葉から聞いた内容は『真なる契約者』を聖遺物が探しているということだけ。

聖遺物に呼応した結果ノイズを殴れるようになったり、ということは想像していなかったようだ。

惣治郎の性格を見抜いた一色若葉があえてそのことを告げなかったとも考えられるが、彼女が死んでしまった今全ては闇の中である。

 

「いくら待っても帰ってこないお前を心配していたら緒川の奴が来てよ。しかもご丁寧に無駄に高級な豆を手土産にな。そんで『結くんがグリモワールを使ってノイズを撃退した』なんて言いやがる。タチの悪いジョークだなんて言えればよかったが、生憎そんな言葉は俺の口から出てこなかったよ」

 

「……後悔してんだ。あん時若葉の遺言通りにお前に託さなきゃ、お前はこんな国家ぐるみの陰謀に巻き込まれなくて済んだ。お前は人を炭にする理不尽の権化みたいな化け物共と戦わなくて済んだんだよ」

 

 

『そうかもしれない』

『そうだとしても』

 

 

確かに惣治郎の言う通りかもしれない。

彼が本をカウンターに出さなければ、結がその本に触れなければ、結は戦わずに喫茶店での生活を謳歌できたのかもしれない。

 

 

『そのおかげで救えた人がいる』

『気に病む必要はない』

『いい出会いがあった』

 

 

「お前……」

 

そこでペルソナ全書に触れなければ、ベルベットルームに行かなければ、三島や奏を始め多くの人々を救うことはできなかった。

散った彼らの遺影を前に結も遺族も、ただただ泣くことしかできなかったのだろう。

 

 

『だから、感謝してる』

『ありがとう』

 

 

確かに自分の命を天秤にかけた綱渡りのような行いだったかもしれない。だけど、惣治郎がそれを結に託したおかげで救える命があった。

 

結の短くも意志が宿った言葉を聞くと、惣治郎はカウンターの下に置いていた袋を漁り始めた。

 

「あー、なんだ。お前、俺よりよっぽど人ができてんじゃねぇの?」

 

 

『それは光栄』

『そんなことない』

 

 

「ったく、そこは俺を持ち上げるところだろうよ」

 

袋の正体は先ほど慎次が持ってきたと言っていた高級コーヒー豆だったらしい。

そのうち二瓶を惣治郎は結に寄こした。

 

「多分今のお前がまともに扱えるのはそいつくらいだ。他は入れるまでに手間がかかったり、緻密な作業が必要な類が多い。保存にも気を遣わなきゃいけねぇし面倒なもんが多いな」

「それをバッチリ活かせるようになったら、ちょっと高めの豆を使わせることも考えてやるよ」

 

 

 

COOPERATION【佐倉惣治郎】

 

『法王』

【■■■□□□□□□□】 RANK3

 

【GET ABILITY】『ルブランコーヒーのコツ』

〘ルブランにてより高品質なコーヒーを作れるようになった。■■■での活動に役立つかもしれない〙

 

 

 

 

【高めのコーヒー豆×2を入手した】ㅤ

 

 

 

 

 

 

 

 

──惣治郎との会話から数ヶ月後のある日のこと。

 

 

 

 

「邪魔するぞ〜ってあれ?」

 

 

日ぐれ時のルブランにグラサンをかけた赤髪の不審者が来店する。しかし彼女の視界には人っ子一人見当たらない。

これは好機!と思った不審者は油断なく抜き足差し足忍び足。ほくそ笑みながら奥にある階段へと歩を進めていく。

 

 

『いらっしゃい』

『ご注文は?』

 

 

「わひゃあっ!!?」

 

彼女の性分を考えれば珍しく可愛げのある叫び声。

驚いた不審者──天羽奏は厨房の奥からヌッと顔だけを出した結に抗議の視線を投げかけた。

 

「いるんだったら言えよなぁ。あ、注文はコーヒー。おまかせでヨロシク」

 

了解、と短く返答した結は急ぎ中断していた作業を終わらせ、以前に惣治郎から受け取った豆をコーヒーミルで中挽きにしていく。

挽き終えた豆をサイフォンに入れてスイッチオン。上ボールに上がってきたお湯を豆と共に軽く混ぜ、一分経過でスイッチオフ。

後は下のフラスコに上からコーヒーが滴るのを待つだけだ。

 

「中々手慣れてるな。バイト始めてどのくらい?」

 

 

『確か……』

『えっと……』

 

 

二年と少しくらいと伝えると、「道理で迷いがないわけだ」と奏は笑った。

 

カウンターにもたれかかり滴るコーヒーを眺める奏。それだけで絵になりそうで、狐の面をした画家が飛んできそうな気もする。

 

「あたしな。あ、いや……あたしたちな、知ってはいたんだ。ノイズから生き残った人たちが迫害されてるって」

 

しかし彼女が想像していた迫害よりも、現実のそれは遥かに酷い状況だった。

罵詈雑言や無視は当たり前、生還者というだけで腫れ物のように扱われる。彼らを守るべき人たちはそれを見て見ぬふりして何食わぬ顔で過ごす。

誰の助けも望めない、控えめに言って彼らにとってノイズに遭遇するよりも地獄だったに違いない。

 

「最初何言ってんだって思ったよ。特機部二に加入するのはいいとして、引き換えに生還者を助けたいなんて。でも違った。結はこうなること、分かってたのか?」

 

結が頷けば、彼女はため息で返す。

彼に対してではなく、そんなことを深く考えもしなかった浅はかな自分に対して。

 

「あたしの歌が誰かを勇気づけられるって気づいた時に翼とツヴァイウィングを結成したけど、それじゃ足りなかったのかな。ユニットなんて組む前にやれること、あったのかな」

 

 

『奏は自分ができる精一杯をしていた』

『悲観するな』

 

 

そして「それ以上は奏の歌で救われた人たちが浮かばれない」と付け加えた。

 

「そうか。うん……そうだよな」

 

様々な感情が顔の中でない混ぜになっている奏に結はちょうど抽出が完了したコーヒーを注いで渡した。

 

少し目を見開いた奏だったがゆっくりとカップに口をつけた。

 

「……ミルクでももらおうか」

 

>……少し苦すぎたようだ。

 

 

 

COOPERATION【天羽奏】

 

『審判』

【■■□□□□□□□□】 RANK2

 

【GET ABILITY】『奏流・戦闘理論』

〘奏からノイズとの戦闘に関するアドバイスを聞けるようになった。奏の体調が完全回復すれば彼女との手合わせも可能となる〙

 

 

 

 

 

『そういえば翼は?』

『一人で来たのか?』

 

 

そういえばと思い起こせば、奏はまだ本調子では無いこと、そして最近結は実感が湧いてこなくなってしまったが、彼女たちは超がつくほどの有名人なので外出の際には翼か慎次の付き添いが厳命されていたはずだ。

 

「あー。今日の担当は翼だったけど、撒いてきた。さすがに一人の時間が寝る時だけなのはちょっと……」

 

 

『なんてことを……』

『電話しなきゃな』

 

 

「あー!待て待て!少しくらい頼むよ〜……な?」

 

 

『仕方ないな』

『上に行け』

 

 

「お、逃がしてくれんの?」

 

結が不承不承に頷けば奏は年相応に喜びながら奥の階段を上がって行った。

 

奏が上がりきったのを見送ると結は冷蔵庫で適温に冷やしていたサンドイッチ(夕飯にするつもりだったもの)と奏の飲みかけコーヒー(ミルク入り)をプレートに乗せた後、ドア付近の物陰に向かって話しかける。

 

 

『ご注文は?』

『チキンカレーでいいか?』

『通報してもいいか?』

 

 

「中々やりますね」

 

ドア近くの物陰に向かって話しかけると壁が不自然に歪み、布に身をくるんだ慎次が顔を出した。恐らく光学迷彩か何かだと思うのだが……ベルの音もなくドアを開けられるものなのだろうか。

 

「今日は大丈夫です。奏さんの気が済んだら僕に連絡してください。翼さんをこちらに向かわせますので」

 

>……特に断る理由もない。了承しよう。

 

 

結はこの後奏はかなり翼に心配されたり怒られたりするんだろうなぁと思いながらコーヒーとサンドイッチを乗せたプレートを手に階段を上った。

 

 

 




感想を書いたり評価してくださった皆様、誠にありがとうございます!


やはりNINJAは裏方だな!

それはそうと弦十郎はSHINOBI適性あると思うんですけど(チャクラで構成された骸骨を眺めながら)

手土産のコーヒー豆にそこそこご満悦な惣治郎。ちなみに費用は二課持ちです。


サブクエは早めに進めておくべき(戒め)


クリスの怪盗服は自分の中でゆっくりまとまってきてる気がする。後は彼女のギアに関連した■■■■考えるだけやな()
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