仮面に縁を、歌に血を 作:星鱈
活動報告で爆死したとか書きましたがついにキャストリアをお迎えできたので初投稿です。
目の前に重なったプリカなんてなかった、いいね?
石がすっからかんになったのに水着アビーがチラついてクルシイ……クルシイ……。
それはそうとキャストリアか゛わ゛い゛い゛な゛ぁ゛!゛
可愛いけど同時にすっごい不穏なこと言うので怖いです
暗殺天使並のキズになりそう(小並感)
無言のままに立ち上がったクリスはアイギスの手からそれをぶんどった。
聖詠を口ずさみ真紅の装甲にその身を包む。
「──なあ、ギャラハッド」
なぜクリスに声をかけられたのか点でわからず結は小首を傾げた。
小さく舌打ちした彼女はそのまま続ける。
「あたしはまだ、取り返せると思うか?」
もちろん、クリスは分かっている。
自分が辿ってきた道程は大人お得意の情報網で余裕で掘り出せるだろう。
だが自分がこの行動に至った理由を結は知らないはずである。多分口にしていないはずだし、今のところ言う義理もなかった。
だけど、不安だった。
ありふれた例を挙げるなら、唐突に訪れた休日の使い方がわからず結局その日を無駄にしてしまう社畜のようなものだ。
クリスと一般社畜Aの違いは規模と経緯だけである。
ほぼ全幅の信頼、そして生きる理由をフィーネに寄せていた、見出していたクリスにとって今は暗中模索に等しい。
だから、欲しかった。
自分の道を示す指針、フィーネに変わる何か。
先を照らす仄暗い灯火が消えた今、自分が進もうとする道にそれでいいんだと背中を押してくれる人が。
とうの昔にわかっていた、だけどわかろうとしなかった。
止められなかった。止まれば自分が積み上げた何もかもを崩してしまうような気がして。
端的に換言すれば、クリスは現状を打破する勇気が欲しかったのである。
ㅤ『遅くなんてない』
ㅤ『まだ間に合う』
結はクリスの全ての思考を汲み取れたわけではない。
きっと彼女はこうだろうと仮定し推測したことも多い。
だがそこはさすが類まれなる『ワイルド』の素養を持つ者。彼女の求めるアンサーを違えることはない。
「……そっか」
「まだ、ちゃんと言えてねぇんだ。了子に……ありがとうって」
直後、発言の気恥しさに顔を真っ赤にしたクリスはダッシュで出口へ向かった。
そのまま店を飛び出す前に結は後ろから声をかける。
ㅤ『手伝おう』
ㅤ『一緒に行こうか』
「……おう!」
クルッと振り向いたクリスは憑き物が落ちたような晴れやかな笑顔だった。
COOPERATION【雪音クリス】
『女帝』
【■□□□□□□□□□】 RANK1
【ペルソナの力を育てる人間関係
『女帝』のコープが解禁した!】
⚫
失われたはずの聖遺物であるイチイバルの反応で二課がてんやわんやになって弦十郎がお決まりの文句を叫んだり、クリスがネフシュタンの鎧とは別にシンフォギアを持っていたことに驚く装者の面々、結が再びギャラハッドでない黒い鎧の装着に騒然としたりと様々な状況を経て現在の場面はリディアン近くの公園に移る。
メンバーは結、響、翼、クリス、奏、ラヴェンツァ、アイギス、通信を繋いでいる特機部二だ。
未来は響と固く抱き合い、必ず戻ってくると約束した後に避難済みである。
二課の本部に了子の姿がないこと、そしてクリスと結の証言からフィーネが既に行動を開始したと断定された。
二課の面々には了子ないしフィーネをどうにかする算段があることを伝える。
今の今まで計画を伏せてきたのはどこかの拍子でフィーネが目覚めた場合に対策を講じられてしまう恐れがあったからだ。ちなみに今回の計画の諸々は病室での了子との対談で取り決められたことである。
結の謝罪に弦十郎はこちらも確信とはいかないまでも大凡の検討はついていた。しかしボロを出すまではと自分に言い訳して情故流してしまっていたと逆に謝罪されてしまった。
殺害という手段を取らずに彼女を何とかする方法があるならば可能な限り協力する、と弦十郎からの言質も取れたところでラヴェンツァが再び『心の怪盗』についての詳細を述べていく。
今了子には連絡も繋がらず現在の居場所もわからない。二課にいないことは確定しているので、彼女はノイズを召喚しつつ本部付近へ移動中だと思われる。
計画の露呈を察し、それを防ぐ手段があることを知れば多少不恰好であろうとも月を穿つ計画の強行を選択するだろうと過去に了子は語っていた。
フィーネにとってここまでのチャンスは恐らくまたとない機会である。逃す手はないだろう。
「残念ながら認知世界で流れる時間は現実のそれと大差はありません。恐らく彼女は今すぐにでも月を穿とうとカ・ディンギルを起動させようとするでしょう。その間、誰かがそれを阻止し続けることが必要となります」
『大元の計画を防ぐ班、そして了子君を改心させる班の二手に分かれなくてはならないな。認知世界へ侵入できるのは何人までだ?』
4人まで。それ以上だと安全は保証しかねますとラヴェンツァが弦十郎に答える。
ㅤ『カ・ディンギルを止める』
ㅤ『心を頂戴する』
ㅤ『「両方」やらなくっちゃあならない』
結と響は認知世界での本領発揮が期待できるペルソナ持ちなので残り二枠。
面子を決めあぐねていたところ奏が「あたしはパス」と口にした。
万が一本体のシャドウを殺害してしまえばフィーネ≒了子は死亡してしまう可能性が高い。
ならば自分は本体と戦っていた方がいいだろうと。
「……ちょっとまだ、気持ちの整理がついてないんでね。あたしじゃついうっかりしちまいそうだ。後は翼とクリスが最適解だと思うけど 」
「私に、できるだろうか 」
「大丈夫。だからこっちのことはあたしに託してくれ」
ドンと胸を張った奏に躊躇いがちにコクリと頷く翼。
それを後目に結はクリスに声をかける。
ㅤ『クリスはそれでいいか?』
ㅤ『答えは決まった?』
ㅤ『覚悟はいいか?自分はできてる』
「あぁ、もう逃げるのは……終いだッ!あたしには、精算しなきゃなんねぇもんがたくさんあるって、やっと視えたからな」
クリスの覚悟はとうに決まっていたようだ。
面子が決まったところで作戦開始といきたいところだが、弦十郎が懸念を零した。
『こちらとしてもお前たちの決定は支持したい。が、実際問題こちら側の戦力が奏とアイギスのみというのはかなり厳しいのだが……』
ノイズが出てこないのであれば司令を配置すればそれで終幕だ。しかし残念ながらソロモンの杖はフィーネの手の内にある。
アイギスの自己申告によれば彼女はノイズと戦えないこともないとのことだが如何せん頭数が足りない。VSフィーネともなれば尚更である。
「……頭数は私がどうにかいたしましょう」
ㅤ『ラヴェンツァ?』
ㅤ『まさかツテが?』
「ええ、そのまさかです。私自身は制約により直接介入することはできませんが……信じてくださいますか?」
『……信じよう』
かなりの沈黙の後に弦十郎は口を開く。それに「司令!?」と驚愕する職員たち。彼らの反応は至極真っ当である。見ず知らずではないとはいえ、何の根拠もへったくれもないラヴェンツァの言葉を信じると言ったのだ。
『君が結のためにならない行動をするとは考えにくい。少なくとも……俺の思いつきよりはまともな数字が出せそうだからな!』
呵々と笑う弦十郎に毒気を抜かれた装者たち、半信半疑な特機部二職員、ご期待くださいと自信ありげなラヴェンツァ。
三者三様の様相を呈し、事態は次なる局面へと流転していく。
奏とアイギスが現実の防衛に回り、この場にいるのは結、響、翼、クリス、ラヴェンツァだ。
「えっと、必要なのは名前と執着している場所と、後は……」
「そこを本人がどのように認識しているか、だ。名前は『フィーネ』で確定だろう」
【ヒットしました】
響が必要な情報を指折り数えて確認し、それに翼が補足する。
翼の言葉に結の持つスマホに表示されている『イセカイナビ』は反応を示した。
「場所は『特機部二本部』…… いや『リディアン音楽院』か?」
【──ヒットしました】
当てずっぽうだったのか、クリスは驚いた表情だ。
後はフィーネがリディアン音楽院をどう認識しているかだ。
「結、答えは出ていますね?」
ラヴェンツァに首肯で返し結は呟いた。
ㅤ『研究所』
ㅤ『塔』
ㅤ『監獄』
【──ヒットしました。ナビゲーションを開始します】
最後のワードを受理したイセカイナビはその場の空間を歪ませ異世界へと彼らを
「……なんだよ、アレ」
「すごい大っきいね」
街はそのままであることが酷くその建造物を不釣り合いに映す。
視線の先に聳立するものを塔と呼ぶことは躊躇われた。
天を穿つように生え
「さしずめ、『世界樹』といったところか」
ああ逃れられない!(思うようにいかない描写)(スーパーダイジェスト気味)
フィーネに通信が割れてることは折り込み済みです。
何らかの、恐らく自分が確実に防げないであろう手段で自分の心が狙われていることを察したフィーネであれば予告状を出す手間が省けます。や っ た ぜ 。
計画達成目前に突きつけられた「今明かされる衝撃の真実ゥ☆」にフィーネは前後不覚気味になってハチャメチャに焦り始めます。
地球の知性体としての到達しうる頂点の知能を持つ彼女故の高INTと悠久の時を経て培った経験によるアイデアロール(技能値︰99)の弊害ですね。
……なんかRTAみたいなことしてるなお前?
元々今回はノイズとドンパチしたり装者たちの心理パートとかあったりしたんですが、自分のモチベと相談した結果かなり端折ってしまったので場面飛び飛びに見えるかと思います。
自分でも良くないなぁとはわかっていますが、筆を長く置いてしまう方が良くない気がするのでこのような形となりました。許せ。
ですがこのままなあなあで済ませるのもアレなので、今回のお話を(端折ったとこも含めて)どの視点から見たいかのアンケートを設置しました。
投票よろしくお願いします。
今回の話を別の視点から見るなら?
-
響視点
-
翼視点
-
クリス視点
-
奏視点
-
特機部二視点