「うるさいですね……」と言われたいだけの人生でした 作:金木桂
あらすじちょっと詐欺ってる気がしたけど他に変える候補が思いつかないです
先程も言った通り、チノとは割と綿密な関係である。
何も無い日は大抵いつも一緒にいて、チノが自分の喫茶店を手伝う日は三回に二回俺も付いてってコーヒーを飲みながら
ともかく平日なら無限に俺が居座ってもノー問題という寸法だった。ちょっと気になるのはラビットハウスの経営状態、こんなに人いないのに何だかんだと潰れていない。客単価もそう高いわけじゃないのに……ああ、そっか。夜はチノの父親がバーをやってるんだからそこで利益上げてるのかな。まあ分からないから今度行ってみようと思う。
しかし今日はそんな例外の一日。俺はチノと別れて直帰して、そのままパソコンの電源を付ける。前世でも趣味はネットサーフィンでノートパソコンは手放せなかった俺ではあるが今の俺はそうじゃない。音楽活動だ。親には趣味で通しているが当然そうじゃない、目的達成のために始めた。チノから「うるさいですね……」と言われるならやっぱ台詞的にここは騒音を出せば口を突いて出てくるだろう。でもただそれだと他人にも迷惑が掛かってしまう、本当に工事音とかサイレン音とかを流そうもんなら近所迷惑で一気に町内ブラックリスト入り間違いなし。なら五月蠅くても人に受け容れられるもの。そう考えて音楽が最適と思ったのだ。そしてより五月蠅いものをと、曲調激しめのロック或いはJPOPを唐突にお前の目の前で演奏してやらぁ! とばかりに始めたものの今まで全くこれっぽっちも成果を上げていない。最初こそ驚いてはいたが最近じゃ「と、とても良かったです……」とか何故か褒められてしまって「へ?」と生返事を返してしまったまである。
だが、だが。
ここで引いては非効率的だ。俺は多少なりともこのいわゆる、音楽活動に時間を費やしてしまった。具体的には三年半、三年半だ! ギターはそこそこ弾けるようになった、それだけじゃない。アンプやMIDIキーボードやオーディオインターフェイス、外部音源にPCだってそれなりに高いものを買ってしまった。それだけのものを既に投資してしまって、回収はゼロなんてありえない。だからこそ何が何でも俺は縋りついていくしかないのだこの手段に。
PCからDAWを起動して作りかけの譜面を眺める。手は抜いてはいないとはいえ、まだ完成度に不満が残る。そもそも作りかけで、まだAメロ製作途中だ。
作業机の片隅、チノから貰ったラビットハウスのチラシの上に置かれていたヘッドホンで耳に蓋をし、俺は音と格闘し始めた。
──────☆
四月は変わらず、雲行きが少々怪しいものの土曜日。
暇だった俺は普段と変わらず朝11時、家を出るとチノが働くラビットハウスへと歩を進めていた。
ふと道中、四月の穏やかな陽気に誘われて川のせせらぎに目を奪われる。一応街中であるにも関わず川の水は底が見えそうなほど透明で、まるで人間が住んでいない森林の奥地のそれを思わせる。
やはりここは作品のアニメの中だ。そう意識せざるをえない。清らか過ぎる天然水に、あちらこちらに跳梁跋扈する色形様々なウサギ。前世なら日本でも有名スポットとして多くの観光客で道が溢れていただろう。だがこの世界ではあくまでも日本にあるお洒落な街の一つ程度の認識しか世間からされていないらしく、同じ系列に挙げられるだろう吉祥寺や自由が丘とも違って都内からも全く近くないので不動産会社が毎年行ってる住みたい街ランキングにも上がらない。考えれば考えるほど不思議な街並みだと思う。悪く言えば不自然とも言えるが。
いくつかの建物を通り過ぎてラビットハウスの前まで着くと、ドアには既にオープンと白字で書かれた木目の小粋な看板が釣り下がっていた。まあ何回も何回も来ているから開店時間を間違えるなんてドジはしない。躊躇いなくドアノブを回した。
ドアが押されて次第に視界が開けていく。ほんのりコーヒーの香りが馴染んだ空気が流動し鼻孔を揺るがす。カフェに並べられたアンティーク調の木製テーブルや椅子はどうやらチノの祖父のこだわりだったらしい。モダンなカフェというよりかはシックな雰囲気で、静けさが年季の入った木と渋いコーヒーの香りに溶けて漂っていた。
カウンターではチノがマグカップを白いシルク製の布で拭いていた。いつもと同じような特徴的な水色のエプロンに丈の長いロングスカート、やはり頭の上にはアンゴラウサギのティッピーがちょこんと乗っている。……ちょこんなのか? 思ったけどやっぱりドスンの方が正しいかもしれない。この前気になってアンゴラウサギの重さをググったら2.5㎏~4㎏らしい。理解不能である。首周りの筋肉を鍛えてるんだろうか。やはり原作ではス〇バを爆破しようとしている人間の思考回路は俺には分からないらしい。
チノは俺の姿を認めると、掠れたような、上ずったような声を出した後に手を止めた。
「いらっしゃ……おはようございます」
反射的に言おうとした言葉に急ブレーキを掛けて、代わりに出てきたのは朝の挨拶だった。いらっしゃいませのままでも良いだろ俺客なんだから。
まあいいや。やはり他に客は他には居ない。ってことはここは朝一チャンスだ。俺はサブマシンガンばりに口火を切った。
「ふう……あのですね。仮にも接客業なんですから小さい声でどうするんですか。それに無表情なのはどうかと思いますよ? 接客の命は笑顔です、一番簡単かつ低コストで客の気分を良くさせる方法なんて笑顔以外にはありませんし積極的にスマイルを撃ってください。あと何より言いたいんですけど私客なんですが」
「……そうですね。努力するべきなのかも……しれません」
「あ、アレ? 待って下さい、ちょっと待ってください。ジョークです。朝一おはようジョークです」
本気で瞳を俯かせて凹み始めたので慌てて弁解を試みるがチノは肩を落としたままだ。いや本当に待って。罪悪感ヤバい。ヤバ谷園。一応俺、
「ほら、アレですよ香風さん。この喫茶店には色んな魅力がありますよね。このシックな雰囲気とかとても落ち着けますし看板娘は可愛いですしアルバイターのリゼさんも……銃さえ持っていなければ可愛いですよほら」
「でも銃を取ったらリゼさんじゃないですし……というかコーヒーについては褒めてくれないんですか」
「だって正直、個人的にスタ〇のキャラメルフラペチーノの方が美味しいじゃないですか」
「それコーヒーじゃないですよね……!?」
「でも香風さん、砂糖とかミルクとか入れないとコーヒー飲めないですよね。ラビットハウスのコーヒーより好きなんじゃないんですかフラペチーノ」
「そ、そんなことはないですよ…………?」
「否定が弱いですね……これは既に香風さんの心はスタ〇に囚われつつあると見受けします。どうです、ラビットフラペチーノとか出されては」
「パクリじゃないですか、そのままなんてやりませんよ。新作の生クリームフルーツパフェがありますし。とはいえその発想はアリですね……新しく甘いドリンクを考えるのはアリです」
チノは顎に手を当てて、真剣な面持ちで考え始めた。フラペチーノに感化されてオリジナルドリンクを企画しようとしているみたいだが……うん、ここで否定するのも忍びない。成功するかもしれないしな。
そのままカウンター席に近づくとおもむろにチノは顔を上げた。視線の先は俺……を通り越してその後ろ。多分、俺が背負ったギターケース。
「演奏するんですか?」
「あれま、バレましたか」
「……毎週こうして通われてたら分かります。少し待って下さい、お父さんに話してくるので」
そう言ってチノはそそくさと背後の従業員用の扉から出て行ってしまう。何だかこうして演奏するたびに確認されてしまっている以上、俺の望むような展開にはならないような気がするんだよなぁ。少し前からどうせ演奏するんならと
決意を固めていると先程チノが出て行ったドアがゆっくり開かれる。中から出てきたのは紫色の髪の毛をツインテールに纏めた少女、こちらを確認する視線は明らかさまに半目になっていた。ラビットハウス唯一のアルバイトである天々座理世である。原作ではこのラビットハウスでも良識的な従業員であり、俺が実際知るリゼさんも
リゼさんは俺の姿を見ると、おっ、と声を上げた。
「今日も来たのか……そんなデカいギターケースまで背負ってるってことはやる気か?」
「はい。新曲が出来たので披露しようかと」
嘘も方便である。新曲が出来たのは嘘じゃないし……何だかこの会話だけ聞くと俺がシンガーソングライターみたいだ。
「あーうん。ここ路上じゃないって分かってるよな?」
「はい」
「そうか。まあチノのお父さんが良いなら私は別に構わないが……」
そう言って会話が途切れる。リゼさんはまだ俺以外客が来てない現状を確認するように辺りを一瞥すると、濡らした布巾を持ってテーブルを綺麗にしに俺の横を通り過ぎてしまた。
ぶっちゃけると俺はリゼさんとはそこまで仲良くない。と言うのも俺はこの場においてはただの客でしかなく、リゼさんもアルバイターの一人である。常連として良く会ってるから互いに存在を認知しているが、俺は手ぶらな時はいつもチノと話しているためにあまりリゼさんとは会話したことないのだ。あともう一つの要因として、俺はチノ以外の人間にあまり興味が無い。アレ、何だかこうして言ってみると無茶苦茶社会不適合者っぽいぞ? まあいっか、実際似たようなもんだったし今更だ。
「……そういえば、チノとは同じクラスだってな。本人から聞いたぞ」
不意に後ろから、ぽつりと葉っぱから滴る雫のように落ちついた声が響いた。
「ええ」
「チノはああ見えて……いや見たまんまか。かなり気が弱くて内気な性格なんだ、だからその……私も真麻には感謝してる」
「こちらこそ香風さんにはお世話になっています」
見えないリゼさんの表情を考えながら俺はギターケースを床に置いた。
お世話になっているというのは本当のことで。何故ならもしチノがこの場に居なかったならば───俺は多分廃人みたいに生きていただろうから。
「なあ。ところでチノとはいつからの付き合いなんだ」
「珍しいですね天々座さん」
「へ? 何がだ?」
「いや、こうやって話したことないなぁ……と思いまして」
「ああ、そうだな」
大抵リゼさんと話すときはチノがいる時か、或いは注文を取りに来た時だけだ。だからこうしてゆったりと話すことも無ければ話しかけることも、話しかけられることも無いんだが、今日はそういう気分なのだろう。
んで、いつからだったか。
「そうですね……多分、小学三年生くらいの時じゃなかったですかね。その時は、いや今も大して変わらないんですけど、ずっとぼっちで教室にいました」
「あーなんか想像できるなぁ…………」
だろうなぁと俺も思う。普段からあまり人と話すタイプじゃないからなぁ。
うんうんと頷いているとガチャンと音がして再びチノが戻ってきた。首を縦に振っていた俺の方を見て不思議そうな表情を浮かべるが、すぐに興味が消えたのか話題を切るように口を開く。
「お父さんは問題ないって言ってるので大丈夫です。じゃあ時間は午後三時くらいで良いでしょうか」
な、なるほどなぁ。いやいつも通りだけどさ…………。
「そうですねーそうしましょう。あはは……」
「……? どうかしましたか?」
「いえ、なんでもないです」
途端虚しくなってくる。完全にこれ、バーで演奏してるジャズミュージシャンみたいな扱いじゃん。公認化されてるじゃん。絶対これ「うるさいですね……」なんて言ってくれる空気感じゃない。
でもチノの少し楽し気というか、待ち遠しそうな表情を見てると特段悪い気はしない。
俺はそのままコーヒーを頼むと、時間までに宿題を終わらせるためノートをバッグから取り出した。
───天々座理世───☆
私にとって真麻環は知人というに相応しい人物だと思う。チノと同じ中学で同じクラスらしいけど、私からするとバイト先の常連客以外の何者でもない。
真麻について知っている事と言えば、まず愛想があまり良くないということだ。普段私が話しかけても一言二言しか言葉を返してこないし、酷いとはいといいえでしか会話をしようとしない。あまり人付き合いが得意な方ではないかと思ったけどチノとは仲良さげに話しているし……正直不思議な中学生だ。
そんな真麻は良くラビットハウスをステージにギターを弾く。弾くというか、最近は弾きながら自分で歌っている。ラビットハウスで。……分かってるんだろうか、ここは喫茶店だぞ? しかもモダンテイストでもなくレトロな感じを売りにした喫茶店だぞ? 絶対ステージ間違ってるだろ!
しかしチノのお父さんはそれについては笑顔で承知しているらしく、1アルバイトの私がどうこうする理由も無いのでそうなれば静かに見守るしか選択肢が無い。実際平日はチノと喋ったり独りで勉強しているだけで全く害は無いし、客としても安定的にお金を落としてくれるから上客の方だと思う。
土曜か日曜の午後三時。それが真麻のライブ開始時刻で、その30分前になるとラビットハウスにはいつもは来ないような客が来店する。それこそ金髪に髪を染めた男の人だったりサングラスに形の良い白い髭を蓄えたおじさんだったりと。どちらかと言えばいつもは来ない、エネルギッシュそうな人たちが挙って来店するのだ。
「ウェイターのお姉ちゃん。注文いいかな?」
「あ、はい! ただいま!」
ラビットハウスで唯一席が全て埋まる時間、それがこのライブタイムだった。
呼ばれたテーブルには案の定というか、少し派手な恰好をした男の人が四人座りながらメニュー表を開いている。一人はスマートフォンで何かを調べているようだった。
「イチゴのケーキセットを4つで。ドリンクは全部コーヒー。ケーキはイチゴのショートケーキが三つとモンブランが一つ」
「かしこまりました、では少々お待ちください」
「あ、ちょっと待った! 確認したいんだけど……今日はやるの?」
「はい。私は詳しくは分からないんですけど、本人が言うには午後三時かららしいですよ」
「お、よっしゃ! 今日は当たりの日らしいな、俄然楽しみになって来たわ! サンキュねお姉ちゃん」
一礼をして私はテーブルを後にする。こういう真麻のライブ目当ての客が最近は本当に多くて、冗談半分で少し恨むこともある。だってこのラビットハウス、それまでは土日だってあまり客足は多くなかったにも関わらず今じゃこの賑わい。真麻は何もしないから良いかもしれないけどこっちは愚痴の一つも言いたくなるほど忙しくなるんだぞ……!
とは言え、真麻のライブが凄いのは音楽についてあまり造詣が深くない私でも分かる。ライブ中のラビットハウスは何というか、暑い。これは温度的な話じゃない。どういうべくか……まるで歌詞が心を刻んできて、出来た傷跡が熱を持って交感神経を通じて脳味噌を揺さぶってくるかのような、そんな熱量が真麻のライブにはあるんだ。
五分前ともなると席は全部埋まり、オーダーも飛んで来なくなって、必然的に私とチノはカウンターの奥で棒立ちになりながら開けた場所で準備をする真麻を眺めることになる。しかし真麻に話しかけるお客さんはいない。それは以前ライブ終わりに「初めまして、君凄い上手いねぇ……どうだい? プロとか興味あるかい?」と声を掛けた客に対して一言「いいえ。どうでもいいですけど今話しかけないでもらえませんか。ところで香風さん、どうでした?」と他者を冷たく一蹴してから誰もが委縮して躊躇っているのだ。きっとその歌も親友であるチノに聞いてもらいたくて歌って、だから最初に感想を求めたんだろう。それが功を奏したのか、このラビットハウスに真麻目的で来る客は全員マナーが良い。
時間になると気怠そうにしながらも真麻はマイクを手に取り───始まった。
『えー、はい。一曲目やります。タイトル、無題の少年』
ギターに手を当てて、真麻は演奏を始める。その横にはスピーカーやアンプやマイクスタンドが電源コードと繋がっている。ただの喫茶店であるラビットハウスでは使われることの無かった、夜用の装置である。ラビットハウスがバーである時間帯だとジャズ演奏家も時たま呼ぶみたいで、こういう道具も倉庫に置いてあるとはチノのお父さんの言葉だった。
「凄いですね……毎週見てるのに魅かれます」
チノが譫言みたいに息を漏らす。私もおんなじ気持ちだった。
「だな。まあ、でも理由は分かる。チノもそうだろ」
「はい……普段がアレなので認めたくはないですけど、私と違って真麻さんは凄いんです」
「うーん、私からすればチノも凄いと思うけどな」
「そうですか?」
目を伏せながら言うチノの言葉を否定する。
私からすれば中学生で実質喫茶店を切り盛りしているチノは、過去の自分と比べたら全然立派なもんだと思う。私なんかチノと同じくらいの頃に何をしてたか……多分その頃だとモデルガンを使った的当てゲームにハマってた時期だったはず。うん、比較にすらならない。
「立派に喫茶店をやってるじゃないか。それが何よりのチノの凄さだ」
「凄さ……ですか?」
「ああ。さっき理由は分かるって私言っただろ? それはな、今の真麻は一生懸命なんだよ。私はギターについては全く詳しくなんかないけど、あそこまでに技術を磨き上げるのは相当な時間と根気がいるはずだ。そして上手くなった、なのに一生懸命に弾いている。手を抜いてもそれなりの演奏が出来るはずだ。でもやらない。そこにこの場にいる全員が魅かれるんだと思う」
「なるほどです……ですがやっぱり私とは違います」
「違わないぞチノ。その一生懸命さはチノにだって見える。店の仕事にはもう慣れているのに、それを良くしようと改善する努力を躊躇わないだろ? 本当なら変化させない方が楽なハズなのにチノはそれを厭わない、そこが真麻とチノの共通点だと思うんだ」
きっと多分それも真麻の影響だろう。最初こそ「あれれーチノさんの喫茶店人ヤバい閑古鳥がうるさいですね。ところで原因とか考えたことありますか? 私的には恐らくこの店の認知度が低すぎるのとかありきたりなメニューしかないせいで他店との差別化に大失敗しているのとかが秒で思いつくんですがその辺りどう思います?」とまくし立てる真麻の言葉に腹を立てたりしたけど、それは暴力的なまでに正論だったんだ。
チノが通常の業務の傍らで新作パフェを試作してみたり、慣れないパソコンでチラシを作ったりしたのも、全てそんな真麻が原因だったと今なら確信して言える。二人とも方向性は別だけど一生懸命なんだ。
───もしかして、真麻がチノに対して仲良くしていて、私に対して冷たい反応なのはその差なのだろうか?
そんな思考が飛んできた鏃みたいに脳裏を掠って、ヒヤッと背筋に冷たいものが走る。
確かに、私はそんな一生懸命にやっている事なんてない。アルバイトは自分でも真面目に熟しているとは思っているけどマスター代理のチノほどではないし、学校生活だって普通だ。
仲良くなれないのは、私が、原因なのだろうか?
気付けば40分経過して、お客さんは満足そうに真麻に拍手を送っている。
締めの挨拶すらせずに無表情で片付けを始めた真麻のことを、私は直視することが出来なかった。
自分でも書くの難しく感じてきたので、感想とか評価とかお気に入りとか見て求められてたら頑張ります…。