題名変更として二人から三人に変更します。
さて4話目の投稿です。ここから物語が本格始動します。ではどうぞ。
「あんたはいらないわ」
「お前がマスター?馬鹿言うんじゃねぇよ。消えな。」
待って!待ってくれ!
「全くどうしてこんな奴がレイシフト適性100%なんだ。これじゃオルガマリー所長が浮かばれないな。」
「はっ、やっぱただの一般人なら役に立つはずがないよな。でも彼は頑張っているんだからせめて壁くらいにはなって欲しいよ。こいつを生かす資源も無駄だし。」
違う。俺は、俺は、だって俺が
「なぜあなたがこの場所にいるのですか。ここはカルデア。あなたのような人は邪魔です。先輩の温情に感謝してください。いつもわからないことを言って困らせているのだから。」
「お前じゃ何にも救えないだよ。だから俺に任せてとっとと引きこもってな!」
俺は、俺は、どうしてみんな忘れて…
「彼を苦しめさせない!!」
誰か女性の声がしてこの空間は何かに切り裂かれたように消え去った…
そうして気づくと全てが白い世界で着物をきた女の人に膝枕されていた。頭を撫でなれながら
「あなたは悪くない、悪くないのよ。それにあなたを忘れない人がいる。彼らを信じて戦い続けて。あなたが諦めなければきっとあの男にもソロモンを騙る魔神王にも勝てる。頑張ってね。」
どこか今一番安心できるような声を聞きながら俺は意識を現実に戻った。
「大丈夫ですかマスター!?」 「フォウ!」
気がつくとマイルームのベッドでジャンヌとフォウくんが心配そうに俺を見つめていた。手をジャンヌが握ってくれていたことに気づくのはすぐそのあとだった。
「あ、あ、ジャンヌ。フォウ君。ここはそうかマイルームか」
とても嫌な世界にいた。地獄のような場所だった。正直あの女の人がいなければ起きてすぐ自殺を選んでいたかもしれなかった。
「ごめん。ジャンヌ。ちょっと抱きつかせて。」
彼女から了承を得る前に彼女に抱きつく。
「ま、マスター!?落ち着いてください!?」「フォ!?」
ジャンヌもフォウ君も何か言っているが今はわがままになりたい。いつもならジャンヌの豊かで柔らかな二つの果実にぶつかると赤面したり少々興奮したりするがいかんせかんこの精神状態だ。今はジャンヌ達がいてくれるだけで嬉しい。そうしてすぐに察してくれて撫でてくれるジャンヌには感謝しかない。
「大丈夫ですマスター。私は最後まであなたの味方です。落ち着いて。『私はここにいます。』」
この言葉で落ち着いてきた。そしてジャンヌから離れる。もう少し抱きついて彼女の温もりを感じていたかったが流石にこの状態を続ける訳にはいかない。流し惜しいが離れる。
「ありがとう。ジャンヌ。君がいなかったら俺はもっとひどい状態だったと思う。」
「はい。でも全然大丈夫そうじゃないじゃないですか。もう少し抱きついてもいいんですよ。」
「 フォウ!」
「あぁ大丈夫。さっきより全然マシだ。フォウ君もありがとう助かった。」
そうだ。俺はまだ全て失ってない。あの人の言う通りだ。俺はまだ忘れられてない。
この一週間は本当に地獄だった。挨拶をかけても反応しないし下手すればそれだけで殺されかけた。ブーディカにすら黙られるのには本当に堪えた。タマモキャットからは威嚇された。ただエミヤやアサシンエミヤからは挨拶が返ってきてくれた。その時は本当に嬉しかった。ただ食堂に行けばサーヴァントや職員達に睨まれる。データ室に行って勉強しようにも入らせてくれない。おかげでジャンヌに必要な資料を持ってくるように言ったくらいだ。それにトレーニングルームは一応入れたが襲われる可能性もあったのでジャンヌがつきっきりでトレーニングに付き合ってもらった。
ただジャンヌとずっと一緒にいたのでちょっと役得のような物を見れたのは嬉しかった。それにジャンヌと絆を深めることができたりドクターも含めて今まで全然成長しなかった"フォウ君"がこの度成長を始めたのでちょっと日記をつけ始めた。どんな風に成長するか楽しみだ。大型犬みたいになるのかもしかしたら熊みたいに成長するのか予想はつかなくてちょっと楽しい。
さてそろそろ状況を詳しく見よう。実質カルデアに置いて自分の立場は厳しい。サーヴァントではジャンヌ以外は俺の事をマスターとして認識していないようだしその中でエミヤとアサシンエミヤだけが挨拶などしてくれるので好意的(感覚が麻痺してる)に接してくれている。ただ彼らは俺を見るたび疑問符みたいなのを浮かべているのでどういう部類に分けていいのかわからない。あとは似たり寄ったりの反応だ。無視をするのはまだいい方で襲われることもしばしば。マイルームに戻った時にエリちゃんズに襲われて拷問されかけた時はいよいよ死を意識した。咄嗟に令呪を使ってジャンヌを召喚して止めてもらった。エリちゃん曰く
「あんた別に死んでいいじゃない。」
と真顔で言われ行動に移すあたりで反英霊の恐ろしさを身をもって再認識した。
それにジル・ド・レイからは
剣「あなたは早く契約を解いてください。ジャンヌのために。」
術「殺す。」
と言われそれをどこで知ったかジャンヌがキレてジルの目を両方目潰しした。どこか幸せそうな彼ら?を見て俺はジャンヌと退散した。
職員からも陰口を聞こえるように言われたりわざと神条とか言う奴と比べるような言葉を言われたりと散々だった。
これから食堂で朝ご飯だ。憂鬱だなと思いつつ服を着替えようと服を脱いで…
「ま!ま!待ってください!私ここにいます!ちょっと脱がないで!もう。」
すぐにジャンヌに怒られ
「フォ〜ウ(呆れ)」
フォウ君からは呆れられたことがわかった。
食堂
今は食堂の前だ。耳を澄ませば笑い声など活気のある場所なのだが俺が入ると
「「「…………………」」」
すぐに押し黙って俺を凝視する。まるでとっとと出て行けと言わんばかりの雰囲気だが一週間も続けばもうある程度耐性はつく。ジャンヌは未だにこの雰囲気を耐え切れないのか露骨に顔を歪ませたりフォウ君はジャンヌから出てこない。それでも早く食べてマイルームに戻ろうとエミヤに話しかける。
「ごめん。今日も和食定食お願い、エミヤ。」
「あぁ、分かっている。少々待っていてくれ。ジャンヌはどうする。いつも通り洋食セットでいいか?」
「はい。お願いします。マスターはやk」
「藤丸君。席空いているよ!!」
ジャンヌの声をかき消すようにロマンが俺に声をかけてくれる。その声で凝視するみんなも会話を再開させる。流石にロマンの近くでそのような行動はしない、他のみんなもロマンが気を悪くするのは嫌がる。最初会った時は大抵のサーヴァントは嫌ったりあまり好意的でない者が多かったが彼の並大抵ではない努力を見れば外道の中の外道ではない限り彼に好意的になる。今のロマンはカルデアでマスター以外で象徴をあげれば必ず彼が選ばれるくらいには役職的な意味でも人間関係的な意味でも大切だ。ロマンのセリフに反応しつつ朝食をとってロマンの元へ向かう。席についたところで会話が再開される。
「今日もこの後医務室に来てくれ。話したいことがある。調べたいことも。」
ニュアンスは少々違うがようは今日もロマンと作戦会議と情報収集だ。この一週間は朝食後は必ず医務室に行きジャンヌやフォウ君、ロマンと会議している。と言っても状況の確認とカウンセラーをしてもらっている。最初の3日間は本当に酷い顔をしていたらしく精神保護とストレス発散のために欠かせないものとなっている。
「分かった。今日も行くよ。ジャンヌもついていてくれ。」
「はい。マスター、任せてください。」
いつも通り取り付けて早く朝ご飯を食べようとかきこんでいると、いつも通りまたあいつが現れる。
「おいおい、なんでこんな出来損ないが食堂にいるんだ〜?ここはカルデア、エリート中のエリートしか入れない選ばれた者たちの施設だぞ?」
こんな風にあいつは煽ってくる。そんな事言われなくても分かっている。自分は本来こんな場所を知ることもなく一生を終えるような存在でここに来れたのは偶然や奇跡の賜物ということも。あの時献血を受けていなければレイシフト適性100%という才能も気づかずに一般的な生活をして終えていたはずだ。断じて歴史に名を残すものではない。
それでもそれ知っていても諦めたくはなかった。こんなわけのわからない状況で自分に才能は無いことを理解してもマシュやジャンヌ達がいてくれたから"俺"は戦ってこれた。俺だけじゃない。『みんな頑張っているのだ。』たった一人のマスターならばこそたとえカルデアが死に絶えても抗う事は辞めなかった。
だが今のカルデアはジャンヌ達以外俺をマスターとして認識してくれない。もし彼女らも忘れていたならば俺は折れていた。早々に自殺を選択していた。しかし彼女達は忘れてはいない。ならば俺は折れない。ジャンヌ達が信じてくれている限り変わらずいると心の中で誓ったのだ。
「そうだね。でもこれからは俺も参加するよ。特異点の情報集めくらいは出来ると思うから。」
だが今の状況で口喧嘩する時ではない。時期と情報が必要だ。必ずお前の正体と目的を暴いてやる。
「はっ、今まで役立たずのお前に出来るはずないだろ。なんでお前がジャンヌのマスターしてんだよ。とっとと契約解除して閉じこもっておけばいいものを。」
下衆な視線をジャンヌに向けつつ言ってくるがその言葉にも当たり障りのない答えを出してとっとと食事を終わらせて食堂を出ようとする。ジャンヌはキレそうな顔をしているが我慢してくれている。フォウ君に至っては鬼神の如きキレ顔を披露している。ありがとうジャンヌ。フォウ君。怒ってくれて。だが
「おい待て、話は終わってねぇぞ。役立たずのお前じゃジャンヌはもったいない。俺に渡せ。」
今日はいつもよりしつこい。とうとう本気で潰しに来たかと思いつつ反論の声を出そうとするが
「まぁ、待ってくれ神条君。彼も戦うと言ってくれたんだ。彼のサーヴァントも必要だし、それに試験をしたらジャンヌを操る適性が君より高かったんだ。戦力として期待できるかもしれないだろう。ただでさえ足りないんだ。試せるものは試したい。」
そう。あいつの戦術は結構杜撰でゴリ押しが大半だ。サポート系サーヴァントよりバーサーカー系を好み上から押しつぶす感じで進む。咄嗟の対応もできていないというのが周りの意見だ。それでもあの異常な魔力量で礼装を使い常に防御結界を張っているので宝具クラスでもない限りあいつにダメージを受けないので問題ないとあいつは言い張っている。戦い方が俺と大きく変わり本来ある知識もまばらでそこを違和感に思っている者も多そうだがそれでも偽りのマスターの信頼は強く、
「試したい戦い方ができた。これならいける。」
と言い彼らの疑問を一掃。それにあいつは自分の不調を俺のせいにしたりしてうまく乗り切っていた。意識を現実に戻せばまだ彼らは言い合っていた。だが不意にあいつが諦めたのか話は終わる。どうやら今日も諦めたようだ。帰り際
「早く消えろ。藤丸、お前は邪魔だ。」
と言っていたが無視する。
医務室
「それじゃ今日も日課は終わり。ちょっと時間をくれない?特異点話なんだけど?」
「 分かりました。」
どうやら特異点についての話だ。これは聞いておかなければ。
「実は先日第7特異点が見つかった。君たちには向かって欲しい。さらにまだ詳細はわからないが第7特異点とは別に成長している特異点が発見された。」
「成長する特異点?それはどういう。」
それはどんな物なのかジャンヌも俺もわからない。
「うん。今現在急速に大きくなり始めている特異点があるんだ。ダヴィンチちゃん曰く『まぁ、通常の特異点よりは大きくならないはずだよ。魔力の量は通常の特異点クラスだがいかんせかん急すぎる。全然安定してないから精々皆がよくいうイベントクラスの規模で落ち着くだろう。』ってね。」
「そんな特異点が。」
「うん。そこで君には第7特異点に行って欲しい。君の戦力じゃ特異点攻略は厳しい。まぁさっき言った通り君には情報収集に徹して欲しい。彼は戦術こそ下手だが能力は高い。それに戦力もある。」
だがロマンの顔は暗い。いや怒った顔だ。やはりこのセリフを言うのは辛いというのがわかる。
「彼にその特異点に行ってもらってその後救援という形になる。と言ってもその不安定な特異点の安定には予想では長ければ一ヶ月ほどかかると思われる。それまで彼には待機してもらう。安定がはやくなる可能性もあるからね。だから君は好きに動いてくれ。君ならきっとどんな状況でもやってくれると信じれる。彼とは違う。僕はいつも通り君に期待している。」
その目は俺を向けている。ならば答えはこうだ。
「はい!」
「やりましょうマスター。私も頑張りますよ。」 「フォウ!」
「あぁ!やろう皆。」
始めよう。これから俺たちの戦いだ。
という事で立香達は第7特異点に行き転生者は別の特異点に行きます。といっても転生者のいく特異点はボスラッシュのようなものです。
さらにフォウ君覚醒フラグも立ちました。状況次第でカルデアが消えます。
2000万ダウンロード楽しんでますか?イベントが何になるか分かりませんが楽しんでいきましょう。この小説を見てくれた人に最大の感謝を。