遅れてすみません。学校やアルバイトの影響で遅くなりました。それでは5話です。どうぞご覧ください。
???
「ここはどこだ?」
真っ白な空間に寝転がっていた。だがどこか安心できる場所だった。そうして時間が経つのを待っていると和服を着た綺麗な女性が現れてごく自然に膝枕をしてくれた。
「とうとう第7特異点に行くのね。」
「うん。」
よくこんな場所で会ってくれた女性だ。疲れた時や苦しい時に寝ているとあってくれて話を聞いてくれたりこんな感じで癒してくれる。最初会った時は綺麗なお姉さんで焦ったが今は信頼できる人だ。まるでいないお姉さんみたいだ。妹はいるけどこんな感じじゃなくってバレーボール部にいるのでもっと活発に動くのでおしとやかな感じはない。
「本来ならもっと遅くにその特異点は見つかるわ。」
「. 本来?」
「 えぇ。あなたもわかるでしょう。あの男のせいであらゆるものが歪み始めている。カルデアもサーヴァントもプライミッツマーダー、そして未来。考えられる限り理想的に保たれていた状況が崩壊したのよ。」
たまに彼女は俺の知らない事を言う。いつもは『あなた知らないでしょ』みたいなニュアンスで笑顔で溶岩水泳部のとかの行動を教えてくれるが今回の顔は怒っている。
「怒っているの?」
「えぇ。怒っているわ。あなたの努力も台無しにされて。それに私の考えたサーヴァントデビューもなしになってしまったわ。あなたの驚く顔が見たかったわ。」
「えぇ?あ!でも嬉しい。君が来てくれたらどれだけ気持ちが楽になるか。まるでお姉さんみたいで頼りになるし。」
「お姉さんね。いいわね。頼られるのは嬉しいわ。まぁ私ならすぐに貴方の一位になれるわね。」
「いやもうある意味でなっているよ。」
そうだ。彼女には俺の心情の全てを話した。特異点の脅威、戦闘の恐怖、悲しい別れ、自分の辛い事全てを話せた。ドクターにも話しそうだったがあの人はいつも仕事で目に酷い隈をしていたこともあって重荷になりたくないので話さなかった。他のサーヴァントや職員に話せば何処から漏れてしまうかわからない。マシュ は彼女こそ俺に頼らないといけない人間だから弱さを漏らすことができない。まぁ今は違うが。ジャンヌはどうか分からなかった。話したらどうなるか、彼女がこの気持ちにどう反応するか分からないので話せなかった。
「そう。嬉しいわ。」
彼女はそう言うと静かに笑った。何処かズレていそうなのは気のせいか。
「ねぇ。あなたに願いはある?」
「え?急に言われても。」
「そう。早すぎたわね。それじゃ、考えておいてくれないかしら。私、貴方の願い叶えてみたくなったわ。」
彼女は急に変な事を言った。脈絡も。でも今の願いは。
「お姉さんになって欲しい。頼れる立派な。今の君みたいな。みんな俺を忘れちゃったから、それに秘密をここまで話せたのは家族以外では君だけだよ。」
「 そ、そう。」
少し顔を赤くして嬉しそうな悲しそうなわからない顔をしていたが次第に嬉しそうになった。
「私、一度大好きな人を分かれてしまったから嬉しいわ。貴方の特別になれて。」
「え?すごいなその人。君と別れることができるなんて。俺にとって君は頼れる姉さんだよ。」
「えぇ。お姉ちゃんに任せなさい。お姉ちゃんも出来ること頑張ってみるわ。でも貴方も頑張りなさい。お姉ちゃんは貴方のかっこいい所が見てみたいわ。」
「うん。分かった。」
そうして話し込んでいると少しずつ意識が朦朧としてくる。もう時間だ。
「そろそろ時間ね。また会える日を楽しみにしてるわ。」
「 あ!そういえば名前。知らない。名前教えて!」
「そういえばそうね。話してなかったわ。私の名前は両儀式。覚えておいてね。」
こんな時まで知らなかったことに驚きつつそれだけ懐いていたのだなと思い少しずつ意識が戻っていった。
両儀式side
「 さて。もし設定するなら血の繋がった姉かしら。それとも血の繋がらない?でもまた大切なものができたわね。弟の未来が見えなくても信じられるわ。これが繋がりかしら。」
そうして彼女は人間の体感時間にして1日中笑い続けた。
立香side
誰かが乗っている。この重みは
「おはよう。フォウ君。」
「フォウ!フォーウ」(おはよう!立香)
「さて。今日から特異点探索だ。フォウ君も来る?」
「フォフォウ!」(お前が心配だからな、行ってやるよ)
フォウ君に挨拶して質問すると『行くよ』と言わんばかりに笑顔で答えてくれた。この子に至っては特異点F、最初から一緒に居てくれた。ある意味で相棒とも言える。そんな子を俺は全然知らなかった。今回、少しずつ成長し始めたので知りたいと思うがドクターも知らないあたりどうなのだろう。少し考え込んでいるとフォウ君が『はよいこ』と言わんばかり服を引っ張るので思考を中断して服を着替え始めた。
さあ、脱ごうというところで
「マスター?起きてますか?朝ですy……」
ジャンヌが現れた。Oh……。少しの静寂。
「フォウ」(何やってんだ{呆れ})
「 す!すすす、すいませんでした!」
「いえいえ!こちらこそ!」
フォウ君の呆れ顔の言葉でようやく意識を取り戻した俺たちはその後5分くらい謝り合戦をした。
「えーと。大丈夫?」
「大丈夫です。ですので聞かないでください。お願いします。ジャンヌに嫌われたくない。」
「 マスター!それ何かあったこと言ってますよ!もう。」
かれこれ朝食中も漫才をし続けて他の皆の視線もきつかった。レイシフトする前だというのに漫才が終わらない。これはぐだくだになっている。
「そろそろ終わってくれないかい。仕事が溜まっているんだ。」
このセリフで俺とジャンヌが固まる。
次の瞬間現れたのは絶世の美女。この世でおそらく最も有名な女性『モナリザ』の姿をした英霊、レオナルド・ダ・ヴィンチである。彼女は不可能を可能にした英霊の証である星の開拓者と呼ばれるスキルを引っ提げて初期カルデアから協力してくれるサーヴァント。カルデアの英霊といえば間違えなくその人である。彼女と呼ばれるが本来は男だ。そこは超変態と考えたらいい。
そんな彼女だが今回の件の影響を受けている。本来の彼女なら俺に対する心配や配慮もかけてくれるが今の認識は実験動物の一人としか考えていないことがわかる。まぁ彼女の認識は第7特異点まで引き籠もっていた人間が最後の最後になって戦うなんて言うような人間と思っているのだろう。他のみんなもそうだ。だから認められるわけがない。
そんな彼女は俺を実験にかけようとこの一週間ほどに何度も実験台になってくれと言っていた。もちろん付き合えば体をナノ単位までバラされるのは分かっていたので断ったが。そんな彼女はご機嫌な顔をしながらこう言う。
「今回の第7特異点攻略のための礼装はできた。着心地はどうだい?」
「えぇ。大丈夫です。」
「それは良かった。それがなければ現代の人間は神代メソポタミアでは生きていけない。南極の中を防護服なしでいくようなものだからね。その礼装はそのために用意した。是非ともデータを頼むよ。そのデータを使ってもっといいものを彼に作るのだから。」
こんな風にさらっとお前は実験台な。と言う感じで言うのだ。ご機嫌な顔なのは実験できるからだろう。天才と呼ばれる人もマッドサイエンティストも少しの違いでしかないことを思い知らされる。最終的に人の役に立つか役に立たないかの人の判断で決まるのだろう。
「えーと。さて今回の計画をもう一度整理しよう。」
「 はい。わかりました。」 「わかったよ。」 「フォウ」
ジャンヌ、俺、フォウ君の順番で返事をする。そうしてメソポタミアとおぼしき映像が流れる。ロマンが説明をする。
「今回はとうとう最後の特異点であるメソポタミア攻略だ。本当なら神条君と同時におくる予定だったが、謎の特異点がどのようなものになるか分からないから彼はその特異点を攻略後メソポタミアに再度出撃する形となる。」
「一番大きな特異点だよ。時代から見てギルガメッシュが治めていると思われる。」
ギルガメッシュ。英雄譚の原典にして英雄王と呼ばれる半神。子供の頃はそれはそれは聡明で礼儀正しい人だったらしいが全盛期は暴君としてそれはそれは好き放題したと書物に書いてあった。友達は一人だけだったと。その友達が死んでから不老不死を目指していたが失敗。老年は賢王として君臨した人と書かれていた。このカルデアには暴君も賢王もいないためどう言うひとかイメージがわかない。
「実は今日、ある映像が送られてきたんだ。見てくれ。」
肩を震わせながらどこか怒っているよな声音で言ってきた。
『は〜い。みんなのアイドル。マーリンだよ。今メソポタミアにいるんだ。はい。そこのロマン君。驚いた顔をしているだろうがメソポタミアに行くマスターにこの映像を見せてね。さてさて実は僕はある裏技でメソポタミアに存在しているんだけど君たちの援護するために来てみたんだ。なんたって君たちのファンだからね。ギルガメッシュにも話はつけている。安心してメソポタミアに来てくれ。あ!詳しい情報はマギマリにおくっておくからね〜。』
カオスだった。早口で情報を羅列しているため情報を理解するのに少々時間がかかった。ジャンヌを見れば呆然というか目が点になっている。フォウ君は
「マーリンシスベシフォーウ」
と言っていた。そういえばマギマリって確かロマンがハマっていたネットアイドルの。
「ロマン?さっきマギマリって言ってn『立香君?なんのことかな?僕はあいつがマギマリの事を言った事なんて知らないよ』はっはいそうですね。」
修羅如き顔だったがどこか背中には悲しみを背負っていた。
「さて話を戻そう。ロマンそろそろいいかい。」
「 あ!そうだね。この通り現在、魔術師マーリンがメソポタミアにいるそうなんだ。彼がギルガメッシュと話をつけているそうだからマーリンに接触してくれ。なんか知らないけどマーリンがいるんだ.。それから彼の情報からギルガメッシュは賢王の時らしい。うまくいけばギルガメッシュの信頼を得られるかもしれない。是非とも頑張ってくれ。」
「 ま!無理しなくていいよ。切り札は彼だからね。」
ダヴィンチちゃんがこう言う。まぁしょうがない。
「 そういえばあいつは?」
「彼は寝てるよ。なんでも夜遅くまでゲームしてたみたいで…ハァ 。」
あいつ自分のコントロールくらいしろよ。ロマンが息を吐いてからこう言う。
「彼にも後でこの映像を見せるからいいよ。それに彼はいつ安定するかわからない特異点の相手を先にしなくてはいけない。そっちの方に集中して欲しいからね。」
「さてさて礼装の準備も情報もわかったね。そろそろ特異点突入だ。今回の特異点は神代。難易度は恐ろしく高いが君を送らなきゃ彼も送れない。天才の名にかけて送らせてもらうよ。」
そうダヴィンチちゃんが占める。そろそろコフィンに入らなければ。
「分かりました。コフィンに入ります。」
「立香君。頼むよ。」
ドクターがこう言う。今回が抜けているのは無用な影響を与えないためとわかる。
「マスター。大丈夫ですよ。私が特異点で活躍しますから。さぁ頑張りましょう。」
「フォウ」(いこうぜ立香)
「あぁ。頼むよジャンヌ。フォウ君。」
そうしてコフィンに入る前にジャンヌの手を握ってコフィンの前まで行く。
「マスター。行きましょう。」
その声でコフィンに入りレイシフトが始まる。この感覚はどうにも慣れないがやってやろう。そうして意識が飛んだ。
時間神殿
ここは時間神殿。魔術王ソロモンの本拠地だ。
「我が王。どうやら藤丸立香がメソポタミアに行ったそうです。これで奴を見極められる。」
声を出したのはレフと言う人間の姿をした魔神柱だ。カルデアを壊滅的な被害を与えた奴でマスターが一人になった原因だ。
そんな彼は憤りを隠せていない。わけのわからない存在がカルデアに参加しているのだ。あの魔術師ではない人間がマスターでだから高笑いしながら見ていた。どこまで抗えるのか面白い番組をみている気分だった。
しかしいきなりカルデアで我が王を超える魔力がきてその後現れた人間がカルデアのマスターとして活動し始めたのだ。テレビを見ていたら興味のある人間がメインのはずなのにわけのわからない人間がドアップで現れて本来の人間をこきおろしているのだ。そして一番心を割いていた人間であるマシュが奴によって汚されていくのが分かった。彼女ならば我らの願いを理解できると思っていたが今の彼女はまるで娼婦だ。偽りの認識で自分のお気に入りが汚されて怒らない人間はいないはずだ。
「我が王。ここは私にお任せを。奴は何者かそしてカルデアの偽りの認識を正しそしてカルデアを内部崩壊させましょう。この状況ならば本来の認識を取り戻せばカルデア内の関係が勝手に崩壊する。王が手を下すまでもない。仕事を終わらせましょう。」
「 憤っているな」
「 王!?」
「隠すな。我も興味がある。奴を見極めカルデアを壊せ。それと藤丸立香にも興味が湧いた。使いようによっては我らの役に立とう。」
「あの人間に!?」
「あの人間が置かれた状況こそ我らが憎んだもの。あの人間が我らにつくか興味がないか?敵対すれば消せばいい。面白いではないか。我が直々に見てやろう。」
「かしこまりました。それではあの特異点を安定させます。必ずあばき神条と呼ばれるものを消し去ります。」
「………………」
藤丸立香。貴様はどうする?
実はここでバッドエンドを一つ抜けることができました。
両儀式の願いを言うところでもし「もう辛いからやめたい」とか「あいつを消して」とか願ってしまったらその時点で彼女が世界を無にかえして新たな世界をつくりました。もちろん彼女はそばにいますが例えばマシュの場合、記憶も姿も全く同じだが魂が違うというような感じで両儀式が作ったマシュになってしまいます。外郭は同じでも中身は違う。全て絶妙に違う世界になってしまいその世界で変わっていないのは立香と両儀式だけになっていました。
このルートは精神が一定値より低いとなるエンドでロマンやジャンヌがカウンセラーや親身に接してなければいってしまいます。
両儀式の精神保護はあくまで戦闘の恐怖や別れの辛さを乗り超えるための支えようなものなので立香が折れる可能性もあります。また味方からの迫害のため精神保護してもそれ以上のダメージを受けるのでカウンセラーが超必要です。
さらにソロモンからも目をつけられました。藤丸立香の明日は何処へ。
両儀式は姉なる者に変質しました。状況によっては姉概念使って姉そのものになります。
面白かったでしょうか。楽しんでくれたら嬉しいです。この小説を見てくれた人に感謝を。