俺達はまだ発展途上もいいとこだし、才能の限界なんて分かんないだろ?もしそれを感じることがあったとしたって、それでも上を目指さずにはいられない。理屈も理由も分かんないけどさ。
ハイキュー by澤村大地
俺は珍しくケヤキモールの近くのカフェにメガネをかけた姿でいた。
和人自身元々コンタクトをかけていることもあり、メガネ姿で時々買い物に行く。
本当にバレたくない時やちょっと疲れている時の変化として和人はこの姿を気に入っている。
まぁ実際にバレないので便利なのだが
そうして待っているとするとキョロキョロと視線を向くとするとその少女はすぐに気づく
佐倉愛里は今日は雫として外に立ってもらっている
メガネはおしゃれ用のものだろうか。
元々目立たないように地味にしているが今日だけは目立っているようにしてもらっていた
「よう。待ったか?」
「えっ?だ、大丈夫!!私も今来たところだから。」
「ならよかった。んじゃ行くか?」
と俺は小さく隣を歩く。
「でもよかったの?私のせいでカメラ壊しちゃって。」
「あ〜大丈夫。大丈夫。元々メモリーとかは全部壊れたものを先輩たちにもらったから。バックアップも元々とってある方だし。」
と俺は少し苦笑する。壊れたカメラは一応水をかけて壊したことになっており食事中の事故で壊したことにする予定だ。
「それに、メモリーはすべてPCにデータは移行してあるしな。てかやっぱスゲェな。グラビアってファッションの勉強とかするのか?」
「えっ?ううん。私はあんまり。でも来てみたい服を選んだらこうなったから。後本当にクラスの人はこないんですよね」
「櫛田と平田に足止め(期末の勉強会)を頼んである。……唯一危ないのは堀北と長谷部くらいか?参加者リストになかったし。まぁ幸村が参加するのは少し意外だったけどな。」
今回は幸村は参加の方針を向けていた。自分は運動のことや機械については詳しくはない。だから自分が苦手なことをカバーしてくれる人を探したいんだと思っていると言っていた。
まぁ。一種の変化の仕方だろうかそれでも、少し嬉しく思ってしまう。
しばらく話しているとすると目的の場所に辿り着く
ケヤキモールの電子量販店。
少し怖いのか俺の服を掴んでいる
まぁさすがに怖いか。
俺は苦笑し小さく佐倉の頭を撫でる
「……大丈夫だから。」
「へ?」
「悪いけど言葉でしか伝えられないけど大丈夫。安心しとけ。頼られたからには結果でちゃんと応える。そうやってきたからな。今回も手順を間違えなかったら確実に詰められる。」
俺は小さく笑う。するとキョトンとしていたが少し不安そうだけど頷いた。
そうして作戦は実行する。
俺は小さく遠回りして他の商品を見る振りをする。
一応ここの店長には事情を伝えており、警察沙汰にしないのと犯人が確実にその本人だと伝えているようにしてある
後は一手一手詰めていけば確実に潰すことはできるだろう。
そして何かと話をしていく。それはなるべく音声データに残すように俺はしている。
そして確信に変わる。
ここの店員で確定だな
俺は小さく息を吐く。まぁ運が良ければ山内を潰せたのになぁって少し悔やまれるがまぁこの店員にはとことん痛い目にあってもらうか
「愛里。悪い。遅れた」
俺はそうやって手を振る。すると少し安心したようだ。
名前呼びも事前に話してあるしおかしい反応はしていない。
「カメラどうだった?」
「う、うん。部品変更が必要だって言っていたよ。」
「あ〜やっぱダメだったか。すいません。えっと修理に必要な書類ってありますか?」
「…えっ?これって。」
「俺のカメラですよ。これ保証書です。愛里にカメラいい奴教えてもらったんですよ。学生でも綺麗に撮れるようなカメラを。」
するとぎょっとする店員に俺は少し笑う
「それじゃあとりあえず修理に必要な書類などをください。えっと代金は?」
「ほ、保証書があれば大丈夫だって。」
「マジか。それなら少し安心かな。」
とおそらく住所などを素早く書いていく。そして記載が終わるとすぐに店から立ち去った。
「……まぁこんなもんだろ。大丈夫だったか?」
「う、うん。」
喫茶店で俺たちは今休憩していた。なおこの後は勉強する予定だしちょうどいいころだろうということなのでカフェに入ったのだった。
「後どれくらいかかるの?」
「あんだけ派手に振舞っていたのならすぐに行動することが多いからな。おそらく今日から一週間で動きがあると思っているな。挑発の意味を込めてるし、一応事情は伝えてないけど美帆にはなるべく寮で一緒にいてくれるらしいから。あそこで問題を起こすわけにはいかないだろうけど。てか佐倉はよくこんな危ないやり方で許可してくれたよな?」
「大江くんは信用できるから。」
「……俺そこまで信用できるのか?」
少し櫛田にしろ佐倉にしろ信用が実績以上にあると思うのだが
「……うん。大江くんって口では結構厳しいけどでもみんなのことをよく見ているから。須藤くんもあれから真剣に授業受けているし、バスケットボール部の先輩もみんな須藤くんのことを助けて欲しいって頼んでいたよね?」
「……へ?」
「前に写真裏校舎でスポット見つけた時に須藤くんとCクラスの人が争っていたところ見ちゃったの。」
「……。」
初耳だった。須藤とはあれからも色々晩飯を一緒に食ったり勉強会をしている仲なのに……全く気づかなかった。
「問題になってないってことは……ってもしかして今回クラスポイントが増えていたのって。」
「うん。Cクラスとのトラブルが問題だと思う。」
実は七月のポイントはなぜか162。50pt行事もなかったのになぜか増加していたのである
これで確実だ。
あいつはもう俺が居なくても機能する。
ちゃんと成長しているのである。
…体育祭とかちょっとした重要な時にリーダーとして任せてもいいかもな。
俺は小さく笑みを零す
「先輩も須藤くんも大江くんは信用できるって気を許していたから。それにクラスのみんなも誰も入学したての頃とは違うように見えて。私も変わらないとって思ったの」
「う〜ん。……まぁ今回に限ってはいいんだけど佐倉は結構そのままでもいいと思うんだけどなぁ。佐倉って話していると分かるけど結構素を出せるっていうよりも安心できるんだよなぁ。」
「私がですか?」
「いや。だってないじゃん。佐倉って協調性はないけど得意なカメラのことだと饒舌になるだろ?だからとことん自分の好きなことを武器にしたらとことん上に上がれるタイプなんだよ。俺は佐倉がこれからグラビアやるのかカメラマンの方に向かうのかそれともまた別の才能を見出すのかはわからないけど社会にでたら佐倉は成功するタイプだと思うんだよ。」
俺個人の判断だけどなっと少しいい
「まぁクラスの役にたつかたたないかと言われたら正直微妙なんだけど、佐倉自身俺と同じようにあまりAクラスに興味がない人間だろ?俺はミホから頼まれたしまぁ、勉強せずに大学に上がれたらラッキー程度だからなぁ。」
「うん。大江くんもなの?」
「あぁ。正直俺の成績さえあればどこにでもいけるからな。」
高円寺ほどではないけどどのクラスでも希望する学校には行けるだろう。例え差別があろうが俺にはちゃんとした切り札もあることだしな。
「話逸れたけど佐倉は好きなことにはとことん熱中するタイプなんだよ。だからとことんその強みを伸ばしていけばいい。まぁ協調力や勉強も伸ばしていけばもっと今後の人生に選択肢は生まれると思うけどな。」
俺はそういうとコーヒーを一口啜る
苦くそして香りの漂う
「まぁ一つの助言程度でいいからな。あんまり深く考えるな。」
「ううん。そんなことないよ。すごくためになった。」
「そっか。それなら良かった。」
俺は少し笑う。未だにアドバイスなんて柄ではないのだが
『人を育てるって喜びに叶うことなんてないんだよ。』
昔山小屋で通っていた小さな学校のことを思い出す
確かに人を育てるってことにハマったのかもしれません。
俺は数年前とある事件で亡くなった先生のことを思い出す
あの先生みたいになりたいな
また会える日をたのしみにしていてください先生
そんなことを思いながら俺は勉強道具を取り出した