ようこそ綾小路がいない教室へ   作:孤独なバカ

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中間考査の攻略法

勉強も暗殺も同じことだ。基礎は身につけるほど役に立つ

暗殺教室 by烏間惟臣

 

翌日の朝俺が登校するとすでに学校はザワザワと賑わっていた。

 

「おはよう。」

「おっ松下おはよう。」

「おはよ〜。ナオくん」

「佐藤も一緒か。おはよう。」

 

とプールの後も交友関係はちゃんと続いており結構いい付き合いが続いている女子二人が俺の机の周りにやってくる

 

「そういえばナオくん少し落ち着いた?帰り道にカフェでも行かないかな?あの、もし良かったら勉強見てもらえると嬉しいんだけど。」

「ん?別にいいぞ?てかプライペートポイントはあるのか?」

「うん。昨日軽井沢さんから3000pt貸し出したけど少し余裕はあるよ?」

「……は?ちょっと待ておい軽井沢にポイントを貸したってまじか?」

 

俺はそこに食いついた。まぁ予想通りの結末ではあるのだが。

そしてそこを狙い撃とうとしていることは松下の目にも明らかだろう。

 

「……はぁ。金銭トラプルや恋愛トラブルほど集団の和を乱す行為ってことを感じねぇのかな。あいつの手にいくらくらい渡った?」

「一人2000〜5000くらいだと思う。ミホちゃん自分の分はあっさり断っていたけど他の佐倉さんや井の頭さんの分払っていたからミホちゃんも金銭的に結構使ったんじゃないかな。」

「……。」

 

うわぁ。あいつも動き始めたな。

恐らく少数表はあいつがかっさらっていくだろう。あいつは元々大人しい人との相性がいい。

話をよく聞きそして話題も振れる優秀な友達だ。

 

「……まぁ放置でいいか。カフェくらいなら付き合うよ。俺も勉強会は開こうと思っていたし。」

「そうなの?」

「あぁ昨日部活帰りに櫛田と偶然あって勉強会開いて欲しいって言われたんだよ。一応部活入っているから毎週水曜日は入れないけどな。って篠原お前バレーボール部なんだろ?バレーボール部の費用さっさと払ってくれ。そうしないといくら入金すればいいのかわからないから。」

「あっ。うん。分かった。」

 

すると素直に頷く篠原。……つーかあんなに素直に頷かれるとは思わなかった

 

「やっぱり部活動やっている人には効いているね。」

「ミホおはよう。」

「おはよう。私も参加していい?私自身ちょっと成績は厳しいから。」

「赤点すれすれだったからな。あぁ。もちろんいいぞ。」

 

と少しガッツポーズをするミホ。結構不安だったんだろうか。すると須藤もこっちにくる

 

「悪い。ナオ俺は。」

「部活だろ?別にいい。時間は2時間きっちりと勉強をすればいいから。夜に松下と俺、櫛田主催の部活動をしている人向けに勉強会開くから。そっち側に参加してくれ。場所は近くのファミレスで3時間でどうだ?6時からになるけど。」

「おう。構わないぜ。」

「あの、部活動参加してないけど。私たちも参加できますか?」

「ファミレスの方は基本的に参加は自由だ。あんまり騒ぎすぎると追い出されるからな。」

 

といつのまにか俺の周りには女子で囲まれていた。

つーか須藤がいるからなんだけど女子ばっかりは流石にきついな。

 

……そういや。男子の交友については結構狭いよなぁ。俺

須藤幸村、後は高円寺か。かなり優秀な人材なんだけどなぁ。

女子については松下は恐らくかなり優秀にあたるそして櫛田もその一人だ。

それに対し平田派は平田、軽井沢辺りがちょっと不味そうだな。

しばらくは利権を取れるだろうし最初の攻撃が上手く作用しているのもあるのだが

 

「おい。席につけ。」

 

と茶柱先生が教卓へつく。さて今日も授業に取り組みますか。

 

 

「ってことでここはX=5 Y=3ってなるわけ。」

「なるほど。」

「分からない人がいればノートをコピーして渡すからな。基礎はしっかり身につけろよ。」

 

と放課後、俺たちはカフェで2時間ほど勉強した後その後部活動組と合流し、勉強を見ていた。

カフェの時は俺、松下、佐藤、ミホ、そして井の頭と佐倉がミホ繋がりでやってきて勉強は基本俺と松下が見ていた。

そして放課後は俺、松下、櫛田、須藤、三宅、篠原、小野寺。平田以外の運動部の参加になった。

 

「…っていい時間だな。今日はここまで。」

「えっ?少し早くない?まだ2時間半しか経ってないよ?」

「いや。集中力とここの閉店時間の問題だよ。今は8時半だろ?ここは10時まで。一応場所を貸してくれたからな。一人1000ptまでなら奢ってやるから好きなもん食べて帰れ。」

「えっ?いいのか?」

「あぁ。少し女子に聞きたいことがあるからな。」

 

俺がそう言うと全員が不安そうになる。恐らく勧誘かなんかだと勘違いしているんだろうか?

 

「軽井沢に貸し出した金額を知りたいんだよ。あいつ結構むしりとっているらしいからな。今は俺が立て替えて来月からのあいつのポイント支給から減らす。金銭的トラブルはトラブルになりやすいからな。」

「そういうこと?それならいいけど。とりあえず私は3000ptかな。」

「私は5000ptかな。」

「……」

 

これはさすがにちょっと多すぎるな。まぁそれだけ弱点を作っていることに違いはないのだけど

 

「……って先注文済ませようか。後からポイント支給するから。」

「う、うん。でもいいの?」

「別に。とりあえずはここのメンバーは篠原以外は節約してきたからな。篠原は返せよ。今回素直に言ったからポイントを貸してやったけど。」

「うっ。ごめん。」

 

と篠原は素直に反省しているらしい。一応一万五千は持っていたのだが誰か恐喝をすることはなく俺に借りるという選択をした。一応部活の料金は足りていたらしいが生活費がそうなると厳しいとのことだった。

注文を済ませると待ち時間部活動の話で盛り上がりながら

すると疑問に思っていることがあるのか須藤が聞いてくる

 

「でも、お前ポイントの貸し借りについては黙認しているんだよな?何で軽井沢のがダメなんだ?」

「いや。あいつは多くの人にポイントを借りているのが悪いんだよ。例えば篠原みたいに俺に全額借りるとかだったら俺一人に迷惑をかけるだけ。つーか俺もポイントの貸し借りやクラス間でのプライベートポイントを使った取引を認めているしそれに流石に一ヶ月無料生活をさせようと思うほど鬼畜ではない。でも軽井沢は違う。あいつがやっているのはただのポイントの搾取。ただの恐喝だ。」

 

俺は少しため息を吐く。そして続ける

 

「あいつは平田の彼女っていうステータスを持っているぶんクラスでも強い発言力を持っている。別に人の恋愛に口うるさく文句を言うつもりはないけど。今回ばかりは違う。今回は発言力を使ったポイントの恐喝。あいつポイントが使いきったことに関して全然悪いと思ってないんだよ。平気そうにヘラヘラ笑って一人あたり二千〜五千ポイントをとっている。小野寺。篠原。二人に聞くけど軽井沢に貸したポイントは帰ってくると思うか?」

 

少し困ったようにしていたが二人は首を横に振る。それは否定ということ。即ちポイントは却って来ないということであった。

 

「……言っとくけどこれは佐倉や井の頭、佐藤に松下、ミホに櫛田も同じ意見だ。だから全員気にする必要はない。男子以上にカースト制が高い女子の中では言いたくても言えないことがあるからな。」

「なるほど。大江がやっているのはその女子の不満を取り除くことにつながっているのか。」

「そういうこと。金銭トラプルは最悪学級崩壊を招いてもおかしくないし。あいつは平田の彼女というステータスを持っている。もしこのまま乱雑に物事を進めていくと平田の評価もあいつのせいで下がることになるんだよ。」

 

まぁ仕込んだことなんだけどな。元々平田を軽井沢から引き離すことを目的としていることだ。

クラスの中の敵だが平田は恐らく櫛田と同じ中学校で何かトラブルがありDクラスに配属された生徒である。だからステータスが高く、それでいて使い物になるのだ。

 

「でも、プライベートポイント大丈夫なの?いくらポイントを稼いでいるとは言っても結構出費がすごいんじゃないの?」

「正直なところキツキツ。来月に向けた余裕なんてもうないし。これから取引も多くなるだろうしな。だから中間の攻略法を他のクラスに売る予定。」

「えっ?本当に中間の攻略法なんてあるの?」

「あぁ。学校にヒントが結構多いし俺もすでに攻略法はすでに手に持っている。」

 

実はもう生徒会長である堀北会長に前回のテストが終わった後すぐに取引をしてすでに手にしていたのだ。

 

「マジかよ。ならそれを何で俺たちに使わないんだ?」

「理由は三つある。一つ目は学力以外になるべく協調性を改善させたい。この学校は学力テスト以外にも他の分野が関わっている。俺が推測するに学力、身体能力、協調性、行動力、知力、社会貢献がこの学校の主な参考基準になっていると思う。これは社会にでて会社にも使われている判断材料にもなっているからな。」

「ん?それってこの学校は学力ではないところが成績に含まれるってこと?」

「あぁ。それは確実。というかそうじゃなければ俺がこの学校に通えていること自体がおかしい。」

 

全員が首を傾げているが俺は話を続ける

 

「二つ目は勉強の基礎をつけさせるため。須藤には伝えてあると思うけど勉強も運動も一番大切なものは基礎を身につけることだ。これは部活動経験者なら分かるだろ?」

 

その言葉に松下と櫛田以外は全員頷く。須藤を納得させるのに使った一つでもあるのだが勉強の基礎をしっかり身につかせるということが基本になる

 

「そして三つ目。正々堂々だけが正しいことだと思わせないこと。即ち戦略。作戦の重要性を皆に分からせることだ。」

「……ん?どういうこと?」

「テストって勉強が攻略法の一つだろ。それも間違ってはいない。実際俺や松下、櫛田なんかは勉強を基本をぎっちり固めて成績は安定させている。でもここにいる部活動組の誰かはやったことはあることはあるんじゃないかな?その時だけ点数を取れるようにする方法を。」

「……あっ!!もしかして一夜漬けのことかな。」

 

すると櫛田には話を円滑に進めるように仕込んでいたのでまるで今思い出したかのように演技してもらっている。

最初から攻略法を教えている松下と櫛田にはもう分かりきった答え合わせをもう一度聞いているかみたいな感じだ。

 

「あぁ。正解。別に一夜漬けでも点数は取れる人は取れる。でもな一夜漬けもリスクが大きくそして確実に点数を取れるっていうわけではない。やまが外れるって人は絶対いるだろう。」

「攻略法の一つなんだね。」

「あぁ。……ここから先はもう攻略法の答え合わせをしているものになる。だから三万ptを欲しくない奴が一人でもいれば俺はここでこの話を切る。」

 

俺はそういうと皆を見る。

 

「……ひとつ聞きたいが何でその話を俺たちにしようと思ったんだ?」

「あぁ。簡単にいうのであれば部活動組。特に運動部は比較的に平均点が低い。赤点の須藤はまぁ論外だけど小野寺も篠原も赤点対象外とはいえない。三宅も理系特化で文系については今回の勉強会で基礎がちょっと危ないことに気づいたからな。不安があったら部活動に集中できないこともあるだろう。運動面に限ったら堀北、俺、高円寺は戦力になるが他は正直厳しい。だからこの部活動組は最低限即ち50点以上をとってくれていたらそれでいい。運動面で頼らざるを得ないからな。」

「なるほど。赤点だけはどうしても避けて欲しくないわけね。」

「そういうこと。ついでに私と櫛田さんは大江くんの協力者として既に攻略法は知っているのよ。一応他には知らせていないけどそれでも円滑に物事を回すためには協力者は必要なんだ。だからこの試験に協力者になってほしいの。」

「……なるほど。利害の一致ってことか。」

「私はいいよ。勉強だと皆には叶わないところがあるから。赤点を防げる方法があるんなら。私も知りたい。」

 

とまずは小野寺が手を上げる。成績に不安があり退学がちらついているのでその不安を取り除きたいのであろう。

 

「俺も同感だ。勉強の大切さはナオから十分思い知らされた。でも勉強会だけで俺は赤点が免れると思わねぇ。」

「うん。私も。」

「……俺も文系は確かに苦手だから聞いておきたい。」

 

と全員が賛成したところで俺は頷く。

 

「それなら話を続けるぞ。といってもこれ攻略法は簡単なんだよ。やまが当たらないから問題ってこと。絶対に出る問題が分かっているのなら外しようがないだろ?」

「それができないから一夜漬けはできないんじゃないの?」

「まぁそう思う人が大概だろうけど。これを見てくれ。」

 

と俺はそうやって前回の小テストと全く同じ問題が載っている

ただしひとつの名前だけ明らかにおかしいところがあった

そこには 1-A堀北学と書かれた文字。所謂今の三年生がやった試験ということだ。

 

「えっ?これって。」

「生徒会長が一年生だった時の問題?」

「そう。そしてこれが俺たちがやった問題だ。」

 

お互いに100と書かれた俺のテストと問題を見比べる。そう答えも問題も一言一句同じなのだ。

 

「これは一学期の中間では使えるが期末では全く使えないことが判明している。即ちこれが攻略法。先輩たちに過去問をもらうってことだ。」

「……でもいいの?過去問を使うなんて学校の規則に。」

「それなら学校でレストランを開く方や俺とミホがルームシェアしている方がダメだろ。」

「……それもそうね。」

 

皆が苦笑している。まぁこれで生徒間のポイントの行き交えができると確信したのだが。

 

「まぁとりあえずこういうこと。まぁ今年から変更になるってことは考えにくいけど。一応勉強だけはしておいてほしい。一応二年と三年の中間見る限りは同じ問題だから変更になるって感じはしないけど。」

「一応生徒会は試験に介入できるらしいから警戒しておいてほしいの。それに帰宅部の人たちや平田君たちも攻略法を知っているのであれば勉強をサボる人もでてくるだろうし。」

 

とそれには全員頷く。すると注文した料理が届き始める。

 

「まぁつまらない話はこれでおしまい。後はちゃんと飯を食って体を作れ。」

 

と俺が言うと全員が一斉に料理を食べ始める。その風景を見ながら俺も自分の頼んだピザを食べ始めるのであった。

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