掴め、アイドルスター!   作:アイドルって、楽しい!

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少なくとも、私は原作崩壊も過度なクロスオーバーもアンチヘイトも嫌いです。アンチヘイトは絶対に有り得ないと、宣言しましょう。
⋯⋯面白くないのにアンチヘイト風味が漂ってるの、書くの辞めたら?()


☆第3話★

「アリス、貴女、どういうことか説明してくれる?」

「⋯⋯えっとぉ⋯⋯そのぉ⋯⋯」

「まあまあ、お母様「貴方にお母様と呼ばれる筋合いはないわ。冗談でもやめておきなさい」⋯⋯これはまた手厳しい」

 

 そんな火に油を注ぐようなことをするな。ママ、完全に怒ってるよこれ。

 私たちは翌日、早速星アリサ、ママの会社であるスターズに出向き、こうして社長室でママと対面していた。

 プロデューサーもいるし、どうにかなるだろうと思っていたが、まさかこんなにも使えない男だとは思わなかった。

 

「貴女がアイドルになる、そう言って捨てた道でしょう? そんな貴女が、どうして今更女優になるの? しかもそんな男の下でなんて、いったいどういう了見なのか教えてもらいましょうか」

「⋯⋯私がアイドルスターになるためには、こうした方が良い。そういう判断です」

 

 私の言い分に、ママはまだ納得出来ていないらしい。

 それもそうだろう。私自身、納得してもらおうとは思っていない。ママには、知っておいてもらいたかった。たったそれだけの私のわがままだ。

 

「私は依然としてアイドル。ママ、いえ、星アリサ社長。私は、絶対にアイドルスターになります」

「⋯⋯っ!」

「潰しに来ても結構。私も、アイドルスターになる為に、潰すくらいの気概で行きます」

 

 ⋯⋯もう伝えるだけ伝えてしまったし、ママもこれ以上何かを言ってくることはないだろう。

 後は、結果で証明するだけだ。

 帰ろうと思い踵を返すと、スーツ姿の浅黒い肌の男性が私の背に声を掛けてくる。

 

『アリス様⋯⋯もう一度考え直すことは⋯⋯』

「ごめんなさい、スミスさん」

『⋯⋯清水です』

 

 スミスさんにも悪いと思っている。私が小さい頃から、兄妹共々良くしてもらっていたのだ。

 しかし、私はアイドルなのだ。

 安定も、幸せも要らない。みんなの理想の体現者として、その頂点になる為に、私は何もかも要らないと決めたんだから。

 今度こそ帰ろうと思い歩き出すと、今度は向かう先、扉が勢い良く開き、見覚えのある顔が現れた。

 

『アリス⋯⋯!』

「アーくん⋯⋯」

 

 現れたのはアーくんこと、星アキラ。

 私の兄で、ウルトラ仮面だ。

 

「ウルトラ仮面、頑張ってるんだね。頑張って」

『ありがとう⋯⋯じゃなくて、どうしてだい!?』

「どうして?」

 

 私が首を傾げると、アーくんは珍しくズカズカと音がなりそうな歩きで私の目の前までやってきた。

 ⋯⋯もしかして、怒ってる?

 それもそうか。私は怒らせるようなことをしたわけだしね。ビンタくらいなら甘んじて受けよう。アーくんはそんなことしないだろうけど。

 

『⋯⋯どうして、戻ってきたんだ?』

「⋯⋯ごめんね。アイドルスターになるためには、必要なんだ」

『そうか⋯⋯』

 

 ホットしたね。

 ⋯⋯悪いけど、アーくんの言葉は私に伝わらない。でも、安心して欲しい。

 アーくんの居場所は取らないからね。私は、アーくんのこと、大好きだから。

 

「安心して、アーくん。アーくんの「アリス、辞めなさい!」⋯⋯ごめんなさぁい⋯⋯またね、アーくん」

『あ、ああ』

 

 開け放たれた扉から私達は社長室を後にした。

 

 

 ☆

 

 

「星さん」

「それだとママとアーくんと被るから、アリスで良いですよぉ」

「それでは、アリスさん」

「どうかしたんですかあ?」

 

 後少しでエレベーターに着くというところで、プロデューサーが立ち止まったので私も立ち止まる。一瞬考える仕草をすると、顔を上げて私の目を見つめてきた。

 

「貴女には、どれくらい解る(・・)のですか?」

「うーん⋯⋯内緒ですっ」

「それはそれは⋯⋯仕方ないですね。今回だけですよ」

「はい、ありがとうございますっ」

 

 まあ、実際のところ、私自身わからないことが多いのだ。

 だけど、私に言葉が届く人は結構法則性がある気がする。スターズ所属の子だと、結構届く人が多い気もするけど、多くないかもしれない。やっぱり分かんない。

 エレベーターを降りてエントランスを抜けようとして、またしても声がかけられた。

 今日は、色々な人から呼び止められる日だ。

 

「⋯⋯もしかして、想辺真希為さん、ですか?」

「⋯⋯! ええ、そうですよ。そういう貴女は⋯⋯」

 

 ほら、やっぱり法則性があるんだよ。スターズの子だと声が届きやすいみたい。

 振り向いた先にいたのは、白髪の美しい少女。

 綺麗な琥珀の眼を私に向けて、少女は口を開いた。

 

 

「初めまして。私は、百城(ももしろ)千世子(ちよこ)。貴女のファン(・・・)です」

「へえ? ありがとうございます! スターズの天使にファンになってもらえるなんて、感激です!」

 

 

 百城千世子。スターズの天使。スターズの顔。

 芸能人なら、彼女の名前を聞いたことがない人間なんていないだろう。それくらいのビッグネーム。

 私自身、会うのは初めてだ。ちょっと嬉しい。しかも、私のファンだと言う。もっと嬉しい。

 

「あの、サインくれますか?」

「良いですよぉ。プロデューサー、取ってください」

「⋯⋯私は、雑用では「プロデューサー、CDは内側のポケットにありますからね」⋯⋯はい」

 

 ありがとうございますと言って、プロデューサーからCDを受け取る。これは、この前プロデューサーに渡したものと違い、何も書いていないCDだ。

 そのCDのパッケージに、《For Chiyoko Momosiro,By Machina》と書き込んで、百城さんに手渡した。

 

「わあ、ありがとうございます」

「いえいえ。これからも、と言ったらちょっとアレですけど、想辺真希為をよろしくお願いしますねっ!」

「勿論」

 

 笑顔も忘れない。ファンサービスは大事。印象はとにかく大事だ。私達アイドルは、理想で在らねばならないのだから。

 

 

「―――でも、星アリスとしての貴女には負けませんよ? セ・ン・パ・イ?」

「先輩はやですよお。私、百城ちゃんとは同級生なんですから」

「ふふ」

「ふふ」

 

 彼女は、きっと私の大きな壁になる。だけど、越えてみせる。

 

 だって、努力で越えられない壁は無いのだから。

 




ほりくんの『』が「」になることはあるのか⋯⋯!?
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ルート。

  • 理想の体現者√
  • 引き返せない夢√
  • 『家族』√
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