アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

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アンケートですが、正直困っております。二票さってなんですの! これはつまり、間を取れってことですか? ループの初期状態をこの世界にしろと……


第15話

 

 

 スペースシャトルに乗ってしばらくすると、大気圏を突破して無事に宇宙へと到着しました。窓にかかっていたシャッターも上がり、外の景色が見えてきましたの。同時に身体も軽くなり、シートベルトがないとフワフワ浮きそうな感じがします。

 

「これが宇宙……凄いですの!」

 

 思わず窓にへばりついて外を見て感動しました。前世を含めて地球を出た事なんてありませんの。そもそも、前世では宇宙飛行士ぐらいしか、地球の外に出た事はありません。いえ、金持ちはあるかもしれませんが、私はお金持ちではありませんでしたので、映像でしか見た事がありませんの。

 

「そして、あちらが……母なる大地、地球……」

 

 移動する関係である程度旋回するため、青く綺麗な地球の姿が見えますの。まるで綺麗な宝石のようでとても大切な物であると思えます。南極の方を見ると真っ黒な雲で覆われていますの。そのせいか、見ているだけで涙が溢れてきます。

 あの黒い雲は核兵器によるものでしょう。ろくに考えもせず使用するなんて愚かでしかありませんの。しかも、次はもっととんでもない物を使おうとしていますの。これは対策を取らないといけませんの。

 さてさて、どうするべきか……考えていると、肩に衝撃を感じました。そちらを振り向くと、隣に座っていたルリが眠ったようで、肩に頭を乗せておりました。彼女の温もりと匂いが感じられて少しドキドキしますの。まあ、今は到着までの時間で色々と動きましょう。まずは現状の報告を聞きましょうか。

 

『お母様、そちらはどうですの?』

『人間共の排除は完了し、封印装置もろとも異空間へ隔離する準備を進めておる。そちらはどうだ?』

『今、宇宙に出ましたの。これからコロニーに向かって、地球に被害をもたらす物への対処をするところですの』

『やはり、人間共は地球には必要ないのではないか?』

『その判断はまだ早いかと思われますの』

『だが、奴等は地球を更に汚したのだぞ? ましてや、お前から伝わってきた情報では更に愚かな事をしようとしているのだろう?』

『まあ、そうですわね。そこで一つ提案がありますの』

『聞こう』

『人は未知の物を恐れます。ましてや、彼等にとってアインストはいきなり現れた意味不明な存在。その目的もわからず、いきなり南極を奪われたのでは強硬手段を取るのは多少、仕方ありませんの。そこで、堂々と全人類に向けて宣言しますの。

 我々、アインストは地球の守護者であり、管理者である。人類が南極にて世界を滅ぼす危険な遺跡を発掘した為、強制的に介入して封印を行っている。封印が終わり次第、撤退するが、そちらから手を出した場合は地球に有害な存在と認定し、報復する。

 こう宣言して、全世界にアインストを転移させ、数分で戻します。これで脅しは十分でしょう。もし、実際に攻撃してきたら、その場所に所属している主要都市を破壊しましょう』

 

 全世界に転移させるついでに地球全土の地下に小型化した情報収集能力に特化させたアインストを潜ませ、ネットワークを構築するのもいいかもしれませんの。確か、ゲッターやマジンガーには地底人や爬虫人類の人達が居たはずですし……あれ、あれは普通のマジンガーとゲッターでしたっけ? 

 まあ、どちらでも構いませんの。情報収集と資源確保に働かせればいいですし、この世界はガンダムSEEDが入っておりますのでこのまま行けば開戦した次の2月14日連邦軍がコロニーに核を打ち込んだ“血のバレンタイン”が起きます。その報復として4月1日に地球全土にニュートロンジャマーが打ち込まれるエイプリル・フール・クライシスがありますの。

 このニュートロンジャマーは影響下であれば自由中性子の運動を阻害するフィールドを発生させられます。その効果内ではすべての核分裂が抑制され、核ミサイルをはじめとする核分裂兵器、核分裂エンジン、原子力発電などは使用不可となります。

 よくよく考えると、スーパーロボット大戦では基本的にSEED陣営以外は無視されてきましたが、現実となっているので下手をしたら原作よりも強化されている可能性がありますの。そうなりますと、核融合炉であるプラズマ・ジェネレーターすら停止する可能性があります。

 また、副作用として電波の伝達が阻害されるため、それを利用した長距離通信は使用不可能となり、レーダーも撹乱される。これによって精密誘導兵器が使用不可能となり、戦場は再び有視界接近戦闘の時代を迎えます。ぶっちゃけるとミノフスキー粒子の代わりに使われて、ロボットが活躍する土台を作る舞台装置ですわね。まあ、どこの勢力でもジャマーは基本的に使ってくるので目視戦闘を行うしかありませんが! ジャマーが無い勢力なんてただの的ですの。

 長距離の弾道ミサイルはもちろん、戦闘機でちょっと行ってミサイルを落とせば終わりですしね。なんなら、戦闘機状態からパーソナルトルーパーに変形して、ソロモンよ、私は帰って来た! って言って核ミサイルでもぶち込めばいいだけですの。

 話を戻しますが、ニュートロンジャマーによる被害は全人類の10%が死亡したと言われております。人類は太陽光発電などで解決したそうですの。まあ、数十メートルや数百メートルも地中深くに潜ったニュートロンジャマーを破壊する事は、撃った本人達もできないらしいです。もちろん、ハッキングやクラッキングの対策も取られていて遠隔では一切の操作ができないらしいです。もちろん、設定ではですの。

 では、アインストではどうか? 答えは楽勝ですの。地中をモグラやワーム、果ては微生物までアインスト化させて数の暴力で探査し、妨害電波を発している物体に接近して破壊し、取り込めばよろしいですの。これにて地球は救われます。ちなみにエイプリルフールクライシスは起こしてもらった方が私としてはうまあじですの。ニュートロンジャマーを開発した事にして発表すればプラントやザフトに発表される前なら名声などが得られますからね。

 

『それで止まるほど、人間共は賢いか? やはり、我にはそうは思えぬ』

 

 普通なら止まらないですの。ですが、今は普通の状況ではありません。

 

『絶対に止まりますの。何故なら、今の状況で勝てると判断しても戦力を減らすのは嫌なはずですの。何せ、火星とプラントが控えているのですから、おそらくその二つが片付くまでは静観してくるかと』

『愚かな……』

『人類は愚かですが、それは一部の者達だけですの。ですので、全てを滅ぼす段階ではまだありませんの。それに我々も異星人共との戦いが控えております。そいつらを滅ぼす戦力として使うのなら、こちらがやる必要はありませんの。他の勢力が疲弊したところを襲えばこちらの被害は少なく済むですの』

『いいだろう。どちらにせよ、我はこの忌々しい門を欲望の届かぬ何も無い異空間に封印せねばならぬ。そちらは任せる』

『畏まりましたの。ですが、私にももうちょっと戦力を頂いても構いませんか? 色々とやらねばならぬ事がありますので……』

『良かろう。レジセイア二体を与える。後は自ら増やせ』

『ありがとうございますの。吉報をお待ちください』

『うむ。それと布告はお前に任せる。好きにせよ』

「承ったですの」

 

 さて、レジセイア二体を追加で貰ったので、全世界に転移させるタイミングでコロニー・メンデルと月へ転送させますの。月は火星と繋がるハイパーゲートの他にも、イオリア・シュヘンベルグによって、西暦2100年頃に建造された量子型演算処理システム・ヴェーダが存在しているはずですの。

 なので、その二つを狙います。まず月への転移は適当なアインストを月全面に転移させ、中心部へと転移させるレジセイアの転移反応を隠しますの。これによって内部からこっそりと浸食し、月自体をアインストの巣へと作り変えます。こちらはいざとなればお母様が顕現する依代にもできるでしょうから、問題ありませんね。ああ、月の内部にはブラックホールを作り出す仕掛けをちゃんと用意しておかなければいけません。

 宣戦布告もやるように言われたので、こちらは電脳世界にアバターを作ればいいでしょう。もっとも、私の、アルフィミィちゃんのままでやる訳にはいかないですし、金色の闇もアクセル達にバレてしまいますの。そうなると……ああ、いい人が居ましたの。闇ちゃんからの繋がりでマスター・ネメシスにすれば丁度いいですわね。表向き、アインストを操る存在、私の分体として作りあげましょう。これなら、私が私と戦う状況ができて、疑いも逸れるはずですの。

 それに人材の確保も平行してやっていかないと、手が周りませんの。そう考えるとベストなのは……居ましたわね。比較的、簡単にこちらに転がりそうな危険人物が。ちょっと扱い方をミスると人類が滅亡してしまいますが……今ならまだ問題はないかもしれません。

 とりあえず、一人は決まったので暗号通信で送っておきましょう。

『貴方が背負っている問題を解決できますし、貴方をスーパーにできますの。どうか、私達と手を組みませんか?』

 こんな感じの文章を暗号化して、色々な言語を使わないと解読できないようにして送っておきます。彼ならこれでも解読してくれるはずですの。

 これでよし。メールの中にフェル・グレーデンからの返事があったのでそちらも読みます。どうやら、歓迎してくれるようで、是非とも共同開発者になって欲しいとのことですの。それほどまでに研究資金がヤバイようなので、約束通り四億$を振り込んでおきます。追加のお金はしばらく待ってもらわないといけない事も告げておきましょう。

 これで時流エンジンの確保は可能ですの。問題はデュナミスとその配下の三人。デスピニス達は可愛いから仲間に入れたいですの。ただ、デュナミスをどうにかしないと不可能でしょうが。そう考えると……デュナミスは取り込んで、そこから彼女達を手に入れた方が楽ちんですわね。

 それにイルイ・ガンエデンも探して協力関係を築かないといけません。もしも破滅の王がアインストの封印を破ってでてきたら、彼女の力が必要ですの。

 まあ、とりあえず急ぎで考えるのは人類の統一ですの。プラント、火星、木星、月。最低でも太陽系は纏めないと話にもなりません。

 差し当たっては火星のヴァース帝国、木星、プラント、地球連邦政府、イノベイターの腐敗を取り除きますの。それから銀河連邦政府を作りあげて異星人などに対処する。これがベストでしょうが、絶対に上手くいかないですの。理想は理想。

 

「本当、地獄ですの」

 

 髪の毛を指でクルクルさせながら、呟きます。そこでふと思いつきました。手摺をあげて、ルリちゃんのシートベルトを外してルリちゃんを膝の上に誘導して頭を乗せます。後は撫でるだけです。

 

「と、東方不敗の居場所も調べないといけませんか。弟子入りしたいですし」

 

 後は……ああ、アルドノア・ゼロの主人公である界塚伊奈帆(かいづかいなほ)やGガンダムの主人公、ドモン・カッシュなどの居場所も調べないといけません。ドモン・カッシュはともかく、伊奈帆には専用機を用意してあげるのも手でしょう。原作では連邦が作ったカタフラクトにパーソナルトルーパーの技術が使われるはずなので、結構いいのに乗る可能性がありますの。

 後はオーブ連合首長国にあるモルンゲンレーテやコロニーのヘリオポリスも見張らないといけません。コロニー・メンデルで手に入らなければ、戦争が始まる前にヘリオポリスに行ってキラ・ヤマトのDNAを手に入れる必要があります。

 いえ、翌々考えたらそこまでではありませんの。SEEDの力は効率化ですから、ゼロシステムのような物です。ニュータイプとはまた違うのですから、そこまでこだわる必要はないかもしれませんが、素体という意味ではどう考えても東方不敗マスターアジアの細胞を手に入れて培養した方が強さ的に上なのは間違いありませんしね。とりあえず、キラ・ヤマトは放置しましょう。敵にならなければ一般人になっていても問題はありません。

 あ~エヴァンゲリオンの事も考えないといけません。ATフィールドをどうやって突破するとか、結構重要ですの。ゲームだからこそ、一定ダメージを超えたら攻撃が通りましたが、この世界までそうとは限りません。そうなると使徒の細胞を……ラミエルでしたか。アレ、凄く欲しいですわね。最低でも介入して手に入れましょう。武装の一つとして、ファンネルの代わりに小型ラミエルを大量に扱うとか、凄く楽しそうじゃありませんか? 

 たしか、ウィザーズブレインという小説で使われていたD3という武器が似ていますね。生身でも使えるようにしないといけません。絶対に確保してみせますの。私の趣味の為に! 

 あ、レイちゃんのDNAも貰っておきましょう。いえ、DNAじゃなくても一人ぐらい貰っても問題ないかもしれませんね。レイちゃんは量産型でいっぱいいますから。いっその事、改造してシスターズにするのもありですの? 

 まあ、しばらくは様子見をしておきますの。それよりも、マスター・ネメシスを作り出して世界へ通達しておきましょう。遠隔操作できるように設定して、お母様に作ってもらえばそれ終わりですの。

 

 

『当機は間もなくコロニー・ネオジャパンに到着致します。安全の為、シートベルトの着用をお願いいたします』

 

 

 考え事をしているともう到着したようなので、寝ているルリちゃんを元に戻してシートベルトをしてから待ちます。シャトルは指示通りに宇宙港へと入港し、無事に到着できましたの。

 

「ルリ、起きるですの」

「ん……お姉ちゃん……ここは……」

「シャトルの中で、無事に到着しましたの。ですから、起きてくれると嬉しいですの」

「ん~眠い……」

「仕方ありませんの。よっと」

 

 ルリちゃんをお姫様抱っこしてそのまま外に出ます。荷物は降ろしてもらえばいいですしね。ルリちゃんはまだ寝ぼけた状態で私の方に手を伸ばしてきます。小さな子みたいでとても可愛らしいですの。いえ、小さな子でしたわね。まだ11歳……下手したらもっと下ですし。

 こんな子を戦争に連れていくなんて、私は地獄行き確定ですわね。まあ、いっぱい殺していますから、いまさらでしょうけれど。

 

 コツコツと靴音を鳴らしながらシャトルから外に出て、連絡橋を渡ります。すると目の前には沢山の軍人さんが待っておりました。流石に武器は構えておりませんが、肩にアサルトライフルを持っています。

 

「ルリちゃん、ここからは一人で歩けます?」

「ん、大丈夫です……」

 

 流石に目が覚めてきたようで、顔を赤らめながら頷いて来たので降ろしてあげて後ろをついてきてもらいます。服の裾を掴ませておきましょう。大変可愛くてグッドですの。

 

「失礼。貴女が連絡にあったブロウニングの方でしょうか?」

 

 軍服を着た黒髪長髪の中年男性が声をかけてきたので、こちらもしっかりと敬礼して答えますの。というか、さっそく、Gガンダムでは薄いと言われた黒幕さんとの出会いですのね。

 

「はいですの。地球連邦軍特殊任務実行部隊所属の技術開発員のアルフィミィ・ブロウニングですの。こちらは妹で助手のルリ・ブロウニングですのよ」

 

 特殊任務実行部隊とは言っても、色々とあるので名乗っても問題ありませんの。問題があったとしても、そんな部署は存在しないと言われるだけですからね。書類上は一切、存在しない部隊ですから。ただし、権限はしっかりと与えられておりますし、任務の指令書もありますの。

 

「……どうも」

「私はこのコロニーを担当している地球連邦宇宙軍所属、ウルベ・イシカワ少佐だ。今回の件は急に決まったようなので、詳しい内容を教えていただけるだろうか?」

「構いませんの。今回、我々の目的は持ってきたパーソナルトルーパーであるヴァングレイを宇宙でテストすることですの」

「それだけですかな?」

()()()はそれだけですの」

「本来の目的もお聞かせ願えるでしょうか?」

「このコロニーで開発されている危険物の査察ですの」

「そのような物は……」

 

 隠そうとしていますが、ナノマシンの材料を含めて運び込まれている資材や使われているエネルギー量と報告された値の矛盾。更にもろもろの調査でわかっております。これらは全部、レモンお姉様達が突貫で調べてくれましたの。流石はシャドウミラーですの。

 

「ああ、既に確信は得ていますの。ナノマシンを使ったテラフォーミングと地球の環境を再生させるためのアルティメットガンダム。ナノマシンはご存じの通り、使い方次第で確かに地球を再生させる事だってできるでしょう。ですが、人体を分解してドロドロに溶かす事もできますの。そんな危険物を連邦政府も軍も放置はできませんの」

「それはもちろんです。ですから我々が監督をしております」

「少佐だけでは上が納得しませんので、ナノマシン技術に精通している我々がテストをするついでに来ましたの。それに少佐はあくまでも軍人。技術者ではないでしょう?」

「こちらにも信頼できる技術者はおりますが……」

「貴方が用意した技術者など信じられません。そうお偉方は考えたのでしょうね。何せ下手をしたら地球が滅んでしまうのですから、無理もありませんの」

 

 今回の件はガチ目に地球連邦政府のお偉方が関わっております。ヴィンデルはレモンお姉様が作ったもしも暴走した時の被害予想を使って上を説得しました。もちろん、本来は即座に停止させるのですが、テラフォーミングや地球の再生は彼等にとっても利益があります。それに開戦が間近に迫っているので軍としてはアルティメットガンダムを軍事利用したい思惑がありますの。

 

「まあ、そのような理由で今回の査察が入りましたの。また、軍としては技術は欲しいので開発はそちらと我々、両方の監視下で続けてもらいますの。もちろん、私も開発に参加させてもらいます。暴走した時の対策も組み込まねばなりませんからね」

 

 ぶっちゃけるとアルティメットガンダムはこのまま破棄するのは勿体無いので、アインスト化して乗っ取るのがベストですの。そもそもデザイナーはアインストをデビルガンダムを基にしたとも言われております。こちらは生体であちらは機械ですが、どちらにせよ危険物ですので最悪はヴァングレイで特攻をかましても破壊しますの。ただ、上手くいけば私の経歴にも書き加えられるので、名声が増えて動きやすくなります。相手を信頼させるには実績が必要ですしね。

 

「……」

 

 ウルベ・イシカワはこちらを見詰めながら、どう私を処理しようかと考えているんでしょうね。まあ、無駄な事ですの。

 

「あら、いがみ合う必要はありませんの。カッシュ博士の望み通り、作ってもらった後は彼等に運用を任せればよろしい」

「それでは軍が使えないではないですか?」

「何のために私達が開発から参加すると思うのですか? 別に一号機に拘る必要はありませんの。二号機や三号機を作ればよろしいのですから。必要なデータは余すことなく回収しますので、問題はありません。今回の件が片付けばその報酬もあなた方に支払われるでしょう。こちらは技術が手に入り、そちらは昇進する。なんら問題ありませんわね?」

「それは……」

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 これ以上望むなら、首を切るという事を動作で示してあげると彼も納得したようで、頷いてくれましたの。そも、既に上層部にバレていますし、こちらの申し出を断れば反逆者として本当に処分されますの。アルティメットガンダムが手に入っていない状態ではどう足掻こうと無理ですの。

 

「仲良くしますの。互いの目的の為に」

「わかった。だが、そちらは本当に大丈夫なのか? まだ子供みたいだが……」

「ご心配なく。完全記憶能力もありますし、ナノマシン技術を使って身体を若い状態に整えているだけですから」

「なるほど。見た目通りではないのだな」

 

 互いに握手しながら、ウルベ・イシカワの質問に答えますの。彼の疑問はもっともで、派遣されてきたのが私とルリちゃんの子供二人組だと信じられないのも無理はありません。

 

「ああ、それと部屋はアルティメットガンダムがある研究施設で構いません。どうせ寝ても覚めても研究と実験ですから」

「了解した。では、まずは開発メンバーを紹介しよう。ついてきてくれ」

「はいですの。ルリ、行きますの」

「うん」

 

 ルリちゃんの小さな手を握りながら、移動しますの。カッシュ博士達とミカムラ博士達と会う事になりますが、相手側の反応が楽しみですわね。

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 しばらく歩き、車に乗って移動し数十分。検疫処置などを受けましたが、そこはクラッキングして情報を書き換えた事で問題なしとして処分させました。コロニーは密閉された空間なので病原体の持ち込みは厳禁ですの。

 全ての検査が終わると研究所のある区画に連れて行ってもらいました。ウルベ・イシカワ少佐の後ろについて部屋に入ると、中に居た人達全員の視線が私とルリちゃんに集まってきます。

 それを無視して周りを確認すると到着した場所は管制室のような場所で、ガラスの向こうは無重力の空間になっております。そこに鎮座しているガンダムの頭部を見て、すぐにルリちゃんの手を引いてそちらに向かいますの。

 

「ルリちゃん、こっちですの」

「……アレがそうなの?」

「はいですの。アルティメットガンダム……私達の目的の一つですのよ」

「大きい……」

 

 ガラスに張り付くようにして製造現場を見ると、アルティメットガンダムの身体が作られているのがわかりますの。大体、基礎フレームが作られている所のようですわね。武装などは全然できていませんが、それでも30%から40%ぐらいは完成しているかもしれません。

 

「カッシュ博士、ミカムラ博士。お話していた方々をお連れした」

「ああ、話は先程、別の者から聞いていたが……本当にこの二人がアルティメットガンダムの監査役なのかね? それにしては……」

「そうらしいです。実際、軍の者と一緒に来ています」

「大丈夫なのか?」

「上はいったい何を考えているんだ……ここは子供が来るような場所ではないのだぞ……」

 

 ドモン・カッシュやキョウジ・カッシュと似た三白眼を持つライゾウ・カッシュ博士とミカムラ博士がこちらを見詰めてきていたので、振り返って改めてしっかりと挨拶しますの。

 

「私はアルフィミィ・ブロウニング。こちらは助手のルリ・ブロウニングですの。若輩者ではありますが、よろしくお願いするですの」

「よろしく、お願いします」

 

 ルリちゃんと一緒に頭を軽く下げてから、お二人を見ますが、やはり警戒されておりますわね。まあ、子供に危険な精密機械を触らせるわけにもいきませんしね。

 

「本当にナノマシンを扱う技術を持っているのか?」

「ええ、持っていますわよ、カッシュ博士。そもそも私達の身体には大量のナノマシンが入っておりますので、扱えなければ人の形すら保ててはいないかもしれませんの」

「なんだと?」

「まさか、コーディネーターなのか?」

「はいですの。私達は遺伝子を改造されて生み出された存在です。実際、私は見た目通りの年齢ではありませんのよ? ただ、この姿の方が可愛らしいからしているだけですの」

「若すぎないかね?」

「何をいっていますの! アルフィミィちゃんはこれで完成しておりますのよ!」

「そ、そうなのか……」

 

 カッシュ博士達が引き気味ですけれど、知った事ではありませんの。ここで重要なのは、私が見た目通りの年齢ではないと教える事ですの。実際に前世を合わせると……複数人が混ざっている可能性があるために普通に100を超えるかもしれませんの。含めなければ生まれて一年未満の赤ん坊ですのよ? 

 

「とりあえず、ナノマシンの技術に関してはかなり自信がありますの。パーソナルトルーパーなどのロボット技術は勉強中ですが、ナノマシン技術に関する事なので問題ないかと。そうですね……簡単にどれくらいかと言いますと、ナノマシンを操作できますの」

 

 懐から硬貨を取り出して見せた後、それをナノマシンで浸食して分解して一部を砂のような状態に変えますの。

 

「このように操作が可能ですの。これでも認められませんか?」

「いや、問題ない。失礼した」

「確かに、これなら……だが、そちらの子はなんなのだ? 助手とのことだが……」

「ルリは持ってきた機体に私と一緒に搭乗してもらうんですの。あの機体は一人ではまともに扱えないので、情報処理や武器の調整などをしてもらいますの。彼女もナノマシンを操作できるので、私共々問題はありませんの」

「任せてください」

「わかった。アルティメットガンダムの開発と君達が持ってきた機体のテスト、両方をやるのだね?」

「はいですの。アルティメットガンダムはあくまでもカッシュ博士達が作っているものですし、私の仕事は監査と安全対策が取られているかどうかを調べる事ですの。安全が十分に確認できない場合は本計画の凍結もありえますの」

「それは……」

「これは地球を再生するために必要な研究だが……」

「その研究で人類が滅んだり、地球が死滅してしまっては意味がありませんの。先程見せた分解を地球規模で行えるようになるのが、このアルティメットガンダムですのよ? ルリ、これを画面にお願いしますの」

「はい。ちょっと借りますね」

 

 ルリちゃんが機械をハッキングして操作し、私が送ったデータを表示させますの。それは人がドロドロに崩壊していく動画ですの。ルリちゃん達が居た研究所に保存されてた物で、ナノマシンが暴走するとどうなるかという事が克明に記されております。

 

「人体にこのように影響を及ぼす危険物を地球全体に放つなど、狂気の沙汰であり、とても認められませんの。ですので、幾重もの安全策が必要です。特にアルティメットガンダムの仕様を調べさせてもらいましたが、どう考えても人だけでは現行のインターフェースを使っても操作はできません。AIを使う予定ですの?」

「ああ、そうだ」

「そのAIが地球を再生させるのに人類を不要と判断する可能性がありますの。もちろん、対策は取るのでしょうが、人がやる事なのでミスが存在します。また、不確定要素がかかわってきますの。例えば大気圏突入でシステムにバグが生じるなど、可能性は様々ですの」

 

 これらは全て、原作で実際に起こったことです。ウルベ・イシカワとカッシュ博士に嫉妬したミカムラ博士が共謀して事件を起こしました。それによってカッシュ博士は奥さんが死亡し、キョウジ・カッシュはアルティメットガンダムに乗って地球へ逃亡。当然、彼等を追って派遣された軍と交戦し、負傷を負ったアルティメットガンダムはそのまま大気圏に突入して致命的なバグを発生させますの。

 そのバグによって人類を必要ない者と判断し、アルティメットガンダムはキョウジ・カッシュを生体コアとして取り込み、一年の間を地下で潜んで傷を回復させると同時に進化を行いました。そして、地球を再生させるはずだったアルティメットガンダムはデビルガンダムへと変貌したのです。

 

「しかし、そのような事は……」

「起こりえるというのか?」

「可能性としては低くありませんの。そもそも地球の環境を破壊しているのは人類がほとんどですの。地球を再生する役目を持つAIが人類を必要ない存在だと判断するのは当然ですの」

「プロテクトをかけたとしても、常に思考し続ければ論理破綻に陥るか……」

「そうなれば暴走する事は確実だ……」

 

 流石にカッシュ博士もミカムラ博士もすぐに理解してくれたので、対策を話し合っていきますの。今ならまだミカムラ博士も闇落ちしておりませんしね。少し嫉妬を感じているくらいみたいですし……原作前は最高ですの! 

 

「以上の事から安全策は必須ですの。まず自爆装置は鉄板として……」

「あの、そもそもAIで操作をするんじゃなくて、IFSでイメージした通りに操作をすればいいんじゃ……」

「いや、それがこの機体はスーパーロボット対戦に参加するためにも作られていてね。人の動きを真似るトレースシステムを搭載している。格闘家が実力を発揮できるようにするためのものなんだが……」

「いや、ミカムラ君。IFSは確かイメージを全て機械に伝えて操作する物だったはず。それならナノマシンを制御する時だけ、トレースシステムからIFSに変えればいけるのではなかろうか?」

「残念ながらその、スーパーロボット対戦の条約でコーディネーターの出場は禁止とされました」

 

 ルリちゃんの言葉で博士達が溜息をつきますの。あくまでも、アルティメットガンダムはガンダムファイト、スーパーロボット対戦用の機体という事ですの? 

 

「あの、一つぶっちゃけていいですの?」

「ああ、構わないが……」

「その方がいい意見がでるかもしれないからね」

「アルティメットガンダムでどちらもする必要なくありませんの? ファイターとしてのアルティメットガンダムと地球再生用のガンダム。二体作ればいいですの。これならIFSを使っても問題ありませんし……ああ、それこそ戦艦みたいなのを作ってファイタータイプを修理や補給できるベースにしたらどうですの? これならナノマシンで修理が可能ですし……」

「なるほど……確かに一つに纏めるよりも二つに分けた方がいいかもしれない」

「だが、戦艦を作る知識は流石にないぞ?」

「それでしたら、上に掛け合ってみますの。ひょっとしたら、戦艦の設計図が手に入るかもしれませんし、資金援助も受けられるかもしれませんの」

 

 言ってしまえばメンテナンスフリーの戦艦とモビルファイター……パーソナルトルーパーが手に入るので、軍も喜ぶはずですの。それにこれは私としてもナデシコを作る参考にもなりますし、是非ともやらなくてはなりませんの。

 それにしても、このまま上手くいけば……デビルガンダムはアルティメットガンダムのままで戦力になりますの。ただ、そうなるとせっかく戦力になるドモン・カッシュが育たない事になってしまいますが、そこはキョウジ・カッシュが現役で活躍できると考えれば何の問題もありませんわね。

 あれ、結果的にGガンダムは参戦してくれていて助かりましたの? これはやったー! 案件ですの! 原作前のGガンダム最高ですの! 

 

 

 

 

 

 




デビルガンダムさんのフラグが数年越しに持ち越されました。残念。
カッシュ博士とミカムラ博士により、自己進化、自己再生、自己増殖する戦艦の開発が開始されました。
スペックダウンしたアルティメットガンダムが開発されます。
ウルベ・イシカワが一時的に無害となりました。
ミカムラ博士が一時的に無害になりました。

アインストによる全世界へ宣戦布告計画が作成されました。
アインストによる地球全体のネットワーク化計画が作成されました。

シャドウミラーに自己増殖、自己再生、自己進化のナノマシン情報が流れました。

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

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