アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

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第18話

 

 

 

 急いでネオ・ジャパンコロニーへと帰投し、ハンガーにヴァングレイを移動させて固定します。それからハッチを開けてシートベルトを外して立ち上がります。それと座席の下に置かれている冷蔵庫からドリンクを取り出してルリちゃんにも渡しておきますの。

 飲みながら機体の状況をチェックしていると、外からメカニックではない軍属の方が入ってきます。この方はシャドウミラーから送られてきている監視員なので問題ありません。

 

「ブロウニング技術少尉。ヴィンデル少佐から緊急通信が入っている」

「了解ですの。ルリ、後の事はお任せしますの」

「わかりました。こちらは任せてください」

「お願いするですの」

 

 メカニックの人達に修理と弾薬やエネルギーの補充などをお願いだけして、シャドウミラーの方と無重力空間を抜けて一緒にとある一室へと移動します。ここはネオ・ジャパンコロニーの中でシャドウミラーが借りている部屋で、盗聴対策などをしっかりとしてあります。

 シャドウミラーの方が機械を操作するとモニターにヴィンデル少佐の姿が映し出されました。その後ろには色々と作業をしておられる方の姿も見られますの。大変、お忙しいようですわね。

 

『時間がないので要件だけ聞く。ヴァングレイのテスト状況は聞いているが、戦闘に耐えられるレベルか?』

「可能ですが、最新鋭の重装甲機体にエースパイロットが乗っていればきついかもしれませんの。正直、火力が足りません。先程もアルティメットガンダムとの模擬戦で敗北しましたしね」

『データは貰っている。これを見た限りでは問題ないと判断できる』

「でしたら、一つお願いがありますの」

『なんだ?』

「月面で火星と地球連邦が戦いますわよね?」

『高い確率でそうなるだろう。実際に我々も援軍に駆けつけるべく、準備をしている』

「それ、私も参加させてくださいですの」

『ほう?』

 

 月面で行われるハイパーゲート攻防戦。これが月面全体に普及するのなら民間人の救助を理由に施設に堂々と入れますの。それに月面にはマオ・インダストリーの施設がありますのでそこから技術情報を頂ける可能性があります。

 

「ヴァングレイの実戦テストもそうですが、月面にある技術情報は我々シャドウミラーにとっても欲しいものでしょう? ハイパーゲートやマオ・インダストリーが隠匿している技術があればレモンお姉様が作る機体も強化できます」

『確かにそうだな。だが、それは問題がある』

「建前は民間人の救助ですね。もしくは戦闘中に試作機の機体が制御不能になってそちらに墜落するとか」

『いいだろう。月面作戦への参加を許可する。ただし、常にアクセルと一緒に行動するようにしろ』

『俺がか?』

「お守りをお願いしますの、アクセルお兄様」

『自分でいいやがるのか……』

『アクセル』

『わかった。合流ポイントは月の手前でいいか?』

「はいですの。こちらからヴァングレイを打ち出して加速をすればある程度は問題ありませんしね」

『それはお前達だけだ。なんだあの機動は……本当に人間か?』

「改造人間ですもの」

『まあいい。合流ポイントまで来たら詳しい話をするぞ。それとお前が欲しがってた物もレモンが手に入れて用意してくれた。感謝しておけよ』

「もちろんですの!」

 

 両手を握りしめて喜びを再現しますが、アクセルはなんとも言えない表情をしておりますわね。まあ、物が物ですので、アクセルとしては嫌でしょう。

 

「アクセル(が持って来てくれる物)、太くて硬い身体の中に入れる棒、期待しておりますわ」

『アクセル……』

『待てお前! その言い方だとまるで俺が……』

「おやおや、どういう事かアルフィミィちゃんはわかりませんの。俺がなんですの?」

『よし、後で覚えてろよ』

「キャー犯されるですの~」

『遊びはその辺にしろ。アルティメットガンダムと戦艦の方はどうなっている?』

 

 アクセルで遊ぶのはこのぐらいにして、しっかりとお仕事のお話をしましょう。

 

「アルティメットガンダムはほぼ完成しておりますの。戦艦は現在組み立て中ですわね。ここから実際に動かしてテストし、合体機構も試す予定ですの」

『問題はないのだな?』

「今の所はありませんの」

『監視は置いた方がいいか』

「それはもちろん必要ですの。ウルベ・イシカワ少佐がどう動くかわかりませんしね」

『カッシュ博士達の監視も必要だろう』

「暴走の危険性はしっかりとお教えしましたの。流石にそこまで愚かだとは思えませんが……」

『一応、つけておく』

「わかりましたの。どちらにせよ私は月面に行かせてもらいますしね。ここで欲しい技術情報はほぼ手に入れましたので、後はこちらで作る時に他の技術との兼ね合いですの」

『別の監視員を送っておく。そちらで得た技術情報はレモンに送っておけ。アルティメットガンダムの機体データもな』

「畏まりましたの」

『以上だ』

『時間は余りない。急げよ』

「了解ですの」

 

 綺麗な軍人式の敬礼をしてから部屋を出て、必要な物を準備していきますの。着替えとかこちらで買った事物とかですね。といっても、流石にルリちゃんの分まで許可なく片付ける事はできませんの。私は身体が女でも心は男なので、色々と問題ですの。まあ、一緒にお風呂とかも入っているので今更でしょうが。

 

『ルリ、月面に赴き火星の連中を叩きに向かう事になりました』

 

 ブレインコンピュータを通してルリちゃんに連絡をし、ヴィンデル少佐とアクセルの二人と話した内容を伝えますの。

 

『目的はわかりました。それで他にもあるんですよね?』

『ここを引き払いますから、部屋にある服とかの私物を片付けないといけませんの』

『ヴァングレイの修理と補給がまだ終わっていないので、お兄ちゃんの方でやっておいてください』

『いいのですの?』

『はい』

『そちらのお手伝いは要りますの?』

『大丈夫です。後20分程で終わりますから』

『了解ですの』

 

 ルリちゃんの荷物も一つのスーツケースに纏めます。もう戻ってきませんし忘れ物はしないようにしないといけませんの。ちなみにスーツケースに入らない物が一つだけあるので、それは私が直接運びますの。

 さて、荷物を纏め終えたらモニターで携帯食料と飲み物を注文して格納庫に届くようにしておきます。

 

「よし」

 

 部屋を見渡して改めて確認しますが、綺麗に片付いて忘れ物は一つもありませんの。これで問題ないので、次はネオ・ジャパンコロニーの内部に仕込んであるバックドアやこっそりと追加した監視装置なども確認しますの。

 こちらも確認が終われば隠蔽をしっかりとしてアクセスログとかを完全に綺麗にします。こういうのは私よりもルリちゃんが得意なのですが、流石にこんな汚い事をさせるのはどうかと思いますので私がやりますの。幸い、模倣などで進化するアインスト・アルフィミィに自己進化・自己増殖・自己再生をするナノマシンを適応しているのでルリちゃんを教師にして二人で電子戦をやっていけば互いにどんどん成長できますの。ちなみに勝敗は1258戦して1246敗ですの。12戦だけ盤外戦術で勝ちました。やった後にルリちゃんから凄い目で見られましたので、もうやりませんの。

 

「ん」

 

 スーツケースを持って部屋から出て格納庫を目指します。通路で出会う職員の方々と挨拶をしながら格納庫に到着すると、ルリちゃんがちょうどヴァングレイから出てきました。手に端末を持ちながら、作業をしているようですの。

 

「ルリ」

「お姉ちゃん、それを手に持ってきたのですか?」

「誰もツッコんでこなかったですの。はい、ルリちゃん」

「はぁ……これ、ラピスのお土産なんですが……」

 

 ルリちゃんに渡したのは白い兎と黒い兎の大きなぬいぐるみですの。ルリちゃんぐらいの小さな女の子だと一抱えするぐらいですわね。耳と足を含めると一メートルくらいですし。

 

「残った片方はルリちゃんの物ですの」

「要らないって言ったんですけど……」

「気にしないですの」

 

 ヴァングレイのコクピットに備え付けてある収納スペースにスーツケースを入れます。その次に届いた携帯食料と飲み物を補充しておきます。ちなみに濾過装置も入った緊急時用のサバイバルキットとかもありますの。これ、いざという時に聖水を飲むためにも使うそうですの。まあ、大人のオニイサマ達には残念なお知らせですが、アインストである私達は使わないですの。

 

「修正はできましたけれど、追加武装が来るんですよね?」

「そうですの。黒くて大きくて太い棒が手に入るんですの」

「黒くて大きくて太い棒……ですか?」

「二人で一緒にぶち込んでやりますの」

「はぁ……」

 

 やはり、ルリちゃんにはまだわかりませんわね。無表情ですけど、ずっと一緒に居るのでだいたいわかるのですが……これは本当に理解していませんの。周りのメカニックの人達は咳き込んだり、顔を赤くしたりしていますが。

 

「データは後で送ってもらうとして、今は博士達の下へ挨拶に向かいますの」

「わかりました。お世話になったのでしっかりとお礼を言っておかないといけませんね」

「ですの」

 

 ルリちゃんは受け取ったぬいぐるみ二匹を私と自分のリニアシートに乗せていきました。アレ、これってもう片方は私の物扱いされませんの!? 

 

「それじゃあ、挨拶しに行きましょう」

「そうですね」

 

 ルリちゃんに手を握られて引かれていきますの。そのまま博士達が何時も居る場所に移動したのですが、そこでは当然の様にカッシュ博士とミカムラ博士、キョウジさんや研究者、メカニックの人達も居ます。ですが、普段は居ない者までも沢山居ます。

 

「ウルベ・イシカワ少佐」

 

 そう、この部屋に普段は来ないウルベ・イシカワ少佐までもが居たのですが、まあ理由はわかりますの。

 

「君か。軍部の命令は届いている。月面の防衛線に参加するのだろう?」

「そうですの。ですから、お別れの挨拶をしに来ました。生き残りはするでしょうが、次の任務が与えられる可能性は高いですからね。正直、完成まで居たいのですが、後はソフトウェアなどの微調整ですので、開発という意味では丁度いいです」

「確かにそうだ。開発はほぼ終わっている。後は合体機構と戦艦を組み立てて実験するくらいだ。ソフトウェアも完成しておるしの」

 

 ソフトに関しては私とルリちゃんが徹底的に協力しました。それに戦艦部分は元からトライロバイト級万能戦闘母艦の物を使っていますし、追加した物はほぼブロック機構で付け加えてから更に装甲をマシマシにした感じですの。そのせいか、まるでムカデみたいになりましたの。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。ええ、ヤッちゃいました。最悪、この工場ブロックとかは破棄しても自爆させる事もできますの。

 

「シミュレーションは完璧ですが、実際に動かすとどうなるかはわかりません。一応、マニュアルと考えられる修正パッチを作っておきましたので、使ってください」

「助かるよ」

「本当に二人の能力には驚いた。悔しいぐらいだ」

 

 カッシュ博士とミカムラ博士が私達に話しかけてくれました。その内容がちょっとどころじゃないほどやばいですの。具体的にはミカムラ博士がこちらにも嫉妬してきましたの。これはちょっとお話をしておかないと不味いですの。キョウジさんの台詞を奪う事になりますが、仕方がありませんの。

 

「ところで、イシカワ少佐。ネオ・ジャパンコロニーから戦力は出しますの?」

「いや、今回ネオ・ジャパンからは出さない事になった」

「何故ですか?」

「アルティメットガンダムが完成していないし、スーパーロボット対戦ではないからだ」

「それはあくまでも建前だ。それにアルティメットガンダムは完成している。戦艦の部分は確かにまだだが、充分に戦える。実際に模擬戦で彼女のヴァングレイに勝っているのだから実績はある」

 

 イシカワ少佐の言葉にキョウジさんが反論しました。確かに戦艦は完成していませんが、アルティメットガンダムの上だけでも馬鹿みたいに強いんですよね。

 

「それでもだ。今回、我々は戦力を派遣しない。理由は他の不穏分子を警戒しなくてはいけないからだ」

「プラントか」

「ええ、カッシュ博士の言う通り、プラントが怪しい動きを見せています。また、アインストがどう動くかもわかりません。地球の全勢力を月に差し向けるわけにはいきません」

「くっ……」

「凄く納得できる理由ですの。わかりました。それでは戦艦の方で採用するテスラ・ドライブを使った電磁カタパルトだけは使わせてくださいですの」

「わかった。試射の実験も兼ねて許可しよう」

「ありがとうですの」

 

 カタパルトが使えれば速度が全然違いますの。キョウジさんの扱うアルティメットガンダムが無いのは戦力的に痛手ではありますが、まあいいでしょう。私が望むのは地球連邦軍の勝利でも敗北でもありませんの。手に入れる技術を回収できればよいのです。現状、地球と火星ではどちらの戦力が高いかどうかもわかりませんし、ベストは両陣営の膠着状態。月でハイパーゲートを壊さない程度に覇権争いをして欲しいですの。

 

「しかし、アルフィミィとルリちゃんが居なくなると寂しくなるな。ルリちゃんだけでも置いていかないか?」

「それはいい」

「うむ」

「ノーコメントだ」

 

 キョウジさんもちゃんとした理由なので諦めたようですの。しかし、ルリちゃんを引き抜こうとは不逞輩ですの。それにミカムラ博士以外、全員がルリちゃんを置いてけと止めてくださいですの! まるで私が要らないみたいですの! 

 

「それは仕方がありませんの、ルリちゃんが居なければ私はとっても困りますの! ぶっちゃけると体当りしかできなくなりますの!」

 

 ルリちゃんを抱きしめて彼女の頭を首筋に埋めながら必死に守りますの。

 

「お姉ちゃん……大丈夫ですよ。私もちゃんとついていきます。お姉ちゃんだけだと心配ですし」

「うぅ、ルリちゃん……」

「やれやれ、流石に諦めるしかないな」

「私もキョウジさんに負けたままここを去るのは嫌なんですけど、命令なら仕方ないですの。軍属ですし」

「よく言うな。殺す気で来られたら負けていたのはこちらかもしれないんだが……」

「いえいえ、そんな事はありませんの。私はまだまだ素人でエースの方々には全くもって敵わないですの」

 

 本当に何時か、絶対に超えてやりますの! いくらアインスト・アルフィミィの身体を持っているとはいえ、本当にこの世界のエース達は化け物ばかりですしね。

 

「いやいや、あの速さで突撃してくるのは色々と可笑しいからな」

「苦肉の策ですの。あ、私はミカムラ博士と話がありますので、ルリにアルティメットガンダムの照準システムについてお話しをしてあげてくださいですの」

「はい。どうかよろしくお願いします」

「そうか。照準とかはルリちゃんが補正してくれますからね」

「わかった。預かろう」

 

 さて、ルリちゃんを預けてからミカムラ博士の場所まで移動するですの。

 

「ミカムラ博士、ちょっといいですか?」

「あ、ああ、構わないよ」

 

 ミカムラ博士を連れて少し離れた所に移動して話します。

 

「ミカムラ博士はカッシュ博士に嫉妬などなさりますの?」

「え? な、何を言っているのかな?」

「カッシュ博士は自己進化・自己再生・自己増殖のナノマシンを開発なさいました。ですが、ミカムラ博士は……」

「ああ、そうだ。私は嫉妬している……カッシュ博士だけじゃない。君達にもだ。君達はことナノマシンの分野とプログラミング技術がやばい。いや、正しくは演算能力が凄まじい。本当にデザインチャイルドやコーディネーターと言われるだけはある」

 

 バレてますわね。ただ、それで問題ありませんの。今の私はあくまでもナノマシン研究所に居た研究者達、それに念動力を使った直感。後は馬鹿みたいな演算能力を使った膨大な数のシミュレーション。その結果、技術は飛躍していきますの。ちなみにソフト面ではルリちゃんに全く勝てませんの。彼女は魔法使い級ハッカーに超高性能な演算機器。対してこちらは同じく超高性能な演算機器は変わらずでもただの初心者ハッカー。こうなればもう結果はわかりきっていますの。一般人が魔法使いに勝てるはずありませんの。

 

「確かに私達は特別かもしれませんが、それはミカムラ博士も変わりませんの」

「なに?」

「私達が専用機みたいな物を作るのに才能があるように貴方は誰にも使いこなせる量産機を作り上げる才能がありますの。特にシャイニングガンダムはともかく、ライジングガンダムでしたか。あちらは格闘家などでなくてもモビルトレースシステムを使える素晴らしい機体のようですね」

「何故それを……いや、君達の役割を考えれば当然か」

「どちらにせよ、沢山の人に使われるのはミカムラ博士が開発した物ですの。アルティメットガンダムなんて特殊機体はそんな数は用意できませんの。資金や資材の関係もありますからね。そもそも天才同士が同じ分野とは限りませんの」

「だが……」

「貴方は間違いなく天才ですよ」

 

 何せシャイニングガンダムどころか、ゴットガンダムをほぼ独力で開発しきったのだ。この人も間違いなく天才です。

 

「少なくとも私はそう思っております」

「ありがとう……しかし、そうか……量産機か。頑張ってみよう」

「お願いしますの」

 

 これできっと大丈夫ですの。カッシュ博士とミカムラ博士は大丈夫でしょう。アルティメットガンダムはデビルガンダムにならなくてよかったですの。

 怖いのはウルベ・イシカワ少佐だけですので、監視は継続してもらいましょう。

 

 

 

 

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

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