アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

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第19話

 カッシュ博士とミカムラ博士、それにキョウジさんとお別れして私とルリちゃんはネオ・ジャパンコロニーから月面へとヴァングレイに搭乗して移動しておりますの。テスラ・ドライブを利用した電磁カタパルトを使うのは輸送機では使えません。そこまでの大型化は作れておりませんし、あくまでも機体を打ち出す為ですから。

 

「第一加速が終了しました。続いて第二加速を開始してください」

「了解ですの」

 

 テスラ・ドライブとスーパーバーニアを使い、一瞬だけ速度を速めて後は慣性の法則に従ってそのまま流します。ただ、身体にかかる負荷はある程度すれば楽になりますの。

 

「ルリちゃん、少し運転を任せて構いませんか?」

「構いませんよ」

「ではお願いします」

「はい」

 

 目を瞑りながら、精神だけをもう一つの身体、ネメシスの方に移します。といっても、思考を割く程度ですの。それにやることは簡単です。

 

『レジセイア。月面での争いは参加せず隠密行動に徹しながら引き続きハイパーゲートとヴェーダの解析を続けよ。全ての兵力は月面内部に仕込ませ、指示があるまで待機せよ』

『了解した』

 

 擬態まで使えば問題ないでしょう。これで地球連邦軍はアインストを見つけられる可能性がかなり低くなりますの。見つからなければ確実に攻めてくる火星の者達との関係は崩れて戦闘が開始されますの。そもそも地球連邦としては火星の独立なんて認められませんから、第三者であるアインストが介入しなければアルドノア・ゼロの原作と同じ事が起こるでしょう。つまり、月の半分を消滅させるハイパーゲートの消失。ならば、やる事など一つですの。

 

『お母様、お願いがありますの』

『なんだ?』

『タイミングを見計らって月面にあるハイパーゲートを回収したいのですが、私にも自由に出来る亜空間を作って頂けませんか?』

『ふむ……破滅の王を見つけた報酬ということであれば構わん。しかし、それだけでよいのか? もう少し与えてやってもいい。破滅の王とはそれだけ危険な存在だからな』

『でしたら、こんな事もできますか?』

 

 計画をお母様にお話すると、お母様は少し考えこんだようですの。

 

『かまわぬ。手伝ってやろう。このままお前の想定通り行けば地球に被害は免れん』

『ありがとうございますの。頑張ってお母様の期待を超えるよう誠心誠意努力するですの』

『うむ』

 

 よし、これで自由にできる空間が手に入りましたの。まあ、言ってしまえばアイテムストレージやアイテムボックスです。それでも、これがあると無いとでは全然違いますの。

 

 さて、月面はこれでいいとして……次はフェル・グレーデン博士の方ですね。こちらはちゃんと資金を振り込んであるので問題ありません。彼から論文や現在のデータを送ってもらって、そちらを演算して問題点を上げて送り返しておきますの。私では問題点を上げる事はできますが、新たな事を生み出す事なんてできません。ですので、後はフェル・グレーデン博士の頭脳と閃きですわね。ああ、念の為にアインストの護衛をつけておきましょう。

 といっても、クノッヘンとか大きすぎますし、人型のアインストもそこまで手に入れているわけでもありません。そもそも人型だとフェル・グレーデン博士達にどうやって説明するかも考えないといけません。それに身分証もありませんから職質されたら終わりです。そう考えると見付からずにスパイ活動や護衛ができる素晴らしくも鬱陶しい存在が世界には居ますの。

 コードネームはインセクト(昆虫)。スパイウェアとしても十分でしょう。蚊や蠅のアインストを作り出し、地球上に放てば色々と情報を収集できますの。護衛としては近くに殺戮用の蜂を用意しておけばいいでしょう。蚊だと血液サンプルの回収もできますので、とても便利ですわね。それに昆虫ならどこに居てもおかしくはありませんしね。

 とりあえず、昆虫を採取するように命令し、それを模倣させてナノマシンを体内に埋め込んで毒性を強めて放っておきますの。護衛としてもフェル・グレーデン博士達の家族には一人10匹ほどつけておけば大丈夫でしょう。ついでに人探しもさせればいいでしょう。探すべきは東方不敗マスターアジア。ガンダムマイスター、人工生命体イノベイド。ギリアム、イングラムなどなど……まあ、違法研究者達がいる秘密研究所とかも調べさせましょう。ネットとリアル、同時に操作するにはこれが最善でしょうね。それと管理が面倒なので指揮ができる個体も必要ですがルリちゃんとオモイカネに丸投げしておきましょう。

 

 次はラウ・ル・クルーゼですが、彼から返信がきました。話が聞きたいとの事でしたのでこちらの手札として、アインスト化と身体のサイボーグ化などを提案し、私達の味方にならないかと伝えておきます。もちろん、テロメアについて解決策を考えている事もしっかりとお伝えしておきますの。

 まあ、ラウ・ル・クルーゼはこちらの味方になってくれればうれしいですが、そうでないのなら原作通りに殺してから取り込ませて頂きますの。彼のキラ・ヤマトに匹敵する操縦技術は欲しいですからね。流石にキラ・ヤマトを殺すわけにもいきませんし、彼の代わりですの。

 

「お姉ちゃん避けてっ!」

「っ!?」

 

 ルリちゃんの言葉へ即座に反応して回避行動としてヴァングレイを斜め下に動かし、念動力で嫌な予感がしたので盾を斜めに構えておきますの。するとそこに極大の粒子ビームが飛んできてフィールドで少し歪曲しながらも貫通して盾で滑るように上へとズレていきました。もしも回避しながら盾を構えていなければコクピットに直撃でしたわね。

 

「対象は!」

「駄目です! ジャミングされているみたいでレーダー系統が何も使えません!」

「では目視ですの! ルリちゃんは相手の射角から計算……っ!」

 

 全天モニターをしっかり見ながら話していると、嫌な予感がしたので急制動をかけて即座に更に上に上がると、今度は細いビームが飛んできましたの。

 

「計算終了しました。出します!」

「あっちですか! ゼロシステム起動!」

 

 ルリちゃんが示した方向に突撃すると、デブリが沢山見えてきます。同時に念動力が嫌な気配を伝えてくれるので、それとゼロシステムによる演算した未来予測で行動を選択しながら高速で駆け抜けていきます。25Gまで瞬時に上げて接近すると、あちらからも正確無比な精密射撃がどんどん飛んできます。

 

「お姉ちゃん、このままじゃデブリに……」

「それで構いませんの! まずは隠れている子猫ちゃん達を炙り出してやるですの!」

「わかりました。ミサイル、発射します」

 

 突撃しながら両肩部にあるブースターポットミサイルと脚部ミサイルを目の前に迫ってきているデブリに発射し、即座に上へと加速して逃げますの。後方ではでかい爆発が起きてデブリは吹き飛んでいきますので、ある程度距離を取れたら高速で反転して停止。それからルリちゃんが出してくれた大口径陽電子衝撃砲・迅雷ちゃんを構えて出てくる奴をしっかりと見ながら先を予測して撃つ準備をしますの。

 

「目標を確認しました」

「狙い撃ちますの!」

 

 爆発の光から出てくる影の移動先に向かってポジトロンカノンを連射し、冷却が必要になったら両手の盾にあるハンドガンの月影と右腕の電磁加速砲の月光を放ちながら突撃しますの。

 相手はポジトロンカノンを何かのフィールドで防ぎますが、二発目で貫き、三発目で分厚い装甲によって防がれました。ですが、かなり吹き飛んだようですわね。

 

「ちっ」

 

 しかし、その後ろから別の機体が出て来て狙撃してきます右にスラスターで機体を移動させながら、即座にスーパーバーニアで加速して接近します。そこで相手の姿が見えましたの。

 

「は?」

 

 思わず口から出てしまったのはそんな声でしたが、無理はありませんの。ダッテ、マサカ相手ガ彼等ダナンテ、ダレモ思イマセンノ……

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

「今回のターゲットを伝えるわね。ターゲットはネオ・ジャパンコロニーから月面方面へと高速で移動中の機体よ」

「この速度で移動ってマジかよ?」

 

 画面に映し出されているのは信じられない速度で移動している機体だ。確かに瞬間的には出そうと思えば出せるが、常にあの加速で動かしているのは普通はもたない。

 

「ええ、信じられないけれど事実みたいね」

「まさか、疑うのか?」

「いいや、それよりもなんでコイツを狙うんだ?」

「コイツがアインスト・ネメシスである可能性が高いからだ」

「ほう……」

「調べた限り、このアルフィミィ・ブロウニングという少女は本来存在しない者だ。出生記録はもちろん、全てのデータが改竄されている」

「それだけじゃ実験体にされた奴やデザインチャイルドだって線もあるはずだ」

 

 青いパイロットスーツの刹那が画面に表示された水色の髪の毛を持つ綺麗な少女を見ながら告げる。

 

「それは有り得ない。彼女が確認された時にアインストが使ったと思われる転移反応も確認されている。すぐに姿を消したようだが、その前に彼女の存在が近くにある監視カメラに全く映っていなかった。確実に転移してきたことの証明だ」

「その子はどう言っているんだ?」

「どこかの施設で実験体にされていたらしい。そこで植物のような物を埋め込まれて使えるようになったと言っていたが、そのような研究施設は未だに発見されていない。破壊された物も調べてはいるが……」

「それだけじゃ、確定とは言えないな」

「その通りよ。もしかしたら、彼女はアインスト側に捕まって実験体にされただけかもしれない。でも、今はそうも言ってられない状態なの。実はヴェーダがアインストに襲撃を受けているみたいなの」

「なんだと!」

「事実だ。このままではアインストにヴェーダが乗っ取られる可能性がある。その月面に高速で移動する怪しい存在というわけだ」

「ヴェーダの解答ではアルフィミィ・ブロウニングは黒よ。アインスト・ネメシスの喋った言葉とアルフィミィ・ブロウニングを調べた結果、声紋や姿は違っても喋り方などは共通する部分があったわ。まるで両方とも誰かを演じているみたいにね。どちらにせよ、彼女がアインストと繋がりがある事は確定なの。だから、捕獲を優先して行動するわ。これで彼女を助けにアインストが出てきたら、敵だと確定するようなものだしね」

「了解した」

 

 とまあ、こんな感じでガンダムマイスター三人で月面へと通るルートで待ち伏せて襲撃を仕掛けた。最初はヴァーチェによる長距離砲撃。相手は撃った直前でこちらに気付いて回避しやがった。テスラ・ドライブによるフィールドを貫通させる最低限の仕事はできたが、それだけだ。

 まあ、回避された時の事も考えて俺が合わせるように狙撃したんだが、それすらも回避された。そして、俺達が潜んでいるデブリ帯に近付いてきたので、刹那が奇襲しようとしたが、その前にデブリ帯ごとミサイルでぶち壊しやがった。俺達は即座に回避して、デブリの散弾を避けた。同時に重装甲であるティエリアのヴァーチェを盾にして爆発から出たんだが、当然のように待ち構えていてヴァーチェに弾丸を当ててくる。その威力はかなりの物で、ヴァーチェのGNフィールドと重装甲が無ければやばかった。実際に装甲がひしゃげているのも見て取れた。

 相手はこちらに突撃してくるので何発か撃ってみたが、直前まるでこっちの攻撃を知っているかのように回避してきやがる。

 ヴァーチェのパイロットであるティエリアもGNバズーカを放つが、構えて撃つ前に既にそこにはおらず、一瞬で数百メートルを移動している。俺とティエリアによる弾幕も右に避けたと思ったらすでに左に居たり、気付けば下に居たり、とんでもない速度だ。宇宙空間にスラスターの光で無数の線が出来てすらいる。

 

「刹那!」

『任せろ』

 

 近接戦闘用の機体である刹那のガンダムエクシアなら、対応できる。その間に俺達は距離を取って援護するのだが……相手はエクシアとは戦わずに距離を取り、弾幕を放ちながらこちらへと突撃してくる。それに対応して撃っていくが、相手は回避していく。ヴァーチェの攻撃はGN粒子の関係であまり連続で撃てない。

 だから、こちらが狙撃して近づけないように撃っていく。それに刹那が後ろから襲うのだが、相手はまるで後ろにも目がついているかのように回避してからエクシアの後ろに周り、胸にあったマシンキャノンをぶっ放してくる。エクシアは剣を盾にして相手に蹴りを放つことで防ぎ、距離を取る。そのタイミングで俺とヴァーチェが攻撃するが、相手も即座にスラスターを使ってじぐざくに無茶苦茶な軌道で回避しやがる。

 

「大丈夫か?」

『問題無い。相手の練度はそれほどじゃない。ただ速いだけだ。俺とエクシアなら勝てる』

「そうか。確かに射撃技術もどちらかというと面に対する攻撃だしな」

 

 だが、その速度が恐ろしいんだが……まあ、慣れてしまえばそれまでだ。

 

「ティエリア、粒子残量はどうだ?」

『問題ない。回復した』

「了解。それじゃあ、狩りを再開しようか」

 

 そう思ったら、相手から広域通信がきた。

 

『こちらは地球連邦軍所属、アルフィミィ・ブロウニング少尉ですの。貴官らの所属と目的を教えてくださいませんか?』

「今更かよ」

『応じる必要はない』

『こちらは月面に向かっているだけなのですが……っと! 問答無用ですのね!』

 

 即座にティエリアが攻撃を開始し、刹那が突撃する。俺は一度隠れてタイミングを見る。

 

『あははは、そっちがその気ならやるだけやってやりますの!』

 

 通信が切れると馬鹿みたいに速度が上昇しやがった。それも戦い方がやばい。刹那の攻撃をわざと受けてGNソードを掌に受け止め、至近距離から突撃してエクシアを抱きしめやがった。そのままエクシアを盾にしながらヴァーチェに突撃する。ヴァーチェも流石に撃つわけにいかずに逃げるが、それを馬鹿みたいな加速でおいかけていきやがる。

 刹那は逆に速度を落とそうとなんとかしているが、それよりも相手の加速度が凄い。ヴァーチェは逃げられずにデブリへと突撃していく。どんどん埋め込まれていくヴァーチェとエクシアだが、それは逆にチャンスでもある。

 

『ヴァングレイとガンダムマイスター二機。とってもいい計算ですの。さて、ルリちゃん、自爆させてこの辺り一帯消し飛ばしますわよ。脱出準備をしますわ』

『了解』

 

 ちっ、相手はこのまま自爆してエクシア達を葬り去るつもりのようだ。流石にそれはまずい。狙撃してもおそらく意味はないので、このまま近付いて相手を蹴り飛ばす。

 

『助かった』

『すまない』

「いいさ。それよりも相手は……」

『問題ない。相手の腕は斬り落とした』

 

 宇宙空間に漂う相手を見ると、両腕は既になく、足もかなりボロボロだ。これなら確保ができるか? 

 

『三人共、撤退して』

『どういうことだ?』

『連邦軍の艦がやってきているわ。時間切れね』

『了解した』

『おい、どこに行くつもりだ?』

 

 いつの間にかそこには21メートル前後の青と白の機体。データでは確か、フレモンド・インダストリー社が開発した連邦軍の指揮官用の強襲人型機動兵器。搭乗者の脳波パターンを解析・記録し、機体側からフィードバックをかけることによって半強制的に同調させる究極のマン・マシン・インターフェイスシステムを搭載しているとヴェーダの情報にあった。

 

『せっかく俺の部下を可愛がってくれたんだ。無料(ただ)で返すわけないだろうが』

『きゃ~アクセルお兄様ステキですの! あ、敵の解析データはこんな感じですの。ルリちゃんが吐きそうなので後はお任せしますの』

『ああ、任せておけ』

 

 そこからは地獄だった。連邦軍の中でも腕利きのようで機体性能で勝っているというのにアルフィミィ・ブロウニングに善戦されたこともあり、ヴァーチェが装甲をパージする事でどうにか逃げる事ができた。しかし、ヴァーチェがあんな物だったなんて知らなかったな。

 

 

 

 

 

 

 




野生のガンダムマイスターが操るエクシア、デュナミス、ヴァーチェ現れた! 
勝利条件
増援が到着するまで耐え抜く。
敗北条件
ヴァングレイの撃墜及び捕獲。


移動中に襲撃されるのは当然だよね! 情報の出所はネオ・ジャパンコロニーのなんとか少佐

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

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