アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

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第33話

 

【奇戒島近郊 タウゼントフェスラー】

 

 

 準備が全て整ったので、黒騎士とゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)を六機ずつの十二機を用意しました。どれも安定化させる事に成功したブラックホールエンジンを搭載したエース仕様の高性能機体となっております。制御をサポート用のAIが行うことで安全に扱えるようになっております。ちなみに二機増えたのはカルヴィナさんとライルさんの機体ですの。合計十三機の機体を乗せたタウゼントフェスラー五機は順調に進んでおります。

 

「さて、もうまもなく突入予定時間になりますが、準備はよろしいですの?」

 

 私は席に横並びに配置された座席に座っている各々方やモニターに写っている方達を見ます。カルヴィナさん達、ベテランの方々は堂々としていますが、ライルさんは不安そうですね。それと地球連邦軍の方から見届け役と保険として送られてきた女性二人の士官さんの一人は楽しそうにこちらを見ています。もう一人は不安そうですの。

 お名前は確か、グレンファルコンの隊長を務めるスカーレット・ヒビキさんと同部隊所属の技官由木翼さんでしたね。彼等は地球連邦軍の軍服を着用しています。

 私達の方はナノマシン技術と衝撃への耐性を上げるためにジェルを仕込んである戦闘用の表が黒色の生地に裏が白色の生地になっているジャケットを着ております。こちらは衝撃を受けたらナノマシンが分子構造を変更させてヘラスと同じシステムで硬質化し、生地に仕込まれているジェルが衝撃を吸収してくれます。基本的な性能としては銃弾は問題なく防ぎます。対物ライフルでちょっと吹き飛ばされる程度ですの。ただし、ビーム兵器は勘弁ですの。アレは防げませんので回避推奨ですね。後は首にかけている特殊なマスクです。こちらは酸素を供給したり、毒を分解して無害にするシステムが組み込まれております。UG細胞を使った地球浄化システムのちょっとした応用ですの。ちなみに私は臍出しの、胸と少し下だけを隠すシャツと短パンを履いておりますの。

 

「問題ない」

「はい、大丈夫です……」

「まあ、貴女達はあくまでも私達の見届け役ですので、出番はないでしょう」

「そう願っているよ」

「あの、あなたみたいな子供が部隊の指揮を……?」

「まあ、私がトップですし、安全に突入するには私の機体でしか無理ですの。ちなみに命令だけ出すので皆さんは好きに暴れてください」

 

 私の言葉に全員が驚いた表情をしますが、構いません。

 

「基本的にここに居るのは厳しい選考試験を突破した優秀なパイロットだけですの。私が拙い指揮をするより独自に動いてもらった方がいいですの。ただし、命令は聞いていただきますし、連携は大前提だと思ってください」

「ある程度の裁量は私達次第って事ね」

 

 カルヴィナさんの言う通り、皆さんは好き勝手に連携しながら戦った方が戦果は大きくなるでしょう。大まかな命令だけ与えておけばいいはずですの。まあ、烏合の衆と言えばそれまでなので指揮を覚えるか、指揮官を用意しないといけませんね。戦術予報士でしたか、今だけは欲しいですの。ルリちゃんが成長すれば必要はありませんし、その教育もルリちゃんやラピスちゃんに施してはいますので指揮官は問題なくなる予定ではありますの。

 

「臨機応変に頑張りますの。というか、中の情報なんてないのでどうしようもありませんの。ですので、最初は私が道を開いたらそこから突入し、空中でパーソナルトルーパー隊が出撃。降下地点の安全確保をお願いします。まあ、上空からゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)の一斉射撃で蹴散らしてくださいな。同じターゲットを狙わないようにブレインコンピュータのリンクシステムだけは必ず使ってください。無駄なく迅速に対応するのが一番ですもの」

「確かにそうね。それでゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)で残敵を掃討して安全を確保というわけね」

「そうですの。それが第一段階となります。第二段階として情報収集を行い、第三段階で各プラントの停止と重力炉の停止を行います。まあ、私から出す命令(オーダー)見敵必殺(サーチアンドデストロイ)ですの。私達の邪魔をする者は排除してください。ただし、施設や地表へのダメージは出来る限り控えるようにお願いしますの。これからここを拠点にする予定なので、破壊しすぎると駄目ですからね」

「了解よ」

「気をつける」

「では皆様。生きて帰るために頑張りましょう。死んだらお仕置きですからね。死ななければ手足がなくなろうが、臓器がなくなろうが、新しい身体を用意してあげますので死力を尽くして生き残り、任務を達成してください。でも、この任務に失敗すると地球が崩壊しますので死んでも達成してくださいですの☆」

「矛盾しているぞ」

「どちらも達成するようにしてくださいね♪」

「ヤバイわね」

 

 ちなみに死んだら私の中で永遠に戦う力となってもらいますの。ずっと、ず~と一緒ですのよ……

 

「っ」

「なんかゾクっときたっ!」

「それはそうと生きて帰ったらボーナスを出しますし、死んでも遺族の方には保険などがおりますから安心してください。当社はちゃんと責任を持ってお世話させていただきますの」

「本音は?」

「ローン残ってる間に死にやがらないようにお願いしますの☆」

「だよな!」

「だと思った!」

「貴方達に初期投資をいくらしたと思っているのですか! これは当然ですの!」

 

 実際、一人に億単位から数千万単位の投資として義体は与えているので普通に大損になります。まあ、ナノマシンで作ってる部分もあるので売値はボッタクリですの! 

 

「っと、時間ですの。各自、機体に搭乗して待機をお願いします。あ、第一種戦闘配備をしておくように」

「「「了解(ヤー)」」」

 

 無事に奇戒島上空に到着しましたので、ヒビキさんと由木さんに挨拶をしてから格納庫に移動し、黒騎士に乗り込みます。正直、ルリちゃんが居ないのは凄く、す~ごく不安ですがやるしかありませんの。

 システムチェックをして、問題ないのを確認してからカタパルトに足を乗せて体勢を整えます。機体のオペレーターに連絡すればすぐに答えてくれます。

 

『全システムオールグリーンです。どうかお気をつけて。発進どうぞ』

「アルフィミィ。ゲシュペンストMK-Ⅳ・S(シュヴァルツリッター)。行きますの」

 

 カタパルトによって開けられた入口から素早く射出されます。上空に放りだされたので即座にテスラ・ドライブで空中に浮遊し、続いて観測用の機体をタウゼントフェスラーから射出してもらいますの。こちらはT-LINKシステムで動かしているビット型ですの。

 

「ふむ」

 

 ビット型観測装置から送られてくる無数のデータが全天モニターに表示されますの。そのデータを瞬時に解析して重力制御装置、グラビティ・コントロールを発動。両手と両足。それに胴体に仕込まれた装置によって重力フィールドを五隻のタウゼントフェスラーを包み込むように展開しますの。

 

「こちらアルフィミィ。フィールドの展開が終了しました。これより突入を開始しますの。全艦は私の行動に合わせて降下開始してください」

『『『了解(ヤー)』』』

 

 重力カーテンを打ち消すように調整した重力フィールドによって影響を遮断して、五隻のタウゼントフェスラーと共にゆっくりと降りていきます。

 このまま上手くいけばいいのですが、そういうわけにもいきません。重力カーテンは数値の変動や重力異常によっておきた乱気流などがあるので、それら全てを観測して計算し、グラビティ・コントロールシステムを微調整して打ち消していかなくてはなりませんの。正直、UG細胞を使ったナノマシンで身体のほとんどを構成している私と同じような構成をしている黒騎士でも処理能力が足りなくなってきていますの。

 

「くぅ~シュウ・シラカワ博士は本当に正真正銘の化け物ですの……」

 

 たった五隻のタウゼントフェスラーを守りながら降下しているだけなのに処理落ちしかけですの。でも、シュウ・シラカワ博士なら無数のワームホールを開き、どうなるかなど全てを瞬時に演算してしまえるのでしょうね。重力の魔神グランゾンはまだまだ遠いですの。

 

 

 

 

【奇戒島 重力カーテン 由木翼】

 

 

 

 重力カーテンに突入した機体はかなり揺れていて、とても怖い。そもそも私はあくまでも技官であり、戦場で戦う武官じゃない。なのに重力炉に関する知識があるからと抜擢されてしまった。

 それも本来は私達とグレンファルコンとデスカプリース隊の二つだけで作戦を決行するはずでした。それを上が変更して民間企業であるマオ・インダストリー社……今はネルガル・マオインダストリー社か。そのネルガル・マオインダストリー社の社長と私設部隊が担当する事になりました。何があったのかをヒビキさんに聞くと、どうやら地球連邦軍の武器を製造しているイスルギ重工から推薦があったらしいですの。

 でも、ライバルのネルガル・マオインダストリー社を推薦するなんておかしいですし、ましてや社長に就任したばかりの幼い女の子が率いているんです。失敗する可能性はとても高いと思えるのに……

 

「本当に大丈夫なの……?」

「さあね。イスルギ重工の思惑としては目の上の瘤をさっさと排除したいんだろうよ」

「それって……彼女を合法的に抹殺するために仕込んだって事ですか?」

「他になんか仕掛けてそうだけど、証拠はないわよ」

「うわぁ……」

 

 巻き込まれるこっちの身にもなって欲しい。それに失敗しても修正が効くようにしているんでしょうけれど、無理なら地球その物が崩壊するって言うのに……正気なの? まあ、どうにかできるって自信があるみたいだけれど……

 

『重力カーテンの突破に成功しまし……っ!? タウゼントフェスラーはミサイルを地表に向けて発射! 同時に全機、発艦してくださいですの!』

「どうやら、敵が現れたみたいだな」

「落ちませんか?」

「大丈夫だろ。見たところ新型機が満載だ」

「確かに……」

 

 正式採用されているゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)だけでなく、次の量産機として出されて選考試験を落ちたゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)の改良機みたいなのが積まれているのを見ました。

 

「心配ならコクピットの方へ行ってみるか?」

「そうですね。行ってみましょう」

 

 お手並みを拝見しましょう。一応、脱出する準備だけは整えておいた方がいいわね。

 

 

 

 

【奇戒島 ライル・ディランディ】

 

 

 

「ライル・ディランディ。ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)出るぜ!」

 

 タウゼントフェスラーから飛び出すと、そこは戦場の上空だった。一応、ミサイルである程度は排除したようだが、こちらに向けて対空迎撃が行われだしている。

 

『全機へ。黒騎士はオーバーロードによるシステムエラーで戦闘ができないため、タウゼントフェスラーの近くで待機します。後はお任せしますの』

『「了解(ヤー)」』

 

 流石に試作機で五隻を守ったのは無茶だったようだ。そうなると当初の予定通りに上陸地点を確保しないといけない。

 

「姐さん」

『わかっているわ。予定通り、まずはゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)の火力で叩き潰しなさい』

「おう!」

 

 他のゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)と一緒にオクスタン・ランチャーEの引き金を引く。黒いビーム、グラビティブラストが放たれて地上で暴れている機体を焼き払う。高高度からの一方的な攻撃だ。だが、俺の攻撃は外れる事が多い。それでもゼロの見せる未来と現実を認識しながら撃つ事でなんとか命中させていく。

 

「くそっ、やっぱりまだ上手くはできねぇな……」

『まあ、初の実戦にしては上出来よ』

「姐さん……」

『粗方掃討は終わったのだから、次は私達が行くわ。ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)は援護をお願い!』

 

 そう言ってグラビティフィールドを展開しながら降下していく姐さん達、ゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)組。残された俺達はタウゼントフェスラーを守りながら援護射撃を行っていく。

 姐さん達は空中で肩に装備されているレイヤード・クレイモアを放ち面での制圧を行った。そのまま着地すると同時に近くの機体をリボルビング・ブレイカーで貫き、五連チェーンガンを放って周りを殲滅していく。貫いた機体を盾にしながら別の機体へとどんどん移動していく。あちらの攻撃はほとんどスラスターなどで回避し、容赦なくコクピットを破壊していった。

 俺も援護射撃をするが、姐さん達が殲滅する方が早い。レベルが違いすぎた。やはり、一週間程度ではまだまだということだろうな。

 

『上で呆けているのなら貴方も降りてきなさい。アンタは近接射撃の方が向いているんだから』

「スパルタだな、おい!」

 

 俺も地上に降りてオクスタンランチャー・Bを使い、近距離から敵の装甲を撃ち貫く。相手が爪を振り下ろしてくるが、見えているので機体を微かに動かして回避し、ネオ・プラズマカッターでコクピットを破壊する。即座にその場を離れて姐さんの背後を狙っている機体をオクスタンランチャー・Eで撃ち貫く。逆に姐さんは俺の背後に接近してきた奴を始末してくれる。

 背中合わせに互いに得意な距離で戦闘を行う。接近した機体は姐さんが始末し、遠くから攻撃してくる機体は俺が始末する。その場で常に立ち位置を変えながら輪舞を行うように戦っていくわけだが、たまにグラビティブラストが飛んでくるので、グラビティフィールドで防ぐ。

 

『馬鹿野郎! 常に味方の位置に気をつけなさい!』

『すいやせん!』

『それと混戦でグラビティブラストは味方が居る場合は禁止よ。実弾の方で対処しなさい』

 

 似たような感じで何処も戦っているのでこちらに攻撃が飛んで来る場合もある。威力が高過ぎるのだ。敵の機体をあっさりと貫いていきやがるしな。

 

「火力過多な上にじゃじゃ馬とか、大変なんだが……」

『火力不足よりはマシよ。火星の連中にはゲシュペンストMK-Ⅱの攻撃はろくに効果がなかったんだから……』

「確かに、そう考えるとましかもな!」

 

 左腕の三連装ビームキャノンを放ちながら、片手で持ったオクスタンランチャー・Eを放つ。オクスタンランチャー・Eを放ちながら動かすことで敵を纏めて消し飛ばした。

 

『こちらリンクス01。社長、敵部隊の掃討を完了したわ』

『わかりましたの。では降下を開始しま……あは♪』

 

 いきなり社長が笑ったかと言うと黒騎士が空から降ってきた。その先を見ると、そちらが爆発して近くに居たゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)が吹き飛ばされ、ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)が何かに顔を捕まれて地面へと叩き込まれる。

 

「なんだ……?」

『動け! 死ぬわよ!』

「っ!?」

 

 姐さんの声で即座に離れながら、オクスタンランチャー・Eを放つ。だが、相手の緑の機体はビームの布のような物で即座に移動して回避した。そこに社長が突貫していく。正直、無茶と思うのだが、こちらが止める暇もない。

 

『流派! 東方不敗は!』

 

 そしてそのまま拳を突き出しながら、オープンチャンネルで叫び出した。

 

『むっ……王者の風よ!』

『全新!』

『系裂!』

 

 互いに猛烈なラッシュを繰り返していくが、社長の黒騎士はどんどんと装甲が剥がれていく。それでも気にせずに楽しそうに互いの攻撃を弾いていく。

 

『『天破侠乱!』』

 

 黒騎士の両腕が崩壊したと思ったら、今度は宙に浮かびながら足で対応しだした。

 

『『見よ! 東方は、赤く、燃えている(ですの)!』』

 

 黒騎士の方は完全に手足が粉砕されたのだが、胴体にある重力制御装置で宙に浮いている。

 

『あの馬鹿娘っ!』

 

 姐さんが突撃しようとした瞬間、社長本人から停止命令が出た。本人も機体を降ろしてハッチから生身で出て来た。相手側も混乱しているようで、そのまま立ち尽くした後、あちらも外に出て来た。俺達も一応、攻撃は止めて武器を仕舞って待機する。

 

 

 

 

 

【奇戒島 降下地点 アルフィミィ】

 

 

 

 

 

「ようやく見つけましたの。東方不敗マスターアジア!」

 

 Gガンダムがこの世界に関わっていると知ってから、とても探しましたの。この方こそ最強の格闘家にして教師として、共に地球を守る同胞として素晴らしい方ですの。

 

「ふむ。先程の掛け声を知っている者からして儂の知り合いかと思ったが、違うな。名を名乗れ!」

「アルフィミィ・M・ブロウニングですの。是非、弟子入りさせてください! 色々と調べて探しておりましたの!」

「なるほど、弟子入り希望か。しかし、儂には既に弟子がおる」

「あ、戦って頂ければ勝手に覚えますの」

「ほう」

「まあ、それは置いておきまして……我社の武術顧問にもなって頂きたいです。報酬は師匠の身体の治療と地球の再生。それでどうでしょうか?」

「断る!」

「何故ですの! 条件はかなり良いはずですの!」

「貴様が知り過ぎているからよ! 儂の目的も身体の事も弟子にすら話してはおらんわ!」

 

 そう言って接近してきた師匠は殴りかかってくる。私はそれに対応して腕を弾く。すかさず反撃しようとしたら、いつの間にかもう片方の手で弾きあげられていたので、拳が迫ります。そちらをそのまま受けます。戦術ジャケットによってダメージはありませんので全力で蹴り返しますの。

 

「ぬっ!」

 

 東方不敗マスターアジアは飛び退りましたが、そのまま地面に蹴りを振り下ろすと周りが陥没しました。こちらもナノマシンで硬質化しているから反動のダメージは無しですの。

 

「なるほど。少しはやるようじゃな」

「身体能力にはちょっと自信がありますの」

「ふむ。ならばコレを防いで見せよ! 超級覇王日輪弾(ちょうきゅうはおうにちりんだん)

 

 掌から放たれる気という非科学的な高熱気弾。ガンダムごと消滅させるようなヤバイ熱量を持った一撃が迫ってきましたの。

 

「やってやりますの!」

「いや、無茶だろ」

「無理でしょ」

 

 外野が五月蠅いですが、全力で刀を構えます。

 

「抜刀!」

 

 刀を引き抜いて気弾を斬りにかかりますが、コーティングしたナノマシンごと蒸発させられ、即座に刀身が無くなったですの! 

 

「やっぱり無理ですの!」

 

 蔦を出して近場の岩に巻き付かせて引っ張る事で直撃を避けますの。ですが、完全に回避できずに右腕を持っていかれました。しかも傷口が焼かれているので再生はしません。故にもう片方の手を刃にかえて自ら切断して血液を放出し、そこから発光させて触手を出して腕を形成。ナノマシンで表面をコーティングして再生完了ですの。

 

「マジかよ……」

「あんな事までできるの?」

「これもナノマシンのちょっとした応用ですの」

 

 嘘は言っていませんとも。しかし、真面目に相手をするのは無理ですの。師匠の方は私をジッと見詰めてから、手をコイコイとやってくるので普段の戦闘でいきますの。いや、やっぱりバレると困るのでできませんから、格闘戦ですね。

 

「チェリオッ!」

「チェストではないのか?」

 

 殴りつけた腕を光る掌で作った手刀で切り落とされ、もう片方の手が貫き手で喉を狙ってきます。それを後ろに倒れることで回避しながら、念動力を使って蹴りを放ちますが、膝で上に叩きあげられて両手で挟んでこようとします。そこを腹から無数のドリル触手を出してカウンターを狙いますが──

 

フンッ!

 

 ──掛け声の衝撃だけで吹き飛ばされました。あり得ません。ええ、あり得ませんの! 

 

「絶対に人間じゃありませんの!」

「お主に言われたくはないの」

「まったくだ」

「そうね」

 

 もう本当に酷いですの。味方がいません。いえ、自分で言うのもなんですが、人間の領域を軽く超えていますけど、心は人間ですの。

 

「というか、地球と人類を守るために協力していただけませんか?」

「断ると言ったぞ」

「ですが、侵略者が地球を狙って……」

くどいわっ!

「っ!?」

 

 嫌な予感がしてその場を離れます。すると私が先程まで居た場所が完膚なきまでに師匠によって破壊されました。

 

儂は貴様の敵だ! そもそも儂が守るモノに人類を含めておらん! 人類など病原菌である! 故に滅びるなら滅びてしまえっ!

ふっざけんなぁっ! 絶対に認めませんの!

ならば力で以て儂に認めさせてみせよっ!

やってやりますのッ! おらぁっ!

 

 殴りかかれば逆にクロスカウンターで顔面を思いっきり殴られて吹き飛ばされ、地面をゴロゴロ転がりながら回転を利用して立ち上がり、口の中の血を吐き出すと歯も取れてました。すぐに再生するので放置で構いません。

 

「ふーっ、ふーっ……」

 

 このまま行けば東方不敗マスターアジアはデビルガンダムルートに行きます。デビルガンダム自体は防いでいても、この世界にはアインストも居ます。師匠ほどアインストと適合できる人も居ないでしょう。故にお母様に目を付けられた私が詰みに近い状況になります。お母様と東方不敗マスターアジアの両方を人を守りながら戦わないといけないのですから、正直言って無理くさいですの。

 なら、ここで殺すべきですの。東方不敗マスターアジアの動きは常に録画してブレインコンピュータでの解析を行っていますが、ゼロシステムを軽く超えてくるこの人には勝てません。動きを模倣し、確実に技術を盗み取るしかありません。

 

「ふっ、ようやく殺る気になったか。それで良い。儂を楽しませろっ!」

「後悔させてやりますのぉぉっ!」

 

 顔やお腹などの女の子に大切な場所を戦術ジャケットの上から許容量を超えた衝撃を叩き込み、更には灼熱まで与えて私の服を剥ぎ取っていきます。こちらもカウンターを放ちますが、全て的確に対処されて殴られ続けます。アルフィミィはサンドバックでしたの。ちょっとした反抗で殴られる場所を剣山ドリルにしてやったら、その場所を避けて殴られて吹き飛ばされ、空中から降りられないように蹴られていくので、空中から迎撃しますの。

 

「援護は要るかしら?」

「必要ありませんの。これは男の意地ですの」

「いや、アンタ女でしょう」

 

 せめて一発入れないとやってらんないですの。自己進化と模倣をどんどん加速させて対応していくと、東方不敗マスターアジアも攻撃の速度や威力を段階的にあげてきますの。

 

ぬるい! ぬるすぎるぞ! その程度で流派東方不敗を真似ようなど片腹痛いわっ!

 

 何度も地面をバウンドしながら、岩山に激突して止まりました。そこから出ようとすると、いつの間にか近付いてきた東方不敗マスターアジアの乱打に岩山に埋め込まれ、そのまま反対側まで突き抜けてトンネルを作らされました。戦術ジャケットに穴が空き、脇腹を貫通されて痛みが襲い掛かってきます。

 

「姐さん!」

「わかっているわ! 機体を狙いなさい!」

「むっ!」

 

 東方不敗マスターアジアが離れようとするので、掴んでしっかりと固定しますの。そのままこちらから接近して喉笛を噛みついてやろうとしますが、顔面を捕まれて気弾で焼かれいきますの。

 

ひぎぃいぃぃぃぃぃぃっっ!!

 

 死ぬ死ぬ死ぬぅぅぅっ! でも、ここで離したら皆が殺されるので離す訳にもいきません! 絶対に離せませんの! 

 

「むぅっ……」

「これは……」

 

 嫌な予感がしてきました。目の前に居る東方不敗マスターアジアよりも、もっと嫌な予感ですの。何か、致命的なミスをしていたような……? 

「空が落ちてきおるわ」

「は?」

 

 地面に叩き付けられ、空を見上げるといつの間にか赤い何かが接近してきていました。ソレはとっても巨大で見覚えある物ですの。ソイツが私が無効化した場所から重力カーテンを突破して宇宙()から降ってきていたのです。

 

「わぁ……お星様が綺麗、ですの……」

 

 コフッっと血を吐きながら言うと、乾いた笑みしか浮かべられません。だって、落ちて来たのは……絶望ですもの。

 

もうおうちかえるぅぅぅぅぅぅっ!!

 

 落下してきた衝撃で吹き飛ばされ、私はソイツの目の前に移動しました。ここで気絶していたらどれだけ楽だったかと思えます。

 

「コヤツが奴が言っておった奴か……面白い」

「うふふふ、大丈夫。大丈夫ですの。ちゃんともしもの時の対策は取ってあり、ますの……だから、このコードを送信すれば……アレ、なんで自壊コードがエラーに……おかしい、おかしいですの……何度送信しても停止しませんの……ふふふ……ふざけんなぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

「良かったのですか、お嬢様」

「何がですか?」

「あのような者に協力したことです」

「構いません。これでネルガル・マオインダストリー社は終わりです。我がイスルギ重工が単独トップになります。義体の技術は有用ですから、是非とも手に入れたいものですし……その為ならウルベさんには踊ってもらうぐらいわけありませんわ」

「カッシュ博士は予定通り冷凍睡眠罪になるように手配してあります。後で彼の身柄を回収し、UG細胞についての技術を手に入れるという事でよろしいですね?」

「ええ、それでお願いします。それと快く協力してもらったミカムラ博士ですが……」

「これから更にこちらへ協力するように要請しておきました」

「拒否したらわかっておりますわね?」

「はい。カードは既に確保してあります。拒否すれば親子ともども消えていただきます」

「方法は?」

「体内に爆弾を仕掛けてあります。起爆装置はこちらに」

「ありがとう。これでわたくしの邪魔をしてくれたあの小娘にお礼を返せますわね。リンさんの遺産を引き継ぐのは私でなくてはならないのです」

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 

 

「やはり人間というのは愚かだ。我々が支配し、導かねばならないようだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




奇戒島で野生の東方不敗マスターアジアが現れました。
アルフィミィはモンスターボールを投げましたが、弾かれました。
東方不敗マスターアジアの攻撃
アルフィミィは4895のダメージを受けました。
デビルガンダムが宇宙からアルフィミィが作り出した重力カーテンの修復中の穴からダイナミックエントリーしてきました。

奇戒島の勢力
地球連邦軍 マジンカイザーSKL
ネルガル・マオインダストリー社 ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)6機 ゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)6機 タウゼントフェスラー五機
キバ軍団:いっぱい
ガラン軍団:いっぱい
八稜郭軍団:少数
東方不敗マスターアジア:本人とドモン・カッシュ
デビルガンダム:一機。パイロットはキョウジ・カッシュ

絶望ですの。

感想がとても嬉しいです!

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

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