アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

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???部分は除去します。申し訳ございません。
ヴァルシオンはそのまま投入です。


第34話

 

【奇戒島近郊 アルティメットガンダム(?)降下地点 カルヴィナ・クーランジュ】

 

 

 

 

 

 

『システムチェック……一部に回線の断裂を確認。損壊の修復を開始……完了。オールグリーン。再起動を完了しました。おはようございます。マスター』

 

 視界に金髪でボブカットのゆるふわ系の容姿をした女が映る。かなり大きな胸部を強調する黒い軍服を着ていることも相まって、殊更大きく見えるようになっている。下半身の衣装もミニスカートであり、露出した白い太ももが見えている。コイツは私のブレインコンピュータ内に存在する支援AIだ。アルフィミィがホワイト・グリントを扱う為に必要だからと用意したAIが学習して姿を変えた物だ。便利だから道具として使う予定だったけど、今回は初めて扱う上に初戦だから起動はさせていなかった。でも、私が気絶したから勝手に起動したみたいね。

 

「現状の報告をしなさいっ……」

『機体及びマスターの修復は完了。戦闘行動に支障はありません。ですが、予備の修理用ナノマシンを使い切りました。これ以上の再生はできないので気をつけて使ってくださいね、お姉様』

「わかってるわよ、ローン。それでどうなってるの?」

『お姉様は降ってきた物体の衝撃に無様にも吹き飛ばされ、一瞬だけ意識を失いました。現在は各機の状況は不明。降ってきた物体に関して測定した結果、お母様が開発に関わっていたアルティメットガンダムだと結果がでました』

 

 私が育てているせいか、ちょくちょく毒を吐くコイツは優秀だけど厄介な奴。

 

「対策は?」

『破壊してください。お母様は自壊コードを送信したようですが、壊されたのか、取り除かれたのかはわかりませんが、お母様が正気なら即座に破壊を命じると断言できる特別殲滅対象A級に指定される事間違いなしの危険指定存在です。ちなみに特A級は最低でも国ないし惑星を破壊できる存在と認識してください」

「地球の危機ってわけね」

『はい。やばいですね☆』

「その割には楽しそうだけど?」

『暴れられますから。そういうわけですから殺しましょう。完膚なきまでに破壊しましょう。私達が進化するための素材がそこにあります。でしたら、見逃す手はありませんわよね、お姉様?』

「当然! でも、その前に社長の無事を確認しなさい。アイツが死んだら復讐が遠のくわ」

『お母様がこの程度で死ぬわけないじゃないですか。ゴキブリ並みにしぶといのですから。まあ、心はどうか知りませんけれど』

「アンタ、かなり辛辣ね」

『私のパーソナルデータはお姉様を基礎としてお母様の趣味に合うよう調整されましたから問題ありません。それに私はちゃんとお母様を愛しています。は、見つけました。お母様はあちらで呆然としていますね』

 

 表示された映像にはアルティメットガンダムの近くで呆然としている姿が確認できた。身体中が傷だらけで、服もかなりボロボロであり、目が死んでいる。まるでレ○プされた子供みたいな現状ね。

 

「ローン、通信を繋いでちょうだい」

『拒否されています』

「無理矢理回線をこじ開けなさい」

『お母様に怒られるのは私なんですけど……まあ、お母様をハグしてドロドロに蕩けさせるのもおもしろ……コホン。必要ですね。はい、繋げました』

 

 通信が開いたのでまずは正気に戻す。

 

「クソガキっ! 地球と人類を守るって大言壮語は嘘だったのっ! それともこんなところで無残に死に絶えるのが望みなのっ!」

誰がクソガキですのっ! 頑張って対策を施してデビルガンダムになるのを防いでたんですのよ! コイツは人類を皆殺しにする可能性がありますのっ! せめて東方不敗が仲間になってくれたら……皆さんだけでも逃がせるのですが……

 

 涙まで流して本当に心が折れているか、折れかけているわね。私の目的の為にもこんなところで止まられると迷惑なのよ。だから、私の為にもっと働いてもらわないといけない。その為なら柄にもない事だってやってみせる。

 

「馬鹿じゃないの? 誰も逃がしてもらおうなんて思ってないわよ。ここに来た連中なんてはなっから失敗したら死ぬ覚悟できてんのよ。私達を舐めんのも大概にしなさい」

『うっ』

「敵になったら滅ぼす。簡単な事じゃない。だいたい何をそこまで恐れているのかはわからないけれど、そのなんちゃらガンダムってのボロボロなんだけど?」

『ふぇ? あ……そういえば本来想定されていない無茶な大気圏突入で機体がボロボロになって長い時間を休眠状態で過ごすんでしたの……』

「だったら問題ないじゃない。今、完全にぶっ壊せば解決でしょ?」

『その通りですの! まだ詰みじゃない! まだやれますのっ! そもそもデビルガンダム如きで止まっていたら、この先地球圏に襲来する脅威に対抗なんてできませんの! 所詮は人の作った兵器ですし? アルフィミィちゃんなら余裕のよっちゃんでぶっ壊して取り込んでやれますのっ!』

 

 いきなり立ち直って調子に乗ってるみたいだけど、しっかり泣いていた跡は残っている。まだ目尻から涙がうっすらと残っている。

 

『泣き顔のお母様はレアです。保存して共有しておきましょう』

 

 そっちに関して私は関与しないから好きにすればいい。

 

「なら、やる事はわかったわね、クソガキ」

『クソガキじゃありませんの』

「世話の焼けるガキなんだからクソガキでいいのよ。嫌ならキッチリと始末してみせなさい」

『了解ですの。全機に通達。兵装使用自由(ウェポンズフリー)、繰り返します。兵装使用自由(ウェポンズフリー)。全制限を解除! 全力を持って破壊しなさい! 絶対に逃がしてはなりません! 自爆してでも止めるですの!』

『『『了解(ヤー)!!』』』

 

 何人か無事みたいだし、デカブツに突撃するか。まずは様子見として五連チェーンガンで様子見ね。左腕部に装着されている五連チェーンガンはグラビティブラストを弾丸のように発射する事ができる。グラビティブラストを更に小型化させるのはまだできていないから仕方がないわね。

 

『命中です。本当、私達の手を煩わせずに自沈して欲しいです』

「まったくね」

 

 命中した場所は抉り飛ばせたけれど、すぐに周りの物質を取り込んで再生していく。また機体から無数の機械で出来た尻尾みたいなのが生えてきて、先端にパーソナルトルーパーのような頭が出来てそこに砲身が生まれた。こちらを敵として認識したようで、砲撃を放ってくる。

 

『未来予測を出します。回避してください』

「了解よ!」

 

 ローンがゼロシステムを使って提示した攻撃を予測の一部として自分で見ても判断する。最適な回避を行って接近する。その瞬間、左右から尻尾がやってくるけれど全てが後方からグラビティブラストが飛んできて破壊した。

 

『姐さん、援護する』

「お願い。全機、狙いはコクピットよ。ⅣはⅢの突入を援護なさい。確実に貫いて破壊するわよ!」

『『『『了解(ヤー)』』』』

 

 空から大量のグラビティブラストが地表を気にする事なく放たれ、無数の現れる尻尾や本体を次々と貫いて破壊していく。相手の目が上のゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)隊に向いている間に地面をスレスレに移動する。

 相手の膨大な数の攻撃を回避し、グラビティフィールドで防ぎながらある程度、接近したらレイヤード・クレイモアを一斉に放って面で相手の武装を破壊する。

 

『相手の再生速度を計算しました。一分後には再生しますから、それまでの間に殺ってください』

「任せなさい」

 

 レイヤード・クレイモアの攻撃で相手を固定したところを接近してコクピットへと一撃を放つ! 

 

「死になさいっ!」

『死んでっ!』

 

 他の機体と合わせて三機で同時にリボルビング・ブレイカーを打ち込んで、全弾を叩き込む。杭はしっかりとコクピットの外装を貫いて内部へと入っていく。

 

「これで終わりよっ!」

させぬわっ! 『回避してくださいっ!』超級覇王日輪弾ッ(ちょうきゅうはおうにちりんだッ)! 

 

 ローンの声に従って即座になりふり構わずスラスターを全開で使って下がる、しかし、間に合わなかった足が消し飛んだ。一緒に攻撃した二機は避けられずに機体が蒸発していく……その瞬間。機体から黒い塊が溢れ出して周りを吸い尽していく。

 

ぬぉぉぉぉぉぉぉぉっ!? 

 

 東方不敗マスターアジアという爺さんが乗った機体ごと黒い球体、ブラックホールに吸い込まれていく。敵のデビルガンダムも例外ではなく、その大半が吸い込まれる。

 

「安全装置はしっかりとしているんじゃないの?」

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「アンタ、まさか……」

『お母様は言いましたよね? 兵装使用自由(ウェポンズフリー)とし、ありとあらゆる手段で死んでも破壊せよと。ならば自爆装置だって自由に使用します。あの場合、もう助かりませんから。ああ、可愛いそうなお姉様達。安らかにお眠りください。仇は私が取らせて頂きます』

「なるほど、やられたら自爆して機密保持って事ね」

『はい。本人かその近くにいる私達がしっかりと起爆させますので、お気になさらず戦って殺しまくってくださいませ』

 

 ニコニコと笑うローンを見ながら、私も自然と笑みがつりあがる。要はやられなけばいいだけだ。この程度でやられるようじゃ、火星騎士に敵わないでしょう。

 

『あ、姐さんは無事か?』

「リンクス02も無事なようね」

『ああ、こっちは離れていたからな。だが、ハンスとマイケルが逝った』

「見てたわ。そちらから相手は見える?」

『流石にブラックホールに吸い込まれたら終わりだろ?』

「甘いわよ。しっかりと警戒しておきなさい」

『そうですよ。それにもう間もなく消滅します。これ以上は重力炉に多大な影響をもたらしますから。制限はキッチリとかけておきました。ね、安全でしょう?』

「まったくね」

『その綺麗なお嬢さんはどちらさまで?』

「私の支援AIよ。アンタのも居るでしょ」

『あ~俺のはハロだからな……』

『あら、目覚めてないだけでちゃんと居ますよ。中身は私と変わりませんから。妹になるのでよろしくお願いしますね?』

『マジか。わかった。任せてくれ』

「どちらにせよ、全機ブラックホール解除後、一斉射撃よ」

『『『了解(ヤー)』』』

『カウントします。5、4、3、2、1、解除』

 

 ブラックホールが消えた瞬間。全員で大量のグラビティブラストを叩き込む。それが晴れると相手は未だに健在だった。流石に東方不敗マスターアジアが乗っていた機体は消滅し、デビルガンダムも大半が消し飛んでいた。けれど、デビルガンダムのコクピットは健在でその上に東方不敗マスターアジアがボロボロになりながらも確かに立っていた。

 

「化け物ね」

『ブラックホールを耐えやがったのか……』

『全くですね。本当にあの老人は人類ですか? 逸脱人にすぎますわ』

「否定できないわね」

『ああ』

『まあ、それはお母様もですが』

「『え?』」

 

 見ればボロボロの東方不敗マスターアジアに緑色の植物みたいなのをデビルガンダムの残骸に巻き付かせて突撃し、手刀で彼の身体を刺す。相手は不意打ちにも拘らず回避しようとしたけれど、途中で体勢が崩れて突き刺さる。血が溢れ出すと同時にアルフィミィが吹き飛ばされるも、蔦で固定しているのでたいして飛ばされずに強襲していく。何度も何度も繰り返し、身体中に穴が空いても気にしてすらいない。

 

『音声を拾いますわね』

「ええ」

『T-LINKナックルゥゥッ!』

 

 よくよく見ればアルフィミィの手足は白色に光りながら、相手をしている。そんな彼女の横からローブで身を隠した奴が飛び出してアルフィミィの蔦を斬り捨てる。そのタイミングで弾き飛ばされたアルフィミィはこちらへと飛んできたので慌ててキャッチする。かなりボロボロで、生きているのが不思議なくらいだ。普通の人間なら確実に死んでいるような穴が複数個所に空いている。

 

「全機、攻撃開始!」

『『『了解(ヤー)!』』』

 

 全力砲撃を行う。流石に生身二人と壊れた機体では防ぎきれない。これでチェックメイトよ。

 

『お姉様! 転移反応です!』

「っ!? 何処っ!」

『正面! デビルガンダムの前です! 全高約60メートル!』

 

 現れたそれは大剣を一振りして全てグラビティブラストを全て薙ぎ払った。

 

『嘘だろ……』

『そんな、有り得ない……』

『アレはDC戦争で破壊されたはずだ!』

『生きているはずが、いや、そもそも存在しているはずがない!』

「DC戦争の亡霊ね……」

 

 現れたソイツは胸から肩にかけて大きくせり出しており、背中から後頭部を覆うように突起が伸びている。背面には大型のスラスターがあり、大きな上半身に合わせ脚部も大型だ。 機体色は赤系を基調とし曲線の多いデザインとなっていて魔神のようにすら見える。そんな奴の中にローブ姿の奴が飛び乗り、掌の上に立つ。

 

『機体データの解析終了。該当データに一件ありました』

「聞きたくないけど教えてくれるかしら?」

『DCAM-001Valsion(ヴァルシオン)です』

「やっぱりアレか……」

『推定敵機、ヴァルシオンより通信が入っております……』

「繋いで」

『はい』

 

 全天モニターに映し出されたのは()()()()()()()()()()()()()()()()()の姿だった。

 

『お前達は地球連邦軍か? まあ、どちらでも構わん。ここは引け。重力炉が既に限界だ。そちらを止めねば地球が滅びるぞ』

「貴方は本物のビアン・ゾルダーク博士なのかしら?」

『さあな。それを決めるのは私ではない。私を認識したお前達が決める事だ。だが、引かせる代価として忠告を与える。そこの小娘に伝えておけ。()()()()()()()()……だから、選ぶべきは戦いの道。生き残る道だ。そして、人類はその道を選んだ。それが無駄な足掻きであろうとそこには確かに生が有る。確かに伝えるのだ』

『通信が切れました……』

 

 次の瞬間。目の前の空間が歪んでヴァルシオンと共にデビルガンダムも消滅した。おそらく、何処かにある拠点にでも転移したんでしょう。

 

『姐さん……確か、ビアン・ゾルダーク博士の死体はしっかりと確認されていたよな?』

「そのはずよ」

『なら、クローンか?』

「さあね。私達が考える事じゃないわ。今は仕事を優先よ。ローン、社長は起こせる?」

『お任せくださ……って、もう起きてますわね』

 

 掌を見ればボロボロの服装で立ち上がっているところだった。

 

『全機、タウゼントフェスラーで補給を受けてから重力炉に直行します。どうやら、私達とは別に由木翼さんとスカーレット・ヒビキさんが動いてくれていたみたいで、こちらに送り込まれていた人達と合流したようです。彼等に邪魔な勢力を任せ、こちらは空から直接動力炉へと向かいますの』

「そこまで時間がないの?」

『ブラックホールと強引な転移でかなり負荷がかかったのでしょう。何時暴走してもおかしくはありませんの』

『まあ、私の計算ではヴァルシオンなんて計算外も計算外ですし、仕方がありません。私のせいじゃありません』

「わかったわ。どちらにせよ一時退却ね」

『ああ。でもまずは社長の治療からだな』

 

 タウゼントフェスラーに戻ったら、速攻で補給して中央にある重力炉に突撃する。邪魔する者は全て排除する。私達のやる事はなにも変わらない。

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 タウゼントフェスラーに到着し、アルフィミィを医務室ではなく機体の修理用ナノマシンが搭載されているコンテナに投入すると数分ででてきた。それも戦術ジャケットまでしっかりと修復してだ。

 

「ああもう! 東方不敗マスターアジアとデビルガンダムに死んだはずのビアン・ゾルダーク! そして正体不明のアイツ! 本当に意味がわかりませんの!」

「いや、一瞬で治ってる社長も意味わからんって」

「私の身体は殆どナノマシンですからね。脳さえ無事ならどうとでもなりますの」

 

 脳さえ無事なら? だけど顔を焼かれてなかったかしら? 気のせい……じゃないわね。そこまでダメージが通ってなかったって事かしら? 

 

「補給を急いでください」

「社長の機体はどうするんだ?」

「アレは回収して素材行きですの。流石にもう使えません。私は生身で重力炉に向かいますから、機体は必要ありません。足はお願いしますが」

 

 準備を整え終わったので、壁に背を預けながら携帯食のゼリーを飲んで補給する。脳裏に思い浮かべるのは東方不敗マスターアジアとアルフィミィの戦い。そして、彼女の馬鹿げた耐久力の高さ。アレは欲しい。あそこまでの耐久力があれば戦い続けられる。その為には全身をナノマシンに置換する必要があるけれど、流石にまだ許可は貰えないでしょうね。

 

「姐さん、お疲れ」

「お疲れ、ライル。アンタも今の内に何かを口に入れておきなさい。さもないと死ぬわよ」

「了解だ。しかし、ヴァルシオン……アレ、どうやって倒すんだ?」

「無理よ」

「え?」

「だから無理。引いてくれなかったら死んでたわ。私達の機体じゃあの化け物には勝てない」

「いやいや、こっちは最新型だろ?」

「アレはワンオフなの。それに転移技術まで持ってた。おそらく、私達の知る機体じゃなくなっているわ」

「あんなのまで相手をするのか……新型なら対処できるのかね?」

「できなくてもするのよ。それが私達の仕事なんだから。まあ、社長がどうにかするでしょ」

 

 そう言うと、視界内に映し出されているローンがニコニコと頷いている。彼女の機械で作られた禍々しい手が差し出され、その内側からデータが転送されてくる。更新された機体のデータにはGNドライブ、相転移トロニウムエンジンの文字が追加されていた。ブラックホールエンジンなんて書かれていない。

 

『ブラックホールエンジンよりももっと強力なエンジンを搭載します。出力じゃヴァルシオンにだって負けません。またブラックホールエンジンは小型化して装備の方に直接組み込みます。敵対対象をヴァルシオンを基準にして倍以上を想定。上回るスペックにいたします。お姉様、とっても楽しみですね』

「そうね。死なないようにしないといけないわ。ライル、覚悟しておいた方がいいかもしれないわ。とんでもないものが出てくるはずだから」

「……正直、勘弁してほしいが……ビアン・ゾルダークが生きているとなればDC残党も活気づく。そうなるとまた戦争だ」

「そうね。本当に死んでいてくれたらありがたかったのに」

『全くですね。私を見たのなら自沈すべきです。イラつきますね……』

 

 ローンの妄言は置いておくとして、近付いてくる連中を確認した。ソイツらは地球連邦軍の連中だ。

 

「よう、大変だったな」

「ええ、大変だったわ。そっちは無事に合流できたのよね?」

「ああ。紹介する。この二人がマジンカイザーSKLのパイロット、海動 剣(かいどう けん)真上 遼(まがみ りょう)だ。ほら、挨拶しな」

「海道剣だ」

「真上遼だ」

「二人共、ちゃんと挨拶してください!」

「問題ないだろ!」

「それよりも、マジンカイザーSKLといいましたの?」

 

 アルフィミィがいきなり駆け寄ってきた。それほどマジンカイザーSKLという言葉に興味があったのかしら? 

 

「あ? なんだこの嬢ちゃんは……ここは餓鬼の遊び場じゃ……」

「馬鹿! この人はネルガル・マオインダストリー社の社長よ!」

「ほう……」

「こんな餓鬼がねえ……」

「いいから、マジンカイザーSKLとやらを今すぐ見せなさい。ハリーハリー!」

「あのこの二人の言葉使いは悪かったのは認めますが、流石に軍事機密なので見せることは……」

「ちっ」

「舌打ちしやがったぞ! この餓鬼!」

「懲らしめる必要があるか?」

「見られないのなら構っている暇はありませんの。全機、後10分で出ます。それとナノマシンのコンテナは運びますので、投下できるように準備しておいてください」

『『『了解(ヤー)』』』

 

 機嫌がかなり悪いようで、指示だけ出して即座に移動を開始した。二人は何かしようとしたが、即座に女性二人に邪魔される。

 

「今は本当に忙しいのよ。止めなさいって」

「それに手を出したら問題よ。今回は既にネルガル・マオインダストリー社の手に委ねられているんだから」

「ちっ」

「まあ、お手並み拝見と行こうか」

 

 10分後、私達は外に出てタウゼントフェスラー一機で突撃する事になった。中央では激しい戦いが行われているようで、色々な勢力が居るみたいね。

 

『こちら、ネルガル・マオインダストリー社、社長。アルフィミィ・マオ・ブロウニング。この土地は我々の物です。不法占拠は一切認められません。また、話し合いは重力炉を安全に停止した後、行います。即座に退却してください。従えない場合は実力で排除します』

 

 拡声器を使ってしっかりと社長が伝えると、相手が攻撃してきた。

 

『グラビティブラストで一掃してくださいですの。容赦は必要ありません。効率よく皆殺しですの』

 

 淡々とした抑揚のない声で命令され、一斉に攻撃を開始する。一切の容赦なく上空から一方的に皆殺しにしていく。数分もすれば戦場に居た約半数が死に絶えた。

 

『降伏するのなら、武装を解除しなさい。しなければ殺しますの』

 

 それから何度か砲撃を行っては降伏勧告を出す。すると残り八分の一程度になるとようやく撤退していった。

 

『制圧しましたので警備をお願いします。なお、四機は各プラントに繋がるパイプラインに待機。近付く者は全て敵として排除してくださいですの』

『『『了解(ヤー)』』』

 

 アルフィミィが一人で施設の中に入り、ほどなくして施設が停止した。そのお蔭で空が完全に晴れて太陽の光が降り注いでくる。

 

『お姉様、鉄の鳥がいっぱいですわ』

「……本当ね」

 

 数十機を超える多種多様な空中母艦と言えるようなものが空を飛んでいた。そこから次々とパーソナルトルーパーやアーマードモジュールが投下されていく。

 

『こちら、地球連邦軍。ご苦労だった。後はこちらに任せてもらおう』

『姐さん、これってもしかして……』

「私達は乗せられたって事じゃないかしら?」

『マジか。骨折り損のくたびれ儲けってか?』

「かもね」

『お姉様、殺しましょう。全て撃ち落としてやりましょう。そうしましょう。ええ、そうすべきですの』

「駄目よ。やるにしても戦力が足りないわ。それにビアン・ゾルダークがここに潜伏していたとなると地球連邦軍も引けないでしょうしね」

『ちっ、まあいいです。塵虫共、後で覚えていなさい。この屈辱は何倍にして返してもらいますからね』

 

 ローンの説得は終わったけれど、アルフィミィはこれからどう動くかしら? 

 

 

 

 

 

【奇戒島 タウゼントフェスラー アルフィミィ】

 

 

 

 

「つまり、奇戒島の件は無かった事にしろと? それは虫が良すぎるのではありませんの? それはつまり、そちらもそれ相応の覚悟はしてくれていると思っていいのですよね? グライエン・グラスマン委員長」

 

 通信相手である連邦政府安全保障委員会、委員長グライエン・グラスマンの顔が映し出されております。こちらは秘匿回線での通信ですので、傍受される心配はありませんの。流石に問題が問題なので疲れていても話をしなければいけません。事と次第によっては本気で覚悟してもらいますの。

 

『わかっている。私はお前達の功績を高く評価している。提供されたデータも複数の機体からあった。確かにビアン・ゾルダークだ。クローンかどうかはわからんが、政府としては私達が殺したのが影武者ではないと判断した。DNA鑑定もしっかりと行ったからな』

「その方がDC信者でなかった保証はありませんが……」

『それはそうだ。だから関わった者は拘束して調べ直すよう指示している。もちろん、遺骨も確認しなおしているところだ。どちらにせよ、政府としても調査しなくてはいけない。この件を理由に奇戒島を与える話は白紙となった』

「こちらは何人も亡くなっているのです。はい、そうですかと納得できませんの。代わりの土地を頂かなくては話にもなりません。こちらが支出した金額もかなりの額になっておりますが、全てを政府に請求させていただきますの」

『それはできん。知らぬ存ぜぬで突っぱねるだろう』

 

 流石に無報酬ではやってられませんの。だいたい、こちらは死人まで出ているのですから、断固として許しませんの。

 

「……なるほど、それはどなたですか? 教えていただければこちらで穏便に対処します。ええ、穏便にですの」

『ほう、穏便にか』

「ええ、身体はちゃんと五体満足ですの。まあ、義体になっているかもしれませんが、変わらなく動かせるのなら問題ありませんわよねぇ?」

 

 古今東西の拷問を試しながら話し合いをしますの。ちゃんと体験してもらって、身体は綺麗で新しい物を用意してあげますので何も問題ありませんの。ええ、ありませんとも。

 

『落ち着け。奇戒島はやれんが、代わりにコロニーをやる』

「コロニーですか。資源も何も無いので要りませんの。というか、既に一つ買っていますし。ですから月の全ていただきましょう」

『ブラックホールエンジンの暴走について問題にしてもいいが?』

「暴走はしていません。自爆させただけです。ちゃんと制御下には置いてあります。ああ、でも一部が連邦の首都辺りでDC残党によって暴走するかもしれませんの。当社は知りませんし、一切関係ありませんが」

 

 実際に舐めた真似しているとやってやりますの。ええ、軍に納品したブラックホールエンジンがDC残党にちょ~と奪われて使われるだけですので、当社は関係ありませんの。

 

ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)を次期量産機にするというので手を打たないか?』

 

 そんなもの、ブラックホールエンジンを搭載した機体で十分に取れますの。トライアルしたら勝てる自信はあります。ましてやナノマシン技術を使って新兵でも自由に動かせるようにできますしね。嫌がる人が居ても先の対戦で戦死者がかなり出たので、早急に戦力を回復するために使うしかありません。使わなくても性能的にブラックホールエンジンはプラズマジェネレーターを凌駕しているのですから、量産機でハイエンドモデルと普通に戦えるでしょう。

 

「お断りしますの。月か資源衛星を丸ごとください。そもそも次期量産機は自力で取りますし、談合は犯罪ですの」

『……月は無理だ。では、コロニーと何らかの権限を与えるという事でどうだろうか?』

「そうですね……では、我が社に対する向こう三年間の免税とコロニー、正式に試験部隊ではなく軍を所持する許可、太陽系内の探索と見つけた資源衛星などを確保しても問題にしないという事で手を打ちましょう」

 

 軍艦などの建造許可はネルガルもマオ・インダストリー社も持っているので問題ありません。奇戒島が使えなくなったので、本格的にレジセイアに改造させたコロニー・メンデルをドックとして使用しましょう。もう魔改造はしておきましたし。

 

『認められるはずなかろう!』

「おや、コロニーは防衛するための戦力が存在しています。それを我社で作るのです。地球連邦軍の経費削減できますの」

『貴様が言っているのは国を作らせろと言う事と変わらんではないか!』

「今回のような事がまたあったら困りますの。ですから、その対策は当然ですよね?」

『わかった。資源衛星とその発掘調査。軍は認められんが部隊の所持は認める。ただし、資源衛星は自分達で発見する事が条件だ。現在ある資源衛星は渡せん。またコロニーもなしだ』

 

 まあ、流石に軍は認めてくれませんか。ですが、部隊の規模次第なら折れてもいいですの。

 

「所持できる部隊の規模はおいくらですの?」

『戦艦五隻、空母三隻までだ』

「かなり多いですわね……」

 

 スパロボに出てくる艦隊と同じくらいと考えればその多さがわかるでしょう。まあ、特機とかをそこまで用意できないのですが。そもそもこれ、建造費から何から何まで我社が出しますので地球連邦軍の懐は一切痛まないのですが。

 もちろん、建造するのはナデシコ級と機動戦士ガンダムで出て来たドロスやドロワといった超大型空母にします。いえ、空母と言い張ってマクロスでも作ってやるのもいいかもしれません。アレも空母に違いはありませんものね。

 

『もちろん、条件をつける。その部隊は連邦政府安全保障委員会の直轄とし、管理と維持をネルガル・マオインダストリー社に一任する』

「ああ、なるほど。つまり手駒にしたいと」

『そういう事だ。ブライアンの方に戦力が偏りだしているからな』

「……私達が動くのは人類と地球、地球圏全体の問題に対してのみです。地球に住む者同士のいざこざに関してなど拒否権を持たせていただきますの。異星人などの相手はもちろん致しますが、作戦指揮の権限も渡しません。建造費などは全てこちらが持つのですから、当然ですの。私の判断で相手をするのを決めさせていただきます。それが最低条件ですの。そもそも異星人を相手にするためにある戦力を身内同士で争って喪失するなど愚の骨頂ですしね」

『それは……』

「貴方が地球と人類の為に行動する限り、我々は共に歩む味方同士ですの。もちろん、我社の新型機などをそちらの陣営へ優先して供給させていただきます。ブラックホールエンジン搭載機とかね」

『わかった。お前達の部隊は独立治安維持部隊アロウズとする』

「待って、ちょっと待ってくださいですの!」

『む、どうした? そちらの意見はほぼ通したが……』

「いえ、その名前に関しては物申しますの。名前はレッドアクシズとさせてください」

 

 アロウズというのは、機動戦士ガンダム00 2nd seasonから登場する独立治安維持部隊ですの。2310年に起こった大規模テロを切っ掛けとして、「恒久和平実現」を目的として創設されました。極めて強大な権限が与えられており、反連邦勢力と見なした対象を圧倒的な武力によって制圧しています。身柄拘束・尋問・処刑も許可された超法規的機関で地球連邦正規軍より上位の組織であり、同階級の正規軍将兵よりもあらゆる面で優遇されています。

 また、一部のパイロットは、戦闘において無制限の自由が認められる特権「ライセンス」が与えられており、ライセンサーと呼ばれています。でも、これはおかしいですの。ライセンサーはライセンスを与える者で、「ライセンスを与えられた者」という意味合いでしたらライセンシーが正しいです。

 ちなみにアロウズの実態は、リボンズ・アルマーク率いるイノベイターによって裏から操られています。彼等が統一世界を作るための駒であり、イノベイターの傀儡となってしまっていますの。ライセンサーもほとんどがイノベイターでありますしね。自らが行ったオートマトンやメメントモリによる虐殺等を奪ったヴェーダによる完璧な情報統制で、自分達に都合の良いように一般市民達へ信じ込ませたりもしました。

 つまり機動戦士ガンダムでいうティターンズですの! それはもう断りますの。

 

 ちなみにレッドアクシズというのはアズールレーンで存在する組織です。人類の脅威「セイレーン」に対抗するため組織された人類連合「アズールレーン」から、重桜と鉄血などの陣営が離反し、新たに結成した勢力ですの。ビスマルクちゃんとか、グラーフ・ツェッペリンちゃんとかは鉄血所属ですの。

 セイレーンの技術を積極的に取り入れるという方針を掲げ、セイレーンの技術を艤装もしくは身体へ直に導入した艦船を持ち、毒をもって毒を制すを地で行く勢力ですの。ですので相手の技術を取り入れる私はレッドアクシズにしました。

 

『名前など拘りはないから構わん』

「ありがとうございますの」

『だが、本当に建造費を全て出すつもりか? こちらからもある程度支援はするが……』

「免税もしてもらえるのであれば必要ありません。そうですね……支援というのなら、こうしましょう。そちらはミッションという事で様々な任務を出してください。それを我々が受けて成功したら報酬を支払う。そういう感じなら問題はありませんの」

『傭兵みたいな扱いにするわけか』

「はい。こちらの方が互いにとって都合がいいですの」

 

 下手に建造費を出されて運営に口出しされても困りますの。ですから、運営費も経費も全て私が出しますの。膨大な額になりますが、ボッタクっている義体と独占市場である支援AIユニット。そして、一番値段がかかる資材は宇宙で資源の調査と調達をさせているアインスト達がいますので問題はほぼありません。アインスト達ならお母様から貰った空間である影月の方に運び込んで、一部をこちらへ渡せばいいだけですの。私なら取り寄せもできますし、適当な空間に呼び出して回収させればよし。それこそAI達を使って数で調査すればいいのですしね。

 

「ああ、それともう一つありましたの」

『なんだ? 言うだけ言ってみるといい。できる限りは聞いてやる』

「ミカムラ博士とカッシュ博士達はどうなりますか?」

『今回、アルティメットガンダムを暴走させたのはカッシュ博士との事で逮捕した。裁判の結果、冷凍睡眠刑となる事になっている』

「そうですか……」

 

 ネオ・ジャパンコロニーに残してきた監視映像を確認しますと、ほとんどが切り替えられていました。ちなみに私がひそかに設置したカメラも同様です。つまり、相手は私のカメラを見つけ出せる存在で、ルリちゃんと協力しても証拠を何一つとして出させない勢力です。そんな勢力を考えられるのはシャドウミラーやイスルギ重工、イノベイター達です。その中でも怪しいのはシャドウミラーです。彼等には教えていましたからね。ですが、ヴィンデル中佐に連絡したら他から手を回されて邪魔されたそうですの。そういうわけで対処は私に一任されました。

 

「カッシュ博士の身柄も頂きます。彼は嵌められただけですの」

『例えそうだとしても証拠がないから無理だな』

「ええ、ですからカッシュ博士には死んでいただきますの。冷凍睡眠刑ではなく、処刑としてください。アルティメットガンダムで被害を被ったのは現状では私達ですの。故に死刑を求刑させていただきます」

『なるほど。影武者として用意した義体を消滅させ、本人は死んだ事にして安全を確保するという事か』

「はい。ああ、そうですの。夫人にも死んでもらいましょう。夫婦を離すのは可哀想ですしね」

『息子はいいのか?』

「構いません。彼にはやってもらう事がありますから」

 

 デビルガンダムとなったのなら、彼に頑張ってもらいますの。東方不敗マスターアジアを超えて、デビルガンダムを討伐してもらわねばいけません。もちろん、こちらも倒せるようにはしますが、ドモンの成長には欠かせない相手なので様子見ですの。一応、全力でアインスト達に探させていますが、地球に反応はありません。それはヴァルシオンも同じですの。

 

『手配しておこう。他にはないか?』

「ああ、そうでした。マジンカイザーSKLというのでしたか。あれの調査をさせて欲しいです」

『調査か』

「使える技術があるかもしれませんから、是非ともお願いしますの」

『その程度であれば構わん。指示しておこう』

「ありがとうございます。これで私の要求は終わりですの」

 

 奇戒島は痛いですが、これぐらいならどうにかできます。まあ、相手からしたら本気で我社の資産だけで作れるとは思っていないのでしょうから、こんな提案が飲まれたのでしょう。

 

「そういえば免税は構いませんの?」

『免税に関してはこちらで調整する。全て軍事費に回ると思えばハイエナ共にピンハネされるよりはマシだ。理由は……プラントや火星との戦争を考え、宇宙戦艦とパーソナルトルーパーの製造を理由に免税しよう。どうせ必要になる』

「プラントとの戦争は決定ですか……」

『ああ、決定だ。馬鹿共がコロニーに核を打ち込んだからな』

「はぁっ!? い、意味がわかりませんの! コロニーを壊さずに手に入れるのならわかりますが、なんでそんな勿体無い事をしていますの!」

『私が言いたいわ! 食料生産用のコロニーなど我々が欲している物だぞ! それを見せしめ程度の理由で破壊するなど、ブルーコスモス共め! 建造には我々の税金を投入しているのだぞ!』

 

 まあ、そうですよね。どう考えてもプラントの独力でコロニーを生産する事はできませんの。彼等は改造する事ぐらいですわね。つまり、グライエン・グラスマンからしたら、食料生産の施設に改造するのは別に問題なかったのです。何故なら税金を取れますし、いざとなればそのまま元の所有権を理由に取り上げて賃金を支払ってやればいいのですからね。

 

「グラスマンさん、グラスマンさん」

『おのれ……どうしてくれようか』

「お爺様! お爺様!」

『む?』

 

 聞いてくれなかったので、お爺様呼びしたら反応しましたね。

 

「私に良い考えがありますの。壊したブルーコスモスの連中に請求してやりましょう。アレの持ち主は政府なんですから、問題はなにもありません。キッチリと全額支払ってもらいましょう」

『確かにそれはいい考えだな。しかし、支払うと思うか?』

「支払わなければブルーコスモスの盟主を逮捕して資産を取り押さえればよいのです。それとそのコロニーの残骸はネルガル・マオインダストリー社が買い取らせていただきたいですの。格安で」

『……いいだろう。しかし、そうなると……ついでだ。ネルガル・マオインダストリー社にリサイクルのための兵器自由拾得の特権を認める。これで軍備を拡大しろ』

「最高ですの!」

 

 ようはジャンク屋としても自由に活動できるって事ですしね。しかも政府直属の部隊なので、一般業者だって摘発できますの。

 

「ああ、他の企業には認めないでください」

『手配はするが、どうしてだ?』

「こちらの技術が漏れるからです。異星人は仕方がないにしても、DC残党などに流れたら最悪ですの」

『確かにその通りだ。詳しい話を詰めるとしよう』

「ええ、是非に」

 

 さて、色々と手を回しましょう。ああ、それとイスルギ重工にも仕返しをしないといけません。世界中に放している虫型アインスト達が日夜、情報を集めてくれています。ですので、イスルギ重工の動きもある程度わかりますの。

 こちらも物理的に殺してやろうかとも思いますが、それをすると流石に疑われますしね。金色の闇で殺しにいったとしても今はアレですし。かと言ってアインスト達に襲わせるのも問題ありますの。私とアインストの繋がりを疑われてもいますしね。イスルギ重工の兵器製造を止めるわけにもいきません。地球圏全体の戦力低下を招いてしまいますから。ああ、なるほど。だから、死の商人として異星人にも機体を売っていたのに生かされていたわけですのね。

 これだとどうしようも……いや、待つですの。どうせイスルギ重工のミツコ・イスルギならDC残党と取引をするはずです。そこを襲撃して根こそぎ奪ってやりましょう。こちらは正規部隊ですので問題はありません。苦情が来ても無視できます。何せ運用する兵器は全てネルガル・マオインダストリー社製ですので、イスルギ重工の威光など一切気にしません。そして堂々とリサイクルもできます。

 例えイスルギ重工が奪われたと言ってもそう何度も奪われたと言えばこちらはその警備の甘さについて責任を追及できますしね。それでも返せと言ってきたら……使った費用を人件費込みで請求してやりましょう。そして、何度も続ければ情報漏洩を警戒して色々と踊ってくれるでしょう。ああ、最高ですの。

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 

「お嬢様……失敗しました」

「そう。残念ね。まあいいわ。それで博士の方はどうなったのかしら?」

「そちらも失敗しました」

「は? 根回しをしたはずよね?」

「グラスマンが敵に周りました。ネルガル・マオインダストリー社として正式にカッシュ博士とミカムラ博士に死刑を要求され、政府は飲みました。またこのような条件が……」

「ふざけているのかしら? これってグラスマンがブライアンに対抗するための部隊じゃない。それをあいつらが作るって?」

「この計画は失敗するかと。自腹を切って用意しないといけませんので……我々が手を回せばよいだけです」

「そうね。資材を買い漁って値段を釣り上げなさい」

「了解しました」

「それと情報操作もお願いね」

「心得ました」

 

 

 

 

 




AIローンが生まれました。
奇戒島の重力炉を停止しました。
アルフィミィは独立治安維持部隊レッドアクシズを組織した。
血のバレンタインが起きました。
カッシュ博士とミカムラ博士は死刑となりました。
新しい社員がネルガル・マオインダストリー社に入社しました。

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

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