アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

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こっそり


第42話

 

【コロニー・メンデル カルヴィナ・クーランジュ】

 

 

 

「それではよろしくお願いします」

 

 リーサ・クジョウが戦術予報士として働くことを納得したので、早速働いてもらおう。彼女からしたら、こちらの戦力を正確に図りたいだろうし、しっかりと働いてくれるでしょう。

 

「どうすれば?」

「私達と管制室に行ってもらいます」

「わかりました。彼等は……」

 

 リーサ・クジョウが後ろのガンダムマイスターとか言うのと、エージェントの方に視線をやる。もちろん、私が連れていく事を許可するはずがない。

 

「残念ながら部外者を入れる訳には行きません。軍事施設ですのでご理解ください。もちろん、()()()であられる方々の身の安全は軍人として保障させて頂きます。そうですね……シェルターに案内するか、この場に留まって頂きます」

 

 もちろんどちらを選択しても監視はつける。シェルターに関しては彼等だけで使用させ、隔離する。ついでに言えばシェルターは牢獄であり、催眠ガスはもちろんのこと、毒ガスや空気を抜く事だってできる仕様の犯罪者用の物だ。テロリストなのだから何の問題もないわ。

 

「……わかりました。貴方達もそれでいいわね?」

「仕方ないでしょう」

「ああ、了解した」

「あの、できればこの部屋で待っていていいかな?」

「ええ、構いませんよ」

 

 アレルヤ・ハプティズムだったか、勘の良い奴みたいね。人類革新連盟の超人機関により強化された超兵だったわね。社長が脳量子波の研究がしたいから出来れば殺さずに確保したいという事だったけど、必要とあれば人革連の方を襲撃したらいいのだし優先する必要はないわね。

 

「では、護衛の兵士を付けます。教授はどうしますか?」

「私は試作機の方に居るよ。機体に太陽炉を搭載したからその実験がしたい」

「でしたら、戦力は多い方がいいので出してみませんか?」

 

 エイフマン教授の言葉にリーサ・クジョウが馬鹿な事を言ってきたので、思わず睨みつける。

 

『アハハハ! この人、どさくさに紛れてぶち壊す気満々ですわね!』

 

 試作機を戦場に出すなんて軍人としては有り得ない。耐久試験も何も終わっていない機体なのだから、事故が起こる事は当たり前なのだ。試作機の動力炉搭載の機体なんて乗っているパイロットからしたら死んで来いと言われるのと同じだ。そんなの、化物の社長ぐらいしかやってられない。

 

「どうだね?」

「もちろん却下します。絶対に爆発しないと言い切れますか?」

「無理だね」

「だったらあり得ません。我々は民間の会社でありますが、正式に軍の一部隊として活動しています。人員の保護は会社としても安心安全を心掛けるように言われています」

 

 社長のように両手両足が消し飛んでもナノマシンがあれば瞬間再生でき、酸素すら体内で生成できるような存在なら別だけど。ちなみに私は宇宙空間で生身でもある程度は生き残れる設計にされているらしい。体内に酸素を生成する装置を完備しているとのことだ。本来は火災などを考えての装備らしいが、社長の一声で宇宙空間でも活用できる者に変えられた。救難信号も出せるし、強制的に仮死状態にしておけばほぼ助かるとのことなので我が社はホワイトね。

 

「ふむ……だったら、完全義体を使った遠隔操作ならどうだい?」

「ジャミングが行われる太陽炉で、ですか? それこそ奪取される可能性が高いですね」

「まあ、そういう事だよクジョウ君。パイロットが乗っていたらスタンドアローンでどうにか出来るが、流石に試作機に乗せるのは問題ありだから諦めてくれ」

「はい。わかりました」

「では行きましょう。教授、くれぐれも勝手な事はやめてくださいね」

「ああ、もちろんだ。クジョウ君、また会おう」

「はい」

『一応、監視しておきますね~』

『頼む』

 

 部下達と一緒に教授が出て行ったので、私達も移動する。別の部下に残るガンダムマイスター達を監視させてリーサ・クジョウを連れて管制室に移動する。

 

 

 

 近くにある管制室に繋がる扉を潜り抜ける。そこは数人が入れる広さの部屋で部屋の中には椅子が存在しているだけだ。

 

「あの、ここが管制室なんですか?」

「正確に言えば管制室の一部ですね。こちらの席に座ってヘッドマウントディスプレイを付けてください」

 

 リーサ・クジョウに椅子に置かれているヘッドマウントディスプレイを渡してから、私も別の椅子に座って必要も無いヘッドマウントディスプレイを装着する。

 

「仮想空間に管制室があるんですね?」

「ええ、そうです。ネットワーク上にあることで何処のブロックからでも接続できます」

「わかりました」

 

 ゲスト用のIDとパスワードを渡して一緒にログインする。すぐに視界が切り替わり、壁一面が巨大モニターとなっている広い部屋に移動した。

 オペレーター用の席には軍服姿の男性や女性、子供達が居る。中にはゴスロリ魔女の格好をしたラピスも居て、膝の上にぬいぐるみを乗せながら戦闘を行うための作業をしている。

 

「公園に居た子供……?」

「彼女達はオペレーターの訓練を受けています。優秀な子達ですから腕は問題ありません。それと姿が子供とはいえ、中身が子供とは限りませんよ」

「……サイボーグ技術ですか……」

「ええ、そうです。特に女性は様々な年代のボディを使っています。着せ替えて遊んだりしている人も多いですからね」

「容姿が自由自在なら、確かにそれもできるのね」

「何より、いくら食べても太りませんから」

「凄くいいわね」

 

 話ながらラピスに近づくと、彼女が手を振ってくる。それだけで私達の前に椅子が現れる。座ると目の前の空間に複数の映像が同時に出現する。映像はそれぞれ空域図や相手の姿など様々だ。

 

「ではクジョウさん。よろしくお願いします」

「ええ、わかりました。こちらの戦力は……ゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)35機、ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)35機の計70機ですね」

「はい。護衛として20機は残しますので、50機でお願いします」

「わかりました」

 

 本当は後10機ずつあるので、合計で90機存在する。そこに私とライルのグリントが存在するので92機。輸送船が24機。防衛用の兵器は九連式ミサイルポッドが70機。ブラックホールキャノン砲が200機。防衛用にブラックホールフィールド展開装置。それがコロニー・メンデルと資源衛星をくっつけた拠点を防衛する戦力だ。もちろんリーサ・クジョウにはパーソナルトルーパーしか教えない。

 

「敵の情報はわかりますか?」

「ラピス」

「……これ……」

 

 ラピスが提示してきたのは敵のパーソナルトルーパーであろう大型機と小型機だ。小型機は小型ミサイルと大型ミサイルを装備していて大量にいる。

 大型機は三機でどれもパーソナルトルーパーのゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)よりも大きい。見た目からは大型のレーザーとミサイルはわかるわね。

 

「パーソナルトルーパーとは全くの別系統のようね」

「情報はない?」

「ある」

「あるの!?」

「っ!?」

 

 ラピスの言葉にリーサ・クジョウが声を上げると、ラピスがビクッとして怖がる。慌ててリーサ・クジョウが謝っていく。まあ、普通は明らかに地球では見た事がないアンノウンの情報があるのだから驚くのは無理ないわね。

 

「こ、これ……」

「え、アニメ?」

「アニメね。確かに似てるけど……まさか、アニメを基にして作ったの?」

「うちの馬鹿共もやっているからありえるでしょうよ」

「やってるんだ」

 

 思わず敬語ではなくなったけれど、まあいいわ。

 

「後、お姉ちゃんからの情報で……手は高確率でロケットパンチ。胸部から重力波を発射するって」

「うちのブラックホールキャノンとかと同じと思えばいいのね」

「ん。フィールドもあると思う」

「了解。さて、以上の情報で戦術の構築をお願いします」

「……情報収集能力はどうなっているのかしら?」

「企業秘密です。もちろん、軍事機密でもありますから教えられません」

「そりゃそうよね。それじゃ……戦術を構築するわね」

「お願いします。その間にこちらはこちらの仕事をしましょう。ラピス、社長から連絡は来た?」

「来た。お姉ちゃんも来るって」

「そう。それなら全部任せてもいいわね」

 

 リーサ・クジョウの視線を感じながらラピスと会話をしていると、管制室の中に光の柱が降り注ぐ。その光の中から水色の髪の毛をポニーテールにしたフリルのついた金色のラインと装飾の映える紺色の軍服を身に纏う社長が現れた。まあ、軍服と言っても脇は出しているし、ワンピースタイプだ。左右で別れて開けられている紺色の下に白いスカートフリルのついている可愛らしい衣装で軍服というのも違うと思ってしまう。まあ、レッドアクシズの軍服なんて儀礼用の軍服はあるけれど、個人個人が好き勝手な服を着る事が許されている。私だってその日の気分で変えている。

 パイロットスーツだけは機体を万全に扱えて宇宙空間に放りだされても問題なく救助まで生還できるなら好きにしろと言われるぐらいだ。そもそも個人に合わせて自由にカスタマイズできるので普通は着る。個人用のオーダーメイドを会社の金で好き勝手オプションマシマシにして安全を確保できるというわけよ。人材こそ宝。これが社長の理念であり、しっかりと育成して一般兵をエース級に仕立て上げてそれに相応しい機体を与えた方が戦果が期待できるとのことだ。個人にかけられるコストが他の軍隊とは圧倒的に違う。だいたい十倍から百倍だ。

 

「こんにちはですの~元気にやってますの?」

 

 明るく軽い声で管制室の皆に声をかけ、ラピスが座っている席に移動して彼女に後ろから抱きつく社長。

 

「こんにちは~」

「ちは~」

「元気っす」

「ならばよろしいですの」

「か、軽いわね……」

 

 軍隊というよりはただの近所の集会みたいなのりだ。リーサ・クジョウが驚くのも無理はない。もちろん、オペレーター達と会話をしながら送られているだろう情報を確認しているはずだ。

 

「そちらの方ははじめましてですわね。わたくし、アルフィミィ・マオ・ブロウニングと申しますの。以後、お見知りおきくださいですの」

「はい。戦術予報士のリーサ・クジョウと申します。地球にいらしたのでは……」

「地球から遠隔で接続しておりますので、身体は地球にありますの」

「なるほど。それで相手については……」

「ああ、こちらはやる事が決まっていますの。アンノウンだろうがなんだろうが、敵対するなら潰しますの」

 

 社長はモニターを操作して先行している部隊の一機に通信を繋げる。

 

「広域通信での呼びかけに反応はありますの?」

『ありません。一応、交戦許可が無いので引きながら対応しています』

「かしこまりましたの。では、広域通信でこちらから話しかけてみますの」

『お願いします』

 

 社長がコホンと咳払いしてから可愛らしい声でこの辺り一帯に通信を繋げる。

 

「こちら、地球連邦軍独立治安維持部隊レッドアクシズですの。直ちに戦闘行為を停止し、説明と武装解除を要求します。答えられない場合、悪逆非道をなす悪として正義の名の下に断罪いたしますの。そうでしょう、会話もしないし宣戦布告もしてこない連中はただのテロリストにも劣る犯罪者でしかありません。それとも言語すら無くしましたか、ゲキ・ガンガー3のコピーロボットを作り出した怪人さん達。あ、著作権というものも知らないようですし、海賊版を作っているのですから、やっぱり悪役ですの」

 

 社長の言葉に何言ってんだコイツっていう視線をオペレーターを含めて私達が送ると、社長は楽しそうに笑っている。

 

『ふざけるな! よりにもよって我等を悪だと!? 貴様達こそが悪であり正義は我等だ!』

『悪鬼羅刹の地球人共め! 我等が今こそ鉄槌をくだす!』

『天誅である!』

 

 まるで三文芝居を見ているようね。軍隊としては有り得ないから、やはりテロリストか何かか。それに言語は地球で使われている言語で間違いない。

 

「ブロウニングさん、相手がどんな連中か知っていましたね?」

「わたくしは思った事を言っただけですの。彼等の事は今、初めて出会いましたの」

「社長。相手と戦う上で警戒する事は?」

「相手は短距離転移を使ってくる可能性が高いですの。それとグラビティブラストを撃ってくるでしょうから、そちらも警戒をしてくださいですの」

「やっぱり知ってるんじゃない」

「ネルガルや安全保障理事会から情報は得ていますからね。どちらにせよ、敵ですの。現時点を持ちまして、独立治安維持部隊レッドアクシズは対象を地球を脅かすテロリストと断定しますの。対象を討ち滅ぼしてくださいですの。ああ、できれば確保が望ましいですが、確実最優先命令は死なない事ですので、失敗しても構いませんよ。ただメンデルに被害は出さないようにだけお願いしますの。後、終わったらわたくしの奢りで祝勝会をしますからそのつもりで。では、皆さん。頑張ってくださいですの」

『『『『うぉおおおおおおおぉぉぉぉっ!?』』』』

 

 社長が通信を切る。そして、こちらを向いてくる。私はリーサ・クジョウが作り上げた戦術プランを社長に見せて承認してもらう。

 

「なるほど。ゲシュペンストMK-Ⅳ(ヴァイスリッター)部隊で牽制しつつ下がり、左右からゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)の部隊で横腹を強襲ですか。問題ありませんが、ソレスタルビーイングが介入してくる事も考えないといけませんの」

「それは……そうですね。では、予備部隊を作って……」

「それでお願いしますの。後、ガンダムが出たらカルヴィナさんは白騎士と黒騎士で対応をお願いしますの」

「了解。できたら鹵獲するわ」

「では、わたくしは帰りますの。増援が必要なら呼んでくださいまし」

「何処かに行くの?」

「ええ、これからネルフに監査しに行ってきます」

「社長が自らですか?」

「はいですの。ネルフは二名しか認めないとの事でしたので、わたくしと護衛を一人だけ連れて行きますの」

 

 護衛一人とか、どう考えても襲撃されるフラグでしょう。まあ、社長なら平気なんでしょうけど。

 

「ではでは、失礼いたしますの」

 

 スカートを持ち上げて頭を下げた後、接続を切ったようで社長の身体が光の粒子となって消えていく。

 

「それじゃあ、作戦指揮をお願いします」

「わかりました」

 

 ソレスタルビーイング、どう動くか楽しみにさせてもらいましょう。モニターには戦闘の火蓋が切って落とされ、爆発の光が宇宙空間を照らしていく。飲み放題食べ放題という事で全員が馬鹿みたいに小型機を狙撃して撃ち落とし、ゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)が突入する前に決着が着きそうな勢いね。

 

「新たなアンノウンが出現! 高速でこちらに向かってきています!」

「識別……完了……ソレスタルビーイングのガンダム二機。相手はガンダムヴァーチェとガンダムデュナメス。重砲撃タイプと狙撃タイプ。変形タイプと前衛タイプは確認できないよ」

「ありがとう。私達が対応する。ここは任せました。リーサ・クジョウ、ラピス」

「……ええ……わかったわ……」

「任せて」

 

 ログアウトして急いで格納庫へと移動する。サイボーグの身体で出せる全速力で移動し、白騎士のコクピットへと滑り込む。すぐにブレインコンピュータを接続させ、ローンに手伝わせて起動させる。

 

「ライル、そっちの準備はどう?」

『問題ねえぜ姉さん』

「そう。じゃあどっちを相手する?」

『兄貴をやらせてくれ』

「デュナメスの方ね。良いわよ。ただし、肉親だからって手加減は無しよ」

『ああ、わかってるよ。兄貴は俺が止める。それに社長からは説得の許可は貰っているしな』

「なら好きにしなさい。仕事を果たした上でやるのなら文句はないわ」

『恩にきる』

『お姉様、発進準備できました』

「白騎士、カルヴィナ・クーランジュ。出るわ!」

 

 カタパルトで一機に加速し、追加でスラスターを噴射してソレスタルビーイングの居る場所まで一気に駆け抜ける。すぐ横にライルが乗る黒騎士もきている。

 

「『さぁ、楽しい殺し合いをはじめましょう』」

 

 リーサ・クジョウとその仲間達がどう動くか楽しみね。もっとも、既に檻に捕まっているような物でしょうけれど。そもそも変身能力持ちの社長相手に一人になるとか、その時点で積みよね。

 

 

 

 

 

 

 

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

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