アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する 作:アルフィミィ好き
【プトレマイオス フェルト・グレイス】
船内にある展望室から宇宙空間を眺めていると、勝手に涙が溢れてくる。
今日はお父さんとお母さんの命日。だから、スメラギさんから告げられた内容は衝撃だった。お父さんとお母さんが命を賭けて頑張り、私が継いで頑張ってきたソレスタルビーイングが無意味な物になり、滅ぼされるだけだなんて。そんな事がお母さん達の命日に教えられるなんて……ひどい。
ソレスタルビーイングは私の全てなのに。生まれた時からずっとソレスタルビーイングに居た私にはここしか居場所が無い。だから死ぬまでここに居るしかない。
「……はぁ……どうしよう……」
話し合ったクリスはソレスタルビーイングから、少なくともプトレマイオスからは降りると言っていた。彼女はハッカーとして世界中の情報を集めてくれて教えてくれた。その情報から判断すると、スメラギさんが言った通り、このままソレスタルビーイングに居たら私達は高い確率で捕まるか、殺されるかするって。
クリスの話ではこのままだと数ヶ月もしない内にガンダムクラスの軍備がどんどん増強されていくらしい。ネルガル・マオインダストリー社の開発速度を考えるとブラックホールエンジンや太陽炉の搭載機が当たり前になるみたい。ネルガル・マオインダストリー社の安全性を重視してパイロットの命を優先しながらも攻防に優れた汎用機、ゲシュペンストMK-Ⅳが大量生産されて配備される計画が安全保障委員会に秘密裏に提出されるらしい。それも格安でゲシュペンストMK-ⅡをゲシュペンストMK-Ⅳに交換するらしい。軍部もコストがかからないし、火星騎士や異星人のこともあるから一新するのに乗り気になるのは確実だって言ってた。
もう終わりが近い。どうせ死ぬなら痛いのは嫌。でも、お母さんとお父さんのところに行けるなら、それもいいかも──
「あら?」
──展望室の扉が開くと、誰かが入ってきた。だから、涙を拭って振り返る。入って来たのはスメラギさんだった。手にはドリンクを二本も持っている。
「……フェルト……? もしかして……泣いているの?」
「なんでも、ありません……」
「あ~あ~なるほど、なるほど」
小首を傾げて何かを不思議そうにした後、納得したようで私の横にやってきた。そして、手に持ったドリンクを片方差し出してくる。ドリンクには誰が飲むのかと思えるラインナップで、一つはラストエリクサー微炭酸。もう一つはプルコギエキス。
「フェルト、とりあえずどっちがいい?」
「えっと……」
「どっちがいい?」
「あの……」「どっちがいい?」
「あ、じゃあラストエリクサーで……」
「これがあれば完全回復して徹夜も平気って書いてあるけど、正直どうなのって感じよね。まあ、プルコギエキスも誰が飲むと思ってるんだか」
「なんでコレを選んだんですか?」
「どうせなら変なのを試してみようと思ってね」
そう言いながら、私が受け取らなかったプルコギエキスを飲むスメラギさん。直ぐに顔を顰めた。
「さて、と……泣いていたのは私が言った言葉が原因でしょ?」
「うん……私、これからどうしたらいいのかわからない。このままソレスタルビーイングに居ても、勝てないんだよね?」
「無理ね。そもそも地球連邦とソレスタルビーイングじゃ戦力差がありすぎるもの。今まではガンダムの持つ隠密性と性能、奇襲で補ってきたけれど相手の技術力は格段に上昇しているわ。月でヴェーダの一部を奪われたのが致命傷ね。ネルガル・マオインダストリー社はそこから太陽炉の開発に成功したわ」
「でも、失敗するかも……」
「エイフマン教授が他の天才や逸脱人と言えるような科学者と協力して潤沢な資金と施設で作るのよ。太陽炉その物じゃなくてもそう変わらない劣化品ならもう出来てるでしょうね」
「……太陽炉は木星じゃないと……」
「重力制御さえできれば木星と同じ条件を整えるのは難しいことじゃないわ。それ専用の作業所を作ればいいんだから。実際、エイフマン教授に見せてもらった資料にはその施設もあったし、試作機は見ていないけれど資料は下手をしたらソレスタルビーイングが持っている太陽炉よりも上よ」
「そんな……お母さんとお父さん達が頑張って作ったのに……」
「泣かないで」
溢れてくる涙をスメラギさんが指で拭ってくれる。
「それに言ったけれど新しい職場や戸籍は用意できるわ。フェルト・グレイスという名の別人を用意することだって可能よ」
「でも、私はソレスタルビーイングにしか居場所が……」
「なら、私が居場所になってあげるわ」
「え?」
「これが終わったら一緒に仕事をしましょう」
スメラギさんが俯いている私の顎に手をやって上を向かせてくる。私はスメラギさんと視線を合わせる。スメラギさんの視線には後悔が満ち溢れていた。
「……あ……」
そのままスメラギさんに抱きしめられて顔が近づいてくる。耳元に顔がやられ、囁くように私にスメラギさんが告げてきた。
「本当は教えたくなかったけれど仕方がないわね。ソレスタルビーイングは守秘義務があるわ。でも、無くなるのなら意味がないわよね。だから教えてあげる。貴女の両親が死んだプルトーネの惨劇は事故じゃなくて事件よ。ソレスタルビーイングの上の連中、イノベイドのビサイド・ペインが起こしたね」
「え? 嘘……そんな……」
「だから守秘義務なんて言って誤魔化したのかもね」
お父さんとお母さんが死んだのは事故じゃなくて、事件なの? それもソレスタルビーイングの上が揉み消した……わ、わたしは……
「フェルト、貴女は両親の敵と言えるような連中が好き勝手牛耳ってイオリアの意思すら捻じ曲げて世界を征服しようとしている彼等に義理を果たして死ぬつもり?」
「い、やっ……いやっ! そんなの絶対に嫌っ!」
「そうよ。良い子ね、フェルト……」
頭を優しく撫でてくるスメラギさん。私は何がなんだかわからなくなる。
「でも、証拠もないからわからないわよね?」
「……はい……」
「だから、フェルトにヴェーダの記録を見せてあげる。その為には代償があるけれど大丈夫よ」
「代償?」
「ちょっと死ににくくなって情報処理能力と運動能力が格段に上昇するだけよ。これさえ飲めば死ぬ事はないわ」
「死なないの?」
「ええ、どんな事があっても私が守ってあげるし、物理的にも大丈夫になるわ。それに死にたいのなら殺してあげることもできるの。選んで欲しくはないけれど」
「……これ、クリスにもあげられる?」
「大丈夫よ。いくつかあるから」
「ありがとう。じゃあ、ください」
「私と契約して魔法少女になってくれる?」
「え? なんで魔法少女?」
「言ってみたかっただけ。だって、悪魔の契約みたいな物でしょう? 真実を欲して契約するのだから」
「……わかった。なる。だから、お父さんとお母さんの真実を教えて……スメラギさん……ううん、悪魔さん」
この人はスメラギさんじゃない。スメラギさんの皮を被った別の誰か。それでも私を死なせたくないと思って、ソレスタルビーイングから抜けさせようとしているのはわかる。もし、この人の言葉が本当なら、真実を知った私は上の人達から狙われて秘密裏に消されると思う。私に選択肢があるようで無い。でも、望んだら死なせてくれるということは悪魔じゃなくて甘い小悪魔さんかもしれない。
「じゃ、口を開けて」
「キスするの?」
「キスがいいの? 別に構わないけど……」
「嫌。流石にそれは……」
「残念。じゃ、これ食べてね」
そう言って何かの種を私の口に入れてきた。指が口から引き抜かれる。種の味はしない。
「そこまでだ!」
「動くな」
「フェルト! 飲んだら駄目だ!」
入ってきたのはセツナ、ティエリア、アレルヤの三人だ。三人はそれぞれ銃を構えている。セツナとアレルヤは私を心配して視線を左右に向けている。でも、ティエリアは違う。
「あら、三人共お揃いでどうしたのかしら? そんな物騒な物を向けて」
「黙れ。お前はスメラギじゃない」
「ああ、そうだ」
「何を言っているのかしら? 何処からどう見ても私はスメラギよ」
「いいや違うね。コロニー・メンデルから違和感があった。でも、ここに戻ってティエリアと話して確信したよ。貴女はスメラギさんが本来知らない事も知っていた。そうだよね、ティエリア」
「ああ。ヴェーダの情報からもお前は違うと判断された。故に貴様は敵だ」
「ヴェーダが本来の機能を果たしていたらそれもわかるのだけれど、コアが移植された上にティエリアと同じイノベイドのリボンズ・アルマークとアレハンドロ・コーナーが細工しているでしょうしね。ああ、それともティエリアの視界を奪って覗いているのかしら?」
「「何を言っている!?」」
「……」
「っと」
ティエリアが何も喋らなくなり、いきなり連続で発砲した。私はスメラギさんに後ろに引かれて下がる。スメラギさんが前に出て撃たれる。
「あら、話ではなくいきなり武力介入かしら? と、いうかフェルトも狙って撃ったわね?」
「ティエリア! フェルトにあたる!」
「ヴェーダはフェルト・グレイスも危険分子と判断した。故に排除する」
「なんだと!?」
「セツナ、アレルヤを止めろ」
「了解した」
「セツナ!?」
セツナがアレルヤを手で押さえながらこちらに銃を向けてくる。怖い。怖くて思わずスメラギさんに抱きつく。
「コイツは敵だ」
「ああ、ああ、そうですよね。今のセツナはそうですよね、ええ、ええ、知っていました。それとフェルトさん。飲み込んでも飲み込まなくても助けますよ」
「んくっ……飲んだ。もうここには居られない」
「撃て。これがコイツ等の選択だ」
「ああ」
「くそっ!」
セツナとティエリアか放たれた複数の銃弾は私の前に立ったスメラギさんの身体に命中していく。でも、平気そうにしている。
「そうですか。そうですか。それでもう満足しましたか?」
「なんだと?」
「銃弾が効いていない……」
「では、こちらも反撃させていただきましょうか。抜刀♪」
楽しそうな声と共にスメラギさんが何時の間にか持っていた棒状の物から光の刀を出現させ、手を振るうと三人の銃が全て切断された。
「それで次はどうするの? 銃を斬ったけれど止まるのかしら? それとも手足を斬ったら止まるの? ああ、ガンダムを動かそうとしても無駄よ。既に止めてあるもの。もちろん、プトレマイオスの制御権も制圧済み」
「なっ……」
スメラギさんが消えたと思ったら、ティエリアの頭を掴んで持ち上げていた。ティエリアは慌てて腕を掴んでいるけれど、まったく効果がない。
「ルリちゃん。ヴェーダへのクラッキングを開始してくださいな。コイツから連中の居場所を知りましょう。あら、切られましたか。残念。まあ、いいでしょう。それよりもレッドアクシズをガンダム三機で襲撃して勝つ作戦を練りますわよ。ええ、そうです。そちらはスメラギさんに指揮させてください。これはゲームですの。私とスメラギさん、どちらが勝つか。いえ、勝ち目はないんですけど、ソレスタルビーイングの壊滅と鹵獲したという事を正式に発表するために必要ですから」
スメラギさんの肩に現れた掌サイズの小さな女の子と会話していく。やっぱりスメラギさんじゃないみたい。そう思っていると、いきなり通信が飛んできた。それもクリスのすごく慌てた声。
『こちらの位置がバレました! すぐに敵の大部隊がやってきます!』
「あら、あらあら……」
ティエリアを解放したかと思うと、宇宙空間の方に視線を見てから……私を見てきました。
「フェルト、選択肢が三つあります。このまま私が制圧して船ごとレッドアクシズの物になるのが一つ。こちらは抵抗されたら駄目なので反抗的な者は手足を落として拘束か殺します。二つ目はやってくる敵部隊を倒してレッドアクシズと戦う。こちらは勝てばはれて皆さんと自由です。最後は私達だけで逃げます。どれがいいですか?」
「……二つ目が、いいです……皆、大切な人だから……」
「ではそうしましょうか。さて、ガンダムマイスターの三人。これから私が指揮を取ります。死にたくなければ従いなさい。ああ、別に拒否しても構いませんよ。今回はフェルトの意向をくんでそうするだけなので、一つ目のプランでも構わないのですから」
「本当にレッドアクシズとことを構えるのか?」
「ええ、そうです。先の勝利は圧倒的すぎました。そもそもガンダムに隠された力も使わずに勝ったのではどちらも不完全燃焼でしょう。ですから……いえ、どうせならガンダム四機と私達三機で戦うのもありですわね。どっちがいいですか?」
「えっと、選ばせてくれるの?」
「ええ、もちろん。ちなみに貴方達をまるまる引き取るつもりなので、安心してください。これから地球と人類の為に働く同胞には優しいですよ? 全ては地球と人類の繁栄のためにありとあらゆる障害を排除して守りましょう」
「……セツナ」
「俺達に選択肢は無い。ガンダムを押えられたのが事実であれば、やるしかない」
「そうだね。もし、ボク達が勝ったら見逃してくれるのかい?」
「一度、捕らえてから捕虜とします。それから補給して脱走されたという形になりますわね。それでよろしければどうぞ」
「……やるしかないか。わかった。ティエリアもそれでいいかな?」
「……俺は、僕は……」
「まあ、好きに考えなさい。とりあえず、今、襲ってくる連中をどうにかするわよ。いいわね!」
「ああ」
「了解」
「……了解した」
スメラギさん(?)は私を抱き上げてブリッジへと向かっていく。それから席に座らせてもらった後、驚いていた二人に報告を聞くと、リヒティがやらかしていたみたい。
スメラギさん(アルフィミィ)、フェルトちゃんに両親の事を話して組織からの信頼度を無くさせて契約をせまる。その後、ソウルジェム(アインストのコア)を渡して魔法少女(パイロット)にする。悪魔かな?
味方
プトレマイオス
ガンダムヴァーチェ
ガンダムエクシア
ガンダムキュリオス
トランザム使用不可
敵
ティエレン20機×3
ティエレンタオツー
ティエレン指揮官機
ラピエサージュ
増援予定
ベーオ・ウルブズ
後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え
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