アルフィミィちゃんになってスパロボ時空で暗躍する   作:アルフィミィ好き

49 / 55
揚陸城についてちょい追加です。


第49話

 

【影月 オルレイン】

 

 

 

 ザーツバルムと私の子供を含めた子達の世話をしていると、増援を頼まれた。それも用意されたのはデューカリオンのデータを基礎としてアルド・ノアとは全く別の技術で作られた機体。フューリーとの戦いで何度も破壊されては再生し、進化しているノイエ・デューカリオン。

 ブラックホールエンジンと相転移トロニウムエンジンとの親和性は順調に上昇し、すくなくとも集中すれば暴走する危険性は無くなってきました。ただ、今回の任務は敵と戦いながら対象の組織を逃がす事と閉じられた空間以外でどのような状況になるかのデータが欲しいらしいですね。

 

「流石に無茶でしょう?」

「うむ。我もそう思う」

「だが、お母様からの要望と同時に進化が停滞してきたノイエ・デューカリオンに新しい刺激を与えるのに丁度いい。相手もベーオ・ウルブズとなれば尚更だ」

 

 ツェッペリンちゃんとビスマルクちゃんが伝えてきた内容は頷けるものです。確かに何時も同じ相手では刺激が少なくて更なる進化が期待できません。

 

「最低でも三分の一に小型化できなくてはパーソナルトルーパーに乗せられん」

「うん。戦艦なら問題ないのだけど……」

「戦艦にするにしてもやはり小型化は必要だ。いや、むしろ大型化か?」

「ヴェーダから手に入れた情報を解析して出てきた設計図、ツインドライブというのも面白いのだぞ!」

「どれで試すかが問題だろう? ただでさえでかい相転移トロニウムエンジンを二つ搭載だぞ」

 

 確かにノイエ・デューカリオンのほとんどはエンジンで構成されていますからね。

 

「ふっふっふっ、こんな事もあろうかと月面に破壊されて放置されていた揚陸城の残骸を回収してアインスト化してある。構造は母上達が直接抜いてきた内部データがあるからな!」

「止めなさい。相転移トロニウムエンジンを二つとか、影月が滅びます」

 

 幼い二人の頭を押さえつけて怒っておきます。二人の教育にも悪いですからね。

 

「どちらにせよ、ノイエ・デューカリオンの母艦とするのだぞ。作る戦艦を納める入物も必要だからな!」

「確かに移動拠点があれば行動範囲が増えるからな。ツインドライブに関しては別の物で実験しよう」

「うむ。旧式はもう完全にデータを取り終えたから要らない。持っていって使ってね」

「そういう事なら問題ありません。増援の件、了解しました。準備しておきますので子供達の事を頼みますね」

「任せて! いっぱい遊んでる!」

「何を作ろうか」

「危険なのは止めてくださいね」

「「は~い」」

 

 二人の返事を聞いてから、私は格納庫に移動してノイエ・デューカリオンに搭乗します。コクピットのリニアシートに座り、機体に接続を行って各部チェックをしていきます。相変わらず相転移トロニウムエンジンは安定しません。私の念動力が不足しているのでしょう。とりあえず、機体を起動するためにブラックホールエンジンからエネルギーを回します。

 

「目覚めなさいイェッツト。T-LINKシステムフルコンタクト」

 

 機体が目覚めたらシステムを機動し、T-LINKフレームによる念動力の増幅を行います。機体のフレーム全てがT-LINKシステムで構成されているフレームなので、増幅率は凄まじい事になっています。これにより既定値を突破し、最低でも問題なく戦闘が行えるレベルまで上昇します。

 自動迎撃システムも問題なく機動し、テストもクリアできました。すくなくともこれで戦えます。後は増援として呼ばれたらお供の者達と転移するだけです。愛しい我が子のためにも頑張りましょう。それにマスターは私達の子供だけでなく、火星に居るザーツバルムの民も救ってくださるそうですから、騎士として恩義には報いなくてはいけません。陛下には申し訳ございませんが、騎士あっての民ではなく、民あっての騎士なので民を優先させていただきます。これは王家も変わらないはずです。アインストになったせいか、思想が変わっておりますね。ザーツバルムは変わり果てた私と子供達を受け入れてくれるでしょうか? 

 

『増援要請を受託した。これよりノイエ・デューカリオン、発進せよ。あ、お土産をよろしくね!』

『気を付けるんだ。相手はベーオ・ウルブズだ。他の機体とかは実験機の処分も兼ねているし、やばくなったら食べていいぞ。でも、危なくなったら戻れ』

「ありがとうございます。ツェッペリン、ビスマルク」

 

 ベーオ・ウルブズ……私の同胞や部下達を殺した憎き相手であり、殿下を殺した連中です。もちろん、わかっています。私達がやった事は戦争であるのだから仕方がないことです。私も自ら地球連邦軍の軍人を何人も殺したのですから同じでしょう。

 ですが、理性と感情では別物です。私の中にも恨みはあります。故にあの戦いで死に、アインストとして生まれ変わった私は今一度、敗れた彼等に挑みましょう。この新しくなったノイエ・デューカリオンでならば勝てます。勝てないまでも相打ちにはできるのです。

 

「ノイエ・デューカリオン、発進します」

『『いってらっしゃい』』

 

 空間転移を開始します。意思一つで仲間が居る場所であればどこでも即座に移動できるアインストの強みです。これにより、マスターが居る現実世界の宙域へと大規模転移が完了しました。

 マスターより得られた情報はありますが、転移した端末達から無数の情報がノイエ・デューカリオンに集積されます。私はそれを解析して周囲の状況を把握します。

 

 現宙域に存在する兵力はマスターが居るソレスタルビーイング、ベーオ・ウルブズと地球連邦軍、何処かはわからない勢力です。

 ソレスタルビーイングの兵力はキュリオス、エクシア、ヴァーチェ、ティエレンタオツー、トレミー。

 地球連邦軍の兵力はゲシュペンストMK-Ⅲ(アルトアイゼン・ナハト)とグルンガスト参式、ユニオンフラッグカスタム、アシュセイヴァー指揮官機、ラピエサージュ、ティエレンの部隊。背後から近づいている艦首モジュールとして超大型回転衝角(対艦対岩盤エクスカリバードリル衝角)を装備している黒い戦艦がやってきています。おそらく彼等の母艦でしょう。

 第三勢力は戦艦が三隻。機体の展開はまだですね。様子見をしているようです。まあ、興味はないので放置しましょう。

 

『オルレインちゃん、こんばんはですの』

「はい、こんばんはマスター。それで殲滅しますか?」

『無理でしょうし、安心安全にお願いしますの。ですから、まずは文明人らしくお話ですの』

「それでは覚悟を決めて転移した甲斐がございません。ですが、それがマスターのご命令なら従いましょう」

『よろしくお願いいたしますの』

 

 あの子達のオーダーは戦って進化を促す事ですが、マスターの命令を優先させるべきでしょう。そういうわけで強制的に通信を繋げます。GN粒子で妨害しているようですが、問題ありません。すでにGN粒子に関しては太陽炉を作ってテストする工程でヴェーダから得た情報を基礎としてアインストが取り込んで解析を完了し、通信状態を問題なく保てるようにしております。

 

「現宙域に存在する全ての勢力に告げます。戦闘行為を停止し、この宙域より撤退してください。これよりアインストによるこの子のテストを開始します。残る方々は地球圏を守るために必要な事を阻害する存在とし、敵対勢力として排除させていただきます。手早く撤退をお願いいたします。なお、所要時間は約二日を予定しております。撤退する場合こちらから手を出さない事をお約束します。また現時刻より当宙域に存在する要救助者を救助し、治療を開始します。終わり次第、地球か近場のコロニーへとお送りいたします」

 

 これでどうですかマスター! 

 

『完璧ですの』

「ありがとうございます。では、救助を開始してください」

 

 配下の者達に指示し、生命反応を探知した場所へと向かわせます。邪魔する奴は敵として排除していいでしょう。助けた者達は揚陸城に入れて治療し、安心安全にお帰りいただきます。

 この揚陸城はツェッペリンちゃんが月面に破壊されていたのを回収してアインスト化することで修理した物らしいです。相転移トロニウムエンジンを搭載してノイエ・デューカリオンの拠点にするために古いのは要らないとのことです。破壊されてもおしくありませんし、進化するならそれはそれで有効ということですね。もし進化しなくても外宇宙に向けて投棄すれば探査機の役割を兼ねられます。

 

『どうするんですか!』

『私はガンダムと戦いたい!』

『待ってください。聞きたい事があります』

『そうだな』

『本当に救助して地球に送り届けてくれるのだろうか?』

 

 地球連邦軍の方々が質問してきたので、答えましょう。それにセルゲイ中佐でしたか、彼はしっかりと判断してくれそうですし。

 

「こちらとしては既に実績がございます。鞠戸孝一郎大尉をはじめ、月に残っていた地球の方々は無事に地球に戻っているはずです。我々はその後、彼等への興味はありませんのでわかりかねますが……」

『鞠戸孝一郎大尉……ルナレポートか』

『それについては本当か疑われていましたね』

「そのレポートの内容を我々は認知しておりませんので答えかねます」

『そうか。どちらにせよ貴様はルナレポートに載っていた映像からして貴様は火星人だろう。それがアインストとは、どういう事か説明してもらおう』

『ああ、確かに気になる。ルナレポートの情報では貴君は死んだはずだ。映像に残っていた情報を見る限り致命傷だったはずだ』

 

 どうやらアレを見られたのでしょう。しかし、仕方がありません。彼等にとって私は敵国の人間です。ですから、検閲しないなどありえないでしょう。

 

「かしこまりました。ご説明いたしましょう。簡単な事です。私はあの場で死にました。そしてマスター・ネメシスによってアインストの尖兵として生まれ変わりました。この肉体も外見は変わりませんが、中身は別物といえるでしょう」

『それが事実であれば……』

『奴等ならそれぐらいは容易いのだろう。こちらの機体を取り込んでいるくらいだしな』

『貴女はそれでいいのですか? 人を止め、得体の知れない化物にされたのですよ』

『ナギサ少尉……』

「構いません。人の身を捨てる事で生き長らえたのです。何事も代償が必要でしょう。私には将来を誓い合った恋人が居ます。彼とまた再会して生まれた子供を託すまではなんとしても死ねません」

『それは……わかる』

『というか、生まれた子供ですか?』

「そうですナギサ少尉。あの時、私の中に彼の子供がいたようです。私が死ねば確実に死んでいたでしょう。ですが、マスターによって子供達も無事生まれてきました。私がアインストになった影響はありますが、そんな事は愛する子供の前では些事でございましょう」

『……確かにそうだな』

 

 セルゲイ中佐は少し思うところがあるようですわね。彼の妻は死んでいるのでしたか。情報が断片的にしかないので困りますね。

 

「そもそもアインストは地球圏を守護する監視者です。私が協力することで火星に関する環境改善や異星人による侵略に対して防衛戦力となってくれる事を約束していただきました。騎士として我が領民の生活を守るためにも私は現状を納得しております」

『監視者が手を出すか』

「人類が馬鹿すぎるのが原因でございますわね。アインストのトップは争いを続けて地球を壊し続ける人類は不要であるかもしれない。そのような考えにいたりました。ですが、人類を即座に滅ぼすのは監視者として問題があると考えたようで、人類を改めて理解するために人類を模して作成して使わしたのがマスターです。我々は審判されているのです」

 

 マスターが止めなければ地球は既に悲惨な事になっているでしょう。人類を抹殺するためにアインストの尖兵が無数に送られ、人類をアインストへと変化させていたはずです。

 

『何様のつもりだ!』

「神様でしょう。我々にとって高次元生命体である事は代わりがありません。そもそも先に住んでいたのはアインスト達です。そこに我々が生まれ、繁殖して大事に見守ってきた地球を壊された。怒るのは当然でございます。貴方達も大切に見守って育ててきた子供が大怪我をしたり、病気になったりしたらその原因、病原菌を取り除こうとするのは当たり前のことでしょう」

『確かにその通りだな。地球を大切にして節度と良識ある行動をしろって事だよな?』

「ムウ・ラ・フラガ大尉の言う通りです。我々人類は限度を超えかけたので、警告して自浄作用に期待して待っているだけです。その事を努々お忘れなきようお願いいたします」

 

 話している間にマスター達はしっかりとこちらのサポートを受けてトレミーに帰還し、撤退準備を行っています。これで問題なしですね。いざとなれば最終手段でございます。

 

『俺からも質問がある。答えてくれ』

「ブルックリン・ラックフィールドでしたね。構いませんよ。救助中は時間がございますので」

『クスハは何処だ。お前達から何故行方不明になったクスハの念動力を感じられる!』

「それは……少々お待ちください。確認いたします」

 

 アインストのネットワーク経由でマスターにどのように対処すればいいか聞きます。

 

『クスハさんの念動力を感じて追って来るとか、一歩間違えれば悪質なストーカーですの。いえ、すでにこちらからしたらストーカー? クスハさんの念動力を持っているのって基本的に女性ですし?』

 

 確かにマスターの言う通りかもしれません。いえ、違うのはわかっていますし、納得もしております。

 

『とりあえずお任せ致しますの。情報はアインストネットワークに存在しますので、そちらでお願いいたします』

 

 かしこまりました。それではこちらで判断します。

 

「お待たせいたしました。クスハ・ミズハについてですが、お答え致しかねます」

『なんだと!?』

「女性の個人情報になりますので……その、同じ女性としてむやみやたらに漏らす訳にはまいりません」

『正論だな』

『その通りだな。ブリットから逃げているなら確かに答えられんか』

『うむ。致し方あるまい』

『隊長に皆! 俺は恋人であるクスハを探しているだけです! クスハが誘拐されたのは確実なんですから!』

「わかりました。では、貴女はクスハ・ミズハを愛しているのですか?」

『ああ……あ、愛している!』

「私も恋人が居るので貴女の気持ちはわかります。ですので、お答えしましょう」

『あ、答えるのね』

「重要度は低い事項ですので開示する事に問題はございません。マスターの許可もいただきました。ブルックリン・ラックフィールド。心して聞いてください。こちらが保存している映像データを転送する事が可能ですが、簡潔に述べます。彼女は死にました」

『ふざけるな! お前達からは確かにクスハの念動力を感じる!』

「はい。彼女は稀有な才能を有した心優しき少女でした。故にブルーコスモスなどに危険視されて誘拐されたようです」

『そこまではこちらも把握している。だが、そこであった戦闘行為から把握ができていない。足取りが完全に消えた』

「それはそうでしょう。彼女が死んだ後、彼女の力を惜しんだアインストが回収しました。彼女の皆を守りたいという心と強い力を受け継ぎました。我々アインストは自己進化を行います。故に私達は彼女の念動力を継承し、私の中にも引き継がれています。またそれはアインストの種子を与えられた者達も同じです。そこに居るキョウスケ・ナンブは私の親とはまた別のアインストが種子を与えたようなので違うようですが……」

 

 この辺りでキョウスケ・ナンブにもアインストが関わっていると教えることで不和を狙いましょう。成功する可能性は低いですが、連携が乱れるのであれば儲け物でございます。

 

『隊長がアインスト?』

『種子か……』

『あの時に植え付けられたというのであれば可能性はあるな』

「そもそもアインストは遥か太古より存在しているのです。彼等の種子が人類に宿っていても不思議はないでしょう」

『そりゃそうだ』

 

 さて、この辺りでもうひと押ししておきましょう。

 

「ブルックリン・ラックフィールド。クスハ・ミズハの想いと力を継承するつもりはありませんか?」

『何を……』

「貴方もアインストになればクスハ・ミズハについて全ての情報が開示されます。例えば……彼女を生き返らせる方法などについてです」

『なんだとっ!?』

「私には無理でもアインストであれば可能、らしいです。マスターは何れ時が来たらクスハ・ミズハをはじめとした方々を助けるつもりのようです。つまり、死を改変するつもりのようです。ですが、それが何時かはわかりません。時間感覚が人とはかなりかけ離れたアインストです。ブルックリン・ラックフィールドが生きている間にたどり着くことは不可能かもしれません。ですが、アインストであれば不死とはいかないまでも、限りなく不死に近いですし、不老です。彼女を助け、そのついでに地球圏を助ける気があるのであれば我々アインストは貴方を歓迎いたします。共に愛する者のために世界の守護者となりませんか? もちろん、貴方達も歓迎いたします。地球圏を守る戦力は多い方がいいのですから」

 

 私の偽る事の無い思いです。仲間が多い方がいいのです。フューリーと戦うには頭数が必要です。それも優秀であれば尚更ですからね。

 

 

 

 

 

 




アインストになったらブリット君はクスハと合体できるよ!
オルレインはブリットに甘いです。彼の気持ちがわかりますから。すくなくともザーツバルムなら意気投合しそう。愛するが故に

後書きの設定を使うか使わないか。使わないならアルフィミィの部分を普通のアインストに差し替え

  • 使う
  • 使わない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。