カーマさんとイチャコラしながら人理修復する話     作:桜ナメコ

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イチャイチャさせていきましょう!


7話 洒落にならない英霊召喚

 マシュの盾を召喚サークルの土台とし、そのサークルの前に藤丸……いや、立香(名前で呼んでとうるさかった)が立っている。

 

 

「……人や物との縁を辿り、相応の魔力を消費することで起動……アサシンみたいに、向こうから勝手に来ることもある、か」

 

 守護英霊召喚システム・フェイト

 

 ロマンが言うには、特異点F……俺たちがレイシフトした冬木での戦いの結果、数名のサーヴァントと縁が結ばれてるらしい。

 話を聞いてる最中に、アサシンが無言で腰に抱きついてきたので、契約は立香に任せることを伝えたのだが……

 

 なんか嫌な予感がしてるんだよなぁ。

 

 藤丸が召喚を始める。

 それを横目に、オルガに対して質問をした。

 

「そういや、オルガ……お前の視界って俺と共有状態にあるのか?」

 

『いえ……結の頭上30cmぐらいに視点を飛ばしてるわ……千里眼も使えるから、全方位警戒できる……安心していいわよ?』

 

「何そのチート、怖い」

 

 コイツ、本当にやりたい放題だな。

 呆れていると、クイクイとアサシンに腕を引っ張られる。

 

「……マスター、一緒に逃げませんか?私、凄く嫌な予感がしてきたんですけど」

 

『それで?どうしてそんなことを?』

 

 二人から同時に質問を喰らう。

 奇跡的に、それらに対する答えは一言で返すことができた。

 

「……嫌な予感がしすぎて気絶しそう」

 

 光り輝く召喚サークル。

 

 その先に……

 

 

 見覚えのある紫の髪が見えた気がして……

 

 

◇◆◇

 

 目が覚める。

 

 自室のベッドだ……隣には、白髪の相棒の寝顔がある。

 ああ、よかった。

 

「……夢か」

『どうして貴方たち二人は、同じタイミングで失神してくれてるのよ……無駄に人員は裂けないというのに』

 

 目が覚めると、速攻でオルガからのツッコミが入った。

 ……失神、失神?

 夢じゃ……なかった?

 

「な、なぁ……しょ、召喚はどうなったんだ?」

 

 恐る恐る質問を口にする。

 オルガはアッサリとその質問に答えていった。

 

『三人のサーヴァントが来てくれたわ……やっぱり、人理焼却の影響は大きいわね……本来なら、そんな簡単に召喚に応じてくれはしないのよ?』

「ど、どちら様がお見えで?」

『何でさっきからオドオドしてるのよ……まあ、いいけど……私も真名を知らなかった、冬木のアーチャー、エミヤ。そして、キャスターのクーフーリン』

 

 アサシンが蹂躙した相手と、キャスター……ここは素直に戦力として歓迎しておこう。

 

『後、一人は……多分ーーー』

 

 その時、何かを言いかけたオルガを遮るように、バッとアサシンが身を起こした。

 どうやら俺と違い、記憶がしっかり残っているようで……目覚めると同時に、彼女はこちらの手を取って移動を試みる。

 

「……っ、マスター、急いで移動しましょう!考えたくもない最悪の事態ですよ、恐らくアイツは……」

 

 アサシンに手を引かれるようにして、自室から出ようとする俺たちの前で、そのドアは開かれた。

 

「……はぁ、やっぱり、逃げようとしていたんですね、貴方は……間に合ってよかったです!」

 

 紫色の髪に、青の衣。

 ピンクの花飾り、そして金の髪飾りをつけた女性がにこやかに笑う。

 

「う、煩いですね。早く、消えてくれませんか?私、貴方のことがこの世でーー」

 

 珍しく気が動転しているアサシンが、毒舌も回せず、らしくない文句をつけようとするが、彼女は笑顔でそれを遮る。

 

()()()()()()()()()()♪カーマが迷惑かけていませんか?」

 

()()()()……お前、何で記憶残ってんだよ」

 

 かつて殺し合った、女神。

 

 パールヴァティーがそこに居た。

 

 

◇◆◇

 

 結局自室にUターンして、話をすることに。

 

「……むうぅぅ……大体、来るのが、早過ぎるんですよ……この女!」

「……荒れてるなぁ、落ち着けって」

「無・理・で・すぅぅ!」

「うん、知ってた」

 

 今にも宝具を撃ちたそうにしているアサシンを定位置(胡座の上)に押さえ込みながら、正面で悠々とお茶を飲むパールヴァティーと会話をする。

 

「う〜ん、やっぱり嫌われてますね……」

『慣れすぎじゃない?』

 

 目を瞑り、どうしたものかと首を傾げる彼女の様子に、冷静さ0のアサシンが食ってかかる。お顔真っ赤で可愛い。

 

「そういう、動きが!あざといんですよ、この色ボケ女神!」

 

「『色ボケ女神』」

 

 あまりのパワーワードに、オルガと二人して復唱してしまった。

 

「第一です!貴方とそのバカ夫のせいで、私は焼き殺されてるんですよ!?わかります?あの理不尽三つ目ゴリラのあっつい炎!宇宙燃やす炎ってなんですか、本当!」

 

「『理不尽三つ目ゴリラ』」

 

「いやぁ……夫が褒められてるみたいで、照れちゃいますね」

 

「褒めてないですし、惚気ないでくれます!?」

 

 ここまで元気がいい彼女を見ると、逆に仲が良いのでは、と勘繰りそうになる。

 ……絶対にあり得ないのだが。

 

 そして、事件は起きた。

 

 

 

 

「それで……契約なんですけど」

 

 

 

 パールヴァティーがそう口にした瞬間、空気が凍った。

 オルガも、俺も……呼吸さえ出来ないレベルの殺気が俺の腕の中から溢れ出す。

 

「……契約が、何ですか?」

 

 返答を間違えれば即死亡案件状態のアサシンを前にして、流石のパールヴァティーの笑顔も凍りついた。

 

 沈黙が場を支配する中

 

 コンコンとノックの音がして……

 

「結く〜ん!カルデア男職員、愚痴の会っていうお茶会にーーーーへ?」

 

 緊張感0の呼び声高きロマンが来襲。

 

「煩い」

 

「……ひっ」

 

 一言で黙らされ、退室していったロマンに、今度何かしてやろうと心にメモしつつ、アサシンの気を落ち着かせようとする、

 

「あ、アサシーー」

「マスターは黙っていてください」

 

「……あぅ」

『む、結……気を確かにしなさい』

 

 個人用念話でオルガに話しかけられるも、正直何を言ってきているのか理解できなかった。

 怖い、アサシン怖い。

 

 定位置からスッと抜け出したアサシンが、パールヴァティーの元へ歩いて行き、首元を掴む。

 顔を近づけて、その目を真っ直ぐに見る。

 

 そして、

 

「マスターは……私のマスターですから」

 

 そう断言した。

 数秒間、その状態が続いてから……パールヴァティーがキョトンとした表情を見せる。

 

「え、ええと……立香さんと契約したと、伝えたかったのですが……」

 

「…………へ?」

 

 ボフッと効果音がつきそうな勢いで、アサシンの顔が真っ赤に染まる。

 それを見たパールヴァティーは楽しげな表情を浮かべて、追撃するように、アサシンの耳元で言うのだった、

 

「へぇ、これは…………()()()()()()()()()()()()()()、私は嬉しいですよ?」

「………………!?!!?」

 

 それがトドメとなり、容量オーバーしたアサシンが再び気絶していく。

 正面に倒れたアサシンは、パールヴァティーの胸元へと顔面から落下し、安全に受け止められた。

 

「う〜ん、いつもこうして近付いて来てくれれば、可愛いと思うんですけどね〜」

 

 そんな恐ろしいことを言いながら、パールヴァティーは俺へと気絶したアサシンを運んでくる。

 

「それでは私は、マスターの元に行ってくるので……暇な時にお茶でもしようと言っておいてください!」

 

「断られるに決まってるだろ……」

 

 最後にそう言い残していったパールヴァティーを見送ると、オルガに質問を喰らった。

 

『そういえば、どうして結は彼女を見て気絶したんですか?』

 

「……健康に気を遣えって説教されたことがあるんだよ」

 

 あれは、怖かった。

 目からハイライトが消えていたもの。

 

『保護者なのかしら……?』

 

 深く語らない俺に対して、困惑したようにオルガは疑問を浮かべるのだった。

 

 

◇◆◇

 

 

「起きた?」

 

「……はい」

 

 目を覚ますと、私はいつものようにマスターの膝の上にいた。

 段々と記憶が戻ってくると、それに伴い羞恥感が増幅してくる。

 

「……うぅ、その、お恥ずかしいところを、お見せしました」

 

 半分泣き目でそう言った私に、マスターは笑いかけてくる。

 

「大丈夫、大丈夫。オルガには意識封鎖してもらってるよ……それにしても、愛の神様は、随分と独占欲が強いんじゃないですか?」

 

 ニヤニヤしながらそう言うマスターに、ふと純粋な疑問をぶつけてみる。

 

「独占欲……仮にそうだとしたら、どうします?」

 

 嫌われることはないだろうけど、そう思いながら彼の反応を待つ。

 

 マスターはポツリと呟いた私を見て、キョトンとした顔をした。

 ああ、もう。そういうところですよ。

 なんで無駄に可愛いんですかね……

 

「そうだなぁ……アサシンだったらどうされたい?」

 

「質問に質問で返さないでくださいよ……私もやりましたけどーーーん?」

 

 そこまでいつも通り反射で会話を進めた時に思った。

 これ、やって欲しいことを言えば……大抵何でもしてもらえるのでは?ということである。

 

 いや、でも……そんな筈はーー

 

「ほれほれ、なんでも言ってみるさ?」

「な、なんでも……!?」

「うん、なんでも」

 

 完全に、マスターはこちらの反応を楽しんでいる。わかっている、わかってはいるのだが……"何でも"という言葉に、私は顔を赤くしてしまう。

 らしくない、折角貞操を狙えるチャンスなのに……

 

『貴方が恋を楽しめているようで、私は嬉しいですよ?』

 

 その言葉を思い出し、顔が熱くなっていった。

 

 

 

 

 

 

 この後、茹で蛸のように真っ赤な顔の私がヘタれて、五分間のハグを要望するのだが……ハグしている様子を『夕食の用意ができました〜』と伝えに来たパールヴァティーに見られることになる。

 

 その騒動により、結のマイルームが滅茶苦茶になるのだが……それは、また別の話。

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