はい、よーいスタート。
聖グロリアーナ女学院戦やってきます。
>紅葉達は現在丘で待機していた。みほさん達が囮となって相手を連れてくるまで特にやることはない。最初は皆戦車の中で待っていたのだが、待つのに飽きたらしくトランプやらバレーボールなどをしだした。カエサルさんとエルヴィンさんは戦車から体をだして何か手を組んでいた。ここに待機してからずっと手を組んでいた。疲れないのだろうか。
紅葉もこれだけ長く待つとは思っておらず少し集中力が切れてきた。持ってきた水筒の水を飲んで少し休む。それからもう少し待つと河嶋先輩の声が耳に届く。
「Aチームが戻ってきたぞ。全員戦車に乗り込め!」
>だんだんと戦車の動く音も耳に届いてきた。紅葉はいつでも戦車を動かせるように準備をしておく。作戦通りⅣ号が戦車を引き連れて戻ってきた。
ここは撃破ポイントです。三突の固定砲塔はたしかに色々とデメリットもありますが、メリットもあります。それは撃てる範囲を操縦手の腕である程度補正できることです。
>左衛門佐さんの撃つときの癖は出来る限り把握してある。紅葉は発射する前に少し戦車の向きをずらした。三突から放たれた砲弾は相手戦車の履帯に当たる。動きが鈍くなったのを見逃すはずもなく、装填してもう一度砲弾を戦車に当てた。
「残り4両」
1両撃破できました。ここはすごい練習しました。動画を参考にしてすごい練習しました。河嶋殿がもっと撃てと命令しますが、これ以上撃っても当てられないので聞いているふりをしながら当てられない位置にまで後退しておきましょう。
《赤い戦車を優先的に狙いなさい》
1両撃破したので相手がこちらを狙ってきました。このままでは避けきれないため、既に撃破されているM3リーを盾に使います。
少し待てば西住殿がもっとこそこそ作戦を開始してくれるのでそれまで待ちます。
「B、Cチーム私達の後についてきてください。移動します」
「わかりました」
「心得た」
「もっとこそこそ作戦を開始します!」
>みほさんから指示が出た。移動する際河嶋先輩が何やら言っていた気がしたが、皆は無視した。逃げる際もう一度砲弾を放ったが、これは当たらなかった。
牽制だから当てなくてもOKです。運が良ければもう1両撃破できますが、その後すぐにやられる可能性の方が高いためこれで良いです。とっとと逃げましょう。市街地戦になります。ここは原作と同じで旗を使って路地に隠れていましょう。相手がやってくるのを待って撃ちます。撃破です。
「こちらCチーム、2両目撃破」
>旗をカモフラージュにするとは考えもしなかった。エルヴィンさんの作戦に舌を巻く。これで2両撃破。
「残り3両」
《攻撃を受け走行不能。また、あの赤い戦車です!》
いやー、怖いぐらい順調ですねぇ。これってもしかして、もしかするかもしれませんよ(慢心)
《おやりになるわね。でも、ここまでよ》
ここからダージリンが本気で追い詰めてきます。まともにやりあってはこちらに勝ち目はないため先程と同じように不意討ちを狙っていきます。そのために旗が邪魔なのでここで旗を全部置いていきま────
>砲弾が放たれる音がした。嫌な予感がしたため急いで戦車を移動させる。戦車が揺れるのは動いたからじゃない。砲弾がかすったからだ。
は?
>エルヴィンさんから考える限り最悪な知らせが届いた。後方から2両の戦車がやって来ていた。片方の戦車から人が顔を出す。相手の隊長、ダージリンだ。
「ごきげんよう。赤い戦車」
>チャーチルの砲塔がこちらを向いている。
ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!もうやだあああああ!!!!
なんでもうこっちに来てるんだよ!西住殿の方に行けやダージリン!逃げます逃げましょう!
>紅葉は入り組んだ路地に逃げる。だが、何故か向こうからこちらの場所がわかるのか砲弾がこちらに飛んでくる。何とか避けているが、時間の問題だ。なんでだ。向こうは空に目でもついているのか。
旗がついてるからバレてんだよ。このままじゃまずいので西住殿に助けをもとめます。
「こちらCチーム、追われている!至急援護を!」
「Aチーム了解。すぐにそちらに向かいます」
>三突では後方に射撃できないので牽制もできない。全ては操縦手の腕にかかっている。紅葉はかつてないプレッシャーを感じた。どうにかしないと。この状況を打破しなくては。考えれば考えるほどどつぼにはまっていく。頭が痛くなってきた。胃がキリキリする。よく知っているはずの場所なのに何処を走っているのかわからなくなってきた。横の道から戦車が出てきた。Ⅳ号じゃない。相手の戦車だ。
《こんな格言を知ってる?イギリス人は恋愛と戦争では》
>後退して逃げようとするが、チャーチル達が迫ってくる。どうやら逃げられていたのではなく、誘い込まれていたようだ。
《手段を選ばない》
おまえイギリス人じゃなくてバリバリの日本人で横浜生まれだろふざけんな!もうだめだぁ…おしまいだぁ(絶望)
助けて西住殿!
>戦車が撃破された。私達の三突じゃない。目の前のマチルダがだ。無線が入ってきた。
「Cチーム、すぐに逃げてください」
「援護感謝する!」
>Ⅳ号が撃破してくれたおかげで助かった。マチルダが出てきた方の道に逃げこむ。みほさん達が囮になってくれているうちに体勢を立て直す。
さっきまでの逃走のおかげでだいぶ神経をすり減らした。深呼吸をして水を飲む。
「大丈夫か、本城」
「何とか」
>おりょうさんにはそう言ったが正直かなりきつい。
「しかし何故こちらの位置がバレていたのだろうか」
「相手が忍者を雇っているかもしれない」
「イギリスも忍者を雇うのか?」
「いや旗のせいでしょ」
「それだ!」
>落ち着いて考えてみればこんなわかりやすい答えはない。旗が塀より高いため相手からこちらの位置がわかってしまっていたのだ。紅葉がそう言うと皆はっとした顔をした。何処かで一度止めて旗を外そうとなった。そのとき、遠くからでも金ぴかに光る生徒会の戦車と鉢合わせた。撃破されたと思っていたが履帯が外れていただけで大丈夫だったらしい。
生徒会メンバーと合流しましたね。生徒会から一緒に来るように言われますがまずは邪魔な旗を外すことのほうを優先しましょう。
>紅葉は急いで戦車から旗を外す。そのときふと閃いた。
ん?何このイベント。知らない。
>紅葉は生徒会メンバーを引き留める。そして頭を下げて頼みごとをした。
「代わりにやられてください」
※
ダージリンは思わぬ苦戦を強いられていた。相手の大洗女子学園は最近戦車道が復活したばかりであり、こう言ってはあれだが初心者の集まりだ。
戦車も型落ちばかりで、しかも派手な塗装をしている。どんな相手にも全力を尽くすのが彼女達だが、それでも相手を軽く見ていた。
しかし蓋を開けてみれば、たしかに初心者ばかりであったが、他と違って2両の戦車は良い動きをしていた。
1つはⅣ号。他の戦車と違って派手な塗装などはしていない。囮をつとめていることもあり、一番技量があるのだろう。撤退の時も先導をしていることもあり、この戦車の車長が指示を出しているに間違いない。
もう1つは三突。こちらは赤を基調としたふざけた塗装をしている。それに旗をつけていることもあり、とても目立っていた。しかしその三突にダージリンは煮え湯を飲まされているのだ。
最初の丘の包囲の時、まるでそこを通るのをわかっていたかのように砲弾を放ち、戦車を1両撃破された。こちらが2両で狙ってもかすりはしても直撃を与えられなかった。どうやら優秀な操縦手がいるらしい。
だが、いくら優秀でもまだまだだ。路地に逃げ込んでもそんな目立つ旗を立てているようでは、こちらに自分から位置を教えているようなものだ。1両を先回りさせて挟み撃ちにする。三突はこちらに誘導されているとも知らず、逃げ続ける。
あの赤い戦車を撃破まで後一歩のところまで追い詰めたが、今度はⅣ号がそれを阻止した。Ⅳ号の牽制射撃のおかげで三突を見失ってしまったのは残念だが、わざわざ指揮官がこちらに来てくれたのだ。ここで潰さない理由はない。
Ⅳ号は三突と違って後方へ射撃できる。牽制射撃をしながら逃げているが、行き止まりまで追い込むことができた。トドメをさそうとしたその時、電柱が倒れてきた。
あの赤い戦車だ。あの戦車が建物の向こうからまたしてもこちらの位置がわかっていたかのように先回りして電柱を撃ち、こちらの射撃を妨害してきたのだ。
Ⅳ号はその隙に反対側の路地に逃げ込む。三突も逃げ出したが、相変わらず旗のおかげでこちらから位置がわかる。
「どちらを追いますか?」
「…Ⅳ号の方を追いましょう」
悩ましいが、ここはⅣ号の方を優先させる。三突は旗のおかげで場所を把握できる。相手が旗を下ろす可能性もあるが、そうだったらそもそも旗なんか戦車に立てないだろう。
逃げるⅣ号を回り込んで追い込む。大通りの方に向かうと先行していた車両が壁際に張り付いていたⅣ号にやられてしまった。
「後、1両」
ダージリンはこんな状況でも最後まで焦らないでいた。どんな状況でも常に冷静に対処してきた。紅茶を一滴たりともこぼさないことも誇りである。
Ⅳ号がまた路地に逃げ込んだ。その反対側の路地から旗が見えている。なるほど、囮作戦か。良い考えだったかもしれないが、旗が見えているのでは何も意味をなさない。ダージリンはチャーチルの砲塔を動かせ、砲弾を放つ。この近距離ではいくら優れた腕を持っていようと避けることはできない。壁越しに放たれた砲弾は戦車にぶつかり、煙をはいた。
「終わったわね。赤い戦車」
ダージリンはすぐにⅣ号の方を追いかけようとするが、違和感を感じた。煙の向こうから光っているのが見えたのだ。
「こんだけ頑張ったんだから、後は頼んだよー。本城ちゃん」
「了解」
撃破したのは三突ではない、あの目立つ旗をつけていた38tだ。
やられた。ダージリンは自らの短絡的思考を悔やんだ。旗がついている戦車を三突と結びつけて行動していたため、別の戦車が旗をつけるという可能性を知らずに排除していたのだ。
そうなると次に考えなければならないのは、三突は何処にいるのか。ダージリンは直感的に反対側の方を見る。そこには、三突が接近してきていた。
すぐにチャーチルの砲塔を動かす。三突はドリフトを駆使して、砲塔をチャーチル正面の装甲が薄い箇所に合わせる。
「撃て!」
チャーチルと三突、二つの戦車の砲塔から砲弾が同じタイミングで放たれる。凄まじい衝撃が車内に伝わり、ダージリンはティーカップを落としてしまった。
『三号突撃砲、チャーチル歩兵戦車走行不能』
ダージリンがそのアナウンスを聞いた時、自分が負けたということを実感するのに少し時間がかかった。
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