ONE PIECE サイヤ人の変異体   作:きょうこつ

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VSブルーノ

「では衛兵!コイツらを鎖で縛っておけよ?カティ・フラムはインペルダウンへ。ニコ・ロビンは海軍本部へ。護送船の準備が出来次第 正義の門をくぐり出航する!CP9は各部屋に戻り一息入れてくれ。今回の件でお前たちの地位は高く上がるからから祝杯でもあげておけよ」

 

「祝杯という気分ではありませんね…」

「なに?」

突然のルッチの言葉にスパンダムは疑問に思う。

 

「我々の正義は世界政府に既存する。政府が貴方をCP9の長官としている限りその任務は確実に遂行するまで。何も貴方の思想に賛同する必要もない」

 

「正論だが…だったらお前は何を望むんだ?」

地位も権力も興味がないと答えたルッチを不思議に思ったスパンダムは何を望んでいるのか問う。それに対してルッチは顔を動物の中でも凶暴な猫科の“猛獣”に変えて静かに答えた。

 

「“血”ですかね。ここにいると“殺し”でさえ正当化される…」

「…!!」

その気迫はまさに“捕食者”のようなモノだった。スパンダムは圧倒されながらも、心の中が自身の身の安全かつ有能な部下を持つ自身への優越感で浸った。

 

「(なんて頼もしい奴らだ…!!俺はもはや…誰にも負けねぇ…!!)」

 

 

その後、

少しの休暇を与えられたルッチ達CP9は部屋を後にする。

 

その中で、ブルーノは1人 外へと出ていった。

 

ーーーーーーーー

 

「はぁ…着いたぁぁ!!あれが“司法の塔”かぁぁ!!」

「そうらしいな」

裁判所前の敵全てを片付けたニソラとルフィは一足先に早く着いていた。

目の前に広がるのは巨大な塔“司法の塔”後ろにある正義の門へと通ずる唯一の道だ。

 

「悪りぃな。海兵とか引き受けてもらっちまってよ」

「気にするな。丁度 ストレスを発散したかったからな。だがまぁ、やはり疲れるな。ここまでくると」

後ろに広がるのは倒れ伏す海兵の山。後でくる仲間やルフィの体力温存のためにニソラが全て引き受けたのだ。

 

談笑していると突然 目の前の空間が歪み、ドアのような形となった。

 

「やはり来たか」

現れたのはCP9の1人『ブルーノ』

 

「あ〜!!お前はハトの奴と一緒にいた奴!」

ルフィはブルーノに指を刺すが本人は意に介す事なく、率直に述べた。

 

「前代未聞だぞ。政府の玄関にここまで踏み込んで来た男は…!!」

そして、鋭い目でルフィとニソラを睨め付ける。

 

「いつまで暴れる気だ?」

それに対してルフィは笑いながら答える。

 

「死ぬまで」

 

 

そんな中 今まで背伸びをしていたニソラはルフィの前に出た。

 

「ちょっと聞きたいんだが、ロビンはあの中にいるのか?」

 

その質問にブルーノは答える気がない。

 

「だから何だ?それよりもお前達は気づいていないのか?」

「何にだ?」

「これが全世界に及ぶ“大犯罪”という事に…!!つまり貴様らの行動は政府への反逆と言う意味だ」

 

ブルーノが言うには今ルフィ達が行っているのは連行対象であるロビンの奪還。つまり一言で言えば政府の指令に背く反逆行為という事だった。

だが、そんな事 ニソラにとってはどうでもいい事だった。

 

「そんなもの どうでもいい」

「なに…?」

ニソラは肩を鳴らす。

「俺はただロビンに会いたいだけだ。世界政府がどう受け取ろうが関係ない」

「……貴様…一体何者だ…?」

 

「ただの幼馴染みだ。20年前のな」

「…!?」

その言葉にブルーノは不可解な点に気づく。

 

「20年前ならば…オハラを襲撃した日…生き残りはニコ・ロビン1人の筈だ…。まさか貴様も!!」

衝撃の事実。ブルーノは初めて聞いたその事実に目を疑う。

 

「そうだ。俺もオハラで育った。そんな事はどうでもいいだろ?退けよ」

「貴様がオハラの2人目の生き残りか…だったら…もう話す事はないッ!!」

 

 

その瞬間 ブルーノの姿が消えた。

 

「正義のため…ここで死ね!指銃ッ!!」

剃で後ろへと回り込まれたのだ。そこからブルーノはニソラに向かって指銃を放つ。

 

「攻撃という事はつまり…」

「!?」

ブルーノは目を疑った。

 

初速で弾丸以上の速さで放たれる指を受け止められたのだ。いや、驚く箇所はそれだけではない。自身の剃が見切られていたのだ。

 

「お前は邪魔する障害物って事でいいんだな?」

「……!!お前…剃を見切って……」

バギィィンッ!!

 

「!」

その瞬間 ブルーノの人差し指の第一関節と第二関節それぞれがバラバラに破壊される。つまり、指の骨を粉々にされたのだ。ブルーノの指が紫色に染まる。

 

「んぐぅ…!?」

ブルーノは苦痛の声を漏らしながらも距離を取ろうとする。だが、ニソラの尋常でない握力で握られていたため、離れる事ができなかった。

 

 

「さて、次はどの指を折ってほしいんだ?好きな箇所を言え。足の指でも、何なら頭蓋骨でもいいぞ?」

「く…!?『鉄塊』“砕”ッ!!!」

ブルーノはすぐさま身体を硬質化させるとその硬質な身体で蹴りを放つ。だが、その蹴りは片手一本で塞がれてしまった。

 

「蹴りの威力もこの程度か?ちょっと硬くなっただけじゃねぇか」

ニソラはブルーノへの興味が失せると鋭い目線を向けて言い放った。

 

「失せろ…!!」

 

その直後 ブルーノの手を離したニソラの身体が低くなると、即座にブルーノの懐に飛び込んだ。その瞬間 ブルーノの身体に何発もの拳が放たれる。

 

「が……!?」

その数 1秒にして約10発 その一撃一撃が鉄を粉砕する威力だった。その威力を受けたブルーノの身体は鉄塊を発動していたにも関わらず、衝撃が流れる。

 

「…ッ何だこの力…は!?」

ブルーノは吐血する。だが、ニソラは隙を与えない。膝をついたその巨体に横から水平に突き刺すように蹴りを放った。

 

ドォオオンッ!!

蹴り飛ばされたブルーノは壁に激突し、その壁を粉々に吹き飛ばしていった。

顔は白目を剥いており、完全に意識を失っていた。

 

「CP9は強いって聞いてたけど…呆れた。ただの雑魚じゃねぇか」

落胆するかのような素振りを見せると下着を巻きつける紐をキツく縛りなおす。

 

「さてと…ルフィ、そろそろ行く…

「スゲェな!お前!さっきのあれどうやったんだ!?俺にも教えてくれよ!!」

するとルフィはニソラの武術に興味を示したのか目をキラキラと輝かせながら近づいてきた。

ここまで来ると流石にめんどくさくなる。

 

 

「後で教えてやるよ」

「ほんとか!?」

「それよりも…目的地はもう目の前だ。いくか?」

「いや!その前にまだやる事がある!」

ルフィはそう言うと自身達が到達した事を知らせるために司法の塔へ向けて大声で叫んだ。

 

 

「ロビィィィンッ!!!!!」

 

ーーーーーーーーーー

 

 

『長官!!奴ら止まりません!!門番の巨人族2人も寝返り状況は最悪!!現在 一味は驚異的な速さで裁判所へ向かってきております!!至急応援を!!』

その通信にスパンダムは鼻水を垂らす。

 

「ふ…ふざけんじゃねぇ!寝返ったのか!?あの巨人2人が!?それにもう全員が本島に侵入しちまったのかよ!?1万の兵はどうした!?」

 

『それが、先に侵入してきた2人によって殆どが倒されております…!!現在残っている兵はおよそ………“1000”…!!至急応援を!!』

「ええええええ!!??」

 

1000。その数はもうすぐにでも片付けられる程の数であった。

 

「クソが……いや…待てよ…?」

そんな時 ある考えが浮かんだ。力ではなく、知恵を珍しく働かせる。

 

「(先に来た奴がそんぐらい戦っていれば相当 疲れている筈だ…!CP9は全員万全の状態だから誰かをぶつければ倒せる…!!)」

 

その時だった。窓を見ていた警備兵の1人が報告する。

 

「長官!!裁判所の屋上にて麦わら帽子をかぶった男が叫んでおります!!」

「なに!?」

 

スパンダムはすぐさまガラス越しの窓に顔をへばりつかせる。

 

そこには全くピンピンしているルフィが。そしてもう1人横に立っていた。

 

「何だアイツら!?もうあそこまで!?というか……え…?もう1人いるけど誰だ…?アイツ」

目線の先には見たこともない1人の少年が。

 

だが、その少年の手に何かが掴まれていた。

 

「んん…?」

目を凝らしてよく見てみる。それは 全身に傷を覆っているブルーノだった。

 

「は…!?ブルーノが倒されてやがる!?まさかあのガキにやられたってのか!?道力800越えの超人が!?…待てよ!?あの姿!」

よく見てみると先程の通信の内容と容姿が一致していた。

 

褐色の肌 長い白髪で小柄。全て当てはまった。

 

「こ…コイツだったのか…!?巨人を一撃でぶっ倒したのは…!?」

先程騒がれていた相手が分かった途端スパンダムは歯軋りすると、指示を下す。

 

「ルッチ達を呼べ!麦わらのルフィ及びその一味並びにあのガキの“完全抹殺指令”を言い渡すッ!!」

 

頼みの綱であるCP9が撃破された事で ついに最大レベルの警戒態勢が敷かれた。

 

 

 

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