ONE PIECE サイヤ人の変異体 作:きょうこつ
サイヤ人……サイヤ人ってなんだ…?
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「ニソラ…!!ニソラ!!!」
「…!」
突如として暗闇の中から響いてきた声に意識を取り戻したニソラは目を開く。そこには眼鏡を掛けながら自身の肩を掴むロビンの姿があった。
「ロビン…?」
「ニソラ…良かった…!」
「ふぎ!?」
その姿を見たと同時にロビンが抱きつき、頬を擦り寄せてきた。唐突すぎて事態を飲み込めないまま彼女に頬を擦り寄せられる中、後ろの方へと目を向けると、そこには数日前に出会ったガイコツ『ブルック』や変態『フランキー』の姿もあった。
「ロビン…それに骨に海パンロボットまで…」
「おいおい仮面の兄ちゃん、そんな照れるじゃねぇ〜か」
「ヨホホホ!お久しぶりですニソラさん。スリラーバークではお世話になりました。私、今はルフィさんの一味で音楽家として活動しております!!」
フランキーとブルックのズレた感性と相変わらず騒がしい雰囲気に首を傾げながらも、ニソラは自身に頬を擦り寄せてくるロビンに尋ねた。
「それよりも…なんでお前らがここに…?」
「まぁ簡単に話すと…」
尋ねるとロビンはハッと我に帰ると、この島にいる理由とそれに至る経緯を事細かく話していった。
その事情は相当なものであり、突如として邂逅した『金獅子のシキ』によってナミは航海士として連れ去られてしまい、それを追おうとした一味は彼の能力によってこの島にサニー号共々 散らばる様にして突き落とされてしまったのだ。
今は未知の生物や環境そして遺跡を散策し、ナミへ近づく為に調査をしていたらしい。
「成る程な。あのオレンジの髪の小娘がか」
「小娘って…オメェの方がまだガキだろぉ?」
「失礼な。これでも俺は28だ」
「に…28ダぁ!?どこからどう見ても10代のガキだろうが!?」
フランキーが自身の年齢に驚く一方で、
ロビンはニソラから離れると彼の両手を握り締めた。
「お願いニソラ。貴方の旅路を邪魔して申し訳ないけど…ナミを助けるために協力してくれないかしら?」
「え…?」
ロビンの頼みにニソラは自身の今の状況と照らし合わせながら考えるが、自身の今よりも彼女の方が優先であると判断して、彼女の頼みを聞き入れた。
「ま…まぁロビンの頼みなら別にいいけど…」
「ありがとう」
ニソラが頷くとロビンは再び笑みを浮かべ、ニソラを抱き締めた。
そんな中であった。
「それよりもロビン…一つ聞いていいか?」
「なにかしら?」
ニソラは考古学者である彼女だからこそ聞きたい事があった事を思い出し、彼女へと尋ねた。
「サイヤ人………って知ってるか?」
「サイヤ人…?」
それは先程、自身と対峙していた『レビス』という男が口から溢した言葉にあった単語だ。更に彼は自身が己と同族だという事も言っていた。最初は信じられなかったが、彼が自身と同じく空を飛ぶのみならず尻尾も生えていた為に絶対とは言い切れなかったのだ。
だが、ロビンはそれについて申し訳なさそうに首を横に振る。
「ごめんなさい…私にも分からないわ…一体、ここへ来る前に何があったの…?」
「それが…」
ロビンから尋ねられたニソラはここへ来る前と、ロビンに起こされる直前の事を覚えている限り全て話した。
「なぁるほど。その尻尾をつけてたサイヤ人っつうやつがお前の事を同族って言ってたのか」
「そのサイヤ人というのが…貴方の種族なの?」
フランキーが納得する中、ロビンが問いかけるとニソラは頷く。
「そう…らしい…けど、どんな種族かは分からない。ロビンさえも知らないなら、もう少し調べるべきだな…」
難しい事を考えずにニソラはロビンの頼みを優先するべく立ち上がった。
「じゃあ行くか」
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それからニソラはロビンと共に行動する事となった。だが、何故だか身体の自由が効かなかったために歩けず、彼女に抱き抱えられる形で移動することとなった。
「おぶってくれた方がいいんだが…?」
「うふふ。怪我人は大人しくしていないとダメよ」
そう言いロビンは腕の中で赤ん坊のようにスッポリと収まっているニソラの頭を撫でる。
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更にしばらく歩くと、森の奥から光が差し込み、緑が生い茂る景色が一変し、今度は草木が見当たらない広大な荒野へと出た。
「随分と広いな。先が全然見えねぇ」
「ここから歩いて移動となると…時間が掛かりそうね」
「アウ!それなら俺に任せとけ。荒野にピッタリなノリモン用意してやるぅぜぇ!」
そう言いフランキーは一度、森に入り直すと何やら妙なザリガニを捕まえ、そのザリガニへと装甲や車輪を装着していった。
「なんだこれ?」
「よくぞ聞いてくれた。コイツぁそこら辺にいたザリガニの協力のもと完成したスゥ〜パァ〜!!なバイク『ザーリーダビットソン』だぜ!!」
高らかと答えたフランキーはそのザーリーダビットソンへと飛び乗った。
「何故か腹が減ってくるな」
「本当ね…」
それからニソラ達も乗り込むと、別れた麦わらの一味を探すべく荒野を進んでいったのであった。