ONE PIECE サイヤ人の変異体 作:きょうこつ
ニソラが図書室に閉じこもっていた同時刻。シキの鎮座する屋敷へと侵入し、周囲の海賊達へと開幕のセレモニーかのようにバズーカを放射した麦わらの一味はそれぞれ装備を捨て、周囲の海賊達を蹴散らしていった。
中でもその場を後にしたシキをルフィは追いかけ、それを邪魔するインディゴーとゴリラをゾロとサンジが食い止めていた。
だが、それでも邪魔をする海賊達はまだいた。
「やれぇえ!!!頭を打ち取れぇ!!!」
周囲の海賊達は次々とゾロやサンジ達へと向かっていく。だが、ロビンはそれを易々と実行はさせない。
「ふふ。一対一の男の勝負…手出しは無用よ」
手を交差させ、花びらが舞うと彼らの身体から4本もの腕が生えてきた。
「クラッチ…!!」
その瞬間
ゴキ!
ゴキゴキゴキゴキ!
「「「「ぎゃぁぁあ!!!!!」」」」
出現した腕が見事に海賊達の背骨を折り曲げていき、周囲に骨が折れる音と共に海賊達は次々と倒れていった。
そんな中であった。
ドガシャァァァァァン!!!!
「「「「「!?」」」」」
突如としてその御殿の入り口が巨大な地響きと共に破壊された。その音にロビンやゾロ達、そして麦わらの一味と交戦していた海賊達の動きが止まる。
そして
_____ゴルル…!!
___グロォオオオオオオ!!!
巻き上がるその白い煙の中からは巨大な異形の怪物達が現れたのだった。
ーーーーーーーー
その一方で、ルフィ達が乗り込んだ屋敷から離れた回廊にて。図書室で写真を見つけたニソラはロビンの気をたどりながら走っていた。
「この写真…ロビンなら何か分かるかもな」
自身の夢の中で出てきた男と肩を組む男。海賊ならばロビンが詳しいために彼女に聞けばこの男についての手掛かりが得られるだろう。
そう考えていたニソラは彼女の元へと向かっていた。
「オラァ!!!」
「死ねやこらぁ!!!」
「邪魔だ」
道中ではやはりシキに雇われた海賊達の姿もあり、行手を遮るがニソラは両手を振り回し次々と海賊達の身体を切断する形で殺害しながら進んでいった。
そんな中であった。
「…ん?」
感じられていたロビンの気が突然と凄まじい速度で上昇して付近の塔へと移動した。
「あれ?ロビンってこんなに早く移動できたっけ…?」
その速度にニソラは疑問を抱きながらその気が感じられる方向へと目を向ける。
そこには____
__________巨大なゴリラに捕まれているロビンの姿があった。それだけではない。そのゴリラの目は明らかに彼女を番として見ていたのだ。
ピキッ
その瞬間 友人を攫われたと認識したニソラの目に血管が走る。
「テメェ…ッ!!!!」
ニソラは身体を低くさせるとその場から跳躍し、塔に繋がる巨大なロープへと飛び乗ると向かう。
「ウホォオオ!!!」
ニソラが向かう中、そのロープの上にはゴリラの配下であるのか、彼には及ばずとも十分に巨大なゴリラが立っており、行手を阻んでいた。
「ウホホウホォオオ〜!!!」
向かってくるニソラを見つけたゴリラは威嚇と共に手に持っていた巨大な鎖状の鎌を振り回すとニソラへ目掛けて投げつける。
だがニソラはその程度では止まらない。
「邪魔だ…!!!」
「ゴヒィイ!?」
その言葉と共にニソラの腕が水色のオーラを纏い、美しい軌跡を描きながら向かってくる鎌を粉々に粉砕した。
「おら…ッ!!!」
「ぐぼへぇ!?」
そして、そのまま接近すると拳を握り締めた放ち、ゴリラの身体をその場から下へと叩き落とした。
それから行手を阻むゴリラを全てその場から叩き落としたニソラは更に速度を上げる。
「ヌン…!!!」
その速度はもはや音をも超えてゆき、ロビンを見つけてロープに乗ってから僅か10秒丁度頃に____
______ロビンを捕まえたゴリラの立つ頂上へと到達した。
「ウホォ!?」
対するゴリラもニソラの到達する速度に驚きを隠せないのか、サングラスの下から覗くその目は大きく開いていた。
ゴリラの前に立っていたニソラは全身から怒りのオーラを放出し始める。
「テメェ…俺の大事な友達になにしてやがんだ…!?」
「ウホォオオ!!!」
自身が捕まえた獲物との接吻を邪魔しようとしたニソラに対して巨大な敵意を抱いたのか、そのゴリラは喉を唸らせながらニソラ目掛けて拳を握り締めると、放つ。
だが、
その拳など、ニソラにとってはただ飛んでいるハエを掴む程度の事であり、アッサリと受け止めてしまった。
「ウホ!?」
「テメェ…動物だからって何でも許されると思うなよ…?」
ゴリラの拳を受け止めたニソラは、怒りの込められた目を向けながら拳を握り締め、一瞬にしてゴリラの目の前へと飛び上がった。
そして
「消えろ…ッ!!!」
その拳を放ち、ゴリラの頬へと深く抉り込むと、彼の顔を歪めながらその場から吹き飛ばした。
ーーーーーーーー
「ゴホッ…ゴホッ…!!」
「ロビン!大丈夫か!?」
「え…えぇ…ごめんなさい…怪物の鱗粉に痺れているところを突かれてしまったわ…でも、お陰で助かったわ。ありがとうニソラ」
そう言いロビンは呼吸を整えると笑みを浮かべながらニソラを抱き締める。
「それよりもどうしたの?随分と慌てている様子だけど」
「あぁ。実はさっき」
ロビンから尋ねられたニソラは懐から、先程見つけた写真をロビンへと手渡した。
「書庫でこれを見つけてな」
その一枚には特殊な身なりをした尻尾を生やしている男が長い髭を持つ大男と肩を組みながら写真を撮っていた。
「左の奴は俺のよく夢に出てくる奴で、もう一方の奴が誰だか分からねぇんだ。ロビンなら分かると思って」
そう言われたロビンはニソラから出された写真を見ると驚きの表情を浮かべる。
「この男は…シキ…!?」
「シキ…?」
「ルフィが今戦っている男よ」
ニソラが首を傾げるとロビンは説明した。彼女の説明を聞いたニソラはルフィ達の気配がする方向へと目を向ける。
「成る程な。じゃあ…奴に少し話を聞くか」
「え…?」
その言葉と共にニソラは気を放出して浮かび上がる。
「ちょっと行ってくる」
そして、ニソラは気を纏うとシキのいる場所まで飛んで行ったのであった。
○◇○◇○◇
上空を飛んでいたニソラのスピードは凄まじく、一瞬にして御殿から離れると、付近の浮島にて激闘を繰り広げるルフィとシキの元へと到達した。
だが、戦況は最悪であり、ルフィはシキの能力によって空中に浮かぶ湖に閉じ込められていた。ゴムゴムの実に限らず、悪魔の実を食べた能力者達は海水だけでなく真水でも身動きが取れなくなってしまう。これ以上放置すれば溺死するのも時間の問題だろう。
それでも、ニソラにとっては関係なかった。
「おい」
「あぁ〜?……えぇ!?飛んでる!?」
付近まで近づき、空中で静止したニソラはシキを呼びかける。振り向き、自身以外に空を飛ぶ人間がいる事に驚くシキに対してニソラは写真を取り出した。
「お前に聞きたいことがある。この男について教えろ」
「はぁ?いきなり現れて何言ってやが____ほぅ?そうか、テメェが噂のマスクマンか」
「あ?」
ニソラの姿を見つめたシキは突然と右腕を掲げた。
すると、周囲の島の木々が次々と引き抜かれていき、ニソラヘと向けられた。
「宝だけが目当てのミーハーごときが!!この俺に指図するんじゃねぇッ!!!!」
その瞬間________
_______周囲から引き抜かれた無数の木々や岩がニソラ目掛けて放たれた。
「俺は聞きに来ただけなんだが…まぁいい」
無数の木々や岩石が向かってくる中、ニソラはそれぞれの腕をゆっくりと動かすと、構える。すると、ニソラの全身から緑色のオーラが現れ始めた。
「力尽くで吐かせてやる」