ONE PIECE サイヤ人の変異体 作:きょうこつ
マスター シャッキー
それは、ロビンと再会する9年も前の事だった。
ニソラ 当時16歳
今と同様に、ニソラは各島々を巡っては本を読み漁り、自身の出生に関するヒントを探し回っていた。それと同時に武者修行も行っており、今は亡き師匠らから教わった武術を授業しては新たな技を開発して、それを試すためだけに各島で行われている武術大会に出場しては優勝していた。
そんな彼が降り立ったのが、『シャボンディ諸島』であり、偶然にも休憩のために立ち寄ったのがシャッキーが経営するバーであった。
そこで彼女ともう一人、謎の老人『シルバーズ・レイリー』と出会い、彼から世界のことについて詳しく教えてもらったのだ。
この世界の力の均衡、覇気の扱い方そして_____
______オハラを滅ぼした存在『世界政府』の存在を。
あと賭け事も
その日以来、ニソラは不明な点があればレイリーを頼るようになり、数年周期、早い場合は数ヶ月周期でこのバーに立ち寄るようになったのだ。
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「久しぶりマスター」
「久しぶりねニソラちゃん。ジュースあるわよ?」
「あぁもらう。あと、お土産に海王類の肉100kg持ってきたから」
「まぁありがとう♪これでまた費用が浮くわ♡」
酒場に立つこの妖艶な女性は『シャクヤク』通称“シャッキー”このバーのマスターであり、見かけに寄らず腕っぷしの強い女傑である。
そんな中、ジュースを飲みながら店内を見まわしたニソラは目的の人物がいない事に首を傾げて彼女に尋ねた。
「あれ?レイさんは?」
「あぁ。あの人なら半年も前から留守にしてるわよ」
「…え」
シャッキーの言葉にニソラはジュースを飲む手を止めて目を点にしてしまう。それと共に呆れるかのように額に手を当てた。
「またかよ…。探すのめんどくせぇな…」
「ま、そのうち帰ってくるわよ。どうせまた女と寝てるんでしょ」
そう言うシャッキーの表情も、笑みが消えており僅かながら震えていた。
「もう何回目か、数えるのも忘れちゃったけど、改めて見たらムカつくわね。若い時は私のアプローチに答えなかったくせに、隠居生活始めた途端に女好きになって、本当にどういうつもりなのかしら?あのクソジジイ」
一方で、目的となるレイリーが不在だと知ったニソラはジュースを飲み干すと、机にふす。
「あ〜もう“また”あのエロジジイ探さなきゃいけないのかよめんどくせぇ…マスター、見つかるまで泊まっていいか?」
「いいわよ。そこの席、自由に使って」
「すまん」
それから数日間、ニソラはシャッキーのバーで過ごしレイリーの帰りを待ったが、それらしき人物が来ることはなかった。
来るとすれば
「おいふざけてんのか!?全く料金が違うじゃねぇか_____ぐべらぁ!?」
「アニキ!?このクソアマ!!ぶちころ___ぐぼへぇ!?」
店に入って飲み食いしたにも関わらずイチャモンをつけるガラの悪い客である。請求料金にキレた海賊二人の顔に、ニソラとシャッキーの蹴りが同時に炸裂する。
「堂々と書いてあるだろ?『ぼったくりBAR』って」
「まさか女と子供だけだから踏み倒せると思ったのかしら?舐められたものね」
そんな生活が続いたある日の事であった。
「…?」
いつものように悪態をつく客をシャクヤクがぶちのめし、その光景をジュースを飲みながらニソラが見物する中、突然と何かを感じ取り、不思議に思ったニソラがシャクヤクへ尋ねた。
「なぁマスター、俺が来た時からやけに妙な連中が多くなってないか?」
「あら、それってもしかして『超新星(ルーキー)』達のことかしら?」
超新星(ルーキー)
それは、偉大なる航路に入って間も無く、圧倒的なスピードで名を上げた海賊達である。全員が億超えの賞金首であり政府も目をつけるほどの者達だ。
「ルーキー…それがこの島で増えてるのか」
「えぇ。私の情報網によると、もう既に10人くらいは集まってる筈よ。因みに、ニソラちゃんの友達『モンキーちゃん』もその一人」
「え?ルフィも?」
「そうよ。懸賞金『3億B』超新星の中で3番目。因みにニソラちゃんが一番高いわよ」
「そうなのか?」
「あら?その反応、まさか自分の手配書見た事ないの?」
「まぁ」
その時であった。
カランカランカラン
「…ん?いらっしゃ____まぁ!!」
いつものように悪態をつく客をシャクヤクがぶちのめし、その光景をジュースを飲みながらニソラが見物する中、店の扉が開き鐘がなる。
その音にシャクヤクは殴る手を止めて振り向くと驚きの声を上げた。
「はっちゃん!」
「ニュ〜ご無沙汰してんなシャッキー!」
そこにはタコの魚人族らしき男の姿があった。いや、それだけではない。背後には連れらしき団体の影もあり、それを見たニソラも驚きの声を上げる。
「あ、ルフィだ」
「ニソラぁ!?」
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一方で、シャボンディ諸島のとある施設。
「…?」
暗い部屋の中、鎖で繋がれた多くの人々がいる空間の中、一人だけ酒を飲む初老の男の姿があった。
その男は、突如として何かを感じ取ったのか、酒を飲む手を止める。
「ん?爺さん、どうした?」
隣に座っていた巨人族の男が尋ねると、その初老の男は笑みを浮かべる。
「いや、懐かしい奴と会ってみたい奴が現れてね。しかも前者は何日も前からこの島に来ている」
「ふぅん。ソイツって、会った時に話した奴か?」
「あぁ。いやぁ何年振りだろうな。“ニソラくん”」
ニソラの特徴
ココロのばーさん、シャッキーなど、やや高齢な人達に対して妙な敬称をつける