ONE PIECE サイヤ人の変異体   作:きょうこつ

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エニエス・ロビー編
恐れ慄け 最強の武人ニソラの進撃


一足先に乗り込んだニソラとルフィは互いに柵の上に立っていた。

 

「よし!行こうぜニソラ!掴まれ!」

「あぁ」

ニソラはルフィの腕を掴む。するとルフィはもう一方の腕で門の向こう側に立つ塔に手を伸ばして掴む。

 

そして、ゴムの弾性力を利用し、そこから一気にその場所へと移動した。

 

だが、その姿を何千人もの海兵達は見逃さない。

 

「塔に誰かいるぞ!!」

「撃ち落とせ!!」

 

二人に向かって弾丸が放たれる。

 

「やっべ!?」

ルフィとニソラはすぐさまその塔から下に降りる。

 

 

 

だが状況は変わらなかった。

 

「貴様ら!たった2人か!?」

2人を取り囲んだのは何百人もの海兵達だった。

 

そんな中 ニソラが前に出る。

 

「ルフィ。少しだけ耳を塞いでろ」

「んあ?分かった」

ニソラの指示にルフィは従い自身の耳に手を当てる。

 

「絶対に離すなよ?その手。すぅぅ……」

すると、ニソラは肺に空気を溜め込む。

 

その場にある大量の酸素が彼の喉に吸い込まれた。

 

喉が酸素で満たされた時 ニソラはゆっくりと口を開けた。

 

 

 

 

 

 

海の中いる海王類でさえもその音に気絶し浮かび上がる程の怒涛の雄叫び

 

 

 

『超咆哮』

 

 

 

「ヴォオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 

 

 

その瞬間 ニソラの放ったハンドボイスが空気を振動させると共に周囲へと響き渡った。それは、長年の修行で鍛え上げられた喉から発せられる大音量の叫びであり、その音量はまさに『爆弾』と呼ぶに相応しいものであった。

辺りの海兵達が蜘蛛の子のように散り、建物を揺らし、ガラスを次々と破壊していく。

 

「な…なんだ!?この声は!?」

「ぎゃぁぁぁ!!!!!」

 

近くにいたものはその音に耳を塞ぐが、耐えきれず、鼓膜は破裂し、身体は吹き飛ばされていった。

 

「ゔぁぁぁ!!耳がぁぁぁ!!」

「何なんだこの馬鹿でかい声はぁぁぁ!?」

 

また、少し離れていた者でも、その音は周囲の者達の鼓膜を揺らしていき、頭を混乱させていった。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

司法の塔では 長官『スパンダム』が食事を取っていた。

 

「ハッハッハッ!今日はやけに気分がいいなぁ!食事も進む!」

そう言い好物であるステーキを一切れ自身の口に運ぼうとした時

 

 

「ヴォオオオオオオアアアア……!!!!」

 

「んぉ!?なんだ!?」

突如 遠方からとてつもない音が聞こえた。その拍子にステーキは床へとダイブし台無しとなる。

 

すると、スパンダムの電電虫に通信が入る。

 

「どうした!?何があった!?うぉぉぉぉ!?俺のステーキちゃんが!!」

 

『こちら正門前!!突如 反対方向から謎の叫び声が発生!!兵士が次々と……ってギャァァ!?何か前からもいっぱい…

 

プチっ

 

言い終わる前に通信が途絶える。

 

「おいおい…!?何があったんだ!?」

 

ーーーーーーー

 

その一方で、咆哮を終えたニソラは喉を叩きながら深呼吸をしていた。

 

「ふぅ。やはりこの技はスッキリするな」

「あ…危ねぇ……念のためにいつもよりキツく塞いでて良かった〜…」

隣では耳をゴムのように丸めて完全封鎖をしているつつもびっくりしているルフィの姿。

 

そして 周りにはその騒音に耐えきれずに殆どの海兵達が気絶していた。

 

「すげぇなお前…どうやったらそんな大声出せんだ!?」

「ハッハッハッ。ただ鍛えたんだよ。喉を」

そう言い自身の喉仏をつつく。

 

「さてと…声変わりの機能もぶっ壊れたし…この仮面はもういらねぇな」

そう言いニソラは仮面を外し懐にしまう。

 

先程の咆哮で兵力はかなり減ったが、油断はできない

 

 

「いたぞ!!!侵入者だ!」

「捕まえろぉぉ!!」

見ると前から次々と兵士たちが現れた。

 

「先にいくぞ!」

ルフィは先陣を切って走り出した。それに続きニソラも戦闘態勢を取る。

 

「俺もいくか」

腕を鳴らすとニソラは少し腰を下ろすと一気に駆け出した。

 

裸足であるにもかかわらず踏み出した跡は深い足跡を残した。

「止まれぇぇ!!」

1人の海兵が銃を放つ。

 

だが、

 

「遅い」

その弾を指で受け止め、捨てると目の前の群衆に向かって脚を大きく横へ振るった。

 

「邪魔だッ!」

その蹴りを放った瞬間 目の前の風が巻き上げられ巨大な竜巻が発生して大量の兵士を吹き飛ばしていった。

 

道を作ったニソラはそのまま門にむけて走り出すと本島前門の中間地点 つまりルフィが闘っている地点に差し掛かる。

ルフィもルフィで大暴れしているようで自身の身体を伸ばしたり引っ張ったりして海軍達を次々と攻撃していった。

 

 

「ハッ!!随分と倒したモンだなぁ」

「ニシシ!まぁな!」

ニソラはルフィに追いつくと速度を上げてルフィを追い越し、目の前にいる敵に向かって飛ぶと空中で連続で蹴りを放つ。

 

「ソラァッ!!!」

「!?」

すると、蹴られた拍子に発生した風が巨大な竜巻となり、次々と兵士達を巻き込んでいった。

 

「ぐぉは!?なんだこれは!?」

「貴様六式使いなのか!?」

竜巻は時間が経つごとに威力が比例するように上がっていき、兵士達を次々と吹き飛ばし、道を作っていった。

 

「その通りだ…!」

そう言うと目の前の巨大な門に差し掛かる。

 

 

その時だった。

 

 

「誰だ?お前ら。侵入者かぁ〜?」

 

 

「よくも起こしてくれたなぁ〜!!」

 

巨大な地響きと共に2人の巨人が現れた。

 

「コイツら潰してとっとと寝るぞオイモ」

「そうだなカーシー」

だが、2人は運が悪い。

 

 

その理由は簡単だ。理由はニソラが進撃中に現れたからだ。テンションが高まったニソラは誰にも止められない。

 

「邪魔だ…!!」

 

『!?』

 

一瞬だった。ニソラがその場から消えて、現れたのは2人の巨人族の顔と顔の間。

 

「ぐぼべぇ!?」

 

「がぼぁ!?」

2人の巨人族の頬が歪む。

門番の主力である巨人族2人が一瞬でニソラの放った蹴り二発によってノックアウトされたのだ。

 

 

『い…一撃ィィ〜!!!!????』

 

完全に予想だにもしていなかった展開に海軍の皆は目が飛び出す。だが、そんな余裕はない。目の前までその巨人族を倒した『化け物』が迫ってきているのだ。

 

 

「う…撃て撃てぇぇぇぇ!!!!」

 

 

次々と何百発もの銃弾が放たれる。だが、ニソラには銃は全く効かない。

 

「遅い遅い。全部キャッチできちまった」

躱すどころかもう受け止められていた。その弾丸を握りしめて腕を振りかぶると返すようにして投げる。

 

「返すぞ」

その投げられた弾丸は銃で撃つより速い弾速で兵士達に向かっていき、兵士の身体を撃ち抜いていった。

そして、門直前まで来ると、一気に足に力を入れ、その場から跳躍する。

 

 

『と……飛んだぁぁ〜!!!??』

周りから見ればそうだろう。だが、飛んでなどいない。これはただの『跳躍』ニソラの特徴の一つである脚の筋肉の力は常人の域を完全に超えており、その筋肉を生かした跳躍は軽く跳べば巨大な門を。最大限に力をいれれば1秒で島そのものを見渡せる高度まで跳躍できてしまう。

 

門の上へと飛んだニソラは同じようにゴムでこちらに手を伸ばしてくるルフィの手を掴むと引っ張り上げる。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「おいどうなってんだぁ!?早く状況教えろ!!」

スパンダムはもう食事が喉に通らなかった。その理由は先程から外が尋常ではないくらい騒がしいからだ。

 

『伝令!!本島に2人の侵入者!!1人は懸賞金1億の賞金首 海賊“麦わらのルフィ”の模様!』

 

「なにぃぃ!?マジで来やがったのか!?クソ!おい!!オイモとカーシーのデカブツ2人はどうした!?」

『それが!もう1人の侵入者に一撃でやられた模様〜!!』

「はぁぁ!!??」

 

訳が分からない。兵力が1万に加え2人の巨人族。止めるには十分な兵士達が次々とやられていったのだ。

 

「もう1人の奴は誰だ!?」

スパンダムはルフィの他にいるもう1人の人物に危険信号を送る。それ程の手練れであれば手配者があるはずだ。

けれども、通信班から帰ってきた答えはまったく予想外だった。

 

「もう1人は一般の子供です!!白髪で小柄!!そして薄い褐色色の肌をしております!!」

「褐色…!?」

スパンダムは手配書のリストを探る。白髪や褐色色の肌は見当たるが、小柄というワードに合う者は誰一人としていなかった。

まさかとは思い億越えのページを開く。だが、出てきたのは麦わらのルフィ”1億と他の名だたる超新星だけ。

該当する者がいないと分かったスパンダムはすぐさま指示を出す。

 

「何としてでも食い止めろ!!」

『了解!』

プツッ

 

 

「侵入者ごときでそんなに喚かんでもいいでしょう。我々がいるというのに」

 

「バカ言え!ここは世界政府の玄関!ここへ攻め入る事が何を意味するのかくらいどんなバカでも分かってる筈だ!。それをあんなクソ女一人取り返すために本島まで乗り込まれちゃもう『恥』だ!!舐めやがって…!!麦わらとガキがぁ!!」

 

スパンダムの後ろの席には3人のCP9が座っていた。

 

一人は口がジッパーのようになっている巨漢の男『フクロウ』もう一人は強面と長く細い髭を持つ一般の男性『ジャブラ』もう一人は顔が白塗りで歌舞伎役者のような男『クマドリ』

 

「チャパパ。俺はちょっと興味があるな。その子供に」

「よせよせ。どうせ兵器か何か使ったんだ」

 

すると、門が開き伝令兵が到着した。

 

「報告します!ロブ・ルッチ氏ならびにCP9の方々がご帰還されました!!」

「来たか!通せ!」

 

扉が全開するとそこからコートを羽織り、帽子をかぶった男性と鼻の長い男性。そして髪が角のような男性と金髪の女性が現れた。

 

「お久しぶりで 長官」

 

「よく帰ってきた!ルッチ!カク!ブルーノ!カリファ!」

「セクハラです」

「名前呼んだだけで!?」

 

ーーーーーーーー

 

「大佐!!いくら撃っても躱すどころかキャッチされます!!」

「くそ…!ならば直接やれ!!何が何でも進軍を阻止するのだ!!」

司法の塔目前の地点では既に敵はほぼ全滅状態。その理由はルフィ、そしてニソラの驚異的な戦闘力にあった。特にニソラの弾丸キャッチからの投げ返しは多くの兵隊を葬っていた。

 

「どうしたどうした?そんなんでは俺は殺せないぞ?」

「舐めるなぁぁ!!!」

一人の巨漢の兵士が巨大な大剣を振り回す。だが、巨漢とそのパワーの分 動きが鈍い。

ニソラ相手にその速さは自慢のパワーも武器の威力も意味を失ってしまう。

 

「遅い」

「ガバァ!」

大剣を振りかざす瞬間にニソラの蹴りが腹へと突き刺さり、その巨漢の男を後ろにいる海兵もろとも吹き飛ばしていった。

 

「ルフィ。もうすぐだぞ」

「あぁ!!ロビィィィンッ!!!!!」

 

 

司法の塔までの距離 およそ数百メートル

 

 

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