答えがわかる少年のお話   作:ホエルオー

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誤字脱字とか確認してないから読みにくかったらごめんよ


プロローグ1 ~ファルナが刻まれるまで~

円形都市オラリオ 地下に広がる広大なダンジョンの上に作られた世界随一都市。約千年前に人々は、天界より降臨した神々の眷属となり地上に溢れ出るモンスターを駆逐した。モンスターと戦い地上に安寧をもたらした者たちを英雄と呼び今もなお語り継がれている。千年前から今に至るまで多くの英雄が生まれた。そして今このオラリオに英雄へと至るかもしれない少年が倒れていた。

 

「え?え?なんでうちの前に少年が倒れてるんだい!君大丈夫!?」

袋いっぱいに詰め込まれたじゃが丸君を抱え、自宅の前の地面に倒れている少年へ慌てた様子で語り掛ける。

「無理・・・このままなら死んじゃう・・・。助けて・・・助けて・・・可愛い女神様」

少年は倒れた状態のままツインテールのよくわからない紐を垂らした女神に、右手を伸ばし死にそうな声でつぶやいた。

「可愛い!て、あれ?おい君大丈夫かい!?どどどどうしよう。取り敢えず中へ運ばなきゃ」

かわいいの部分にはしっかりと反応するしたたかな女神は手に持っていたじゃが丸君を置いて少年を自身の家、ヘスティアファミリアの本拠地に慌てながらも丁寧に運ぶ。

 

「神様!神様!彼が目覚めましたよ!」

今にも飛び跳ねそうな少年の声が部屋中に響き渡る。うるさいと愚痴を言いたくなる気持ちを抑えて声の主の方を向く。そこには赤い目と白い髪が特徴的な少年が後方にある別の部屋にいるヘスティアと会話する姿が目に映った。

「本当かい!?今行くよ。僕は温かい飲み物を用意するからベル君は何か食べられるものを準備してくれ」

「わかりました神様!え~と今温かい飲み物と食べ物を持ってくるのでちょっとだけ待っていてください」

少年はベルというらしい。人がいい事がわかる笑みを浮かべた後食べ物を取りに台所に向かった。ベルの言うと通りにベットの上に座って待っていると直ぐにホットミルクを持った女神とじゃが丸君を抱えたベルがやってきた。

「へいお待ち、遠慮せずに食べな。ここは僕のおごりだぜ!」

「ははは・・・遠慮せずに食べてください」

誇ったように女神は胸を叩き、ベルはそれを見て頬をかいている。それを横目にじゃが丸君を口いっぱいに含みホットミルクで胃に流しもむ。女神もベルも次々とじゃが丸君を食す少年の姿を見て口を挟むことなく少年の食いいっぷりを見ている。少年はじゃが丸君を食べながらどうするかを考えていた。自分は面白い事、楽しいことを求めてオラリオに来たこと。オラリオに来たはいいがどこのファミリアにも入れそうに無いく、無意味にさまよっていたこと。途中で力尽きて倒れたところを女神ぽい少女に助けてもらったこと。そして、ここが小規模ながらもファミリアを結成していそうなこと。それらを考えているうちにじゃが丸君を食べ終わり一息ついた。その様子をみた女神はコホンと咳をして話始めた。

「もう大丈夫みたいだね。僕の名前はヘスティア。家の前で倒れている君を保護したかわいい女神だ!いろいろ大変だったんだぜ、君を家に運んで神友のミアハに頼んで診察までしてもらったからね。まぁただの空腹だったからよかったけどね」

「本当に良かったです。家に帰ってきたら神様たちがいてびっくりしましたよ。あ、僕はついこの間オラリオに来て冒険者になったベル・クラネルです」

「それはそうと、君はどうしてあそこで倒れていたんだい?」

女神の名前はヘスティア様と言うらしい。ヘスティア様とベルの間にはほんわかとした優しい雰囲気があり、良いファミリアであることがわかる。なんだかこのファミリアなら入団でき、夢にまで見た心が躍る喜々とした生活が遅れる気がする。だからヘスティア様とベルに認められるように声を張り感謝と自己紹介、これまでの経緯を話す。

「オッケー俺の名前はサン・アカート14歳!西のロココ村から冒険者になり2日前にオラリオについた新参者さぁ。よろしく!でまぁ・・・倒れていた理由は歩き疲れたからだな。オラリオに来た時に適当に歩いていたら良いファミリアにめぐり逢えそうだって直感が教えてくれたんだ。でも、2日前からず~~~~と歩き回っていたら空腹と疲れで倒れたわ」

サン・アカートは明るく自己紹介をした後に当たり前かのように、自身が直感に従って2日間オラリオ中を歩き回ったことを告げた。

「え?ギルドには行かなかったんですか?それに食事も・・・」

ベルはサン・アカートの言っていることが嘘ではないと思いながらも困惑を隠せずに、隣にいるヘスティアに確認を取るためゆっくりとヘスティアへ視線を向けた。

「ベル君、彼は嘘をついていないよ。全て本当みたいだ。サン君といったかい?君は馬鹿なのかい?」

神の力により人間の嘘を見破ることのできるヘスティアとしてもサン・アカートの言葉に困惑を隠せずにいる。それもそうだ。いったいどこに倒れるまで街中をさまよう人間がいるだろうか。しかもこの男は冒険者志望である。冒険者志望はオラリオに来たのならまずギルドに顔を出すのは辺境の村まで知れ渡る常識だ。それを無視して直感に従い歩き回ったというのだから信じられないのも当然だろう。

「ハッハッハ、バカとは心外だな~俺の直観は良く当たるんだぜ。今回もオラリオ中を歩き回って倒れたおかげでこんな素敵なファミリアに出会えたんだからな。」

馬鹿なのかい?と言われたのにサン・アカートは嬉しそうに笑い、座っていたベットから立ち上がる。両手を大きく広げ、このファミリアが素晴らしいということを言葉だけでなく体も使って表現する。そして、右手をヘスティアに向ける。

「ヘスティア様、俺をこのファミリアに入れてくれ!」

突然の入団願いに二人は言葉を失い空いた口が閉じる間もなく顔を見合わせる。数秒立つと状況が読み込めたのか小刻みに震え先程の比にならないくらい動揺している。

「か、か、神様入団したいって言われちゃいましたよ!僕先輩になる!?」

「お、お、落ち着くんだベル君!これは夢かもしれない!ベル君僕の胸に飛び込んでくるんだ!」

「神様!?そこはほほを抓るんじゃないんですか!?」

「ベル君!さぁこい!ベル君!来るんだ!」

「え~~~~~!?」

「ハッハッハ」

動揺のあまり欲望が漏れる女神とそれについていけない眷属のやり取りは数分続いた。その間サン・アカートの笑い声も絶えなかった。何とか冷静さを取り戻したヘスティアは咳払いをした後、確認するように話し出した。

「ゴッホン。いいかいサン君、きみは知らないかもしれないけれど、うちは零節ファミリアなんだ。団員もベル君一人。ベル君だって冒険者になって一週間もたっていない。だから君がうちに入っても僕らから君をサポートできることはほとんど無い。このホームで寝泊まり出来るくらいかな。それに君はオラリオにきてからずっと歩いていたってことはまだギルドに行っていないんだろ?もう少し良く考えた方が良いんじゃないかな?」

神の威厳と母性を感じるはっきりとした優しい声で入団を決めたことを考え直すように促した。しかしサン・アカートはこの言葉を聞いて自身の直感が間違っていないことを再度確信した。ヘスティアは無意識であろうが、先の言葉は裏返せば自信のファミリアが生活もままならないほど困窮しており、猫の手も借りたい状況であることを示しているにもかかわらず、入団希望者のサン・アカートの身を案じて別のファミリアへの入団を進めていることになる。

「サポート?いらないね。むしろ俺がこのファミリアを世界一のファミリアにして養ってやるよ。それにヘスティア様俺はあなたのファミリアに入りたいんだ!身分不詳の俺を助けて飯まで食べさせてくれたかわいい女神様のファミリアに入りたくないやつなんていねーよ。それに俺の直感が言っているんだ、このファミリアに入れば楽しい未来が待っているってな。ヘスティア様もう一度だけ言う俺をこのファミリアに入れてくれ」

少年期ゆえの万能感ゆえか、実力に基づく確信かは分からないがサン・アカートは嘘偽りなく本心で言い切った。

「・・・・・・わかったよ。君の入団を認めるよ。後悔はないんだね」

目をつぶり数秒考えた後、目をあけたヘスティアはサン・アカートの入団を認めた。

「おいおいヘスティア様。一度だけしか言わないって言ったろ?」

いたずらをした子供のような笑みを浮かべたサン・アカートは再度右手をヘスティアへ向ける。

「はぁ~そうだったね。ようこそヘスティアファミリアへ。サン君の入団を歓迎するぜ!」

肺にたまった空気を吐き出し、サン・アカートの手を固く握る。ようこそヘスティアファミリアへ――――。

「団長もよろしくな!」

口が塞がらないベル、いやヘスティアファミリアの団長にも挨拶をする。

「団長!?僕が団長なんですか!?」

団長と言う言葉に奥歯をガタガタ言わせる。

「当たり前だろ!君が団長をやらずに誰が団長をやるんだい?」

「頼むぜ、団長さん」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇえぇぇぇぇぇー」

バタン。

度重なる驚きでキャパオーバーしたのかベルはその場に倒れた。

「だ、大丈夫かい!?ベル君―――!」

「団長―――!?」

日が沈み寝るものも出てきた夜に女神と少年の声が響き渡った。

 

「ふぅ、君に続いてベル君まで倒れるとは思わなかったよ。今日はとんだ一日だったねぇ」

「いや~驚いたな。うっま」

二人は倒れたベルをベットに運びホットミルクを飲んで一息ついた。

「よし、じゃあファルナを刻もうかぁ。さぁさぁここのソファーにうつ伏せになっておくれ」

神の恩恵を与えるためにヘスティアは自信が座っていたソファーの上に寝転がるように言う。

「オッケー。これが世界一の冒険者となる俺に相応しいものを頼むぜ」

ソファーにうつ伏せになりエステを受けているかのようにリラックスして言う。

「神の恩恵に違いはないよ!」

ギュゥ。

未だ眷属がベルとサン・アカートしかおらず長い間神友の家でニート生活を送っていたヘスティアの地雷を踏んだのか背中を軽く抓られた。

「イって。知っているよ!こういうのは気分の問題だろ?」

「その割に嘘はついていないみたいだけど。さっきも言っていたけど君は本気で世界一になると思っているのかい?」

背中にまたがりファルナを刻むための準備をしながらずっと気になっていたことを聞いた。ヘスティアは神である。そのためサン・アカートが嘘をついてないことは分かる。しかしその自信がどのようなものかを主神として知らなければいけないと思っていた。なぜならその自信が実力によって裏付けられた確信ではなく、新人冒険者によくある慢心からくるものならば、簡単に命を落とすかだ。

「もちろん。俺の直観がこのファミリアは世界一のファミリアになると言っているからな。バシバシダンジョンを攻略してすぐに世界一のファミリアにして楽させてやるよ」

根拠のない言葉であるがサン・アカートは確信をもって答えた。その答えにヘスティアは背中に手を置き目を細めた。

「サン君いいかい。君が思っているほどダンジョン甘くない。君の気持は嬉しいけどこのままじゃあ君はダンジョンで簡単に命を落とす。ダンジョンでは臆病である方が良い。わかるかい?」

わが子を叱る母親のようにサン・アカートを論する。

「ヘスティア様の気持ちは嬉しいけど俺の直観は外れたことが無い。今まで一度たりとも間違った行動をとったことは無いし、直観に従った全ての行動が正解だった。本当だぜ?村で狩りをした時だって一番の戦果を上げたし、勝負事で負けたことなんてない。なんならじゃんけんでもしてみるか?俺じゃんけんでも負けたことないんだぜ?それに俺は無茶なことはしない。順当な実力で世界一になるさぁ」

ヘスティアの思いを組んだ上で自身とヘスティアの間にある溝を埋めようとした。しかし、いくら神が嘘を見破れるとしても子を思う神の不安は消えなかった。

「サン君。僕は君が嘘を言っていないことがわかる。でもやっぱり心配だ。君がダンジョンに潜って、死んでしまうと思ってしまう。でも君は僕が止めてもダンジョンに潜るだろう。だから、せめてこの新しい土地になれて、ダンジョンの知識を付けてからダンジョンに潜ってほしい。約束してくれるかな?」

ヘスティアもまたサン・アカートの思いを組んだ上で語りかける。妥協案、最善の準備とまではいかないが、やれることをすべてやってからダンジョンに潜ってほしいと伝える。

「・・・わかったよ。約束する。」

ダンジョンにすぐに潜れないことに気分を落としたが、それ以上にヘスティアの気持ちを優先して何よりも直観に従って約束を交わす。その言葉を聞いて不安は残るものの少しホッとしたヘスティアはファルナを刻むために自身の指に針を刺し背中に血を垂らした。背中に血が落ちた瞬間そこを中心にぼんやりとした光が包んだ。

「ありがとう・・・良しできたよ。これで大丈夫二回目だから少し手間取ちゃったよ」

光が収まりヘスティアはファルナが刻まれたことを伝える。

「ありがとう。でどうだった俺の能力は。」

「ちょっとまっていてくれよ。今共通語に直すから。・・・・・・よっと。できたよ、これが君のステイタスだ」

神の恩恵を与えられたものはその具体的な能力値が数値化され、それがファルナの刻まれた場所に現れる。しかし、この数値と言語は神聖文字で書かれているため神以外はほとんどのものが読めない。そのため通常共通語に直してステイタスを眷属に見せる。このステイタスはアビリティ、発展アビリティ、スキル、魔法(呪詛)、そして総合的階位を示すレベルから構成される。基本アビリティは力・耐久・器用・敏捷・魔力の5項目からなる基礎能力基本である。レベルは現状レベル7が最高であり最初は皆レベル1から始まる。また、新人冒険者は発展アビリティ、スキル、魔法もなく、基本アビリティも0から始まる。基本アビリティは0~999まで経験により上昇すると言われている。例外を除いき新人冒険者の初期ステイタスはLv1、基本アビリティオール0そして、発展アビリティ、スキル、魔法は発現しない。サン・アカートもその例に漏れずLv1、基本アビリティオール0、発展アビリティ、スキル、魔法が発言していなかった。

「ん~見事にまっさらで奇麗なステイタスだな」

直感がステイタスに刻まれているかもしれないと思ったがそんなことは無かったようだ。

「初めのステイタスはみんな同じだからね。」

「まぁそうだな。じゃあ改めてよろしくな」

気を取り直してファミリアに正式加入の挨拶を交わす。

「あぁよろしく。ベル君も起きないみたいだし、今日は疲れたからもう寝ようか。明日ギルドに行こう。あ、君はそのままソファーを使って寝てくれよ。うちには他に寝れるところが無くてね」

ヘスティアはこのファミリアに二つしかない寝床の一つであるソファーで寝るように勧めてきた。今ベットにはベルが寝ているためソファーを譲ったヘスティアがどこで寝るのか、まさか床で寝るのかと疑問に思ったサン・アカートはヘスティアに尋ねた。

「ヘスティア様はどこで寝るんだ?床で寝るのなら俺が床で寝てヘスティア様がソファーを使ってくれ」

「ふふーん!僕はここさぁ!」

とてもご機嫌にヘスティアはベルの寝るベットに潜り込んだ。布団からはハァハァベル君の匂い・・・キタぁーという聞こえてはいけない声が聞こえてきた。一瞬このヘスティアファミリアに入ったことを後悔しかけたサン・アカートであったが、無心明かりを消してソファーに横になった。

 

 

 

 

サン・アカート

Lv.1

力:I 0

耐久:I 0

器用:I 0

敏捷:I 0

魔力:I 0

《発展アビリティ》

《魔法》

《スキル》

 




あざました
一週間以内に次ぎだすわ。
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