~たとえばこんな空の下で~   作:手紙もっちり

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トーレスよりもウィリアム大隊長(お父さん)のほうが目立ってるかもです。



トーレスの気持ち、お父さんの本音

 

 ~たとえばこんな空の下で~

 

 サブタイトル、トーレスの気持ち、お父さんの本音

 

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 私の幸せになって欲しい人には

 

 もう、好きな人がいた

 

 けれど、それはとっても素敵な事だから

 

 素直に祝福できる自分でいたいの

 

 おかしいかな?。

 

 / / / / / / / / / / / /

 

 私こと、トーレスの朝は早い

 

 仕事のスケジュールを誰よりも早く職場に出て

 

 手早く確認していく

 

 スケジュールの確認が済んだら

 

 自分の裁量でこなせる仕事は手早く片づける

 

 やれるだけやったら

 

 思い人である上官の、ウォルターの事を考える

 

 ここで大事なのは公私を混同することだ

 

 仕事も生活の中にあるものなんだから

 

 存分に楽しんで行く事にしている

 

 でなければ損だと思うし

 

 なによりもいつ撃たれるかわからない仕事だ

 

 精一杯に色々なことを楽しんでいきたい

 

 それが私、トーレスの生き方だと思うから

 

 楽しい時間をたくさん作るために

 

 こうして朝の、ひとりの時間を有効に使う

 

 雑務を蹴散らしながら

 

 楽しくあるために今日の過ごし方をイメージする

 

 今日こそはお姉ちゃんと呼んでもらう為にも

 

 ウォルターの好きなものを用意してみようかな

 

 好物について知ってるのは

 

 たぶん私だけだしね、だって

 

 彼女さんのフランカさんも良く知らないみたいですし

 

 なまじ、おふたりは距離感が近いから

 

 お互いのことで鈍感な所があるんですよね

 

 ・・・、場合によっては

 

 結構な頻度で私がおふたりの仲をフォローすることも

 

 少なくは無いんですよね

 

 私だってウォルターに恋をしているのにですよ?

 

 まあ、人の幸せな所を見るのは好きですし

 

 ましてや、

 

 恋をしている人の幸せな顔は

 

 見ていてとても幸せになれるんですけどね

 

 それが私の好きな人ともなれば

 

 お節介をやいてしまうのも仕方ないんです

 

 良い笑顔を見せてくれますし・・・。

 

 さあ、雑務を終わらせてしまいましょう

 

 今日はお父さんからお話があるらしいですし

 

 この後、お父さんの執務室に行かなきゃなんですよね

 

 でもたぶん、この時間にこの仕事部屋の方にいないってことは

 

 執務室に小さなベッドでも持ち込んで

 

 仮眠をとってるのかもしれませんね

 

 後で執務室に行った時に確認してみましょう

 

 ・・・、

 

 ・・・・・・、

 

 さて、周りに人がいないことを確認してから、

 

 ノックをして、執務室にまずは入ります。

 

 そうしたらまずは

 

 ウィリアム大隊長(お父さん)の状態を確認。

 

 ああやっぱり、小さなベッドを持ち込んで

 

 思いっきり寝ていますね

 

 こういう状態の時はまずこうします

 

 気持ちを落ち着けて、

 

 そうしたら深呼吸をひとつ、

 

 ひと息に声を出します・・・。

 

 お父さーん?

 

 ・・・・・・ウィリアム大隊長?、・・・はぁ・・・。

 

 お父さん、仕事の時間ですよー!!

 

 お仕事をくれるっていうから来ましたよー・・・?

 

 ・・・、

 

 ・・・・・・、

 

 ダメですね。

 

 寝息を立ててすっかり夢の中です。

 

 こういう時はしばらく放置しておきましょう

 

 お仕事で疲れている家族の姿は

 

 見ていて胸に来るものがありますからね

 

 寝かしておいてあげましょう

 

 ただ、かわりに貰うものは貰っておこう

 

 お父さんの備蓄しているビスケットを少しだけ拝借

 

 もとい、接収します

 

 ウォルターの好物なんですよね

 

 ビスケット。

 

 そのビスケットをウォルターがもそもそ食べている姿って

 

 なんだか可愛いんですよね

 

 ちなみに、幼馴染のフランカさんのコーヒーと合わせて

 

 ビスケットを食べるのがウォルターのお気に入りみたいです。

 

 こほん・・・。

 

 さあ、お父さんがおきたら

 

 ビスケットを貰った分を頑張らないといけませんね

 

 お仕事とか溜め込んでないかな

 

 部屋の中を見回してみて

 

 小さなペンダントがお父さんの机に置いてあるのが見えた

 

 興味がわいたので手に取ってみると

 

 見覚えのあるものだったことに気付く

 

 何気なく手に取って、ペンダントの仕掛けを動かす

 

 すると、中には小さな写真が収められていた

 

 これって確か、

 

 お父さんと私のふたりで撮った奴だ

 

 大切にしてくれてるんだ・・・、

 

 今日の仕事はいつもより頑張ってみようかな

 

 そうすれば楽をさせてあげられるし

 

 / / / / / / / / / / / /

 

 お父さんが、ウィリアム大隊長がおきてからのこと

 

 私はお父さんと、とあるお話をしていた

 

 それは、私の上官であるウォルターについての話だった

 

 ・・・正確には私との関係についての話だ。

 

 「トーレス・・・、パパに言うことは無いか」

 

 それは重たくて、年季のこもったひと言だった

 

 まるで不動の山のように感じるほどに強く言っていた

 

 そしてウィリアムはお父さんとして

 

 続けてこう言うのだ

 

 「パパはウォルター君のことは気にっている。

 

  しかしな、お前のアピールは不足しがちではないかな」

 

 そして、トーレスはそれを黙って聞いていた

 

 そうかもしれない、と。

 

 「パパはいつだってトーレスの味方でいたいんだ。

 

  しかし、恋という話になれば別だ、

 

  無粋にも、土足で踏み込むわけにもいかない」

 

 そういうとお父さんは、

 

 悶々とした様子で呟くように言い始めた

 

 「・・・だけどなぁ、娘の恋だからこそ・・・

 

  ・・・お節介とかやきたくなっちゃうんだよなぁ・・・

 

  ・・・だって、お前を応援する人も結構いるし・・・」

 

 トーレスは一瞬、結構な人にこの恋心がバレてたのかと

 

 動揺を見せてしまったが

 

 応援してくれるならありかもと考えることにした

 

 そんな様子のトーレスを見ながら

 

 お父さんはさらに踏み込んだ話を突っ込んでいく。

 

 「ふむ、だからこそかな、自分の気持ちを大切にしながら。

 

  トーレス・・・、しっかりとやるんだぞ?。

 

  パパは孫の顔は出来るだけ早く、

 

  見たいかもしれないかなー、なんて思うんだ。」

 

 それはいくらなんでも、

 

 気持ちが早過ぎはしないだろうかと

 

 トーレスは感じていた。

 

 しかし、それはそれでありなアプローチかも知れないと

 

 そうも感じていた

 

 「彼の幼馴染のフランカという子に、

 

  大分遠慮をしているようだが。

 

  パパが思うに、それは仕方の無いことなのかもしれない。

 

  パパでも、お前の立場だったらそうしていただろう」

 

 まあ、そうするだろうとウィリアムは付け加えて、

 

 しかしな、と言い始めた。

 

 「お前が考えているであろうことはパパにはお見通しなのだ。」

 

 ウィリアムは、やはり私たちは親子なのだなと

 

 呟いてから、少しだけ間を置いてからこう言った。

 

 「お前は、一緒にいられればそれで良いと。

 

  恋が叶わなくても良いと考えているのだろう

 

  だがな、パパが思うに、それは大きな間違いなんだ」

 

 ・・・何が間違いだというのだろう。

 

 好きな人が幸せなら

 

 それで良いじゃないかとトーレスは考えてしまう。

 

 その考えを見通したうえで

 

 ウィリアムは言葉を一気に告げた

 

 「たとえばだ、間違えるようなことはパパだって

 

  しないで欲しいと思っている。

 

  正直に言えばウォルター君はフランカという子と

 

  とても上手く行っている。

 

  人の恋路を邪魔してはいけないと言うべきなのだし

 

  お前も、碌な事にならないだろう」

 

 しかし、しかしだとウィリアムは続ける

 

 「パパはこう考えている、

 

  人を好きになる事に間違いなんて無いんだ。

 

  それが、人を好きなるということなんだ・・・。

 

  もしもトーレス、お前がウォルター君を好きな事を、

 

  とやかく言う奴がいたならば、

 

  パパが【D3】(光使いのデバイス)で

 

  障害となるものを撃ち抜いてやろう。

 

  それにだ、パパが思うに、ウォルター君は

 

  お前のことを少なくとも嫌いではない。

 

  好意的に思っているだろう」

 

  そうしてウィリアムは、少しの呼吸を置いて

 

  こう、話をしめた。

 

 「トーレス、見ていればわかる。好きという気持ちを。

 

  お前は抑えられそうにないところまで来ているのだとな」

 

 せめて素直になりなさい、と。

 

 父親として、ウィリアムはそう願った。

 

 / / / / / / / / / / / /

 

 私の気持ちは、お父さんがほとんど言ってくれた。

 

 気持ちを抑えているから

 

 人の幸せに目がいってしまうんだと

 

 本当に幸せになりたいなら

 

 私が、自分が幸せになるように動くべきなんだ

 

 ・・・本当ならね。だって私、トーレスは。

 

 幸せになって欲しい気持ちの方が凄く強いんだもん

 

 しょうがないじゃない

 

 ウォルターは上官として、先輩として

 

 私の事を甘えさせてくれる

 

 けれど、弱いところがいっぱいあることを知ってる

 

 私が、好きだという気持ちを押し付けたら

 

 たぶん、ウォルターは弱くなってしまう

 

 甘えるとか、そういう事ではなく

 

 弱くなってしまうと感じる

 

 下手をすればそのまま

 

 立ち上がれなくなってしまうかもしれない

 

 それくらいに繊細な人だ

 

 けど、それはウォルターの心の強さを

 

 信じていないからなのかもしれない

 

 アプローチするべきなのに、出来ていない。

 

 きっと、それがフランカさんと私の違い

 

 先輩の私に対する好きという気持ちは

 

 たぶん、純粋に好きという気持ちだけを見れば

 

 ウォルターはきっと、

 

 フランカさんと、私のことを同じくらい好きなはずだ

 

 何故かはわからないけど

 

 ウォルターは私の事をとても好意的に見てくれる

 

 まるで、誰かと重ねているかのように

 

 でも、

 

 それを感じてもまだ、

 

 ・・・、

 

 それでも、私はウォルターのことが好きだ。

 

 それは確かだと感じている。

 

 この恋を叶えたいと思っている

 

 それに、ウォルターが弱くても良いと

 

 初めから思っていたじゃないかと、

 

 ウォルターに恋をし始めた頃を思い出す

 

 そう考えてみると、ここ最近は少しウォルターとの距離を

 

 ほんの少しだけ作ってしまっていたかもしれない

 

 ふだんからお姉ちゃんと呼んでいいと

 

 だいぶ、冗談みたいなことを言っておいて

 

 これでは私らしくないじゃないかと気付いた

 

 どうしよう。

 

 本当に私らしくないじゃないか

 

 だから、変わろう

 

 いま、ここから変わろう。

 

 「好きな人を幸せにして、私も幸せになれるように。ね。」

 

 私はひとり、呟いてみた。

 

 けれどもそれだけでは、

 

 体の中にあるもやもやはとれなかった

 

 その時に、もうひとつの考えが浮かんだ

 

 ウォルターが、

 

 私とフランカさんをふたりとも受け止めてくれれば

 

 愛してくれるなら、と。

 

 私はどちらかといえば

 

 みんなで幸せになりたいタイプの人間だ

 

 私はフランカさんとの仲も悪くないし

 

 私たち3人で、

 

 みんなで幸せになれるならそうしたいと考える。

 

 後は大事な事だけど。

 

 別に、私はフランカさんに恋はして無いから、

 

 そこだけは気を付けるようにしよう

 

 距離感というものはとても大切な事だから・・・。

 

 新しい目標の方は、

 

 胸の中に、ストンと落ちて来て

 

 それが何とも言えないほどに具合がよくおさまった

 

 ウォルターが私とフランカさんを

 

 受け入れてくれるようにするだけで良い

 

 ・・・、

 

 ・・・・・・、

 

 つまりだ、私たち3人の今の関係をより深くするだけで

 

 ハッピーエンドになれるということだ。

 

 ・・・頭の中に描く未来の予想図

 

 ウォルターを取り合いながらも

 

 仲良くしている姿を想像してみる

 

 「私とウォルターと、恋敵のフランカと。

 

  私たちの恋が、かなった後もいっしょに・・・。」

 

 今みたいに、ずっとこのままでいられるなら。

 

 それは幸せな事だと。

 

 今度の呟きはとても深く心に受け入れることが出来た。

 

 これは良いものかもしれないと、

 

 トーレスは自分の心を、気持ちを受け入れることにした。

 

 ウォルターも、フランカも、私も、

 

 みんなで幸せになれる未来を描くんだ、と。

 

 「私は、みんなに幸せになって欲しいタイプの子ですから。」

 

 そうして思い描いた未来は今までのものよりも

 

 少しだけ明るい気がした

 

 それに、今回のことで気付いた思いがあるのだ

 

 私の、胸の中にくすぶっている気持ちを言葉にすると、

 

 自然と形になって、気持ちがこもって出てくる言葉がある。

 

 フランカさんには負けたくありませんから。と。

 

 / / / / / / / / / / / /

 





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