わからなくなる時って、私はあると思います。
~たとえばこんな空の下で~
サブタイトル、魔法士は人なのか
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ねえ、僕と君で簡単な答え合わせをしようよ。
お題はひとつ。
魔法士は人なのか、人じゃないのかだ。
それに、
敵対しているからと言って、
殲滅が出来るのは、兵器である証明では無いのか。
殲滅戦の始まりです。
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体の普通の感覚はすべて捨てて
魔法士としての自分に身をゆだねるようにする
戦闘にのぞむ時の僕は
気持ちとしてはそんな感じでいることにしている
(I-ブレイン、戦闘起動)
それがどんな感覚なのかと言われると
説明にはできない、自分勝手な言い方になってしまうと思う
(身体能力制御)
(運動速度、知覚速度を40倍に定義)
ただ、体の動きに型というものが無くなる感じがする
何回もの実戦を経験したからなのかはわからないけど
そう感じていた
2人の敵対する騎士と対峙していたが
僕は構わずに突き進み続ける
そうして行く内に敵の目の前に接近することが出来た
そのまま騎士剣を型も構えずに振るう
(攻撃成功。)
もうひとりの魔法士が攻撃をしてくる
(敵軌道予測可能。防御可能。回避可能。)
I-ブレインは抑揚のない声で告げてきたが
そんなことはわかっている
小さなステップを踏むようにして敵の攻撃を
難なくさばくことが出来た
敵は一振りだけしか攻撃をしてこなかったが
それでも十分な隙だ
僕はすべらせる様に騎士剣を敵に叩き込む
致命の一撃となるように
今回の任務は、【殲滅戦】なのだから。
・・・早く、味方と合流しなきゃ。
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敵と味方って違いはなんなんだろう
合流した友軍は騎士が3名いた
以前にもあったことのある騎士たちだ
1名は演習の時に
残りの2名はこの間フォローしてあげた
ひよっこの子たちだ
合流できてよかったと思うのと同時に
この人たちを利用して
ブラフで敵の動きを、
選択肢を無くすことが出来ると考えた
すると僕は、それをためらいなく実行した
(身体能力制御)
(運動速度、知覚速度を20倍に定義)
この人たちの運動速度と知覚速度は20倍ほどだ
この中に紛れて
敵と会敵したら一気に殲滅しよう
これはいい考えだと
非常な考え方をする僕がいた
戦いは、まだ始まったばかりなのだから
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なにと戦っているのかと言われれば
簡単に言えば敵と戦っている
それも今回は大きな敵と
それにしても、追加の敵はまだ来ないのだろうか?
僕もI-ブレインもまだまだいけるというのに
(高密度情報制御を感知)
来た・・・、いる場所を見つけた。
丁寧に能力まで使ってくれているみたいだ
敵の魔法士が数えて5人いる。
敵に騎士が3人いる、
炎使いが1人いる、
人形使い1人がいる。
・・・それでもやることは変わらない
それに、こちらを一気に仕留めなかったのが
敵にとっては命取りだ
ブラフにひっかかってくれたのだろう
今の僕たち程度なら、問題なく倒せると
敵の思考を予測し、
殲滅するための行動へと即座に動いた
僕はすぐさま隣にいる味方の騎士と手を繋ぎ
騎士剣との同調を強くする。
(騎士剣、完全同調)
(「自己領域」展開。容量不足。「身体能力制御」強制終了)
すると、そこには展開された自己領域の中にいる
僕と、僕の自己領域の中にいる味方の騎士がいた。
自己領域の使い方は
スタンドプレーのみじゃない
こうして味方を取り込むという
有効な使い方もある
手を繋いだ騎士は僕の意図を理解したらしく
そうしてそのまま、
敵の近くまで一気に接近して
(「身体能力制御」発動。容量不足。「自己領域」強制解除)
(運動速度、知覚速度を40倍に定義)
騎士剣で斬れる距離にいる手近な魔法士に
まずは炎使いの魔法士に
一緒に接近した味方と連携して攻撃する
(情報解体、発動)
僕が情報解体で防御を崩し
さらに接近していた味方の騎士が一閃を加える
続けて人形使いに歩みを進める
この時
取り残された味方の魔法士2名と
敵の騎士3人が弾かれた様に動き始めていたが
遅い。
残された敵の1人、
人形使いはゴーストハックで抵抗してみせたが
はえてきた腕は
情報解体によって僕が対応し
また、すぐ近くにいた味方の騎士と
連携して人形使いに肉迫する
さらに腕がはえてくるものの
今度は隣を駆ける味方の騎士が情報解体を行い
僕が人形使いに対して騎士剣を振り下ろす
40倍速の視覚が、
鮮血が飛び散る様をゆっくりと捉える
この時に状況は一つの変化を迎えた
敵と味方の形勢が入れ替わり、
4対3の騎士同士の戦いに移ることになったという事だ
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にらみ合いを続けて行く中で
最初の一歩を踏み出したのが敵と味方の内のだれなのか
それはほとんど誤差の内と言っても良いが
僕の味方から踏み込んだのだ
踏み込んだ味方の騎士は
片手で剣を持ちもう片方の手に拳銃を取り出していた
敵の1人の騎士がそれにつられ
全体がそれに釣られるように動き始めた
初めに動き出した味方の騎士は
1発、2発、3発と、3回拳銃を発砲した
敵の3人の騎士それぞれに1発づつ撃ったのだ
もちろん命中はしない
敵の騎士は軽やかに回避をするか、
または情報解体で銃弾の情報を解体した。
しかし、これで敵の騎士との速さの違いが分かった
敵の騎士は、
20倍程度の騎士が2人
恐らくは30倍程度の騎士が1人という所だ
相手が出来ないわけじゃないけど
油断はできない
僕が自己領域を使えることは
もう敵も理解しているだろうから不意打ちも出来ない
となればだ、
後は正面から騎士剣で斬り結んで行くしかない
命の危険のある斬りあいだ
敵は降伏なんかする訳がないだろう
こちらも、作戦の内容は【殲滅戦】だ。
仕方がないことなんだと
戦闘に意識を戻す
30倍程度に早いであろう騎士が
僕に集中して向き合うように構えている
ついでに、僕の隣にいる騎士にも注意を向けつつ
向こう側では
20倍程度の騎士2人は
先ほど僕が残して行った2名の
味方の騎士に集中することに決めたみたいだ
構え方を見るに
どこかのシティに昔は所属していたのかもしれない
・・・なら、やりようはある
構えている相手になら有効に機能する
とびきりの奴が
隣にいた騎士に念のために僕のフォローをお願いして
僕も構える
騎士剣を目の前に真っ直ぐに、ただ水平にする。
そう、騎士剣を突き出すようにしたまま構えるのだ。
そうしてそのまま相手に近づいて行く
すると相手はこちらが騎士剣を突き刺してくると
勘違いしたのだろう
させるものかと僕の騎士剣を弾き飛ばす勢いで斬りつけて来た
僕はそのあまりの剣さばきに思わず・・・、
思わず笑みがこぼれる。生きられるという確信を得ていた
騎士剣を斬りつけられた際の勢いを利用して
大きく振りかぶって斬りつけるかのような軌道で
僕は目の前にいる敵の騎士を斬った。
相手は目の前にある騎士剣を恐らく理解できなかっただろう
騎士の戦術と言うものがある
当然僕もそれは知っている
けれども剣を構える以上
構え方によって相性というものがある
相手はただ構えていた、正直に
隙の無い構え方で
だからこそ、その戦い方に合わせて構えた
相手が必ず僕の騎士剣を斬りつけてくると信じてだ
それだけの話だった
これで僕たちは4対2になった。
敵の戦意はそれでもまだ衰えない
残されていた側の味方の騎士2名と
いまだに斬り結んでいる
その背中を晒しながら
向こうにもこちらの状況は見えていたのだろう
敵の騎士に逃げられ無い様に
剣で斬り合い、うち合い、結んでいく
隣にいる味方の騎士とうなずき合い
向こうの2名と連携の取れていることを確認し
敵の騎士に背中から騎士剣を突き刺した
僕と、隣にいた味方の騎士のとで。
その2人の、敵の騎士の命を奪った。
・・・・・・、
・・・、
これで、作戦の内に敵対する魔法士
7人の殲滅を確認。
他にはもう居ないみたいだ。
すると、
通信素子を通して聞こえてくるものがあった。
(作戦終了、敵対する勢力の殲滅を確認)
・・・作戦終了か
早く帰りたい
僕たちのシティへ
幼馴染の彼女が、フランカが待つシティへと
作戦が終了したと事を通信素子を通して知ってしまうと
僕にはもう、それだけしか考えられなくなっていた。
赤く染まった自分の制服を見下ろして
涙を流しながら。
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作戦が終了して
シティに帰還して
僕は幼馴染の彼女に、フランカに会いたかった
今日の作戦はいつもの僕と違う僕になっていたから
騎士として、このシティを守ると
天使だった女の子に誓いを立てた僕でもなかった
僕は、
教えて欲しかった。
僕が人なんだって、人間の男の子なんだって。
歩みを進めて行くと、
フランカのいるところに辿り着いていた
いつ辿り着いていたのかと言われれば
いつの間にかとしか言いようが無かった
彼女は、僕が来ていることに気付くと
お帰りなさいと言ってくれた。
言ってくれたんだ。
こんな、人を斬ってしまった僕に。
フランカは大切だ、
好きとかそんな感情的な物じゃなくて
一番大切だ。
だから、その温もりが欲しい。
たとえ何があっても
僕はフランカを裏切らない
彼女だけを見ていたい。
大切だということが、一番大事なんだと。
フランカが大事な人なんだと。
今の僕には、ただそれだけしか考えられなくて。
フランカに抱きしめられていることに、
今更ながらに気付いた。
そして思った。
【僕は、魔法士は人なのかな】。
涙をこぼしながら、
僕はただ、抱きしめられ続けていた。
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よんでくれて、ありがとうです。