今回で終章となりますが、楽しんでいただければ幸いです。
読んでれたことに、心から感謝します。
~たとえばこんな空の下で~
サブタイトル、終章、最愛の人がいるということ
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たとえ僕が普通の人じゃないとしても、
君は傍に居てくれた。
怖い時、悲しい時、苦しい時、
抱きしめてくれた温もりを、
僕は忘れない。
今までくれた思いに応えるために、
この言葉を送ります。
最愛のフランカ、僕の、家族になってくれませんか。
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僕は部屋の中で
ある決断をするために
写真立てに向かって話をしていた
どうしても、写真の中の彼女に聞いてほしいことがあった
殲滅戦を経験した僕は
自分が兵器になる瞬間を感じた事から
まずは話していた
自分がこのシティの明確な脅威となる存在を
作戦の中で手加減をせずに
一人、また一人と斬り倒していったこと
その時に、
騎士剣を持つ手は何故かわからないけど
今までとは違い
とても素直に動いてくれたこと
そうして行く内に僕は
このシティを守ると誓った時の自分とは
違う自分になっていたこと
なってしまったことを
写真の中で微笑む
天使だった女の子に伝えて行く
そうして伝えて行くたびに
言葉にして行くたびに
僕は、自分が誓いを立てた時とは違うなにかを
言葉にしなければと、形にしなければいけないと
突き動かされていることを感じていた
それがなんなのかを僕は理解したくなかったのかもしれない
けど、本当はわかっていたんだ
僕のこの話し方は、喋り方は、
言い訳ばかりするためのものだったんだって
好きだからとか、
嫌いだからとか、
感情的な事を考える事で
ごまかしを続けていたんだということに
昔、ある人が言ったんだ
好きだという気持ちはごまかせないって
けど、もっと大切な事も教えてくれた
大切だという気持ちは隠すことは出来ない
いつか一番大切な人が出来た時に
わかる日が来るって。
・・・・・・、
・・・、
あの日、殲滅戦から帰還した僕は
幼馴染の彼女であるフランカに真っ先に会いに行ったんだ
最初は彼女は何も言わずに抱きしめ続けてくれた
僕の涙が引くころには
頭を撫でてくれた後に、いつものように
コーヒーを入れてくれたんだ
いつもと変わらないようにしながら
彼女は椅子に座ると
何かあったのって聞いてきたんだ
それに僕は、言葉を返そうとしたんだけど
喉から声が出なかったんだ
彼女はゆっくりと待ち続けてくれた
僕がしゃべることが出来るようになるまで
その間も、フランカはただ待ち続けてくれた
そうして行く内に僕の声が出たんだ
たった一言
フランカは、君は僕の事が怖くないのって
その後、長い沈黙が続いて
彼女は僕の手を握ると
全然怖くないよ、だってあなたは私の大好きな
大切な男の子だもん
・・・、ただそれだけを伝えて
今度は、彼女は僕の目を見つめてくれていた
すると魔法にかかったように
僕はフランカの唇にキスをしていたんだ
僕から彼女になにかをするのは初めての事で
拒絶されるかもしれないと急に怖くなった
だって僕は、どれだけ自分が普通の男の子だと
そう思っても
魔法士という兵器でもあるんだから
人として非情になる瞬間が必ずあるんだと
殲滅戦の時に嫌というほど感じたんだ
そして、それはフランカも知っていることだ
いや、今まで目を背けていたけど
彼女は、
フランカは全部知っていたんだ
その上で僕の事を励ましてくれていたんだ
今までずっと、出会った時から
ずっとだ。
色んな事が頭をよぎって
怖さから目を閉じていると
肩に手を回されていることに気付いた
温かな体が寄り掛かって来るのが分かる
彼女の手が優しく肩を撫でてくれる感触を感じると
その手は顔へと移って
優しい力で僕の顔は彼女の方へと引き寄せられる
そうしてそのまま、
惹かれ合うように、触れ合うようにして、
僕は彼女と優しいキスをした。
唇を離すと、フランカはお返しだよと言って来た。
頬を染める彼女の姿はとても愛おしくて
その姿に、気持ちを抑えられなくって
その日、僕は彼女に求愛をした
僕と一緒にいてくださいと
家族になってくださいと
雰囲気だとか、ロマンチックだとか
その時の僕にはわからなかったけど
自分にはこんな、飾りの無いプロポーズが
一番いいと思えた。
求愛をすると、
今度は彼女の方が動きを止めてしまった
しばらく待つと
うめき声を出しながらこう聞いてきた
本気なの、私なんかで良いのかな
ちゃんと答えてねって
だから、僕はこう答えた
僕が一緒にいたいのは
一番大切で、一番大好きなフランカだよ
僕の、家族になってください。
それが精いっぱいのプロポーズだったんだ。
フランカはその後。
本当に綺麗な涙をこぼしながら
彼女はただひと言、
はい、喜んで。
そう返してくれた。
・・・・・・、
・・・、
写真立ての中の彼女は微笑んでいるだけで
何も返してはくれない
だけど、幸せになってくださいねと
天使だった彼女が
そう言ってくれた気がした
僕はこれから、
過去の全部と向き合う生き方じゃなくて。
過去の全部と向き合いながら、
フランカと一緒に未来に向かって生きて行きます。
だから、見守っていてくださいと。
写真の中の女の子に、僕の気持ちを伝えた。
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フランカからの返事には続きがあった
僕とフランカはまだ成長していくわけだから
結婚自体は受けるけど
僕たちふたりがもっと大きくなったら
教会でとは言わないけど、ちゃんと式を挙げる事。
そして一番大事なのは
これからはふたりで幸せになる事
これが一番大切な事だ
それが、フランカが僕のプロポーズに
オーケーをしてくれた条件だ
・・・先の事はわからないけど
彼女の事を大切にしていきたいと思う
僕は、彼女のために生きる
自分が兵器であることを
深く知ってしまい、落ち込んだ僕を
受け入れてくれた彼女だから。
たとえ何があっても、ふたりで頑張ろうと思う
それに、叶えてあげたい夢も出来た
さりげなくプロポーズの条件に、
教会が良いと言われたのはわかるだろうか
僕にはわかった。
僕はフランカを花嫁として
教会で式を挙げないといけないらしい
幸せをいっぱいにしてだ
ついでに言うと、
そこで二度目のプロポーズもするつもりだ
これは僕からフランカへのサプライズになるだろう
ああ、こんなにも幸せだと思える
今だけでも十分にだ。
だからかな、もう一度だけ聞かせて欲しい事があった。
・・・いや、聞かせて欲しいというよりも
素直に言えば、
フランカの声が聞きたくなっていたから
ただ単純に話がしたくなったのだ。
僕はくすぐったいような気持ちを感じながらも
口を開いて、声に出して伝える
幸せになるための言葉を。
フランカ、僕の家族になってくれますか?
そう聞くと、この答えには、
彼女はとびきりの笑顔で応えてくれた。
『もちろん、幸せになろうね!』。
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出会った時から、その女の子は、フランカは教えてくれた。
『大切な人が一人、また一人と増えて行く事は、
とても大切で、大事なことなの。
だって、それが家族っていうものなんだから!』
そう、君は言っていたよね。
素敵な言葉だと僕は思ったけど、
もしも今、僕にとっての大切で、大事なことがあるとしたら、
それは大切な女の子の、フランカの隣にいることだと、
僕は確信している。
だって君は、今も僕に大切な事を教え続けてくれる。
君の隣にいたいって思うんだ。
たとえば、こんな空の下でも・・・。
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よんでくれて、ありがとうです。
本当に、ありがとうございました。