~たとえばこんな空の下で~   作:手紙もっちり

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大切なことってありますよね。



変化したこと

 

 ~たとえばこんな空の下で~

 

 サブタイトル、変化したこと

 

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 守ると決めたのはいいけれど

 

 それはとてもむずかしいことで

 

 わからないことも沢山ある

 

 だからせめて、

 

 この手が届く限りの人を大切にしよう

 

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 僕が誓いを立てた日から

 

 時間はいくらかが過ぎていた。

 

 天使だった女の子との一件以来

 

 僕は変わった

 

 いい意味でも、悪い意味でも

 

 まず、人との関係が変わった

 

 何かをしなくてはという感覚から

 

 部隊の人や、

 

 仲間たちとのかかわり方を変えてみた

 

 いつも自分のまわりに居る人物とだけ話すのではなく

 

 普通の人、

 

 通常戦力として扱われる人達と話してみた

 

 交流を持ってみると

 

 結構、気のいい人たちなのが分かった

 

 友人と言っても良い仲間たちだと

 

 今なら言えるし

 

 向こうからも、そう思ってくれているみたいだ

 

 そうして、気を許しあえているからなのか

 

 部隊の、普通の人たちが

 

 色々な事を教えてくれるようになった

 

 そのたびに、

 

 僕はまだ、自分が子供なんだと知ることになった

 

 体だけは大きな、子供なんだと。

 

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 変わった事はひとつだけじゃなかったらしい。

 

 日常の中でのことだった。

 

 いつものように制服に身を包み、

 

 自分の騎士剣を鞘におさめて

 

 訓練を終えたとき

 

 普段からそれなりに交流のあった

 

 魔法士たちに話があると呼び止められた

 

 ここしばらくの

 

 僕の働き方のなにかがおかしい、

 

 それにくわえて最近は普通のやつらとも

 

 とても仲良くしているみたいじゃないか、と。

 

 彼らとしては、

 

 なんで僕が普通の人と

 

 積極的に仲良くしようと思ったのかと

 

 不思議に思ったらしい

 

 長期の任務から帰ってきて以来

 

 なんだか人が変わっているように見えるとか

 

 一般的な通常兵力の、

 

 普通の兵士をわざわざかばったりして

 

 この間なんか、

 

 無理をして、

 

 助けられなくてもしょうがない状況でも

 

 死に物狂いで助けにいくとか

 

 危険な状態になった奴の救出までしていたとか

 

 そこまでしなくてもいいのに、

 

 奴等のミスをフォローしていただろう、とか。

 

 自然と彼らの口から

 

 以前の自分との違いを伝えられる

 

 聞いて行くにつれて分かった、

 

 彼らはこう言いたいのだ

 

 僕は任務に対して消極的で、

 

 出来る範囲でしかやってこなかったじゃないかと。

 

 急にどうしたんだと。

 

 そうして話を聞いて行くうちに

 

 ひとつのことが分かった

 

 僕は変わって行っているんだと。

 

 普通の人と関わることが出来るくらいに

 

 変わっているんだと。

 

 これは確かに大きなことだ

 

 彼らが知りたがるのは無理もない

 

 なぜなら、

 

 【魔法士という人間】と、

 

 【普通の人】はあまり仲が良くないのだから。

 

 だからだろうか、

 

 同じ魔法士であるはずの彼らと

 

 なぜだか、距離感を感じてしまった

 

 / / / / / / / / / / / /

 

 部屋に帰りついてから、

 

 念のために、誰もいないことを確認してから

 

 部屋の中にある、写真立てに視線を向けた。

 

 そこには、

 

 天使だった女の子と、僕とで撮った写真があった。

 

 彼女の遺言状に添えられていたものだ

 

 写真の中の彼女と僕は、笑顔で笑っていた

 

 それを見るたびに、

 

 心の中で温かくなるものを感じる

 

 それと同時に

 

 先ほどの会話の内容を思い出す

 

 なぜ、普通の人と一緒に笑い合えるのか

 

 普通の人との違いを

 

 疑問を口にされて

 

 そして、思ってしまったのだ

 

 魔法士と普通の人のいったい何が違うのかと

 

 普段、口にするほどに意識はしないが

 

 食事をするのも、体を洗うのも、寝ることも、

 

 同じではないのかと

 

 そう思うのだった。

 

 けれど、明確に違う魔法士たちもたくさんいる

 

 【人工的に生まれて来た】魔法士たち

 

 親のいない、

 

 遺伝子を調整されて産まれた魔法士たち、

 

 そう、

 

 こうしてひとりで部屋の中にいる僕も

 

 人工的に生まれた魔法士だ

 

 そう考えると

 

 人のぬくもりが欲しくなってくる

 

 思う気持ちが強くなって

 

 いつの間にか、すがるように

 

 写真の入った、写真立てを胸に抱きしめていた

 

 / / / / / / / / / / / /

 

 翌日、

 

 また、制服に身を包んで

 

 訓練に取り組んでいたときのことだった

 

 騎士剣を鞘に収めているときに

 

 きのうの続きだと、声をかけられた

 

 なぜなんだと、

 

 それに対しての答えは。

 

 もう決めていた。

 

 夜の間、

 

 寝られないほどに考えて

 

 考え抜いた

 

 魔法士も、普通の人も

 

 僕にとってはどちらも大切なんだと

 

 かけがえのない仲間なんだと

 

 そして、

 

 それを部隊の仲間たち、戦友、魔法士、

 

 これらを気にせずに

 

 胸をはって大切なんだと伝えることにした

 

 悩んでいるよりも

 

 言葉にして伝えたかった。

 

 そうして伝えた後に、

 

 魔法士の彼らは苦笑していたが、

 

 少しだけ間をあけて

 

 その後、良い答えだと。

 

 笑ってくれた。

 

 この時、僕は悩んでよかったと思った、

 

 これからは、彼らも、

 

 魔法士の彼らも、掛け値なしに良い仲間だ。

 

 魔法士も、普通の人も関係なく。だ。

 

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 今の僕は、間違っていないよね?

 

 なんだか、

 

 とても長いまわり道をした気がする

 

 曲がりくねった迷路の中にいたような気が。

 

 そんな時に、ふと、

 

 急に幼馴染に会いたくなった

 

 天使の女の子はいなくなってしまったけれど。

 

 幼馴染が生きてくれていることが

 

 会おうと思えば

 

 すぐに会えることが嬉しくて

 

 僕は、それがとても大切なんだと気付いた

 

 だから、今日もありがとうって気持ちを込めて

 

 ひと言を伝える

 

 「おはよう、今日もよろしくね!」

 

 これだけで、勇気が湧いてくるから。

 





よんでくれて、ありがとうです。
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