Lets ソウル戦機!   作:はるばーど

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ダンボール戦機だと何故か鎌がハンマーの部類に入っていた記憶があります。

アニメだと軽々振り回してるキャラ多いですが、あれ実際使うとなると癖が強すぎる(体験済み)


ロマンはありますけどね


それはさておき、本編行きます


第14話 もう一人の伝説あらわる

「すまない、ルキア。今日は留守番を頼んでも良いか?」

 

 

伝説のLBXプレイヤーとの対戦から数日たったある日。突然、お洒落をしたクレイさんがルキアちゃんと俺に話し掛けてきた。

 

 

珍しいな。何の用なんだろう。クレイさんのことだからさぞかし大切なことなんだろうな。この時俺はそう思っていた。

 

 

「え、えぇ、良いですけど………。何処か出掛けるのですか?」

 

 

「あぁ、実は友から遊びの誘いを受けてしまってな。アレンも連れていくし、気の毒だがお前には残ってほしいんだ」

 

 

「………はぁ………なるほど、分かりました。残りますよ」

 

 

少しため息をついた後にルキアちゃんは彼女の依頼を承諾した。ちょちょ、そんな悲しい顔すんなよ。俺まで悲しくなるじゃないか女神様。友達ならここにいるだろ?ね?

 

 

「ドレイクも残していくから、退屈はしないと思うが………念のためにスペアの鍵を置いておくから出掛けるときは使ってくれ。では行くぞ、アレン!」

 

 

「あ、あの!………もう………相変わらずの身勝手ぶりですね…………」

 

 

「うん、同感」

 

 

「然り」

 

 

ルキアちゃんは俺を肩に乗せて、自室から一階のリビングへと足を運んだ。今は午前9時。まだ、彼女は朝ごはんを食べていない。珍しく1人と男2体でのむさ苦しい空間となってしまった。

 

 

あ、でも、だからって彼女を襲ったりなんてしないからね?そこ勘違いしないように。襲いたいくらい可愛いけどさ。

 

 

「ハルバの旦那、随分悪い顔してんな……。」

 

 

「え?何の話?」

 

 

確かに悪い笑みを浮かべている(つもり)だったが、俺は惚けた声でドレイクに返答してやった。つかLBXなのに表情も糞もあるかってんだ。

 

 

まぁ、とにもかくにもまずは彼女の朝ごはん考えないと。どうしようかな。LBXの俺らが考えるのもどうかと思うけど、どのみち戦闘がない限り意外と暇なのよね。一応、前世の趣味であった生物観察とかも難しいわけですしおすし。

 

 

「ルキアちゃん、俺らが朝ごはん作るよ」

 

 

「え!?」

 

 

「おいおい、ちょっと待ってくれハルバの旦那。君はどうか知らんが私は料理をまともにやったことがないぞ?」

 

 

「俺も経験があるとは言えないけどやるしかないっしょ」

 

 

「なんでその判断になるんだ!?」

 

 

相変わらず漫才が始まってしまう。不味いな、このままだと始めるもんも始められんぞ。

するとルキアちゃんがすっくと立ち上がり、俺達に向かって言った。

 

 

「なら三人で協力して作りましょう。私だって料理もマスターして姉さんに自慢してやるんです」

 

 

お、良い気合いだ。クレイさんに自慢するとなれば相当な覚悟が必要だが、対抗してみたくもなる。だって勝ったらドヤれるじゃん。あのクレイさんだよ?某出来すぎ君みたいなステータスしてる人に自慢できるんなら相当のもんだ。

 

 

「そしたら………何を作りましょうか?」

 

 

「何ってそりゃあ…………男ならとんこつラーメンでしょ」

 

 

「なんでよ!?ねぇ大丈夫?頭大丈夫?なんでそのチョイスになるんだよ。ラーメン、しかも豚骨とか意味わからんわ。もっとマシなものにしろ」

 

 

「それに私、女ですし…………」

 

 

ナイス突っ込みルキアちゃん。

 

 

「えーっ…………ならそうめんで」

 

 

なんでそこでそうめん来た?明らかに季節違いだし味覚が180度ぐらい回頭してるだろ!?こってりからあっさりしすぎだろ!もっと朝飯らしいの行こうぜ。トーストとか目玉焼きとかさぁ。一体前世でどんな食生活してたんだ、このおっさん。

 

 

「………あの、私そうめんはちょっと………」

 

 

「贅沢な嬢ちゃんだな………。ならスパゲッティとかどうだよ」

 

 

「なんでお前は麺類しか薦められないんだよ!頭に小麦粉でも詰まってんじゃねえの!?」

 

 

「あ、スパゲッティいいかもしれません」

 

 

「いいのかよ!!」

 

 

 

 

ということで三人でカルボナーラを作った。途中、ドレイクくんが材料の配分を間違えたり、ルキアちゃんが麺の茹でる時間をミスってしまったり、俺は首が動かなくて鍋をかき混ぜるのが非常に手間取ったなど問題は多々あったけどなんとか作ることができた。

 

 

なんかすげーLBXっぽいことやってない気がするのは気のせいだろうか。いや、きっと気のせいだろう。そうに決まってる。そして、こんなじゃ到底、クレイさんにドヤるなんて無理な話だ。鼻で笑われるぞ………。

 

 

 

 

「……………美味しかったです。ハルバさん、ドレイクさん」

 

 

「そりゃ、どうも」

 

 

「お前、材料の量間違えた以外何もやってないだろ。あ、いやいやルキアちゃんもよくやってたよ。気にしないで」

 

 

「お腹も満たされたなりましたし、それでは…………二人とも一緒にキタジマでも行きませんか?」

 

 

「お、いいんじゃない。行こうよ」

 

 

「何か面白い(ブツ)でも売ってたら買おうじゃないか、ルキア嬢ちゃん」

 

 

俺達は早速ルキアちゃんのバッグに潜り込み、いつもの店に出掛けた。さっきも言ったがなんか結局やってることあんまり変わんないような気がする。まぁ、いいけど。

 

 

 


 

 

 

「おや、いらっしゃ~い。ルキア、今日はメンテナンスキットでも買いに来たのかい?」

 

 

相変わらずよそよそしく店内に入ったルキアちゃんを、随分とワイルドな格好をしたお姉さんが出迎えてくれた。

 

 

この人は『北島 沙希』さん。店長の奥さんでめっちゃ男勝りの性格をした明るい人だ。

 

 

もはや常連客となりつつある我々とは顔馴染みになってしまっている。友達が少ないルキアちゃんにとっては良いことなんだろうけど。

 

 

「………いえ、今日は姉さんが用事のため出掛けていて暇を持て余していまして………立ち寄っただけです」

 

 

「へ~、あのクレイが妹を置いて抜け駆けとはねぇ。珍しいこともあるもんだ」

 

 

「ぬ、抜け駆けだなんて失礼な……………!姉さんだって私以外の人と関わりたいこともあるでしょう……!」

 

 

「ごめんごめん、まぁゆっくりしていってよ。あ、そうだ。最近うちにあんた以上に立ち寄ってる子達がいてね。良かったら相手になってあげてよ。あんたもきっと気に入るからさ」

 

 

常連が増えただって?ここ最近はルキアちゃんを含め、神谷姉弟以外に来てる人なんてみなかったけどなぁ。

 

 

確かにアングラビシダスとか学校とかの関係でキタジマによる機会は減ってたけど、それでも短期間だ。一体どんな奴らなんだろ。

 

 

と噂をすればなんとやら。店の自動ドアが開き、茶髪の少年とその友達らしき人が三人入ってきた。…………ん?茶髪の少年?

 

 

「店長~。今日もよろしく……あ、沙希さん!今日もLBX使わしてもらっていい?」

 

 

「あ~、いらっしゃい。いいよ、ちょっと待っててな」

 

 

ルキアちゃんは目立たないようにするために店の端のほうに寄り、商品を見るふりをしながら彼らの様子を伺っている。

 

 

普通なら「たかが子どもだろ」と言いたいところだけど生憎、俺も前世の頃は自分より年下の子どもは苦手だった。だからルキアちゃんの気持ちが理解できる。なんというか…………非常に扱いづらい。何するか分かんないという所もあるし。

 

 

『なんだよ旦那。たかが子どもだろ?』

 

 

『黙らっしゃい!!!』

 

 

ドレイクくんが俺の心の中を見透かしたように言ってきたため、げんこつをお見舞いしてやった。俺の(プライバシーゾーン)読んでくるのやめい。

 

 

それはさておき、どうやらこの子達はLBXを持っていないらしく、店で貸し出している機体を借りて遊んでいた。まぁ「グラディエーター」とか「ウォーリアー」とかその辺り。

 

 

しかしあの茶髪の少年、妙にLBXを扱うのが上手い気がする。なんと言って良いのか悩ましいが、技を置くタイミングが的確で短期で勝負が決まってしまう。空振りが少ないんだ。そのためとことん無双状態を続けている。

 

 

『あの小僧、やけに腕が立つな』

 

 

『あ、ドレイクくんもそう思う?』

 

 

『思うな。一度手合わせしてみたいものだ』

 

 

『止めとけ止めとけ、強いとはいえ君だったら一瞬で型がついちゃうから』

 

 

そして、しばらく俺達三人はあの少年たちの様子を観察し続けた。俺は記憶の何処かにあの少年たちの存在を知っているような気がしたからだけど、なんでだかドレイクくんとルキアちゃんも様子を伺っていた。

 

 

誰だっけ…………!?すげー、重要な人だったような気がしたんだけどなぁ。

 

 

朱色の髪をした奴が「また負けたーッ!」と嘆いていた。桃色の格好をした少女も嬉しそうにしていた。………郷田以外とまともにバトルしたのいつ以来だっけなぁ。なんだかバトルしたくなってきた。

 

 

すると、例の茶髪の男の子が此方の存在に気が付いたらしく、此方に向かって声をかけてきた。

 

 

「お姉さーん!良かったら一緒に遊ばないー!?」

 

 

「!?…………あ、私のことですか……!?」

 

 

「そうですよ!そんなとこでいつまでも私達のことを見てるんだったら一緒にやりましょうよ!」

 

 

 

『『『バ、バレてたーッ!!』』』

 

 

 

CCMの画面に三人のシンクロした思いが伝わってきた。考えてたことは皆、一緒だったみたい。やっぱり、好きだわ。お前ら。

 

 

 

「そ、そこまで言うなら仕方がありませんね。私でよければ良いですよ、やりましょう」

 

 

「「「やったぁ!」」」

 

 

三人ともよほど嬉しかったのか、ハイタッチまでし始めた。やれやれ、そこまで言われたらルキアちゃんも断りにくいでしょ。それじゃ、いっちょやったりますかね。

 

 

「行け!『グラディエーター』!!」

 

 

「………………『ハルバード』」

 

 

久しぶりの怠慢バトルが始まった。武器もまたまた変えてきた。今回は『聖者の二股槍』。

 

 

ダクソ3本編だと産廃から成り上がった超優秀な槍である。かつては火力低い、重い、スタミナ消費エグいの三拍子が揃った武器だったけど大幅変更されて生まれ変わった。

 

 

カウンター(パリィ)に弱いという弱点は健在だけど、このぐらいの歳だとそうそう取られることもないでしょ(投げやり)

 

 

相手の確認も忘れてた。機体は『グラディエーター』。言うまでもないスタンダードな機体。武器は『グラディウス』。店長で慣らされた、以上。これ以上言うこともあるまい。

 

 

「凄い!お姉さんのLBX見たことないタイプだよ!レア物?」

 

 

「……………まぁ、そうですね。そういうことにしといてください」

 

 

「すげーッ!」

 

 

三人の子どもたちからステージの中を覗き込まれてジロジロと見られる。や、止めろテレるじゃねぇかよ。そんな見んなっての。心なしかルキアちゃんも嬉しそうにしている。表情からはとても読み取れそうにないけど、俺にはそう感じる。

 

 

「それじゃあ行くよ!」

 

 

先に仕掛けてきたのは、グラディエーターのほうからだ。普通のダッシュ攻撃を狙っている。

ひらりと避けて、グラディエーターは転びそうになる。

 

 

『槍の反撃を気にせずに斬りかかってきたか…………。となればチクチク戦法で何とかなりそうかな』

 

 

『えぇ、大丈夫そうですね。ですが念のため、接近戦も警戒したほうが良いかと』

 

 

ルキアちゃんも相手が強力かもしれないと見越して俺に警告をしてくれた。確かに言えている。隙を見て片手剣ブンブンされて瞬殺でもさせられたら目も当てられない。

 

 

こちらのリーチ圏内に相手を収めつつ、俺は槍を構える。あ、でもダクソみたいにただ突く以外の攻撃もできるんだよな。なぎ払いとかで牽制出来るかもしれん。

 

 

回避をされ続け焦りが出てきたのか、幸いにも相手は盾を構えることを忘れているようで、冷静さを失っている。小刻みにダッシュをし、盾の合間を縫って刺突攻撃を叩き込む。

 

 

一発、また一発と着実に入れていく。

 

 

「う、不味い…………!ライフがもう少ししかないぞ………!」

 

 

「どうしたんだぜ!?お前、いつもはもっとやるほうだろ!?」

 

 

「あのお姉さん、思ってた以上の腕前だわ……!」

 

 

おいおい、俺達舐められてたってことか?そいつは心外だな。ちょっと俺、プチッときたぜ。いくら突撃中に転んだり、読みを外してあらぬ方向に武器振って変な空気を生み出す俺でも、感覚が鋭いだけの単純な相手には負けない。

 

 

『…………ルキアちゃん。ちょっと俺、プチッときちゃったかもしれん』

 

 

『…………珍しいですね。どうしましたか?何か気に食わない一言でも混ざってましたか?……しかし私は構いませんよ。ハルバさんの自由にしてもらって』

 

 

『サンキュー、久々に思い切りやらせてもらうわ』

 

 

俺は早速、動きを多少変更することにし、槍の柄を深めに持ち変える。

そして、横なぎの攻撃でグラディエーターに猛攻を仕掛ける。

 

 

「動きが変わった!?」

 

 

「…………その盾が気に食わないのですよ……なので、こちらも攻撃方法を変えたまでです」

 

 

ルキアちゃんがその場のアドリブで少年に揺さぶりをかける。実際は盾を構えることを意識させる囮だ。俺は防御の隙を見て、一気にバックスタブ(背面取り)で勝負を決めるつもりでいる。

 

 

向こうもこちらの攻撃を受ける一方になってしまい、今度は攻撃するタイミングを見計らっている。

俺は指で小招きをし、相手を挑発する。

 

 

「これならどうだ!」

 

 

相手は姿勢を屈ませて、切り上げをしそうな構えをとってこちらに向かってきている。これは………いける!

 

 

相手は剣の間をすり抜け、俺は時計回りに走って機体の背後へ回る。

 

 

そして、決まった。

 

 

槍が相手の胴体を貫き、青白い光が漏れ始める。これは体力が尽きた証拠。グラディエーターから槍を引き抜き、見事ブレイクオーバーさせることができた。

 

 

少年たちは唖然としている。何も動かない表情がそれを物語っていたから。

 

 

「………ふぅ、とりあえずなんとかなりましたね」

 

 

ルキアちゃんが済ませた表情を浮かべて、その場を去ろうとした。俺も彼女の肩に乗り、続こうとする。

 

 

「お姉さんとっても強いんだね!ボコボコにやれちゃったよ。ところで名前は?」

 

 

「…………人に名前を聞くときはまず自分から名乗るべきでは?」

 

 

「あ、そうだね。俺の名前は山野 バン(・・ ・・)!お姉さんは?」

 

 

何ぃ?山野 バンだと!?あ、あ、あれか!?あのバンか!?将来世界を救う天才少年のあの山野 バンなのか!?このガキんちょ達が!?もしかして、隣にいる二人は『青島 カズヤ』と『川村 アミ』!?

 

 

…………これは………俺、とんでもないことをやってしまったかもしれん。急に寒気がして、額から冷や汗が滴る(ような気がするだけなのだろうけど)

 

 

ルキアちゃんは少し俯いて考え耽った後に山野 バンと名乗る少年に向き直り、自身の名前を名乗った。

 

 

「…………ルキア。神谷 ルキアです」

 

 

名乗った後に彼女は、何も言わずにキタジマ模型店を去った。しかし、ルキアちゃんから楽しそうで優しい笑みが溢れたのを俺とドレイクくんは見逃さなかった。

 

 

あの後、俺達は帰宅し彼女に山野 バンという少年がどういう少年なのか説明した。時空間が歪むとかそんなことは考えてられない。彼女達の立場が危うくなるかもしれないと感じたからだ。

 

 

あの少年にだけは会いたかったけど、会いたくなかった。関われば間違いなくイノベーターなる刺客と戦う羽目になる。そうなれば、この姉弟の命が危ない。

 

 

だが二人とも(ルキアとドレイク)動揺せずにただ俺の話を聞いてくれた。ドレイクくんは俺の正体をしっているから良いが、ルキアちゃんは何故こんなことを話すのか理由も聞かなかった。まるで俺がどういう存在なのか分かっているみたいに。

 

 

「ルキア!今、帰ったぞ!」

 

 

「ルキア姉さん!ただいま!」

 

 

まさか時空間とか未来に悩まされる日がくるとは思わなかった。まぁ、いつか来るかなとは薄々感じてはいたけど。

 

 

…………なんとかしていくしかないのかもな。自分はLBX(ラップ)。答えはおのずと見つかるかもしれない。

 

 

もしかしたら彼が(パッチ)呪いを解いてもらったときのように進めば何かあるかもしれない。確証ないけど。

死んだ俺が転生して生まれ変わった理由ってひょっとして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この人たちに出会うためだったんじゃないか

 

 

今はそんな前向きな気持ちになれる。そのために今を大事にしよう。そんな想いに耽りながら、俺は姉弟が夕食をとっている光景を眺めていた。






次回、最後の仲間あらわる
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