艦core over the next 作:タータ/タンタル
企業による支配の中、コジマ技術発祥の地『コロニーアナトリア』とAMS技術の本場『コロニーアスピナ』は、それらに対して対等な立場にあった。彼らをなくしてネクストは成り立たない。
故に、労働者の居住区であるコロニーの中では比較的裕福な生活を営む事ができた。
しかし、コジマ技術の権威であるイェルネフェルト教授の死により、その技術は企業へ流出する事となる。
その末に、コロニーアナトリアのコジマ技術はオリジナリティを失い、滅びる運命にあった。
だが、それを拒んだ者が、国家解体戦争において活躍した伝説的なレイヴン(ノーマルの操縦者)を利用しネクストとしての戦力を売る事を提唱した。
かの『アナトリアの傭兵』の誕生である。
『アナトリアの傭兵』その脅威は企業を震え上がらせるには十分である。
彼が赴く戦場は必ず彼が勝つ。
そのジンクスと、幸運と実力があの貧弱だったレイヴンに備わっていたのだ。
国家解体戦争から数十年後のとあるコロニーにて起きたテロにより、負傷したレイヴン。
ネクスト機に対して勇敢にも立ち向かい、そして大破した。
かつての伝説が蘇ったのだ。
古びた唯のガラクタ。そう思っていた企業にとって、その脅威は不覚であり、他に存在してはならなかった。
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「…応答せよ。お前は何者だ」
海の上に赤い機体が立っている。
あまりにも巨大なその姿。漂う緑色の光の粒子。
ネクストである。
それを見て怖気ついた様に目の前の女性が後退りつつ叫んだ。
「貴様こそ何者だ。貴様は我々の領海を侵している。速やかに撤退せよ」
明らかに戦力差は圧倒的である。背の高い彼女とは言え、流石に巨大兵器には及ばない。ブースターから出る風に長い黒髪がなびく。
「…いいだろう。だが、その腰の銃みたいなものを我々に向けるのはよせ。それは反逆行為と見る」
「…何に対する反逆だ?私たちは国家だ。この領内にいる限り、我々の法が上だ」
「国家だと…今、国家と言ったのか?」
「…それがどうした」
「あはは、あはははは。国家!いまだに残っているとは…。情報が知りたくなった。大人しくみていろとは言えないか」
「もしも入国したかったらその兵器から降りるんだな」
「生憎、パスポートを持ち合わせていないんだが構わないか?」
「…そのぐらいなら認めてやる。…いや、そのロボットはあっちの陸地に誘導してやるから、置いておけ。後で船で運んでやる」
「ああ、そうさせて貰う。生憎、もう少しで電池切れの様だ。流石に通常火器ではやつらに敵わない」
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AU社のNo.1であるリンクス『ホット・チリ』。彼の操るネクストACである『キャロライナリーパー』はその色のためやたらと目立つ。
だが、これはプライマルアーマーを利用した囮であり、後方で構えている多数のスナイパーAC(ノーマル)によって敵を倒す戦法である。
しかし、彼は爆発物やブレードを好み、多くの敵を自ら倒してきた。
エンブレムは鷹の爪
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空を飛ぶ人型の兵器を廃墟となった港まで誘導した。
ACは首をかくんと落とし、接続が切られたのが分かる。
「しかし、君は長門と言ったか?君は日本人ってやつか?」
「ああ、そうだ。まさか、ほかにも生き残っている人が居るとは…希望が持てた」
「…そうか。日本は生きていたのか」
「…どうした?何故降りてこない」
「中でも色々あるんだよ。接続を切ったり、色んな作業をしなけりゃならない」
「そうか、まぁ、こんなロボットがあるなんて、古代の超技術ってやつか?アニメで見た」
「残念だけど、現代技術だ」
「…そうなのか⁈」
「日本はかなり遅れている様だな」
「…仕方ないだろう」
「だが、そのブースター無しで海の上に立つ技術やその腰の砲台の様なものの技術は高い様だが」
「ああ、何せ日本の技術の粋を集めた長門型の主砲だからな」
「その長門型って言うのは、あれか?クロスロードで沈んだ船か」
「貴様、私を侮辱する気か?…まぁ、いい。それが戦争だ」
「すまなかった。…いや、日本人にとって長門は誇りだったらしいしな」
「…分かればいい」
「よし、データ通信完了」
「通信?大陸からかなり離れてるぞ」
「コジマ技術…ああ、孤立していたんだったな。お前たちは」
「まぁ、そんなわざわざ言語にこだわる必要が無いからな」
「へ?」
空に砲身を向ける
轟音と共に赤い煙と爆発が現れた。
「もういっちょ」
次に緑色の煙と爆発。
「成る程。信号弾か…賢いな」
「技術は無くても知恵は働くんだ。伊達に生き延びていないさ」
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かの国の存命。
それは企業達にとって、深刻な打撃になる事は間違いないだろう。
その事を悟り、単独行動した『ホット・チリ』の活躍により、それは企業に知れ渡る事となった。
そして、多くの国がこの国に対して強い監視の目を向ける。
ただの島国がこの数十年間を生き延びる筈もなく。
軍事都市と化した東京
しかし、その広さは各企業の基地に満たず、その中にいくつかの商業施設がある時点で密度も下がるだろう。
これらの事実から、絶対的な戦力がそこに存在している事は明白な事実である。
故に企業もすぐに支配に乗り出す事は出来なかった。
その戦力を自らのものにする。
それこそが企業の目論見であった。
オリジナル企業
『AU社』(オーストラリア・ユナイテッド社)
オーストラリアを中心とし、東南アジア一帯を支配する企業。
その立地のため、攻められにくく、攻めに行きにくい。
豊富な資源と安全な居住区による大量生産が得意である。
また、大規模海底トンネルをオセアニア一帯に作成。ユーラシア大陸まで安全に向かう事ができる。
企業の中でも対深海棲艦に特化した兵器を作っている。