艦core over the next   作:タータ/タンタル

9 / 14
艦core感が薄い。
ネクストの時点で一艦隊分の戦力はありそうだしなぁ。
艦隊を組み難い。


第六話

日本国の兵装は非常に貧弱である。

数の少ない日本国内のみを想定した戦車。

攻撃する気のない偵察機。

大した量を積めない空母もどき。

そして、その全てが旧式である。

AU社の比にならないほどに昔のものだ。

特に、日本国という立場において、彼らは戦争を好まない。

あくまでも、自衛のみを考慮した兵器だ。

その上に深海棲艦の脅威も重なり軍縮が行われた。

そもそも、海外の国の安否が不明かつ、深海棲艦に対して多額の費用が必要だったからである。

 

ーーーーー

 

「マム。さようなら」

『ちょっと!チリ!そんな事したら』

「これで、いいんだ」

『!わかった。どうぞ、通信を切って』

「ああ。ありがとう。やっぱりマムは優しいな」

『…最後に一つ。その機体のエンブレムをデザインしたのは私』

「どうしたんだ?」

『唐辛子の花言葉ってしってる?』

「火を吹く辛さか?」

『いいえ、辛辣、雅味、旧友、嫉妬…そして

 

ーーーーー

 

故に、日本はネクスト技術を欲している。

だが、他の企業にとって、日本はコジマ技術の最後の買い手と見なされている。

いかに条件を付け、かつ相手が同意する様に仕向けるか。

いかに利益を出すか。その最後のチャンスである。

 

ーーーーー

 

「やぁ、ホット・チリ君」

「…お前が親玉か?」

「ああ。私が、元帥だ」

「…お前も長門みたいに賢いんだろう」

「どうだろうな?賢いのならここには来ないが」

「…そうだ。話を持って来た。取引だ」

「ふむ、アクリル板越しに取引するのもなかなかだね」

「そうかい。本題を言っても良いか?」

「ああ。どうぞ」

「俺は亡命しにやって来た」

「ああ、丸わかりだな。言われなくてもよくわかる」

「…だよな…あからさま過ぎたか」

「本来ならこの都市を襲うんだろう?」

「…ああ。本来なら、そうだ」

「だろうな。おたくの取引を拒否したのは俺だからな」

「コジマ技術をやるかわりに傘下に入れだっけ?よく断ったな」

「生憎、元町工場の社長でね。そういうのに精通してるんだ」

「…成る程」

「深海棲艦で材料の輸入がストップして、あえなく倒産。で、その時、たまたま提督を募集してたから入れただけ」

「成り行きでその立場に入ったって言うのか?」

「ああ。ま、必然とも言えるが。どうも人の上に立つのが好きみたいでね」

「…そうか」

「国が企業の傘下に入るなど馬鹿げた話があるものか」

「そりゃそうだな」

「ふむ。裏切り者の言葉は信用ならないが、君の目を見る限り、信用しても良いようだな」

「良かった…なら、本当の本題に入れるな」

 

ーーーーー

 

だからこそ、全ての企業が不可になった。

目論見は透けて見えたのだ。

艦娘の兵器への転用など、この私以外でさえ認めないだろう。

我々にとって彼女達は愛娘であり、家族であり、勇気ある戦士であるのだ。

未だに不明な点の多い彼女達だが、その瞳は生命に溢れており、これを人でないと果たして言えるのだろうか

だからこそ、日本国は、とある男の取引を受け取った。

 

ーーーーー

 

「ふむ。成る程、その案は理にかなっているな」

「そうだろう?この国では食料が山のように余ってるらしいからな」

「ふむ、水産資源の貴重さを忘れていたよ」

「それならさらに付加価値が付くだろうな」

「ふむ、やはり、君は考えるのが得意そうだ。エンジニアだろう?ネクスト機の」

「…!なぜ」

「そりゃ、分かるさ。AMSっつー身体に悪そうなのをコントロールして、機体の電源を落とせる。並の人間じゃないよ。特に、あれは次世代の核だろう?そんなやわなシステムじゃない筈だ」

「ご名答。本来なら数十人のエンジニアが数時間かけてリンクスを降すんだ。特にAMSがネックだな。AMSを無闇に切断するとそれこそ精神破綻が起こっちまう。アイツみたいに」

「アイツ?」

「戦場でしんだよ。もう関係ない。だから、組織を捨てた。でも、なんだかんだ言って、自分は負い目に感じてたのかな」

「…事故を起こしたのか」

「ああ、アイツのAMSを外す時にミスってな。性格を機体のcoreに残したらしい。お陰で、AMSが繋がっていない間は酷く愚鈍になってな。同じcoreじゃないと動かなくなった」

「…そして、知識を大量に得たと」

「ああ。AMS専門のエンジニアだったが、機体のバックアップデータやらブースターの関係ないようなところまでくまなく頭の中に入れたんだ。医療の本も読んだ。手は尽くした」

「…」

「そして、年に一度回ってくる簡易AMSのテストで高スコアを出した。頭に詰め込み過ぎて、適性が生まれたらしい。後天性って奴か…或いは元々あった才能が何かの拍子に開花したか。まぁ、リンクスの大半が後天性だというが」

「ネクスト乗りになった。って事か?」

「ああ。助けるために走ったのにいつの間にか同じ立場に立ってた。胸糞悪い話だ。そうだろう?」

「なら、その彼は誰に」

「『アナトリアの傭兵』さ。あと彼じゃない、彼女だ」

「!まさか…お前はその仇に」

「アイツも所詮は‘アナトリア’の傭兵だ。守るために戦っていたのだろう?なら俺と変わらない」

「…」

「まぁ、憎い相手ではあるが、伝説のレイヴンにやられたんだ。彼女も満足さ」

「本当にそれで良いんだな」

「ああ。この世界を生きてくには賢くなくては生きられない。まぁ、俺は長門に出会って、マム…オペレーターに背中を押されてやっと

 

 

‘悪夢がさめた’。これだけは覚えておいて…。さようなら。こっちは何とか生き延びるわ』

「マム!…分かった。さようなら」

『ええ。貴方に良い夢がありますように』

 









  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。